ホラーな日常   作:国家機密図書館

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はじまり

あれは冬に入って間もない頃の話でした。

 

友人から一言「神鎖トンネルに行ってくる」というメッセージが送られてきました。

友人はオカルト好きで、高校の頃から廃墟や樹海など、俗に言う心霊スポットへ休日になる度訪れていました。

今回もその延長線だろうと思い、短く「へえ」とだけ返信しました。

それから数日して、友人から返信が来ないことに違和感を持ちました。いつもなら、翌日くらいに訪れた場所の報告を聞いてもないのに送ってきています。それなのに、いつまで経ってもその報告が送られてきません。もちろん、純粋に送り忘れただとか、私が適当に返信したから怒っているとか、そういう可能性はあります。

しかし、言いようのない違和感は拭えず、私は友人の家を訪れました。家に行く旨は伝えましたが、既読すら付きません。

家に付くと、鍵は閉まり、インターフォンを押しても反応はありません。近隣の人に聞いてみることにしました。

「ああ、あそこの部屋の子か?そういえばこの前外出てから一度も会ってないな。」

 

おそらく、友人は神鎖トンネルに行ったきり帰ってきていません。一度家に戻り、その後神鎖トンネルに行ってみようと決めました。

 

家に戻る最中、神鎖トンネルについて調べてみると、やはり心霊スポットのようでした。しかし、心霊スポットの中でもマイナーな部類らしく、少し根気強く調べてようやくブログが一本だけ出てきました。

 

そのブログは、背景が真っ黒で、如何にも心霊ブログといった感じのブログでした。ブログの名前は「麗子の心霊ブログ」という、情報化社会にしては珍しい本名が載っているブログで、内容はすべて赤の文字でした。読みづらい血のような赤文字を読み進めると、以下のようなことが書いてありました。

 

・夜中に行くとトンネルの奥へひきこまれてしまう。

・トンネルを通る最中に話しかけられても応じてはいけない。連れ去られてしまう。

・昔は道路開通のために整備されていたが、今は閉鎖されていて草だらけになっている。

・住所は〇〇県〇〇村〇-〇

 

1枚だけ写真がありましたが、古いブログのようで、画質は悪いし暗闇に呑まれたように真っ暗でした。

 

地図アプリで調べても場所が出てこなかったので住所が載っていたのは幸いでした。

 

友人になにかあったらどうしようと思いながら、最近買ったばかりの車に乗ります。そして、カーナビの目的地にブログにあった住所を設定し、数時間かけて私は神鎖トンネルへ向かうのでした。

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