仮面ライダーガルム   作:眼鏡侍

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お待たせ致しました。

相変わらず話の進みはゆっくりです…みんな何であんなスラスラ書けるの…?

それではどうぞ。


Chapter3

 

「さて…全員揃ったところでここの説明を‥と思ったんだが、そうもいかなくてね。実は先ほど出動要請が出たんだ」

 

全員がデスクに着いた所で辰正が口を開く。

 

「例の件ですか?何か進展があったとか?」

「そういう事、詳しい話は現地で確認してくれ」

「これで三件目…いい加減手がかり見つかるといいんですけどねー」

「千和さん、前回貰ってデータをまとめたんで後で送りますね…」

「ありがとう、助かるわ…それじゃあ行きましょうか。紘人、御子柴さん」

「えっ!?」

 

唐突な指名に驚く。

何も聞かされていない状態なので無理もないのだが。

一方の紘人は気だるそうな表情を浮かべながら頷くだけである。

 

「急でごめんなさい、でも実際に見てもらった方が説明しやすいと思って」

「大丈夫なのかい?邪魔になったりとか」

「それも問題なし、ひとまずこれを渡しておきますね」

 

そう言って千和はアタッシュケースを差し出す。

ロックを外して開けてみると、中には千和が身につけていたスマートウォッチ型のデバイスと一丁の拳銃、そして拳銃用であろうホルスターが入っていた。

 

二つを手に取り確認してみる。

スマートウォッチは銀色をベースに所々黒のラインが入ったシンプルなデザインだ。

普段見かけるスマートウォッチより少し大型になっているようだ。

 

そうしてもう一つの拳銃。

カーキ色の大型拳銃のように見えるが、特に目を引くのはそのデザイン。

従来のものと比べると全体的に機械的なパーツが着いており、まるでSF映画に出てきそうな近未来的な見た目をしている。

マガジンが入る部分は完全に塞がっており、代わりに鍵穴のようなものに変わっていた。

 

「『ジェイルウォッチ』と『ハウンドトランサー』……私達特敵対の専用デバイスといった所でしょうか」

「ちなみにどちらも私が作ったんですよー?凄いでしょ!」

「これを…!?」

 

さらっと言ってのけた咲奈に驚く。

それが本当なら彼女は相当高い技術力を持っているということになる。

拳銃まで自作って色々大丈夫なのかというツッコミをギリギリ飲み込み、ホルスターにハウンドトランサーをしまう。

 

それを見た辰正は満足そうに頷き、千和にキーケースを渡した。

 

「地下のいつもの所に置いてあるから、それを使ってくれ」

「了解です。現地に到着したらまた連絡します」

「頼んだよ」

「あの…ちなみにこれから何処へ?」

「ここ数週間頻発している行方不明事件」

 

それを聞いて誠実の顔が強張る。

誠実も以前捜査に参加していた事件、なぜその話題がここで出てくるのか。

 

「あれは恐らく…アニマトゥルムによるものです」

 

●●●●●

 

「これで……邪魔者はいなくなった…!」

 

天条市内のどこかのアパート。

その男は恍惚とした表情で壁に貼られた写真に×印をつけた。

よく見れば壁には写真が数十枚と貼られており、その中の9割が同じように×印をつけられていた。

 

「あいつらが悪いんだ…あいつらが僕達の邪魔をするから…!あいつ、ラが……!ィィイイイィ!!」

 

奇声を発しながら頭を振り乱す。

今まで排除した憎き連中の顔が頭に浮かび、思わず頭に血が昇ってしまう。

背中はメキメキと音を立てながら形を変え、もう少しでナニかが飛び出そうになる。

身体中の血が沸騰しそうになり、()()()()()()()に殴りかかろうとして──

 

「やあやあ、経過は順調そうで何よりだよ」

 

窓際に座っていた男の姿を目にした瞬間、衝動が一気に引っ込んでいった。

 

シンプルなワイシャツとスラックスに所々が紫色に染まった白衣を身につけ、パンクなデザインのブーツを履いている。

ダークパープルの髪が目を引くその男は穏やかな表情のまま男を見つめる。

 

「……ああ、あなたですか。これは、お見苦しい所を」

「別に構いやしないさ…でもそんな()()()()()()を殴ろうとしたら駄目じゃないかな?近所迷惑になるし」

「それは…ああ、そうですね。それで、今日は何かご用でしょうか」

「まぁなんて事ないよ?連中がそろそろ此処を嗅ぎつけるだろうと思ってね、忠告しに来たのさ」

 

怪訝そうに眉を顰める男に、変わらぬ表情で白衣の男は語る。

 

「先日の襲撃、ちょっと派手にやりすぎちゃったみたいだからねえ。君の『保管庫』が見つかってしまったみたいなんだ」

「……なっ!?」

「このままだと連中が君に辿り着くのも時間の問題…困ったねえ」

「ど、どうにかならないんですか!?やっと、此処まで来たっていうのに!」

 

堪らず白衣の男に掴み掛かってしまう。

力が入りすぎたのかミシミシと肩から鳴っているが、今の男にはとってはどうでも良かった。

それでも尚表情を崩さない白衣の男は、男のポケットから何かを抜き取るとそれを突きつける。

 

「簡単だよ?いつも通り、コレを使えばいい」

 

突きつけたそれは、鍵。

持ち手の部分には精巧な蜘蛛のレリーフが象られ、ブレード部分には紅い回路図のようなものが刷られている。

 

「いつも、通り…」

「そう、ようやく幸せを掴み取ることができるんだ。此処まで来たら、徹底的にやるしかないのさ」

「でも……」

「大丈夫、後始末はボク達の方で済ませるからさ……だから、君は何も気にしなくていい」

 

それは、まさに悪魔の囁き。

男は何も言うことは出来ず、ただただ頷くのみだった。

 

●●●●

 

千和が運転するバンで移動すること数十分。

一行は街外れの廃工場に到着した。

 

既に警察が入っているのか、入り口には規制テープが貼られており重々しい雰囲気が漂っていた。

 

警備をしていた警官に書類を渡すと、あれよあれよと言う間に工場内部へと案内された。

 

先導する警官に着いて行く途中、誠実はふと横を歩く青年──紘人に目を向ける。

その視線が気になったのか、紘人は誠実をじろりと睨んだ。

 

「……さっきから何なんだよ」

「いや、どこか調子悪いのかなと思って」

「は?」

「会った時から一言も話してないだろ?顔色は普通みたいだけど…もしかしたら言い出せてないだけなのかって」

「何でそうなるんだよ馬鹿じゃねえのか」

「ば…っ!?そんな言い方無いじゃないか!?」

 

思わず叫んでしまい、前を歩く2人に怪訝そうな顔を向けられる。

何でもないですよ、と愛想笑いを浮かべた後、誠実は再度話しかける。

 

「…とにかく、何処か不調があったら教えて欲しい。自分達はこれからバディになるんだから…」

「先に言っとくぞ」

 

言葉を遮り、紘人は誠実の方を見ずに続ける。

 

「バディだのなんだの、俺にとってはどうでもいい。…あまり俺に構うんじゃねえ」




感想諸々お待ちしております

次回で変身…今度こそ…!
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