門をくぐり抜けると、そこには俺が見たこともない世界が広がっていた。周りは森に囲まれて、新鮮な気分にさせる。
「門を一歩出るとこんな世界が広がっているなんて気が付かなかったよ」
「それはそうでしょうね。だって、モンスターが出現するのって、こんなような場所でしょ」
「確かにそうだけど、そう返されると何も答えようがない」
「それよりも先を急ぎましょう」
アヤカは俺の手を握ってきた。男子と女子の間で俺はとても気にしているが、相手は全然気にはしていないようだ。やっぱり、この女は恐ろしい。
「さっきから、手に汗かいているよ。何か焦っていることでもあるの?」
――ここでは言いたくないが、はっきり言って緊張しているんだよ。察してくれよ。
その願いが叶うことは当分先だろう。
「とりあえず、モンスターに襲われそうなんだけど」
手をつながれていることに気を取られてしまい、周りにモンスターが沸いていることなんて眼中になかった。そして、今はモンスターに囲まれており、絶体絶命。このピンチをものにできるかが、今後の道のりが楽になるか、残酷になるかを分ける。
「それじゃあ、私が全部倒すから下がってて」
「そんなわけにはいかないよ。俺だって戦えるんだからさ。俺の太刀をなめないでよ」
「も……もしかして、女子の前でいいところを見せようとしているのかな?」
「そういうことじゃなくてだな。まあ、いいや」
「そこまで言ったなら、言ってくれてもいいじゃない」
なんてのんきに話している時間はとても幸福の時間だと感じた。そして、殺気は予想以上に高くなり、モンスターは俺らを襲ってきたのだ。
「アヤカはどんな武器を使うんだっけ?」
「私は双剣だよ。双剣ソードスキルを上げるために使っているんだけどね。あまり使いこなせてはいないけど」
「そうだったんだ。じゃあ、アヤカは右側の敵をお願い。俺は左の敵を倒すから。そのあとに真後ろにいる奴らをぶったたいてやって」
「わかっているわよ」
俺とアヤカはパーティー初めての対戦へとなった。それにしても、太刀は重いが威力がある。自分の目の前にいる敵を一撃で倒していく。そして、俺はアヤカが倒している敵を顔を向けてみてみると華麗に双剣を使いこなしている姿があった。
――俺もあんなふうに使いこなせたら最高なのにな。
アヤカは俺が思っていたよりも実力の持ち主だ。二匹でかかってきても、片方の剣で受け止めて、もう片方で二匹を破壊している。これほどすごい人は見たことがない。
「アヤカ。君はすごいね。俺はまだこの太刀を使いこなせていないのに、その双剣をいい感じで使いこなせているし」
「それより、そんなこと言っている暇はないと思うよ。後ろから攻めてくる敵がいるから」
「わかっているけど、君の実力に魅力を感じてしまって……」
「い……いきなり、なんてこと言うの」
アヤカは顔をカーッと赤くして、顔がムキになっていた。俺は何かすごいことでも行ったのかと思ってしまった。
そんなことを考えているうちに、二十体ほどアヤカ一人で倒していた。そして、倒されたモンスターは青いかけらとなって散っていった。
やっと一層の最初のところです。まだまだ話は続きそうですね。さて、一層のボスを倒すまでも長そうですが、お付き合いください。