転生先がわからない!ここはどこだ!   作:rapas

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横山三国志の記憶ももはや朧げだなぁ


【MEMちょと策士】

〜side 語り部〜

 

これは後の尋問でわかった事だが張宝軍に戯志才と言う参謀あり、全軍の作戦はこの男が決めていた。

その者は黄巾に加わってからの僅かな日々で結果を出し、若くして官軍を何度も壊滅させる大戦果を上げていた。

その戯志才には、さらに幼さが残る少年従者がおり、大事な作戦を決める際には二人で密室に篭るのが常であった。

兵達は戯志才に倒錯した性癖があってきっとイヤ〜ンな事をしているんだと信じていたようである。

こんな時代からBLとか世は腐っているのである。

 

そんなきっとイヤ〜ンな事が行われているはずの部屋では従者のなりをした少年が楽しげにふんぞり返って笑っていたのだ。

「若!誰が聞き耳を立てているか分かりませぬ!お声を抑えて下さい!」

戯志才は少年に対して丁寧に諫めたそうだ。

「戯志才、心配せずとも黄巾共にはここへ近付かぬように言含めてあるだろうw しかし官軍もだらしが無い。 くくくっ、どいつもこいつも無能ばかりじゃぁ無いか? いっそ俺が黄巾を乗っ取って天下に覇を唱えるか?あはは、クッソ、チョれ〜〜〜♪」

盧植を謀略で左遷させ、董卓を罠に賭けてボコリ、まぁ立案する策が端から大成功ばかりでだいぶ傲慢になっていたそうだ。

少年は郭嘉奉孝・・・戯志才が使える名士の嫡男で生来より優秀であったがため、他者を見下す様になり更に勉学も易々とこなせた事から「世は全てつまらん!」そう言って家出をしただけで無く、楽しそうだ!と反乱に偽名で参加し今に至る訳である。

まさに悪ガキここに極まれりであるな。

そして人払いを済ませた部屋で麓の官軍をみたび撃ち破ろうと策を練っていたところなのだが、どうも争いの音が聴こえる。

ここは天険の要害であり、官軍はまだ遠く山の麓に居る。

つまり酔った兵共の喧嘩だな!とあたりを付けて油断し、暫し無視していたが騒ぎは段々と激しくなる。

いい加減にシロ!とばかりに叱り付けようと外へ出た二人の目には、陣の四方あらゆるところから赤々と炎が上がり武装も不完全な黄巾賊が次々と討ち取られて逝く姿であった。

「やっべ、落ちてやがる!」

「あー若、こらダメですわ。 奴らどうやったのか?もう逃げ場すらありません。」

「おい!何処かに縄が無いか? こうなりゃ捕まってたフリしてやり過ごすぞ!」

 

 

さて、ここで語りの時を少し巻き戻そう。

冀州の陣に付いた夜、劉玄徳が困りごとを持ち帰ったその日のこと。

劉備軍総出で陣中の情報を集めても妖術の内容がさっぱり判らないことに頭を抱えた一同は、宿ヌシ殿が山中を駆け回り見つけた行軍ルートにこれ幸いと飛びついた。

いま劉玄徳の目の前にそれはある。

「あー・・・MEMちょ殿、道はどこにあるのかな?ひょっとして黄巾の妖術で隠されたりしているのかな?」

「やだな親ビン♪ここから登るんだよ♪」

「「「登る?」」」

劉備三兄弟の声は綺麗にハモる。

「姐さん・・・俺には壁のごとく聳え立つ断崖絶壁しか目に入りませんぜ。」

「そうだよ♪誰もここから来ると思わないじゃん♪」

「えっと誰も登れないから、監視も無いわけで・・・」

真実はいつもひとつ!人には不可能ってものがある!漢たちの心はひとつになっていた。

だがしかし宿ヌシ殿はおんなの子、そんな心の声は聞こえません!とばかりに進軍を進めるのである!

「いいから行くんだよ!」

「「ムリムリムリムリ無理ーー!」」

「MEMちょ殿、人は山羊やイモリでは無いのだから・・・」

宿ヌシ殿は進軍を進めるが誰も挑ま無い。誠に臆病であるな。

「ロッククライミングなんて難しい事じゃ無いんだけどなぁ」

そう言うと宿ヌシ殿はロープを持ってスルスルと登り切る。

頂上からロープを垂らし取っ掛かりとなる要所にペイントを施す親切さで、登山ルートをさっさと作り上げた。

ぱぱっと四半刻で5ルートほど作り上げると

「簡単だよね♪」と笑顔で男共に死刑宣告をするのであった。

まぁこんな極限ロッククライミング技能なぞ滑落してもそう簡単に怪我などしないネオ・ジャパン人でも無ければ身に付かないのである。

 

こうして劉備軍3千はいきなり黄巾の本丸へ奇襲に成功した。

死の恐怖を乗り越えた兵は、もう恐れる者などMEMちょだけであると心に刻まれ正に勇猛果敢な死兵の如きである・・・可哀想w

ちなみに夜襲となってしまったのは多くの兵が登るのにビビって宿ヌシ殿の手を煩わせたからである。

不幸中の幸いという奴であるな。

 

こうして大将の張宝は首チョンパ、本丸が燃えて劉の旗が確認されると官軍もこれ幸いと攻め寄せて終わったのである。

 

戯志才と郭嘉は、黄巾に捕まった貴人として助けられたモノの事情聴取していた簡憲和に怪しまれ、最後は宿ヌシ殿のチャーム魔法に抵抗失敗。

洗いざらい全てバレてしまったのである。

まぁ宿ヌシ殿が年端もいかぬ少年が処刑されるのは可哀想と仏心を出したため官軍に突き出されず匿われたのであるが、性根は叩き直そうねとブートキャンプに叩き込まれたのでどちらが幸せであったのか悩みどころであるな。

文官働きが出来る下僕が増えて宿ヌシ殿はちょっと嬉しそうである。

 

〜fin〜




フレーバーテキスト
戯志才  統率33 武力7 知力85 政治73 魅力55
郭嘉奉孝 統率62 武力15 知力98 政治84 魅力80
めでたく劉備軍へ加入である。
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