〜side 語り部〜
荊州良いとこ一度はおいで♪
そんな感じでほのぼのやってきました南の地!史実三国志では劉玄徳が暗殺されそうになって馬乗って逃げたり、徐元直が八門遁甲で曹仁をボコったり、張益徳が橋を塞いで頑張っちゃったり、炎に巻かれて這々の体で逃げる曹操を関雲長が見逃しちゃったり、諸葛孔明の伝説が始まっちゃり、周瑜が死んだり、関雲長が殺されちゃったり、劉玄徳が陸伯言に焼かれちゃったりとホンマ語る事が多過ぎる地、さすが三国志中盤のメ〜イン舞台である。
演技では中原の戦乱から隔離された平穏な地とか言われちゃっているがそんな訳は無い。
後漢の腐敗はしっかりと根付き、汝南ほどでは無いが豪族達が群雄割拠していた。
そんな荊州を何とか整えてやっとひと息かと思えば偽帝討伐の最終局面で見た中原の軍隊に度肝を抜かれた劉表はあっさりと軍閥の支配権を譲って隠居もとい漢朝へ栄転して行ったのである。
そして劉表の後釜に着任したのは年端も行かない小娘と来れば、それはもう反発して下さい!って感じである。
「ふざけるな! なんだあの小娘は!? 荊州の地は我が甥の劉琮が継ぐのが正しい!そうだろう?」
自分の欲望100%で齢一歳の赤ん坊に継がせようとかなんの正統性もない頭膿んだ事を喚く、コレとさっさと縁を切りたいなぁと思いながら黄祖は憤懣やるかたない自称重臣達を見渡した。
地元の名士に有力者など劉表に州刺史の属官を与えられていた彼らは中央から見れば無位無冠、さらに奴隷解放を国是にしていた漢朝から見れば全員無法者の犯罪者でしか無い。
分かっているから反発しているのか?解りたく無いから抗っているのか?
内心は俺に関わらないとこで滅べとしか思っていないがそれでも黄祖は無駄な説得を続けていたのである。
それでも強力な中原の軍を率い偽帝討伐に参加した荊州将兵の畏怖をガッチリ掴んだ宿ヌシ殿に面と向かって逆らえる訳もなく。
荊州に残った元劉表の幕僚達が根回しして宿ヌシ殿の着任を祝う宴が開かれていた。
地元の泥臭い魚に鳥獣の姿焼きなどなど材料は豪華であるが宿ヌシ殿が『ネオ・ジャパンの飯が恋しい!』と嘆く程度の調理レベルではある。
宿ヌシ殿を始め、MEMちょ軍団の諸将の箸が進まぬ中(だって不味いんだもの)で欲望100%さんも宿ヌシ殿に酒を注ぎにやってきた。
「私は劉表様の元で水軍を束ねておりました蔡瑁と申します。 劉表様の元では様々な大役を仰せつかっており、MEMちょ様のご要望に十二分にお応え出来る自信がございます。 まずはお近づきに我が家自慢の酒を召し上がっていただきたく、宜しければこちらの酒を甘くする名杯にてご堪能ください。」
おべんちゃらを並べ立てる割に目が怖い欲望100%さんから仕方なく鉛の杯を受け取る宿ヌシ殿、ゴクゴクっと・・・コレは凄い! なんて濃いヒ素でしょう!殺意高すぎるて嗤うw
「ねぇ、こちらは広く荊州で嗜われている酒なのかしら?」
「はい大変良い飲みっぷりで、こちらは市中でも広く商わせていただいております。」
返事をしながら更に酒・・・ほぼヒ素を注ぐ欲望100%さんはマジ殺る気w
「そう・・・子義!衛士と役人を呼べ、奉先!宴を中止させ同じ酒が無いか確かめて・・・蔡瑁殿、
申し訳無いがこの酒は毒素が混ざっています。 今後市中で商い事を禁止し、市中に出回っている酒も回収を命じます。」
「なっ、なんたる言いがかり!キサマこのワシが毒を盛ったと言うか!?」
いや盛ってるじゃん!
「故意とは申しません・・・しかしコレは人々の健康を害するもの、為政者として存在を許すつもりはありません。」
ピシャリ!と言い放つ宿ヌシ殿に対して欲望100%さんは激高した風によそおい宴を後にしようとするが・・・
「MEMちょ様 その酒を鯨飲して御身のお加減は大丈夫なのですか?」
「私は平気〜♪ 」
「さようですか・・・なら蔡瑁殿も身の潔白のため一杯飲み干すが良いでしょう。」
そう言って新領土荊州の視察としてくっ付いて来た諸葛光明がMEMちょへ注がれた杯を持ち行くてを塞ぐ。
「己れ!文官風情が邪魔だてすると斬り飛ばすぞ!」
「駄目だよ光明くん、それ一杯だけで一般ピープルは多分死ぬから販売も飲用も禁止なのよ〜。」
シャッキンと刀を抜き「私が犯人です!」と自白しているような欲望100%さんと無自覚に追い詰める宿ヌシ殿を意に介さず「まぁまぁそう言わずに」と杯の中身を欲望100%さんの胃の腑へ流し込む諸葛光明の筋肉はホントなんちゃって文官という他無い。
飲み込んだ後に「死ぬぅ!死ぬぅ!」と泣き叫び転げ回った後に泡吹いて前後不覚に陥った欲望100%さんは宿ヌシ殿が処方した解毒剤で一命を取り留めた。
その後は光明にネットリじっくりタップリと諭されて「ボクはキレイな蔡瑁だよ〜、みんな〜私服は肥やさずに天下の為に尽くそう! さぁ一緒にルビーちゃんを崇めろ!」
とすっかり教化されていたのである。
〜fin〜