有馬かなに転生したので、俺の意識が消えるまで彼女を守護ろうと思う 作:雑穀ライス
会社が違うのはもうどうしようもないのでとりあえずこのままでいきます。もしかしたら後で直すかもしれません。
はれて所属事務所からの退所が決定し、自由の身となってしまった俺。今まで面倒を見てもらった事務所には悪いことをしたとは思っているが、少々相手が悪すぎた。原作の運命力には勝てなかったよ…
さてこれからどうするか。
案1、苺プロに泣きつく。本命だな。「アイドル」の貸しがあるので断られることはまずない。元の事務所との折衝が面倒ならば業務委託という形で仕事だけ回してもらう形でもいい。ルビーと一緒にyoutuberデビューする展開も面白そうだ。そういえば苺プロにぴえヨンが入るのっていつだっけ?
案2、劇団ララライ。金を稼ぐには向かないかもしれないが、演技の技術は磨ける。黒川あかねと同じ事務所に入るのはメリットとデメリットのどっちが大きいのだろう。よくわからん。
…ああ、そういえば、あの人はもうララライに入団してるのだろうか。
姫川大輝。俺より2歳年上の、劇団ララライの未来のエース。そして、
星野アクアの
案3は…今は思いつかないな。個人事務所で独立する場合でもまずは苺プロに相談したほうがいいだろう。
俺のスケジュールはクビになったマネージャーが管理していたので、完全に予定がぽっかり空いた状態になった。事務所の人たちは俺へのオファーに対してどう返事していることやら。もしかして空手形を切って、なし崩し的に残留を狙ってないだろうな?
そうなったら冗談抜きで出るところに出て白黒つけることになるが、契約更新の内容といい、俺を9歳のガキだと思って
辞めた事務所のことを考えているとなんだか気が滅入ってきた。せっかく降って湧いた休暇だ。普段行かないようなところに行ってみるか。アクアセラピーは明日でもいい。
俺はなんとなく地下アイドルのライブハウスに足を運んでいた。俺は世間では顔が売れているが、まだブラも必要ないガキなので男ものの服を着て帽子を被り、上げ底のブーツを履けばほぼバレない。
変装がラクなのはいいことだ。色気づくのはアクアの前だけで十分だ。
…ハッ!?いつの間にかまたメス堕ち化が進んでいる!?
駄目だ、やはり俺は消え去る運命なのか……
地下アイドルのライブハウスには立ち見席しかないので、身長の低い俺には厳しい。大人たちを押しのけて、最前列付近でパフォーマンスを見る。
…当然ながら、アイほどの輝きを持つアイドルはいなかった。
「――誰もが目を奪われていく!君は、完璧で究極のアイドル!」
地下アイドルが持ち歌を歌い切って、今度は「アイドル」を歌い出した。地下アイドルのカバー曲として使われるほどになるとは有名になったものだ。
俺は「アイドル」を最後まで聞くことなく、ライブハウスを後にした。
「地下アイドルのライブは気に入らなかったのかな?」
ライブハウスを出たところで声をかけられた。若い男だ。顔はいいし、いい服を着ている。…どこか、原作でスカウトに変装して地下アイドルの実情を探っていたアクアの姿に似ていた。
背筋に、冷たいものが走った。
「…俺に何か用っすか」
男のフリをしたまま、言う。大丈夫、俺のことはバレていないはず。そもそも俺を狙う理由が存在しない。
「ああ、失礼。僕、こういうものだけど」
若い男が名刺を渡してくる。
SA芸能、
「最近新しく立ち上げた事務所なんだけどね。是非とも君をスカウトしたいと思って、声を掛けさせてもらっ…」
「芸名じゃなくて本名だったんだ」
若い男…カミキヒカルの表情が一瞬強張った。
…俺が前世の記憶を持っているのは、西暦2023年までだった。
つまり、
俺の目の前には、すべての元凶であるカミキヒカルが立っている。
知りたい。
【推しの子】の真相と、その結末を知りたい。
「…ねぇ、どうしてアイを殺そうとしたの?」
――俺は、選択肢を致命的に間違えた。
やりたかったことリストその13
カミキヒカルルート突入
RTA走者「星野アイ救済ルートと有馬かな救済ルートをクリアしていると、事務所を退所したタイミングでカミキヒカルがスカウトしてきます。ここで、
『…私、有馬かななんですけど』
『…どうしてアイを殺そうと思ったの?』
という選択肢が出ますので、下の選択肢を選ぶと『本当にこの選択肢を選んでいいですか?』みたいな感じで3回ほど確認してくるので、しつこく下の選択肢を選び続けることでカミキヒカルルートに突入します。じゃあ下の選択肢を選んでみますね。
…あれ?一度目の選択で通ってしまいました。何かおかしいですね?」