〜side 語り部〜
一部の面々が宝探しに精を出していた廃墟の片付けも終わり、西へと逃走した董卓を追いかける余力も無い連合軍は、ここへ留まっても益なしと解散の流れとなった。
劉備軍の陣幕では帝の顔を見てびっくりしちゃった人々が集まり別れの宴を行なっている。
檄文に遅れて董卓討伐の勅もばら撒かれていた事からこの地には劉表・劉焉・劉虞などの有力な劉氏を始め、陶謙・孔融など州牧・州刺史が揃っていた。
「この度は義父劉玄徳の宴にご参加いただき誠にありがとうございます。 進行は若輩ながら私、劉玄徳が養子の劉伯和が務めさせていただきます。 私は劉玄徳の養子の劉伯和でありそれ以外ではございません。皆さんよろしいですね。 きっと何処かで天子様も見ていらっしゃるかも知れませんが、ここに揃った皆さまは天子様に忠誠を誓う忠臣と存じ上げております。 では宴と共に時折り降って来る天子様の言伝を耳の穴かっぽじって聴き逃さないようにご注意下さい。」
色々とはっちゃけて来た帝は大事な事を念押しして釘を刺せるしっかり者であるな。
因みにホスト役で音頭を取らなければならないはずの劉玄徳は相変わらず胃を押さえて蹲っていた。
脂っこい一見豪華な宴席の中で劉玄徳の卓の料理だけは胃に優しそうなお粥や薬膳ばかりなのを気にしてはいけない。
帝の後ろ盾とか権勢を振るえて羨ましーーーいっとなるはずなのであるが、諸将が劉玄徳に向ける視線は憐憫である。
「自分のような歴史も浅く無名であった若輩よりも名家名氏のお歴々の方が伯和の養父に相応しいと思うのだが・・・」
「そんな事はありませんぞ! 劉玄徳殿のご活躍は黄巾の乱より聞き及んでいます。」
「さようさよう、其方の軍の精強さに抱える武将の勇姿は汜水関に虎牢関でしかと見届けました。」
劉玄徳の『代わってくんね?オラ胃が痛いだ』って問いかけに対して諸将は『嫌ぷー!』と拒絶の誉め殺しに入る。
因みに宴の中央では郭奉孝が新しい州牧・州刺史の任官状を読み上げ劉伯和がバンバン玉璽を捺印してMEMちょ作の新しい州刺史の印綬を配っていた。
チミら隠す気は無さそうであるな。
後に現役の官位一覧表を各地向けに発行したから連合軍に参加しなかった奴らは公式に罷免されていったのであるw
緊張感を孕んだ宴の催しも終わった頃、劉玄徳を訪ねて旧知の学友である公孫瓚伯圭が護衛の若武者を連れてやって来た。
「玄徳!水臭いでは無いか? 別れの挨拶ならワシも呼べ。 特に虎牢関にて窮地を救われた礼が足りぬ。 何かワシに出来ることあらば遠慮無く申してくれ。」
「伯圭殿、良く来てくれた直ぐに席に案内しよう・・・私からの願いは特に・・・」
「それでしたら宴の余興に一席お願いしたいんだよ♪」
昔馴染み同士の砕けたやり取りに宿ヌシ殿がインターセプトし、戦場での殺伐としていた宴に花を添えようと無茶振りを要求する。
「む!・・・むむむむ・・・そうだ!お主何か芸をせよ!いっそ裸踊りでも構わんぞ。」
宴の面子を覗いた公孫瓚は、下手な芸は自身の沽券に関わると護衛に連れて来た若武者へキラーパス・・・なんとも酷い主人であるな。
「えぇーーー! 僕ですか!? 芸事は自信が無く普段から槍を振る毎日でございますが・・・」
護衛兵は戸惑いながら断ろうと試みるが宿ヌシ殿が逃がさない。
「大丈夫!大丈夫!ちょっとカックイイ意匠着て私と一緒に踊ってくれればオッケーよ。 下手なら下手なりに盛り上げれるから。」
この護衛兵は古代中華で珍しい、涼しげなしょうゆ顔ですらっと背も高く現代ならアイドルか役者でデビューしていそうなイケメンである。
宿ヌシ殿に連れらえて奥に消えた後、しばらく経つと楽隊の演奏に合わせて再登場
その姿は・・・扇状的な全身タイツに蝶をあしらった仮面、胸元は大きくはだけ股間のもっこりと共に色気を感じさせる。
未来を先取りしたアイドルチックな装いの宿ヌシ殿と並び楽隊の音頭に合わせて踊り始めた。
「はい!そこで胸を開いて手を大きく振ってー」
「しなを作ってウィンク!」
「片足を頭まで上げて、片足立ちでクルッとターン」
若武者は最初こそ恥ずかしげでぎこちない動きが諸将の笑いを誘っていたが、徐々に動きも良くなり顔は羞恥から恍惚へと変化して遂にはキレッキレのダンスへと至る。
宿ヌシ殿は「改心の出来!私の見立ては間違って無かった」と内心ガッツポーズであるが前途ある若者の開けてはいけない性癖の扉が開く様を見せられた諸将はどこと無く所在無さげである。
「最後にフィニッシュ!片手を真っ直ぐ伸ばして指先を天高く!」
足のスライドを大きく取って天を突き差す指先は雄々しく美しく、股間の逸物も雄々しくそそり立って顔はいっちゃっていた。
「チョー!サイコーーーー!!!!」
その有様に公孫瓚は罪悪感から顔を覆っている。
ひとしきり踊り狂うと若武者は公孫瓚の前で礼を取ると
「殿!いえ、伯圭様!僕はこのたび自らの進むべき真の道を見つけました!付きましてはお暇をいただきたい!」
「う・・・うん、左様か・・・それは良いことだ・・・さし許す。」
憐憫と戸惑いの表情で公孫瓚が許可を出すと勢いよく劉玄徳の元へ。
劉玄徳の表情からは「こっちくんの?」って戸惑いが読み取れるw
「僕は姓は趙、名は雲、字は子龍・・・いえ!今日この時から生まれ変わった事を祝い!この蝶の仮面にあやかって蝶子龍と名乗りましょう! 僕がこれからも真実の探究者であるために師匠のおわす劉備軍に加わる事をお許し下さい!」
「あ・・はい、どうぞ。MEMちょ・・・後は頼んだ。」
そろそろ吐血すんじゃね?って程の青い顔で許可を出す劉玄徳。
こうして蝶子龍こと怪人パピヨンが加わり、嫌がらせを考える郭奉孝、イキイキと許可を出す劉伯和、軽々と無茶な指示を実行する蝶子龍と言うやばいルートが完成したのである。
〜fin〜
フレイバーテキスト
趙(蝶)雲子龍 統率91 武力96 知力76(+15)政治65(-15)魅力81(+10) ※(パピヨン補正)
趙雲子龍(三国志)→趙雲子龍:星(恋姫無双)→華蝶仮面(恋姫無双)→蝶・・・パピヨン(武装錬金)
なぜこうなった???