ゲーム出身の一般アークスが、オラリオでダンジョンアタックするのは無理がある   作:柳沢紀雪

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蛇足です。





―補足説明―

 

 本編では説明しきれなかった、イシュタルファミリアの状況を簡単に説明します。

 

■イシュタルファミリア本来の目的

 

 殺生石の儀式でファミリア全体の戦力を底上げ。その後、手始めに闇派閥(イヴィルス)壊滅のきっかけになったアストレアファミリアに抗争を仕掛けてこれを排除。闇派閥(イヴィルス)への義理を果たすと同時に、気に食わないアストレアを追放し、眷属の女性達を奪い即戦力としたところで、フレイヤファミリアに抗争を仕掛ける。

 

■儀式の妨害

 

 しかし、肝心要の殺生石の儀式が妨害され、殺生石が破壊されてしまい全ては水泡に帰す。イシュタルファミリアは全力で犯人の捜索を開始。

 破壊したのは子供のように小柄で猫の耳をした短いピンク髪の女だという証言を元にオラリオを捜索するが、手がかりはない。ピンク髪というのは珍しく、しかも猫族なら、発見するにはそれほど時間はかからないだろうと思われていたが駄目だった。

 

 しかし、あの厳戒態勢で単独で侵入したとは思えないため、手引きしたやつがいるかもしれないと言うことで内部調査も同時に進められる。

 

 その結果、当日に奇妙な動きをしていたアイシャ・ベルカに目がつけられる。フリュネによる拷問でも口を割らず、最終的にはイシュタルが直接魅了することで、ワカヒルメファミリアのベルディナと結託してことに及んだことを自白。しかし、当日の犯人の容貌からベルディナに結びつくものはなにもなかった。

 

 そもそも、種族が異なっていたし、髪もベルディナは足下まである長い髪で、とても作り物には見えない。しかも、生意気な入れ墨をしていて、瞳もまるで感情が無いような不気味な光だったとのこと。

 

■経済封鎖

 

 確たる証拠が出せないが、アイシャが嘘を言っていないのは確かなので直接ベルディナに問いただすしかないため、ワカヒルメにベルディナの身柄の受け渡しを要求。当然拒否されたので、根を上げるまで経済封鎖を行った。

 

 イシュタルファミリアは、たかがレベル2が二人しかない零細ファミリアなど吹けば飛ぶと思っているので、たとえ戦争遊戯(ウォーゲーム)になったところで何の問題も無いと考えている。

 

 むしろ、戦争遊戯(ウォーゲーム)を仕掛けてくれた方が、噂の強化魔法を操るエルティナが手に入るからむしろ得だとも思っている。

 

 徐々に徐々にワカヒルメファミリアを追い詰めていって、最終的にワカヒルメが神会(デナトゥス)で自ら宣戦布告をしてくれたときには、内心「勝った」と確信していた。

 

戦争遊戯(ウォーゲーム)

 

 いろいろ裏工作をして、イシュタルファミリアが最も有利になる攻城戦に決定して勝ちは揺るがないと確信するイシュタル。

 

 アイシャはベルディナを前にしてもイシュタルの傀儡として戦闘を続ける。ただし、殺生石の儀式までは春姫の保護を最優先するように条件付けされているので、エルティナの遠隔爆破で春姫に被害が及ぶ可能性があったので一旦戦線離脱。その後、フリュネの指示に従い、フリュネにレベルブーストをさせて、そのまま春姫と共に安全な場所へと離脱する。春姫の存在はイシュタルファミリアの最高機密だから、かなり慎重に取り扱われている。

 

 本丸まで攻め込まれてしまうが、レベルブーストしたフリュネによってワカヒルメファミリアの戦力が瓦解し、ベルディナが退場、リュー・リオンも退却を余儀なくされる。

 

 これで、助っ人のリュー・リオンを足場にして、アストレアにもいろいろふっかけることができると高笑いが止まらないイシュタルだったが、ベルディナの最後の一撃で全部がひっくり返され、まさかの敗戦で茫然自失。

 

■戦後処理

 

 この辺は大体本編通り。資産の大半を失い、歓楽街の経営権もギルドに奪われてしまい、歯ぎしりの日々。最終的には自社株買いをして、ギルドから経営権を取り戻さなければならないが、それはいつになるか見当も付かない状態。

 

 歓楽街の配当が大きな収入源となったギルドはある意味で一蓮托生の関係になってしまっている。歓楽街がうまく回らないとギルドに配当金が入らない、といってもギルドは歓楽街の実務はイシュタルファミリアに任せなければならない。もちろん、ギルドが株式を売り払って資金を得ることも可能なので、イシュタルには、「配当金が滞るようならば、株式をフレイヤファミリアに売却することも考えなければならない」という脅しもできる。

 

 

 イシュタルファミリアができることは、経営権をフレイヤに取得されないように歓楽街を経営して配当を出すこと、自社株買いをして経営権を取り戻すこと、新たな殺生石を極秘に探し、再度儀式に臨むことぐらい。

 

 


 

 

■おまけ

 

 ◆当初のプロット

 

 当初はアイシャの儀式妨害に加担する予定はなかった。

 

 ●パスパレード

 25階層でアストレアファミリアが遭難した事を知り、救助に駆けつける。この知らせを受ける手段を得るため通信機の設定をあらかじめ組み込んでおいた。

 25階層から27階層でイシュタルファミリア(フリュネを含む)の襲撃を受けたため、ベルディナが囮になってアストレアファミリアを逃がす。

 その後に、アンフィス・バエナが出現し、イシュタルファミリアは撤退。仲間の撤収をサポートするあまり、自分が逃げ遅れたアイシャとその舎弟達と共闘してフィン達の救助を待つための共同戦線をする程度に収まる。

 

 ●イシュタルファミリアの抗争

 地上に戻り、緊急の神会(デナトゥス)でアストレアから正式にイシュタルに抗議されるがイシュタルは知らぬ存ぜぬ。「なんなら、戦争遊戯(ウォーゲーム)で白黒つけるかい?」と言われて引き下がるが、イシュタルファミリアからの嫌がらせは止まらない。

 

 ●アストレアファミリアの出奔

 まともにファミリアとしての活動ができなくなったアストレアにワカヒルメが助言。以前言っていた旅立ちの時が来たのではないかと言うこと。今なら、ギルドやロキファミリアをはじめとした上位の派閥もそれを後押しするだろうということ。それに応じて、アストレアは決意して神会(デナトゥス)の承認を得て、次の週にはメレンから船出。

 しかし、密かにリュー・リオンだけはオラリオに残った。リオンは、自分の正義を確たる者にしたいという意思があったが、その分イシュタルファミリアからの追跡は苛烈だった。

 

 ●イシュタルの怒り

 アストレアの出奔を受けて、完全に肩透かしを食らったイシュタルは振り上げた拳の振り下ろし先をワカヒルメファミリアに求めた。神会(デナトゥス)でワカヒルメに戦争をほのめかし、ワカヒルメはその場で通信機を使ってベルディナとエルティナの意思を聞いて、イシュタルファミリアに宣戦布告。このプロットでは起業する前に戦争に突入している。

 

 ●戦争準備

 戦場はイシュタルファミリアの歓楽街が選ばれる。ベルディナはエルティナに事前に潜伏させ、歓楽街の完璧な戦略図を作らせる。その際に、遠隔で火炎石を起爆させ、戦争開始と同時に歓楽街を火の海にしても良いかとワカヒルメに問うが、「それは流石に止めておこう」と言われて断念。

 このときに、アイシャが密かにやってきて、「今ならオラリオから逃げるのを手伝ってやれる」と言うが、ベルディナはそれを断り、あくまでも戦うことを止めない。アイシャは「好きにしなっ!」と怒って帰る。

 

 ●リューの改宗

 戦争の知らせを聞きワカヒルメファミリアにリューが殴り込んでくる。私達には逃げろと言ったくせに、自分たちは戦うとはどういう了見だと言うこと。そこで、リューはワカヒルメファミリアに一時的な改宗を決意する。

 

 ●戦争開始

 勝利条件は本丸に座するイシュタルの髪飾りを奪取すること。エルティナはイシュタルファミリアの本拠点に潜伏させたまま、ベルディナとリューの指揮を執る。

 リューが何とか本丸にたどり着きフリュネを足止めしているあいだに、ベルディナは塔のてっぺんに登ってその戦場に向かって落下。落下速度を攻撃力に変換して、タイミングを見てエルティナが火炎石の遠隔起爆で天井を崩落させ、ベルディナはそのままフリュネに全力斬りをたたき込む。フリュネが戦闘不能になり、イシュタルの警戒が弱まったところでその頭上の天井裏に潜んでいたエルティナが躍り出て、「失礼します」と一礼し、はさみで髪を切って髪飾りを奪取。女神の髪を切ったことにそれを見た全員がドン引き。イシュタルは怒り狂うが、すでにゲームセットとなった。

 

 ●戦後処理

 イシュタルファミリアにワカヒルメファミリアとアストレアファミリアへの不可侵条約を締結し、ワカヒルメファミリアへ1億ヴァリスの賠償金を支払うことが決定される。当初のプロットでは経営権を株式としてギルドに売却することは考えていなかった。

 

 ●ランクアップ

 ベルディナとエルティナがレベル3になるが、レベル上限の解除はなかった。

 

※ちなみに、このプロットにたどり着くまでに5回ほどプロットを書き直しています。このプロットさえ、実際に執筆中にボツにして、後は筆の流れるのに任せて本編が完成しております。行き当たりばったりともいう。しかし、個人的には満足できる内容にできたと思っています。

 

 

 

 

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