【コクーンメイデン討伐ミッション:結果報告書】
本報告書は、2074年9月に発行されたミッション(コクーンメイデン討伐ミッション/ミッションコード:7409FS089)の結果について報告するものである。
※本報告書はあくまで作成時点の情報をまとめたものとなります。今後の調査次第では記載内容の大幅な更新が行われる可能性があることにご注意ください。
◆目次◆
【概要】
◇対象ミッション
◇ミッションコード
◇ミッション開始日
◇ミッション参加者
◇ミッション目的
◇ミッション結果
【経緯】
◇ミッション発行
◇作戦行動中
◇救援および撤退
【その他】
◇負傷者について
◇新種のアラガミについて
◇ルーの容態について
◆本文◆
【概要】
◇対象ミッション
コクーンメイデン討伐ミッション
◇ミッションコード
7409FS089
◇ミッション開始日
2074年9月11日
◇ミッション参加者
アリサ・イリーニチナ・アミエーラ(少尉/クレイドル)
ソーマ・シックザール(少尉/クレイドル)
桜田チハル(上等兵)
片桐キョウヤ(上等兵)
◇ミッション目的
作戦エリア内に出現するアラガミの討伐。
◇ミッション結果
ミッションは成功。ミッション完了後、部隊は別任務(コクーンメイデン討伐ミッション/ミッションコード:7409FS090)を受けていたギルバート・マクレインらの救援要請を受諾。ギルバート・マクレインらと合流後、アナグラへの帰投途中に正体不明のアラガミの襲撃を受け、部隊は半壊。死者無し(被害状況の詳細については後述)。
【経緯】
◇ミッション発行
2074年9月10日、黎明の亡都近辺にておよそ60体程度のコクーンメイデンのオラクル反応が確認された。出現アラガミおよび出現数、出現エリア状況より即刻の対処は不要と判断され、当該アラガミの討伐はフリーミッションとして仮登録された。桜田チハルらがこのミッションの受注希望を出したことで、自由参加制の討伐ミッションとして7409FS089が2074年9月11日に発行。アリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉を部隊長とした、ソーマ・シックザール、桜田チハル、片桐キョウヤの四名から成る臨時部隊が現地に派遣された。
なお、本ミッションは元々は桜田チハルとシエル・アランソン、香月ナナらが受注予定であったが、受注直前に片桐キョウヤが「嫌な予感がする」という理由で桜田チハルの参加を引き留めた。これを受けたアリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉が参加メンバーを再考し、上述のメンバーが参加することとなった。
また、事態を重く見たアリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉および藤木コウタ少尉は、同じく黎明の亡都付近に出現していたコクーンメイデンの討伐を決定し、7409FS090(藤木コウタ、エリナ・デア=フォーゲルヴァイデ、ギルバート・マクレイン、ロミオ・レオーニ)、7409FS091(真壁ハルオミ、台場カノン、シエル・アランソン、香月ナナ)が同時に発行された。
◇作戦行動中
1114頃、アリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉らは陸路にて作戦エリアに到着。目視にて討伐対象であるコクーンメイデンを確認したため、そのまま戦闘に突入。桜田チハル、片桐キョウヤらが主体となってコクーンメイデンの討伐を開始した。
1207頃、作戦エリア内のアラガミの殲滅を完了。約70体のコクーンメイデン、および戦闘に乱入してきた20体程度の小型アラガミを討伐。任務に参加していた四名はほぼ無傷で消耗もほとんどない状態であった。
1210頃、帰投準備をしていたところ、近辺で任務中であったギルバート・マクレインらからの緊急の救援要請を受信。アリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉らは陸路にて救援に向かった。
◇救援および撤退
1220頃、ギルバート・マクレインらと合流。この時点で、藤木コウタ少尉およびロミオ・レオーニ上等兵の両名は大量出血により意識不明の状態であった。ギルバート・マクレインおよびエリナ・デア=フォーゲルヴァイデらは負傷した二名を保護した状態で潜伏しており、消耗、損傷も軽微であった。
ギルバート・マクレインらからのヒアリングにより、藤木コウタ少尉らを襲撃したアラガミが異常活性したコクーンメイデン特異個体であると推測したアリサ・イリーニチナ・アミエーラ少尉は、桜田チハル、片桐キョウヤらに待機命令を出し、自身とソーマ・シックザールのみでコクーンメイデン特異個体の討伐を開始した。
1229頃、当該エリアにおけるアラガミの殲滅を確認。安全が確保されたことが確認されたため、負傷者二名を含む二部隊八名は帰投のためにヘリコプターとの合流ポイントを目指すが、その途中で突如としてアラガミの襲撃を受け、片桐キョウヤらが応戦するも壊滅的な被害を受けた。
現時点において部隊を襲撃したアラガミの正体は不明。判明しているのは【大量・高威力のオラクル弾による集中砲火】、【クアドリガ神属の扱うトマホークに似た質量弾による射撃】、【詳細不明の裂傷を引き起こす攻撃】の三点のみである。正体不明のアラガミの攻撃範囲は非常に広く、作戦エリアからヘリコプター合流ポイントまでのエリアが砲撃による被害を受け、瓦礫の山と化した。
1308頃、八名はヘリコプター合流ポイントに到着。重傷である二名がドクターヘリにより先行で回収され、その後残りの六名も帰投用ヘリにより回収されアナグラに帰投した。
【その他】
◇負傷者について
本ミッションおよび関連ミッションにおける負傷者は以下の通り。
◆藤木コウタ
重傷。オラクル弾による砲撃を受け、右側腹部貫通、内臓一部損傷および大量出血。現場での応急処置として速やかに止血処置が施されたが、大量出血に伴う多臓器不全およびその合併症によるダメージが大きく、予断を許さない状況にある。また、心身に深刻なダメージを負った状態で高出力オラクル弾を射出した影響により、軽微なオラクル機能不全も併発している。
◆ロミオ・レオーニ
重傷。オラクル弾による砲撃を受け、右側腹部貫通、内臓一部損傷および大量出血。現場での応急処置として速やかに止血処置が施されたが、大量出血に伴う多臓器不全およびその合併症によるダメージが大きく、予断を許さない状況にある。なお、ロミオ・レオーニの傷口には破損した神機の装甲の破片が7個残されていたが(すべて概ね2cm程度)、こちらはすべて外科手術により摘出済み。傷口深くまで埋まりこんでいたため、応急処置時には気づかなかったものと思われる。
◆片桐キョウヤ
打撲、裂傷などによる軽度の外傷。全治五日。撤退時に最後尾にいたため、藤木コウタ、ロミオ・レオーニを除いた六名の中では最も外傷による負傷が大きい。また、撤退時に短期間で大量のオラクル弾の射出を行った影響で一過性のオラクル機能不全症候群を発症。自覚症状がある状態でなおオラクルの放出を止めなかったため、中等度のオラクル機能不全を引き起こした状態にある。幸い後遺症が残るほど重篤なダメージでは無いが、今後二週間は絶対安静とし、許可が下りるまで神機の使用禁止が通達されている。
なお、片桐キョウヤは撤退開始から回収されるまでのおよそ三十分間の間に、極東の神機使いの平均的なオラクル保有量に換算して十八人分のオラクルを放出している。これは単位時間あたりに許容された放出量を明らかに超えた数字であり、片桐キョウヤの神機がオラクル放出に特化されていなかった場合、本人のオラクル機能に深刻な後遺症が出るレベルのダメージを受けていたことは疑いようがない。
片桐キョウヤには厳重な注意、指導を行うと同時に、許容限界を超えた射撃が出来ないようにハード面およびソフト面でのインターロックを神機に設けること、また片桐キョウヤにOアンプルを提供した神機使いへの再教育をすることを医療班からは強く要請されている。
◆桜田チハル
軽傷。全治三日。短時間に複数回のリンクエイドを行ったことによる心身への負荷がやや大きいため、一日一回のメディカルチェックを受けることを医師より指示されている。また、必要に応じてメンタルケアを受けることをペイラー・榊およびラケル・クラウディウス、レア・クラウディウスの三名より指示されている。
◆アリサ・イリーニチナ・アミエーラ
軽傷。全治三日。短時間に複数回のリンクエイドを行ったことによる心身への負荷がやや大きいため、一日一回のメディカルチェックを受けることを医師より指示されている。
◆エリナ・デア=フォーゲルヴァイデ
軽傷。全治三日。
◆ギルバート・マクレイン。
軽傷。全治三日。
◆ソーマ・シックザール
軽傷。全治一日。
◇新種のアラガミについて
現在の所、アリサ・イリーニチナ・アミエーラらを襲撃したアラガミの正体はわかっていない。超遠距離から砲撃しているらしいことはわかっているが、その姿形もオラクル反応もいまだ掴めていないのが現状となる。詳細については現在調査中であり、ある程度調査が進んだところで別途報告書を作成予定である。
なお、以下は本ミッション参加者からのヒアリング内容をまとめたものであり、確定情報ではないことに注意されたし。
・コクーンメイデン特異個体と同等以上の威力があるオラクル砲撃が可能。
・上記オラクル砲撃は同時に三十発以上発射することが可能。
・オラクル砲撃にはホーミング性能を持たせることが可能。
・オラクル砲撃の射程距離は推定5000m以上。
・5000m以上離れた時速40km以上で動く標的に命中させられるほど射撃精度が高い。
・クアドリガ神属のトマホークとよく似た質量弾を射出可能。なお、この質量弾は音速を超えると思われる(目視での確認はほぼ不可能)。
・上記トマホークはあくまで質量弾であり、爆発はしないと思われる。
・正体不明の裂傷を引き起こす攻撃が可能。
◇ルーの容態について
本ミッションにおける撤退時に、新種のアラガミによる攻撃を受けてルーは左後脚を負傷。負傷した状態で八名を乗せて駆けるものの、撤退中にさらなる追撃を受けて左後脚は完全に切断され、欠損した。
撤退途中の集中砲火によりルーの背中に乗っていた八名は完全に意識を喪失。彼らはヘリコプターとの合流ポイントで意識を取り戻すが、その時点でルーの下半身は吹き飛んで完全に喪失した状態であり、上半身の内臓はほとんど流出していた。推定ではあるが、上半身と比べて明らかに下半身へのダメージが激しいことから、ルーは自身の尾を盾として挺して神機使いたちを守ったのだと思われる。
雨宮リンドウ、ジュリウス・ヴィスコンティが救援として現場に到着した時点で、ルーのオラクル反応は消失寸前の状態であった。片桐キョウヤらが回復弾による治療を試みるもオラクル反応の減衰は止まらず、またペイラー・榊の提案によってリンクエイドを行うも、明瞭な効果は得られなかった。対象体積を減らすことで回復効果向上を目論んだラケル・クラウディウスの提案により、ソーマ・シックザールがコアのあるルーの頭部と胴体を切り離したが、こちらもまた明瞭な効果は得られなかった。その後、一時的にルーのオラクル反応は完全に消失したが、【強制解放剤 極】をそのコアに直接投与することでオラクル細胞が励起され活性化し、回復弾およびリンクエイドを受け付けるようになり、微弱でありながらも安定したオラクル反応が復活した。
現在、ルーの頭部は繭あるいは蛹状に変化した状態のまま沈黙している。適当なオラクル由来物質を投入することで少しずつオラクル反応が強くなることから、体を完全に再生するための休眠状態であると推定されている。
本件についても、調査が進み次第別途報告書を作成予定である。
なお、本情報は原則的に極東支部外秘とする。