〜side 語り部〜
袁紹が赴いた兗州の大本営は自軍の大半が散り散りとなった大混乱の中にあった。
公孫瓚を封殺し曹操から兗州を奪い袁術をも降した袁紹は並いる群雄から大きく抜け出して『後は天下統一をつつがなく終わらせるだけw』っと思っていたのであるが
「御当主様!イナゴによって飢饉が起こりました。 集めた糧食も全滅です!」
「御当主様!劉備が江東を攻略したようです。」
「御当主様!劉備が寿春を陥としました!」
「御当主様!劉備が劉表の勢力を吸収しました!」
「御当主様!劉備が・・・」
「御当主様!・・・」
「御当主様!・・」
災害によって一手躓いたと思ったら、弱小と思っていた奴が突然の急成長、コーエーゲーお得意の合併大勢力の如くあっという間に強敵出現である。
『ナニコノクソゲー!?』が正直な袁紹の感想だった。
それでも袁家の総力を上げて兵馬を養い、敵を屠って余りある戦力を蓄え、警戒すべき飛将軍が益州の僻地に向かうという絶好の機会を掴み、決戦に挑んだ。
「その結果がコレかぁーーーい! 審配!貴様、常道に勝る兵法なしとか言ってたなぁ! 郭図ぉぉ!テメェも大軍に奇策など不要、なぁ〜にが物量こそ最上の策だぁーーコラ! ボロッボロに負けてんじゃねぇか!?」
「ま、まだまだでございます。 高覧の豫州軍団は主力に問題無く、逢紀の濮陽軍団もおります。 互いの戦域も近くこちらに回す兵に不足はございません!」
「よーし、ならば早急に立て直せ!次は無いぞ!!」
そうして配下にハッパをかけて場を納めようとするも間が悪く各地より伝令が悲報と共に訪れる。
「申し上げます!濮陽方面より文醜様お討死の知らせが届きました。 逢紀様は残存兵3千にて濮陽に籠城中、至急援軍を求めております。」
「申し上げます!汝南及び許都が陥落、高覧様はこちらへ敵軍が向かわぬ様に抗戦中、援軍及び退却の許可を求めております。」
「申し上げます! 鄴方面より烏巣焼失の報告です。 淳于瓊様は行方不明、袁譚様は平原への総攻撃を実施致しましたが敵の反撃は苛烈にて軍勢は壊滅!残存兵1万をまとめ鄴の防衛に着くとの事です。」
「「「・・・・・・」」」
「待て、マテマテマテ、ちょっと待て!なぁ100万の軍勢は何処消えた? 飛将軍さえいなければ楽勝とか言っていなかったか?」
「ま、まだ高覧の主力がおりますれば、敵と同数になっただけで・・・」
「ダメじゃねぇか!! 審配!郭図!一刻も早く散り散りになっている兵を掌握しろ!このまま放置して下手すりゃ敵に寝返るぞ。」
しかし悲報は終わって無いのであるw
「申し上げます! 劉備軍本営を目指していた顔良様がお討死! 張郃様がこちらへ向かう関羽の進撃を止めるため残存兵5千で抗戦中、援軍を求めております。」
「「「・・・」」」
「御当主様!ここは危険です。 大本営を下げるべきかと!?」
「分かっている。 ワシは陳留まで下がり兵を集めるとしよう。」
「ははっ! 至急撤収を始めます。」
「不要だ。」
「はい? 今なんと?」
「お主らと大本営はこのまま、軍勢の再掌握をここで行い、そのまま殿を務めよ。」
「そ、その様な時間はございません。 お慈悲を・・・」
「ワシは親衛隊のみを連れ、大本営の戦力5千は置いて行くのでしっかり励め。」
「御当主様ーーーー」
こうして袁紹はひとり撤退を決めたのである。
〜fin〜