〜side 語り部〜
ばびゅ〜〜んとUMAよりも速く風も太史子義も置き去りにして宿ヌシ殿は西へ向かってひた走る。
途中で手荷物扱いで運ばれた少年が目を回して何かに目覚めちゃう(犠牲者3人目)かも知れないがきっと些事なのである。
壱里進んだ最初の亭で惨劇は起こっていた。
周辺の里から追い立てられたのであろう民衆が逃げ切れず首無しの遺体で放置されている。
街道を進むたびに遺体は増え損壊も酷い・・・乱暴を働かれたいわゆるSENKAにあった少女の亡骸、腹を割かれた妊婦、Siriから串刺しになった童、大陸特有の虐殺現場なのだがちょっと宿ヌシ殿のモラルには衝撃が大きかったのである。
あーあ、黄巾・董卓軍に続いて曹操軍も人外外道にランクインしますた。今後は理性リミッターの対象外である。
そして遂に辿り着いた亭の中心には大きな首塚があり、チビの均と更に同じような年頃の子供がゲラゲラと酒を煽りながら嗤う兵士に囲まれ追い立てられていた。
逃げ場も無い中で鳴き叫びながら逃げ惑う子供達の耳を手を時折り切り飛ばし、痛みや怯えて蹲ると剣を突き立てて叫び泣く様を愉しんでいた。
「何・・・やってるのさ・・・」
戦場で兵が死ぬ、略奪で財産を奪われる、SENKAで女性がいや〜んな目に遭う、宿ヌシ殿が思い描く惨劇とはこの程度であり所謂ミンチよりヒデェやは戦いの結果起こる物だった。
しかしコレは違う、抵抗も出来ない幼児を嬲り嗤い愉しむ・・・大陸で異民族相手に行われる極々普通の光景なのだが民度の高いネオ・ジャパン育ちにはとてもとてもショッキングな出来事であった。
傍の少年もこの光景になのかココへ辿り着くまでの体験によるものか声も無い、意識もちゃんと覚醒しているか怪しいのである。
「おぉっ!まだ上玉が居るじゃねぇかw」
「やったぜwww生きのいい便所だwww」
宿ヌシ殿を見つけたのだろう下半身を露出させた変態どもが近づいて来る。
ゴミどもが湧いてきた先には全裸の少女だったモノ・・・首の無い白濁で汚れた肢体はどんな理不尽に晒されたか想像に難くない。
「50・・・いや100に届くか・・・」
付近を確認した少年は弟の救出どころか自分達の生還も絶望的と判断していた。
「なんで・・・こんなことしてんの?」
宿ヌシ殿はまだショックから立ち直れずゴミの接近を許してしまう、少年は抵抗しようにもまだ腰が抜けていた。
「なんでって?曹操孟徳ってそれはそれは偉いお方の命令さぁ。徐州にあるものは俺たち青州兵が愉しむためのオモチャな〜の。ね!わかる?嬢ちゃんも俺のオモチャなの。 コレから短い人生だけど最後に女の悦びってやつを教えてやんよwww」
そう言ってゴミは宿ヌシ殿の肩を掴み衣服を引き剥がそうと指を掛ける。
「そっちの方が楽しそうだなぁ、オレもコイツにトドメ刺して混ざるかぁ」
「やだっーーーーー!」
幼児を追い立てていたゴミが小さく細い首へ狂刃を振り下ろす・・・のだが刃は空を斬り手応えが無い。
幼児を斬ろうとしたゴミの向こう、数m離れた場所に幼児を抱えた宿ヌシ殿、その肩からはぼとりっと服を引き剥がそうとしていたゴミの腕が落ちる。
「へっ?・・・へぇ?」
ゴミは目の前から消えた宿ヌシ殿に理解が追い付かず、更に高速の動きに引っ張られもげた自身の片腕を信じられないとばかりに確かめていた。
「曹操孟徳がどれだけ偉いか知らないけど、私の神は許さない!」
『『『やっちゃえ♪』』』っとネオ・ジャパンから視聴している神々からもお許しが出てしまったのである。
最後のリミッターが外れて宿ヌシ殿にオールウェポンフリーの許可が降りた。
「て〜〜っく!」
宿ヌシ殿の右手に光が集まり、あたかも光が結晶化したようなクリスタルが現れる。
「せったーーーーーー!」
太陽を直視したよりもなお眩しい光が弾け、宿ヌシ殿は光を纏う。
光は宿ヌシ殿の身体を闘いに適したモノへ作り替え、淡い朱色と鮮やかな黄色に彩られ大きなリボンと多数の金糸の紐飾りに薄緑の飾り布がなびくその様は彼岸花を連想させる全身鎧である。
「テッカマン!MEMちょ! とぅーーー!」
お約束の名乗りを上げると宿ヌシ殿、いやテッカマンMEMちょは風よりも速く子供らの安全を確保する・・・つまり周辺の青州兵は首チョンパになった。
「鉄華満・・・」
少年にとってそれはまるで、いにしえの封神のみわざであったそうな。
〜fin〜
MEMちょにより性癖が目覚めた犠牲者
筆頭:蝶子龍
次鋒:太史子義
少年も犠牲者になるかな?
そしてまた終わらんかった・・・