えっちぃのは大好きです。   作:スプright

6 / 20
其の陸 止まるんじゃねぇぞ...

 

きんに君と共に手鬼に突っ込んでいく

 

おそらく奴の戦闘スタイルはあの無数の腕を使ったもので間違いだろう。つまり腕に掴まれたりでもしたら骨を砕かれるなりして一発アウトであることも想像できる

 

そして俺達に数多の腕が襲いかかってきた

 

「きんに君!それくらい自力で何とかしろ!!」

 

「わぁってるよぉ!」

 

 

閃の呼吸弐の型 斬斬舞!

 

音の呼吸肆の型 響斬無間!

 

 

俺達の放つ無数の斬撃により腕を全て切り落とすことに成功した

 

ほぇ~。あいつ音の呼吸なんて使うんだ!

初めて聞いたやつだから何かの派生の呼吸かな?

 

にしてもあいつが刀振り回す度に爆発して糞うるさいんだけど!!これどうにかならんの!?

 

まぁ結果的に全部切り落とせたからいいんだけどさ!

 

「腕を切ったくらいでいい気になるなよ」

 

言葉の通り瞬く間に腕が再生を終えたのだ。手数が多い上に再生も並の鬼と比べて早い!

こいつは中々手強そうだ...

 

そして再び腕が俺達を捕らえようと襲い掛かってくる

 

「くそっ切ってもすぐ生えんだよなぁ面倒くせぇ...」

 

俺は悪態をつきながらもどうしても避けられない腕だけを切って回避に専念した。

 

同じく腕の対処に手こずっているきんに君に声をかける

 

「このままだと勝負にならんぞ!どうする!?」

 

「こうなったら俺が隙を...」

 

するときんに君が何かに気付いたのか俺に向かって叫ぶ!

 

「早川下だ!!避けろぉ!!!」

 

「下!?」

 

ボゴォォン!!!

 

俺は咄嗟に後ろに飛び退くと地面から腕が生えてきたではないか。これ知らなかったらお陀仏だったな...

 

「わり、助かったわ」

 

「...おいお前、何で今の攻撃に気付いた?」

 

「それ俺も気になる!」

 

俺がきんに君の側に着地すると手鬼がきんに君に問う。まさか見破られるとは思ってもいなかったようだ

 

「俺は忍の家系で育った元忍だからな!昔から耳がいいんだよ!それこそ地中の音でも聞こえるほどな!!」

 

なるほどね

というか忍の家系なんてまだ存在したんだ...

でもそうじゃないとあの気配の消し方とかもできないだろうしね。そう考えればこの話が本当だと判断できる

 

「あと話の続きだがな早川、俺が派手に隙を作るからその隙にお前は奴の首を切れ!!」

 

「...任せて大丈夫か?」

 

「俺を誰だと思っている!俺は祭りの神だぞ!!」

 

「わかったよ...」

 

祭りの神とかいう発言はこの際スルーさせてもらうが

見たところあの手鬼の首はおそらくドスでは切れないだろう

何せ普通の鬼に比べて太すぎる...

 

となれば導きだされる答えは一つ!

 

「お、ようやくその刀を使うのか!」

 

「やかましいわ!」

 

背に掛けていた真剣を使うしかない!!

その代わりドス二本は使えなくなるがもうこれしかない!!

 

 

 

 

背中の真剣を引き抜いた瞬間、更に数を増した腕が俺達に襲い掛かってくる!先程の地面からの不意打ちが効かないから物量でごり押しをしてくる訳だ

 

「行くぞ!俺に続けぇ!!」

 

 

音の呼吸伍の型 鳴弦奏々!!

 

 

きんに君が二本の太刀を左右にぶんまわしながら手鬼の懐に突っ込んでいく!!また無数の斬撃と同時に繰り出される爆撃で手鬼の攻撃も手薄になってきている!

 

「すまん早川!今ので刃がいかれちまった!!あとは任せた!!」

 

まだ未熟だったためか今ので刃の一部が砕けたようだ。

むしろそんな爆発させて今までよく持ったよな...

だが...

 

「ここまでやってくれれば十分だ!!」

 

周囲には手鬼の腕は無くなっており俺は一気に手鬼の懐まで突っ込み飛び上がった!

 

「くそぉ!こっちに来るなぁぁ!!」

 

空中にいる俺に残った腕を放つ手鬼だが斬斬舞で全て切り落とす!真剣だし空中での使用だからめっちゃ疲れるけどね!!

 

「よっしゃ!覚悟ぉ!!」

 

俺は態勢を整えて手鬼の首へと向かっていく

 

「(何なんだよこいつら...俺の攻撃が一切通用しない...。

こんなのどうやって勝てっていうんだよ...)」

 

その時手鬼の脳内には走馬灯が流れていた

 

「(そうだ...思い出した俺には兄ちゃんがいたんだ)」

 

死の直前だからであろうか。手鬼はかつて存在した兄の存在を思い出した。そして自らの手で殺めてしまったということも...

 

それと同時に脳裏に過る忌まわしい記憶。

それは怨敵である鱗滝にやられる瞬間であったのだ...

 

「(俺は!!こんなところでぇ!!)鱗滝ぃぃぃ!!!」

 

「おらぁぁぁ!!!」

 

そうして俺は奴の首に刃を振るったのだが...

 

 

 

 

 

 

グニッ

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「え?」」」

 

3人揃って戦闘中とは思えない間抜けな声を出す

 

あれ?なんか刃が四分の一くらいのとこで食い込んで抜けないんですけど。

あの完璧な流れで切れないなんてことある?

 

だがその隙に再生した腕が襲い掛かってくる。

 

「あ、これやべぇわ」

 

やばい死んだかも。

 

「お前は本当にかっこつかねぇな!!」

 

たがギリギリの所できんに君に担がれて攻撃を回避

でも刀が首に刺さったままなんですけど...

 

「あんだけお膳立てしてやったのに仕留めきれないとかお前マジで言ってんのか!?あぁ!?」

 

「だって仕方ないじゃん。首固いんだもん...」

 

着地した後きんに君に両肩を掴まれてグワングワンと揺さぶられるが無理なものは無理です☆

手応え的にもドスなら切れると思うが長さ的に両断はできないだろうしなぁ...

 

しかもきんに君の刀もイカれちまったし

どうしたものかねぇ...

 

「流石に今のは死ぬかと思ったが収穫もあったな。そうか俺の首は固かったのか。今まで首まで近づかれたことがなかったから気付かなかったよ」

 

そう言いながら奴は首にあった刀を抜いた。あ、嫌な予感

その予感は見事に的中し刀をバラバラに砕いてしまったのだ。

 

「ギャァァァァ!!!AIBooooooooo!!!!!」

 

あいつふざけんなよ!!岩の訓練で半年間みっちり使ってたら愛着もわくってのによぉ!!あぁ相棒がぁ...

 

「おい早川!さっさと逃げるぞ!!」

 

そんな俺を無視してきんに君が声をかける

 

「そんな簡単に逃がすと思うか?ゆっくり食ってやるよ」

 

「...なぁきんに君」

 

「...何だよ」

 

完全に万事休すの状況だが仕方ない。

どうやらあれを使うしかないようだ...

 

「あとは任せた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇随side

 

俺の名は宇随天元。現在藤襲山にて最終選別を受けているんだがそこで無数の腕が生えた派手にキモい鬼と対峙していた。

 

偶然合流することのできた「早川瞬」という女と手を組んで討伐を試みたのだが早川の奴が仕留め損なっちまったんだ...

 

そこから何とか早川を助け出すことには成功したが俺の刀も正直使い物にならんしもう打つ手が無さそうだ...

 

どうやって逃げる隙を作ろうか思考していると...

 

「あとは任せた」

 

は?こいつ一体何をする気だ!?

そんな二本のドスなんかでどうにかできる相手じゃないだろ!

 

「おい!ふざけたこと言ってんじゃねぇ!お前一人でどうにかできる相手じゃねぇだろ!!」

 

俺は奴を止めようとするがそれよりも速く鬼に向かって突っ込んでいったのだ。

 

奴に向かってくる腕は二本のドスによって全て切り落とされるがそれでは首を切ることはおそらくできないだろう...

 

「きんに君!!よーく見とけよ!!」

 

鬼の懐まで潜り込んだ早川が俺に向かって叫んだ

あの野郎一体何をする気で...

そう思った刹那!

 

 

 

「緊急脱出!強制退場キックゥゥ!!!」

 

「ゴォォォォォォ!?!?」

 

 

 

 

地面を揺らすほどの踏み込みから放たれた強烈な前蹴りが鬼の腹部に突き刺さった!

それを食らった鬼は絶叫しながら山の奥へと吹き飛んでいったのだ!おいおいマジかよ!!あの馬鹿でかい鬼を蹴り飛ばすなんて...

 

そうして吹き飛んでいった鬼の姿が見えなくなったと同時に

早川の体がふらつきだす。

 

「...なんだよ結構飛んでくじゃねぇか」

 

「おい早川...お前...」

 

「なんて声出してやがる...きんに君...」

 

「...ッ!!!」

 

こんな時でもきんに君と呼んでくるのには腹が立つがこれは本気でやべぇかもしれねぇ...

あんだけの蹴りを打ったんだ...おそらく反動も凄まじいものと予想できる...それこそ命を落としてしまうくらいに...

 

「これくらいどうってことねぇ...!」

 

マジで嫌な予感がする!早く何とかしねぇと!!

 

「おい早川!!お前足を見せてみ『いいからいくぞぉ!』

 

「皆が...待ってんだ」

 

そのまま早川はふらつきながらも前に進んでいく...

 

「俺は止まらねぇからよ。お前らが止まんねぇかぎりその先に俺はいるぞ!!」

 

そして限界を迎えたのか早川が前のめりになって倒れこむ。

 

「おい!!しっかりしろぉ!!!」

 

俺は慌てて早川に駆け寄った。

 

「だからよぉ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう限界で動けないので担いでってください。今ので足がつっちゃいました。お願いします」

 

その言葉を聞いて思わずぶん殴ってしまったが俺は悪くない。紛らわしすぎんだろうがよぉ...

 

 





大正コソコソ噂話

①宇随の刀には爆薬が仕込まれているがこれに対して瞬は本気で
頭がおかしいと思っている。

②手鬼は一kmくらい蹴り飛ばされており本人も大困惑している。
ただ収穫もあった。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。