ラスボスが増えてるブルーアーカイブ   作:シフィ

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原作に関わってくるのが25話からのため、読み飛ばしてもらってもいいかもしれません。

主人公はトリニティ所属でセイアちゃんと幼馴染の奇天烈温泉美食女だって覚えてもらえれば問題ありません。


原作開始前
ドッペルゲンガーと入試


 トリニティ総合学園の入試にタクシーで向かう最中、私は事故にあった。

 

 今日のご飯は何だっけ、とか今日はどの温泉に入ろうとか入試に全く関係のないことを考えていたけれど、車がひっくり返れば否が応でも現実に引き戻される。

 

 運転手のオートマタは……部品がもげてるだけで死んではなさそう。

 ひび割れたガラスの奥に、一人の生徒の足が見える。

 

 襲撃?この私に喧嘩を売るとはいい度胸だ。スケバンたちに覇王と呼ばれていた実力を見せてやろう。

 生徒会長にされてからはカズサちゃん……キャスパリーグに裏は任せっぱなしだったが腕は錆びついていない。

 

 横転した衝撃で歪んだドアを蹴破り、芸術品のようなリボルバーを手に取り外に出る。

 

 

『今って……何年?』

 

 

 銃撃されないか警戒しつつ外に出たが、攻撃はなかった。

 盛大に事故らせておきながら、妙な事を聞くその生徒は、

 

 私によく似た超可愛い女だった。

 なんかちっこいけど。

 

 

「〜〜年、で、何者? 可愛いけどモデルとかやってる?」

『ウルト。』

「奇遇だね、私もウルトって名前。」

『知ってる。』

 

 

 いや、わからん。私? ドッペルゲンガーってやつ? 

 私を狙った襲撃ではなさそう……だけど、何者なのかさっぱりわからない。

 

 私のドッペルゲンガーにしては宇宙っぽい羽が生えてるし、私より明らかに強そうなんだけど。

 しかも連邦生徒会の制服を着ている。

 

 私の未来の姿とか? だとしたら身長縮んでるし、勘弁してほしい。

 

 歩み寄ってくるドッペルゲンガーに銃を突きつけつつ、警戒する。

 

 

『カードと家の鍵貸して。』

「?」

『疲れたし、お風呂入りたいし、ご飯食べるから。』

 

 

 何だこの女。頼んでる態度がふてぶてしすぎる。

 私を名乗る女は、横転したタクシーを片手で元に戻して、私のバッグを漁ろうとしている。

 

 別に金貸すくらいいいんだけど、状況がわからなさすぎる。

 

 

「あの、待って? 結局何がどうなってるの? 何者なの? 私ってどういうこと?」

『説明してもいいけど、時間大丈夫? スマホ見たけど入試日だったよね、今日って。』

 

 

 勝手に私のスマホ開いてる……パスワードは私だからわかっちゃうのか? 本当に私か? 

 

 入試についてはそうなんだけど、タクシー壊されたせいで入試間に合わなさそうだしもういいかなあって。

 

 サンクトゥス分派での私の立場考えれば、入試なんていらないだろうし、多少遅れたとしても別室で受けれるだろうから支障はないはず。

 

 

「入試は何とかなるから、面白そうだし説明」

『確かに何とかなりそうだけど、ダメ。走って。』

「ええ??」

 

 

 気になって入試どころじゃない。

 明らかに面白いでしょ、突如現れた自分のドッペルゲンガーって。

 厄介事の匂いもするし入試サボってでも聞きたい。

 

 

 ……でも聞けなさそうだ。

 カードやら鍵はもう取られてるし、なんかレッカーに連絡して、壊れた(壊した)タクシーの対応してる。

 目を回している運転手をガチャガチャと弄り回し、見た目は元の形に戻った。

 

 これもしかしてスマホまで取られる? 

 

 入試だしスマホ触れないから持っていかれても良いけど……全部持ってくな、こいつ。

 

 

「はあ……入試行くけど、逃げるなよ?」

『うん、逃げない。だからさっさと走って。』

「……あと、グリアカ*1のスタミナだけ消化しといて。」

『わかったから、行って。』

 

 

 ……逃げ出さないなんて信じれないし、入試サボって話を聞きたいけど、この超強そうな女にボコられて入試会場に捨てられる気がする。

 

 もし逃げられたとしても、スマホか財布さえ持たせておけば、GPSで居場所がわかる。

 荷物を捨てられたらどうしようもないけど、信じるしかない。

 

 速攻で入試終わらせて、戻ってくればまだマシか? 

 

 

「じゃ、行ってくる。」

『うん。』

 

 

 屈伸して走る準備をする。バッグは財布、スマホ、鍵除いて返してもらったから入試に必要な道具は揃ってる。

 

 グッと踏み込むと舗装路が砕け散り、急加速する。

 トリニティ総合学園まで確か、2km。

 

 入試開始時刻まであと3分。会場に直行すれば全然間に合う。

 

 こんなことになるならもっと早く家出れば良かった。

 

 

 

 

 

 

 Side.ドッペルゲンガー(仮称)

 

 

 結構なスピードでこの世界の私が駆け出していった。

 

 ……思っていたより前の時代に来ることができた。

 このタイミングだとアビドスの……ユメちゃんだっけ。

 彼女は助けれないだろうけど、色彩や先生たちが現れるまでの猶予はある筈だ。

 

 一先ずやるべきことは、情勢の確認。

 私がいた世界と違う点がないかを確認したい。

 

 とりあえずは、連邦生徒会長に会うことかな。

 この世界に入ってくる時に会っちゃったし、もしかすると連邦生徒会長がいない世界なのかもしれない。

 そうなると面倒事が増えるから、いてほしい。

 

 

「……今度こそ、私が何とかしてみせる」

 

 

 

 

 

*1
グリーンアーカイブ、どこかで見たことあるソシャゲ




冠ウルト   所属:サンクトゥス中等部 (トリニティ新一年生)
容姿
身長:180cm
体型:自称ハスミ級(動くのに邪魔なので実際にはもっと小さい)
髪型:白髪の長いウェーブヘア
ヘイロー:黒い円の中に白い星がいくつも瞬いている
備考:白と黄のオッドアイ、トリニティ生だが羽などはなく一般的な人型
使用武器:ワイルドハント芸術学院製のリボルバー、頻繁に弾詰まりを起こすゴミ

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