天与呪縛のブリテン異聞帯生活   作:ジャンジャジャン

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バイトでちょっと鬱になってて失踪してました。
久しぶりにログインしたら評価がついただけじゃなく、コメントまでいただきました!
ありがとうございます!モチベ上がります!
これからは投稿頻度上げれるよう頑張ります。


甚爾と現状把握

「なんだこりゃ」

とりあえず腹の中の使い魔を出し、身に纏う。人面芋虫のようなこの生き物は

使い魔で特に戦闘力はないが腹の中に物を無限に溜め込める能力を持っている。刀を一本取り出し、敵の気配を探ると後ろからコツコツと近づいてくる足音が聞こえた。振り返るとそこには昨日甚爾が召喚したモルガンがいた。

「マスター。何を慌てている?」

蠱惑的な声が響く。警戒は解かなかった。少し違和感があった。昨日感じていた令呪から来る繋がりのようなものがなかった。おそらく目の前の奴はサーヴァントではなりすました敵だ。この場にはいないがおそらく包囲されている。

「武器を下ろし、その虫をしまえ。危害は加えん。まだお前には聞かねばならんことがあるからな」

今度は僅かに威圧感のこもった声だった。

甚爾は素直に従うほかなさそうだと武器を使い魔の口の中に戻し、使い魔に自身の尾を収納させピンポン球サイズまで落とし、ポケットに入れた。腹に戻さなかった理由は2つ。奇襲対策に吐く分のタイムロスを減らすこと、もう一つは敵か味方かわからないモルガンに全ての手の内を晒すわけにはいかなかったからだ。

「はっ、いいぜ。まずは情報交換といこうじゃねか。」

まずは情報収集。それこそが「術士殺し」を成功させてきた秘訣とも言えよう。人づての情報だけではなく観察眼を持って弱点を見つける。そう例えば先ほどのモルガンとの対面で彼女が少しばかり虫のような見た目の使い魔を過剰に警戒していたことなど決して見逃してはいなかった。

 

 

 玉座の間にて情報交換は周りの護衛も取り払った状態で行われた。

その後用意された個人部屋で甚爾は手に入れた情報を整理していた。

モルガンから得た情報は甚爾の想像を遥かに超えていた。

 まず召喚されたモルガンはレイシフトを解析し、情報のみを過去の異聞帯のモルガンに送り、負荷に耐えられず自壊。そして情報を受け取ったモルガンが今の異聞帯を荒野から立派な城を立つほどの世界に変えたということであった。

「とんでもねぇな」

機密の多いカルデアのオリジナル技術。本来ならコフィンという棺桶のような補助機械が必要なものをサーヴァント単独でやってしまう。それだけではなく

「今いる俺もおそらくクローンみたいなモンってとこだろ。」

過去を変え、未来が変わった。だとしたらあの時荒野にいた甚爾は本来なら消滅するはずだった。しかし過去の甚爾を元にモルガンの手によって構築し直されたものが今の甚爾なのだと理解した。

 一度死なされて再構成。一般人なら発狂してしまうような状況だが、甚爾は冷静だった。魔術師の世界の倫理観は一般人のそれではない。根源に辿り着く実験に特にこれといった障害にならなけば気にしないものがほとんどだろう。

かつての依頼者には自身で自分のクローンのようなものを作っている人もいたほどだった。

「いや、あの女は別格か」

封印指定という傍迷惑な栄誉を受けた橙色の髪の女性。格納用使い魔を提供したのも彼女だった。プロのヒモがビジネスのみで関係を持ったかは別のお話である。

「今に至る過程はわかった。あとは現状把握だな」

甚爾がモルガンから聞いた情報は、この世界の霊長は妖精だということ。人間は存在しているが工場で生産されており、基本的に妖精より下の存在であること。モースという呪いがあり、妖精の天敵ということ。この城の正面に大穴が空いていること。妖精から令呪を模したもので魔力を徴収していること。妖精には6つの種族がいること。そして三人の妖精騎士がいること。etc...

 

「得られた情報が多すぎるってのも考えものだな。どれがヴォーダイムが警戒する厄ネタか絞りきれねぇ」

得た情報には端的なものもあり、不足分は自力で調べるしかなさそうだった。

しかし懸念点は得た情報だけではなかった。

「あいつ、異聞帯の外の情報聞いてきた割には事前に予測ついてたみたいだったな」

モルガンの欲した情報は他異聞帯について、異星の神について、クリパターについて、カルデアについて、など異聞帯外のことだった。にも関わらず相槌を打ちながら

「やはりか」

と合点がいったような雰囲気であった。恐らく既に大方の予想はついていたのだろう。

「とりあえず、敵じゃないなら大丈夫だろ」

数週間に一回はクリプターの定期報告がある。外と繋がる手段として自分に使い道があるうちは無碍にはされないはずだ。そう考えてベッドに寝転び、窓を見るともうすでに夜の帳は下りていた。

 

 

 

 

「そういや、サーヴァント消滅で手札一個なくなったな。」 

甚爾はあまりに大きな損失を少し悔やみ、明日はフィールドワークにでも行くかと考えながら眠りにおちるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、禅院甚爾よ、妖精騎士ガウェインと共にモースの討伐に出向いてくれ」

「は?」

翌朝、お願いという名の王命が下されるのであった。




書きたいことの5割前回書いちゃったからあまり進まなくて申し訳ないです。
ちなみに残りの5割はキリ様をアゾるところです。
ちょっと説明が長ったらしくなったのが反省点です。
次回はモース相手にですがバトル描きたいです。
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