父に無理矢理外に連れ出された俺は近くの山に訪れていた。
「なぁ父ちゃん、これ何しに行くんだ?」
「そんなの決まっているだろう。お前には実際の鬼を見てもらう」
「いやでも刀持ってるじゃん。絶対やばいやつやん」
「......」
「何か反論して?」
もうこれ確定演出ですね。絶対R15のやつですね。
あ、でも俺丁度15歳じゃん。なら大丈夫か!(大丈夫ではない)
「この山にはよく鬼が現れるんだ」
「ほ~ん」
そのまま山を進むこと数十分が経とうとしていたが
その時は急に訪れてしまった...
「...来るぞ」
「えっ?」
そんな呆けた声を出した瞬間、奴は現れた。
「珍しいなぁ...これならわざわざ山を降りる手間が省けたぜ」
現れたのは鋭いキバを生やし、涎をたらした赤い眼をした
男であった
これだけなら何かしらの障害を持った人だったかもしれなかったが人間とは決定的に違う点があった
それは額に2本の「角」が生えていることだ
「おいおいマジかよ...」
にわかには信じられないが、その生物は明らかに「鬼」であった
俺の中の常識が崩れると同時に恐怖に襲われた
「(鬼殺隊に入るとはあんな化け物と戦わなきゃいけないのかよ...!)」
「下がっていろ」
そう言うと父は俺を軽く下がらせた
「ヘヘヘヘッ!そこのおっさんはともかくいい女を連れてるじゃねぇか!喰い応えがありそうだなぁ!!」
いや男なんですけど...
「瞬、よく見ていろ」
父がそう言った刹那、鬼が腕を振り上げて父に向かって飛び出してきた
だが父は振られた腕を余裕を持ってかわし、鬼の腕を
切り飛ばしたのだ!
「グアァッ!腕がぁ!!」
「うっ...」
鬼の腕が切断されたのを見て一瞬吐き気がしたが
何とか堪える
痛みに苦しむ鬼はバックステップで後ろに下がり距離を取った
もし人間相手ならこれで勝負ありだろう
だが相手は人間ではなく鬼だ...
「腕を切られたが無駄だぜ?」
鬼がそう言うと瞬く間に出血が止まり、新たな腕が生えてきたのであった
これはナメック星人もびっくりの再生速度である
「見ての通りだが鬼は腕を切り落としたくらいだとすぐに
再生する。つまり奴を殺すには首を切るしかない」
そう言うと父は体制を低くして刀を構えた...
「へへッ!その距離で俺に届くかよ!」
そう嘲り笑う鬼だが俺にはわかってしまった
父はこの距離からでも首を切れるのだと...
「雷の呼吸壱の型...」
霹靂一閃
次の瞬間、鬼の首は中に舞っていた
俺にはギリギリ見えたがおそらく今の全速力の俺よりも
速いのは間違いないだろう
「なっ...」
首を切られた哀れな鬼はそのまま言葉を発することなく
塵となって消えていったのだった...
「鬼は日輪刀で首を切るか、日光に当たると倒せると言ったが
鬼の死体は見ての通り一切残ることはないんだ」
父の言うとおり鬼は衣類を残して完全にこの世から消え去ってしまった。それこそ骨すら残さずに...
「なぁ父ちゃん」
「...どうした?」
「なんで俺に鬼殺隊に入るように言ったんだ?」
俺が気になっていた問いを投げると
父は少しの間を空けてこう答えた
「現在の...いや鬼殺隊は常に人手不足なのだがな。
そこから俺が引退で抜けてしまった訳だ。これでも俺は
上から2番目の階級だったんだ」
成る程...人手不足が原因で
父の穴を埋めるためだと。確かにそこまで上の階級の者が
抜けてしまうのは組織にとっても厳しいものだろう...
「それに日中に見たお前の実力!呼吸なしであの速度であるなら必ず鬼殺隊に大きく貢献できるはずだ!」
理由としては理にはかなっているだろう
「そうか...父ちゃん」
「瞬...」
父は完全に俺が入ると言う流れだと思っているだろう
だが敢えて言わせてもらおう
「だが断る」
空気が完全に凍りついたと思うが悔いはない
父はまさか断られるとは思ってなかったのか目を点にしている
「それと確認なんだがその鬼殺隊は政府公認の組織か?」
「...いや政府に認められた組織ではない」
「だろうな。鬼がいることを証明できるものがないもんな」
予想通り。鬼の死体が残らず証拠を見せれないし、仮に生きた状態の鬼を見せようものなら最悪の場合逃げ出した鬼が近くの人間を襲う可能性も捨てきれないだろうしな
「そもそも死ぬリスクがあまりにも高すぎるだろうし
入るメリットも少ないように感じる」
「...そうだな」
「まさに『世間は許してくれませんよ』って奴だな」
...決まった
ドヤ顔をしたいがグッと堪える。
流石にそれくらいの空気は読めますよ旦那!
「その通りだな、そもそも息子にそんな道を勧めること自体が間違いだったんだ...。すまない今日見たことは忘れてくれ」
そんな父を見て若干の申し訳なさも感じるが
仕方のないことと割りきるしかない
そのまま父とは会話を交わすこともなく下山していった...
今日はシコる気にもならない
帰ったらさっさと寝よう...
山を下りきり、田舎道を歩いていると奥の方から
人影が見えた
また鬼かと思い、父も警戒心を高めたが近づくにつれハッキリと見えてきた。
しかしその正体は鬼ではなく2人の人間の女性であった
そして女性達は父が引退前まで着ていた鬼殺隊の隊服と
同じであったのだ
ただ片方は黒子のように目元以外を隠していたのだが...
だが問題はこれだけではなかったのだ
その女性達とすれ違いしばらくした後、俺は父に問う
「なぁさっきの人達って鬼殺隊だよな?」
「そうだな、俺は既に引退の身であるから声はかけなかったが...」
「父ちゃん、俺さ気付いちゃったんだ」
「さっきの人達えっちかったぁ...」
「はい?」
父が何言ってんだコイツって目で見てるけど
そんなの知るかぁ!
いやもう本当に最高だった
まず服の上からでもわかったけど胸がでかいです。あの隊服でも膨らみがわかるんだからあれは相当でかいですね。神です。
それにプラスで顔面偏差値が高すぎますねぇ。百歩譲って隊士の人はともかく、もう片方の黒子の人も目を見ただけでわかる。
絶対美人なやつ~!目元が整いすぎてるしあれで美人じゃないわけないし俺のセンサーに狂いは絶対ないです!
むしろあそこで発狂しなかった俺えらすぎない?
あぁ、犯したい犯したい犯したい犯したい×∞
駄目だそろそろ落ち着かないと...
つまり何がいいたいかというと
エロすぎ、最高、目の保養になった、何ならエッチしたい
以上!!!
「鬼殺隊に入ったらあんな子達がたくさんいるのか?」
「えっとな...」
「早く答えて!!!」
「(あれ?もしかしていける?)」
このとき早川光は息子のチョロさに一瞬不安を感じたが
流れが変わったことを判断した。
その上でこの発言をする
「あぁ、女性隊士もいるから沢山いるだろうな!」
勿論根拠も何もない。しかしもうこう答えるしかなかったのだ
「マジかよ...!」
何だよ鬼殺隊...!頭のいかれた宗教団体かと思ってたが
違うじゃねぇか!!もはや合コン会場だな...!!
そして決断をする
「父ちゃん、俺鬼殺隊に入るよ!」
「...(大丈夫かなこいつ)」
こうして俺は地獄(桑島慈悟郎家)への片道切符を自ら購入したのであった
昨日の女性隊員でシコった翌日...
俺は父から「全集中の呼吸」について説明されていた
全集中の呼吸
鬼殺隊士が鬼と戦闘するにおいて必要不可欠な特殊な呼吸法
これを行うことによって身体能力が強化され鬼の首を切り落とす等のことが可能になる
また習得、習得後に昇華できるかは己の努力と才能次第であり
人によって呼吸のレベルは異なる
そして基本となる流派は大きく分けて5つあり
水、雷、風、炎、岩となっていがそこから更に全く異なる
派生の呼吸を作り出すことも可能ではある
「というのが全集中の呼吸だが何か質問は?」
「楽して習得する方法はないですかー?」
「そんなものはない」
バッサリと切り捨てられてしまった
正直言ってかなり面倒くさい...
「それじゃ早速鍛練を始めるぞ」
「...へーい」
正直こんなすぐに始めるとは思わなかったが渋々了承した
普段なら文句の1つや2つ言ってるところだがこれができないのは流石にまずいんでねぇ...
そして鍛練開始から2ヶ月たった頃...
俺はあることに気づいてしまった。それは
「いやこれ馬鹿きついってぇぇぇ!!!」
「弱音を吐くな!鬼殺隊になる者がそんな調子でどうする!?」
そう、とにかくキッッッツイのだ
長時間続けるなんてもってのほかだし、めっちゃ肺痛くなるし
もうやだお家に帰りたい!!
(自宅で鍛練しています)
「これあと何ヵ月続ければいいんですかねぇ...」
「口よりも体を動かせ!」
「...チッ」
「今舌打ちしなかったか?」
あ、やっべ聞こえてた?
「は?してないし耳鼻科に行ってどうぞ」
それ以降の鍛練の時間は普段の2倍となりましたとさ。
やったねたえちゃん、鍛練が増えるよ!
...くたばれ
そこから更に4ヶ月後
俺は何とか全集中の呼吸が出来るようになりました
やったぜ。
色々あって半年ほどかかったわけだが
父いわく全集中の呼吸を習得するだけでも年単位の時間がかかる者もいるらしいのでまだマシとのこと
「これで全集中の呼吸ができるようになったな」
「まぁ...長時間は無理だけどね」
「取り敢えずはそれでいい。さてここからはお前に雷の呼吸を
伝授していくわけなのだがな。その前に確認しておきたいことがある」
「え、何?」
「瞬、今の段階でのお前の全速力を見ておきたい」
「あー、なるほどね了解」
確かに今の俺ならどのくらい出せるのか自分でも知っておきたいしな...
そんなことを思いながら少し離れたところに移動する
だいたい30メートルくらい離れたところで父から声がかかった
「よし、その辺でいいだろう。全集中の呼吸をして走ってみろ」
「おっけ~、じゃ行きまーす」
そうして俺は呼吸をしながら足に力を入れる。すると
メキィッ
あれ?なんか後ろ足が軽く地面にめり込んだ気がするけど
気のせい...だよな?
そんなことを思いながら足を踏み抜いて走り出したんだが...
ドオォォォォン!!!
俺が走り出したと同時に後ろから凄まじい砂埃が立ち上げ
踏んだ地面もバキバキにひび割れていた
あんまり砂埃が上がったら髪汚れるから嫌なんだけどな...
そうして気付いたら俺は父のすぐそばまで走り終えていた
...え?
これ人間が出していい速度じゃなくない?
人間卒業試験合格しちゃいますよ?
正直俺も大困惑していたが父の顔を見ると
もう凄いことになってた。顔面蒼白とかそんなレベルじゃないね
「...瞬、足に異常はないか...?」
「え、足?別に何ともないけど...」
後から知ったことではあるがこの時の俺の速度は父の扱う
「霹靂一閃『神速』」と同じくらいの速度だったらしい。
雷の呼吸をまだ会得していないのにだ
「俺はお前の才能を甘く見ていたようだ...。おそらくお前に雷の呼吸は適していないだろう」
「は?何でさ!ちょっとそれは困るんだけど!」
雷の呼吸が出来ないなら今までやった鍛練が馬鹿みたいじゃん!
どうやって鬼殺隊に入るんだよ!
「そういうことではない...。お前が速すぎるんだ。何の反動もなしにある速度...ハッキリ言って異常だ」
「なんだ異常とは失礼な...」
「おそらく俺ではお前の師にはなれないだろう...
だからここに書かれた場所に行くとよい。連絡は俺の方からしておく」
そういって父は一枚の紙を俺に差し出した
なになに?『桑島慈悟郎』?知らない人だな...
そうして翌日には俺は地獄に向かうこととなった
大正コソコソ噂話
①瞬の美顔は母親譲りです
②瞬の母は別の男と蒸発。
元々異常な速さで走り回る瞬に恐れていたとか...