Wizard's Climber【完】   作:ノイラーテム

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怪しき援軍

 ザイトルクワエがその全容を現した当初、一時的に激しい驚きに襲われた。

既に何度も『あれが全部じゃなかったのか!』という驚きを体験して、思考放棄するほどではなかったからだ。天丼にも過ぎる衝撃を乗り越え彼らは動き続ける。あの怪物を放置してはこの森も危ないし、向かっている方角はエ・ランテルだか王都だかの方角であった。ならばこの国も危ういだろう。

 

ゆえに動き続ける。絶望しても意味は無く、動き続けたその向こうに希望があると信じて。

 

「動け! 少しでも奴の体を切り落とし、研究材料を持ち帰るんだ!」

「もう証拠がどうとか、説得材料とかってレベルじゃねえ!」

「この国がどうにかなるヤバさだぞ、ありゃあ! 惚けている暇はねえ!!」

「武技。能力向上! 能力超向上!! 斬撃……四光連斬!!!!」

 ブレインはこれまでにないペースで武技を使用した。

能力超向上は使用こそできるが、一瞬で決める時にしか使わなかった切り札の一つだ。生命力がおかしいほどの相手に使っても意味が薄いゆえに使って居なかった。だが、そんな事は言って居られない。一刻も早くデータを持ち帰り、この場を離れて仕切り直す。既に最大限に動き続けられる限界は越えており、残りのリソースを注ぎ込んで太い枝の一本も持ち帰らねばと奮起したのである。

 

異常に高まった集中力が最初は敵に専念させ、やがて仲間たちの奮戦を伝えさせ、そして思わぬ援軍の到着に気が付かせた。

 

「悪いな。お前らまで貧乏くじを引かせて」

「いいんですよブレインさん。ここで逃げろと言われても後悔しそうです」

「そうですね。この森が駄目になるかの瀬戸際なんです。やってみる価値はありますよ」

 ニニャとエンリの声がはっきり超えるのは、戦力になると期待しての事だろう。

カクテルパーティー効果という言葉は知らずとも、何となく思い当たる事はある。喋っていないだけで、おそらく森の賢王やンフィーレアの言葉でも反応したかもしれないが……。そんな状況を今更のように理解して、まだ短い使いだというのにまったく頼もしい奴らだとブレインの試み込みあげる物があった。その境地はこの土壇場で彼を成長させつつあるのかもしれない。

 

そして、彼らの思わぬ奮闘が、参戦を躊躇っていた『彼女たち』を動かした。

 

「苦戦している様ね! 手を貸してあげるわ!」

「何!?」

 戦場を切裂く高い声。その言葉と共に歪む三つの気配。

更にその周囲へ、バン・バン・バン! と空間を割って現れる複数のナニカを感じた。一種類は無機物、もう一種類は精霊か何かだろう。だが正視していないブレインには確かめようがない。だが、ただ一つだけハッキリ判っている事があった。彼女たちが援軍であるということである。

 

やがて氷の息吹が放たれ、あるいは投石器が何かを撃ち出すことで『今は』味方なのだと明確になった。

 

「あんたらは?」

「ほう……今は味方。それで良いじゃない。ほら、手は止めない」

「そうそう。私たちは人類の味方だから、亜人はともかくあんた達は助けてあげる」

 ブレインの声に後衛の女二人が反応するが、自分より強いとだけは判る。

明らかにガゼフよりは強いと判る相手が、何処からともなく現れたのは不気味でしかない。だが、今はそんな事を考えている暇はないとブレインは何度目かの四光連斬を放つ。だが、その状況はかなり良い物であったのは間違いがない。ザイトルクワエの触手を大きく千切るくらいは難しくなくなった。

 

それにもし、もしの話だが……ブレインを越えて森の賢王に匹敵する彼女たちの助力があれば、ザイトルクワエの本体をも倒せるのではないかと思ったのである。

 

「それもそうだな! 今はあいつを削る……いや、倒すのみ!」

「それ以上は必要ねえ! ただそれだけってやつだな!!」

「神に出会えば神を斬り、悪魔に会えば悪魔を斬る!!!」

「その手始めがこいつってだけだ! やってることが材木の伐採ってのは後に語れやしねえがな」

 ブレインは己がまだ弱いと理解して笑った。超えるべき天井が多い。

組み合わせられる目いっぱいの武技を練り合わせ、一点集中で枝を次々に落としていく。四光連斬に斬撃を載せて戦域で感じた弱い部分に集中。その部分を絶つことで目標を達成、同時に仲間の安全を狙っていく。こんなことを繰り返してたら消耗を抑えるなんて馬鹿馬鹿しい武技を覚えそうな気もしてくるが、それならそれも悪くないと思える自分が居た。

 

人生は常に学習の機会。どんな逆境もライバルも、越えるべき壁だと思えば戦い抜けると笑ったのである。

 

「ねーねー。君ってバレアレ家のぼっちゃん? コレあげる。ラズロック先生から」

「困ってるならコレ使っちゃいなよ。悪い魔神を倒せるとっておきだってさ」

「ただし、一つ切りだから注意して使うようにってさ。ああ、好きな子が困ってたら即使うのを推奨だよぉ~。だってここで死んだら先生から取り返したりもできないしね♪ これから先生はお出かけだって言ってたから、格好つけるなら今の内だよォ」

 クレマンティーヌはザイトルクワエと相性が悪いのでお使いをしていた。

ラズロックと取引して一番早く解放されたのだが、その時に彼らの面倒を暫く見ると言う理由で屋敷を利用して法国の目を抜け出す許可をされていたのだ。ラズロック自身は法国の存在と目的を知って、暫く雲隠れすると言っていたので、代わりに魔封じの水晶を渡しに来た。もっともラズロックは保険としてしか言っておらず、この場で使えとは一言も言ってはいない。クレマンティーヌとしては取引の結果とはいえ、自分をレイプしたクソ野郎の言う事を素直に聞く気にはなれなかったからだ。

 

無限魔力のせいで魔力暴走し、性衝動が高まり過ぎた? タレントの弊害を聞けば一応は理解はできる。だが、理解できる事と納得できるかどうかは話は別だ。監視されて居るかもしれないからンフィーレアたちを助ける目的で水晶を使えと言ってるのだから感謝して欲しいくらいだ。

 

「ラズロック先生から……ですか? とっておき……?」

「そっ。封じられたすんごい天使があいつをやっつけちゃうの。そしたら君はヒーローだねえ。あ、ヒーローってのは英雄って意味だよ。神様たちの言葉で英雄をヒーローっていうの」

 ンフィーレアが考え始めたのでクレマンティーヌは猫のように笑った。

ニタリとは笑わない、ただクツクツと喉を鳴らして獲物が掛かった姿を垣間見る。ここで使ってくれれば法国のエージェントと出逢った時に、ニグンが奪われた物を処分するために近づいたのだと言い訳できるだろう。事実、同じように演技している占星千里にはそういう言い訳をしているのだから。だが、ここでクレマンティーヌはンフィーレアの成長を見ることになる。

 

力にのぼせた少年だと思っていた彼は、極上の切り札を無駄撃ちすることも出し惜しみすることも無く、適切な回答に辿り着いて見せたのだ。

 

「本当にそれだけの能力があるなら『次』にしましょう」

「冒険者組合が本気を入れ、蒼の薔薇も呼び出した時に使うべきです」

「その方が確実ですからね。今は作戦通り、あの化け物の体を持ち帰って撤退しましょう。次は僕も役に立つ薬を作って見せますよ」

 ンフィーレアは他人から渡された切り札を過信しなかった。

その上でラズロックが英雄級の冒険者(?)を寄こすほどに、何らかの能力があると見なして今の作戦と、大枠の戦略に組み込んだのだ。言われてみれば確かに此処で使い切ってザイトルクワエに大怪我を与えるだけで済ませるよりも、『次』の戦いに戦力を揃えて温存しておく方が正しい。そして今行っている作戦も、大きな部位を切り取ってから撤退するというものだ。消耗度を考えたらその方が正しいだろう。

 

クレマンティーヌが予想外であったのは、急激に力を付けた者や強力なマジックアイテムを受け取って酔った者を、他ならぬ法国でたくさん知って居たからである。

 

「てめえ……確かにその方が確実だが……次も協力するとは言ってねえぞ」

「それはその時ですよ。僕らも渡せる限りの報酬を……そう言えばみなさんは?」

「私達? フヒヒ。私たちは御主人さまの下僕! 世界を守る騎士なの!」

「……あほな事を言ってるんじゃねえよ無限魔力」

 ンフィーレアの問いに応えようとしたクレマンティーヌは痛ましい者を見る目をした。

漆黒聖典でも性格がダウナーな三人娘であったが、それでもレイプされて寝返る様な性格はしていなかったはずだ。そのための訓練もしていたし、調教されて喜ぶような性格はして居なかったはずだ。少なくとも占星千里は正気であった。ラズロックの貴重なタレントを知って、敵対するよりは味方につけた方が良いとは口にしていた。もっと言えば国元に招待して地位を与えるべき(ストレートに言えば拉致監禁)とも言っていたが……。

 

ただ、無限魔力だけは完堕ちしているように見えた。

何しろ彼女は常人の三倍近い魔力であるとか、周囲で使用した魔力の一部を吸収するタレントを持っているがゆえに無限魔力と呼ばれていたのだ。そして増上慢に陥って絶死絶命に文字通り鼻を居られてプライドをへし折られたのだが……今回は滔々、常人の三倍どころか五枚から十倍の相手を知ってしまったのだ。肌を合わせればクレマンティーヌにだってその異常さは判る相手である。無限魔力が己の上位互換に対して、従属に近い態度を取っているのも判る気はした。

 

「だが、そうだな。今はデア・ラズロック・リッターって事で済ませとけ。あのバケモン相手に限っては、お仲間だよ」

 そう言ってクレマンティーヌはもう少しだけ付き合う事にした。

取引するつもりの占星千里はともかく、明らかに正気を失っている無限魔力を見て居られないからだ。一時期、上層部の意向で酷い目にあわされた自分を思い出す。能力に覚醒するまで同じような候補者ともども死地に送られ、英雄級の男どもの相手をさせられていた時期をどうしても思い出すのだ。その時に差し伸べられなかった手を考えれば、試練だと嘯いていた兄に対する反感は消えないし、現在進行形で頭がおかしく成ってる無限魔力を放っては置けなかったのである。

 

なお、彼女の知らない話を語ろう。

とある『歴史の流れ』において、クレマンティーヌは偽装でやっていた聖女役から抜け出せなくなる。何の間のと理由を付けながら、自分と同じように悲惨な状況下にあった人々を見捨てられなかったのかもしれない。

 

 そして作戦が改めて告知され、一同は撤退することになった。

強烈な攻撃を与え、ザイトルクワエが容易に分離・移動できない状態まで追い込んでから、改めて組合や王国を説得して総力戦を挑むことにしたのである。

 

開幕は謎の英雄たちの揃い踏み。

怒涛の攻撃で残りの者たちが撤退する余裕を作るまでの時間を稼ぐ。

 

「やって! ゴーレムたち!」

 占星千里が声をかけると、投石器型のゴーレムが岩を発射。

ただの大岩に過ぎないが、アストロジストである占星千里の管理したならば、『星』と見なして炎の魔力が付与されていた。物言わぬゴーレムたちはただ命令されるままに岩を撃ち出し、星座の形に爆炎を巻きらしていく。本当はもっと強い攻撃が放てるのだが、ラズロックが持つ法国の悪いイメージを緩和させる為なので、こんなものだった。

 

一方で、より苛烈に攻撃したのは完堕ちした無限魔力の方である。普段は使わないペースで強力な攻撃を放っていた。

 

「魔猪の冬眠、雪娘の涙、始祖の竜が放つ絶望の溜息! 万物の根源たるマナよ、氷雪の嵐となって吹き荒れよ。アイスストーム!」

 無限魔力は呼び出した氷の精霊(フラウ)と共に攻撃呪文を連打した。

他の二人がラズロックに調教されたフリして協力しているのに対し、彼女だけは真面目に命令を聞いていたのだ。それどころか何百ポイントもあるラズロックの魔力を受け止められるのは自分だけだと勝手に運命の出会いだと記憶を改竄しそうなほどである。ともあれ氷の精霊ともども放つ攻撃呪文の連打は、彼女の二つ名である無限魔力に相応しい攻撃力を発揮する。

 

なお、彼女の変化は敵対しない限り問題視はされない。

ラズロックから貰った精による経験に加え、この世界では召喚生物の経験値も主人に還元されるため、相当な成長が見込めるだろう。基本的にラズロックの命令を優先するだろうとは思われるが、法国の目的に協力する限りは『英雄級を越えて成長した』として見なすのが法国の倫理だった。むしろプレイヤーかも知れないラズロックから寵愛を受けろとまで言うだろう。

 

「じゃっ、私も適当にやって適当に抜け出しますかね。じゃないとこのクレマンティーヌさまもボヤボヤしてたら後ろからバッサリだ。どいつもこいつもさあ! ……疾風走破!」

 クレマンティーヌは自身が預かっているアイテムの幾つかを起動する。

レイピアからは風が迸って無形の刃が伸び、鎧からも風が吹いて移動力を底上げしている。そしてその動きは流れる風の様で、ザイトルクワエが放って来る網の目の様な触手を軽やかに潜り抜けていた。そして彼女の代名詞である疾風走破を中心に据えて戦い、攻撃時にはザイトルクワエにチャージアタックを仕掛ける。暗殺時には接触状態から流水加速を使ったりしてフェイントを掛けるが……今回は見せ技であり、それゆえに見た目の火力が高いコンボを使用していたのだ。

 

それは戦いの貢献していると見せつつ、同時に暗殺指令が来た時に備えてのもの。この時点でのクレマンティーヌは、口で言っているのは逆に、法国の指示で動いているかのようであった。彼女の心と目的はいまだ混沌としている。

 

「ひゅう♪ 一つの武技でも色んな引き出しが有りやがるな。参考に成るぜ。俺も負けちゃあいられねえよな! 四光連斬!」

 その姿にブレインは思う所があった。

クレマンティーヌは疾風走破という移動系武技を色々な使い道で用いている。距離を地めるだけならば縮地という有名な技の方が隙が少ない。しかし四方に移動する際に色々な使い方をしているのだ。攻撃時には真っ直ぐ突っ込むだけかと見せて低く獣の様な姿勢であったり、あるいは立ったまま打点を変えたり。そして周囲にいるだれかが危険な時には、ちょっとした再度ステップの様にしようし、反動を使って方向転換をしていた。おそらくは一つの武技を磨いた成果だろう。

 

そこでブレインも四光連斬を使い分けてみる事にした。

同じ位置に四発繰り出そうとしてみたり、四方を払うように使ってみたり……あるいは両側から挟み込むことで、千切り飛ばしたりと工夫を重ねてみる。それはあくまで使い方の差でしかなかったが、神域からのカウンター以外にはコレといった強みが無いと思っていた彼に目的意識を与えたのである。この事が後に『枝切り』と呼ばれるコンボ技を生み出すことになるのだ。

 

「皆さん、下がってください! 何か来ます!」

「おろ? 確かに上の方が膨れてるでござるなあ……な、なんと!?」

「くそっ! とんでもない威力だぜ!」

 攻撃力の足りないエンリは基礎能力を強化してずっと敵を見守っていた。

するとザイトルクワエの一部が膨れ上がり、そこから無数の棘が射出されたのである。本来ならば半端な相手を即死させるほどの威力がある攻撃だが、少し遠かったのか森の賢王やブレインの刀をふっ飛ばす程度で収まる。それでも鱗の一部が削れ、受け流したはずの腕が痺れるなど、恐るべき攻撃ではあった。もし近距離で直撃を受ければ、とんでもない被害が出たはずだ。

 

それはまるで、ドラゴンがブレスを吐いたかの様に見える。

 

「流石はトブの森に封印されし魔樹の竜王ね。ドラゴンのブレスに匹敵するわ」

「あれは竜王だったのですか? 確かにとんでもない生命力でしたが」

「まっ。それ特化の奴だけどね。見てさえいれば、私は避けれる速度だったかなあ。まあ距離にも寄るんだけどさあ」

 占星千里の言葉に後衛の護衛役であったペテルが驚く。

その傍にクレマンティーヌが居るのは、棘が吐き出されるのを聞いてから下がって居たからだ。彼女が使う疾風走破は、こういった時にも有効に機能するという事だろう。そして彼女が下がった事や、森の賢王やブレインが一時的に戦闘不能に成ったことで区切りをつけることに成った。

 

「これ以上は難しい。大怪我をしない内に下がるぜ」

「それもそうですね。手痛い攻撃を受けたから逃げるというのも業腹ですが、知らずにやられるよりは良いとしましょうか。攻撃呪文を放ったら、撤退します」

 ブレインの言葉にニニャが頷き、目くらましに呪文を放って下がる宣言した。

ザイトルクワエの一部を拾えるだけ拾った以上は、時間稼ぎは十分として完全撤退することにしたのである。

 

そしてその脅威は遥か遠方でも観測された。

他の場所で暴れていたザイトルクワエの触手が猛然と暴れ出し、周辺の大地を砕きながら暴れ回ったのだ。エ・ランテルで都市長がその件を追認する形に成り、王都にも連絡を出したという返書を持って、ルクルットが数日後に戻ってくることになる。




 と言う訳でダウナー三人娘が仲間(嘘)に成りました。
まあエロイ事されて完堕ちなんてまずないので三人中二人はフリです。
それと、いい加減長いので次回でザイトルクワエとの戦いは終わります。
感覚的にはゲヘナでモモンガさんが登場した段階くらいですね。

今回はスタイジオ・ハウスキャラで三人娘が寝返る事が多いネタ。
そしてデア・ラングリッサーというゲームで、主人公が光・帝国ルートから外れると、謎の援軍(嘘)が現れるネタをオマージュしてます。

●ダウナー三人娘のスタンス
『無限魔力』
 何度もプライドをへし折られた上に、常人の数倍である彼女を遥かに上回るラズロックに出逢い、完全に自身を喪失した。三人の中では唯一の完堕ち。よくある完堕ちした相手を使って、他の子を堕とす流れみたいなもの。とはいえ法国を裏切るのではなく、ラズロックの力で強く成れるよね! つまり私の王子様……くらいの思い込みをして自分の心に蓋をしている。

『疾風走破』
 元もと法国を裏切る予定だったので、取引を申し出ている。
とはいえレイプされて喜ぶ性格ではなく、無限魔力が原因であることと、ラズロックのタレントを知って妥協した程度。その結果、交渉には応じるが信用はしてない。この後は適当に逃げると思われる。なお、某ソシャゲでは聖女になった模様。

『占星千里』
 三人娘の中では一番正気。とはいえどう占っても、ラズロックを味方にすべきと言う結果しか出ないし、敵対すると大変だが、味方にすると心強いとは判っているので『味方に成ったフリ』をしている。また、法国に報告しても、自分たちがラズロックの妾扱いで魔力(経験値)を受け取る役目なのは変わらないと理解しているので、連れ帰って監禁しようちして失敗するよりも、まずは下手に出て説得しようとしている段階。なお、彼女の計算が無限魔力をして、頼っても駄目だし、出汁にされるくらいならラズロックに素直に成ろうと決断させた最後の理由でもある。
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