〜side 語り部〜
宿ヌシ殿が江東会戦の後始末で忙しい頃、親分劉玄徳が何をしていたか?・・・ではなく、更に西の曹操を見てみるのである。
父親が殺された八つ当たりから徐州で派手な虐殺を行った曹操孟徳に徳なし!と世間は判断していた。
せめて勝っていれば天に愛された!とでも触れて挽回したのであろうが主力である青州兵は全滅し、近衞たる虎豹騎も近しい一族の宿将も一族の若武者も悉く失った身で有れば各地に出回っている怪文書のように天に見放された者wという評価に誰もが頷いた・・・うむ、よくばら撒いたのだ!パピヨンw
徐州での敗戦に続いて、張邈の反乱によって呂布に兗州を奪われて、この戦いでは曹操を支えてきた幼馴染の夏侯惇が矢に目を射抜かれ絶命している。
『この程度!』と引き抜いた矢は脳に達しており引き抜いたおりにヤジリの返しが脳幹を傷つけたため治療の甲斐無く終わったのである。
史実では抵抗の中心となった人物を失い兗州曹操軍は全滅、その報告を受けた曹操は生き残りをまとめて脱出した程昱をなじり、降格させたという。
そんな扱いに曹操の終わりを感じた諸将の心は離れていく、徐州への再侵攻どころか、呂布から兗州を取り返せず泥試合を続け、戦費を賄うため支配地の民へ重税を課していく。
袁術との決戦に勝利し青州兵を手に入れ遅まきながら周辺諸侯より優位に立ったと確信してからの転落スピードは董卓に勝るとも劣らない。
更に袁術が皇帝を自称してからも不運は続く、偽帝をキッカケに袁術連合は分裂し手のひら返し、偽帝討伐の勅がばら撒かれたことを奇貨に袁紹が詰んでいた公孫瓚と和睦し南下、手こずっているなら手を貸そうと言いながら呂布を追い出し兗州を奪ってしまう。
この不様を見て配下の李典が青州兵残党と組み洛陽跡地の司隷で独立し直接袁紹傘下へと願い出る。
曹操の支配地は許都周辺のみとなり最盛期の2割まで落ち込んだところで兗州を襲った蝗害によって袁紹軍が止まると袁術主力がフリーハンドとなり、あろう事か許都を目指して進軍してきたと言う。
踏んだり蹴ったりここに極まれり!
196年、許都に熱い熱い夏が訪れていた・・・まぁ物理的に燃えてるのであるがw
「諸将に伝えよ!『孟徳の泣きっ面をはよう持って来い』とな。」
自称『偉大なる天子!』仲帝国皇帝ことバカは思い上がりの絶頂だった。
汝南、淮南、寿春と言った交易の要所を抑え、揚州はほぼ全域に支配を広げている。
許都を落とし曹操にトドメを刺せば蝗害で身動き取れぬ妾腹のクズを廃して天下は自分の者と思っているようである・・・バカの脳内には地図とか勢力とかインストールされていないのであろうか?・・、いと不思議であるな。
そんな許都で曹操は最後の時を・・・逃げに逃げていたw
どこぞの第六天魔王と同じく生き汚いのが覇王の資質なのであろうか?
史実の劉玄徳も逃げ上手この上ないのでそうかも知れぬ。
「妙才・・・済まぬ」
曹操は護衛二人に護られながら最後に残った幼馴染の字名を呟く、夏侯淵は曹操の脱出する時を稼ぐために曹操の旗を持ち最後の手勢を率いて袁術軍へ突撃を行なっていた。
少しでも長く注目を自らに集めること、ただそれだけの仕事である。
「文若の手配した抜け道はここだな?」
この先に名家の伝手て用意された抜け道があると言う、さすがは袁家一門にも伝手がある荀彧文若よなっと曹操は感心していた。
後は先に避難してたいる子息らと合流して落ち延びようと出迎えを待つ・・・
そして荀彧は来た!袁術配下の兵と共にw
「文若! どう言うつもりだ!?」
「どうもこうもありません。私は正道に帰る!ただそれだけでございます。 あなたはお止めしたのに私の進言に耳をかさずたびたび蛮行に及んだではありませんか。 逆臣董卓と何も変わりませんでした。人格も天運も実力も無い!全く王の器なんかでは無かった。 私の目が曇っていたなどと言う評価は到底許せません。ですからこれを絶好の機会とさせていただきます。 ご子息達はもう天へ登られましたのであなたも陛下にお会いしてから後を追っていただきます。」
「ベラベラと何か面白い話しでもするかと思えば、ただの裏切りか? このような場面でしか裏切れぬとはとんだ小物だったな!キサマの本性を見抜けなんだワシの目こそ節目であったわ!!」
少しでも時を稼ごうと護衛二人が前に出る。
さすがに虎士と謳われる彼ら豪傑は地形を利用して迫る敵兵を次々に返り討ちにしていく、・・・がしかし『戦いは数だよ!』と某中将の言葉通りに疲れによって動きは鈍り傷が増えていく。
「これでしまいよ!」と荀彧が新手を繰り出したその時!
割って入る騎兵が少数あり
「ここでしまいは、認めませぬ!」
程昱に連れられて楽進らが割り込んだ!夏侯淵の突撃中にあぶれた騎兵を集め、懸念があると説得したのである。
「何故ここへ・・・」
曹操は信じられなかった・・・優遇していた荀彧が裏切り、なじって降格した程昱が助けに来る・・・逆ではないのか?と
「儂にも矜持がござる!この程昱が見出したのだ、こんなところで終わらず天下にその名を鳴り響かせていただけねば許せぬ!」
そう言って曹操と護衛二人に馬を譲る。残って戦うと言う護衛に職務をまっとうせよと譲らず、曹操には。
「妙才殿の死も無駄になさるか!?」
と黙らせた。
こうして楽進、程昱の命と引き換えに死地を脱した
曹操の共は僅かに二人のみ、まだまだ群雄割拠の戦雲が絶えぬ長安目指して落ち延びて行ったのである。
〜fin〜
曹操の護衛二人が誰?
とか
程昱の想いとか
色々書くことはあるけど駄文になると判断してオールカットです
皆さまのご想像にお任せいたします。