〜 あかね 〜
私には憧れの人が居る
最初はTVの向こうで観るだけだった人
巷では【十秒で泣ける天才子役】とか【重曹ちゃん】とか呼ばれているが・・・私が憧れたのは周囲を照らすような笑顔だった・・・あの笑顔をもっと観たい私もあんなふうに周りを照らしてみたい!・・・それが始まりだった!
でもあの笑顔を観れる機会は減って来た・・・世の中のブームが変わったのか?それとも大人の都合で使い易い泣き演技に主軸を移しているのか?当時の私には分からなかったけどTVの向こうで憧れの人が頑張って頑張ってあの笑顔に繋げようと苦しんでいる事はTV越しで伝わって来る・・・もがき苦しみながら頑張る憧れの人が愛しくて私も少しでも近付きたくてお母さんに演技の道へ入りたいと伝えていた
お母さんに連れられ子役の育成場で私は私達以降の世代特有の個性に付いて説明を受けた・・・【ESP】【ニュータイプ】【エスペラント】【サトリサトラレ】大人達に取っては神話の御伽話だった力・・・強弱の差はあれど一定確率の子供が宿すらしいそれぞれの力は基になる伝達体が異なる物の人の想いを伝え受け取る事が出来る・・・かなちゃんは力は強く無いが子役として有名な【エスペラント】伝達も読心も理想的なレベルで出来るらしい・・・それでもカメラ越しに伝える力は無くあの輝きは彼女生来の物なんだって!凄い♪
それに対して私は【ESP】に分類される【プロジェクション】持ちだったらしい力が強ければ自分の記憶を別人に転写させる事が出来るらしいけど私は弱い・・・それでも舞台役者としては理想的なレベルらしい・・・自身の感情を直接伝える事で没入型の感情演技がより鮮明にする事が出来たり・・・極めれば身体が表現する演技とまったく逆の印象を観客に与える不気味な演技が可能らしい
そして私の欠点もまた【ESP】だった・・・私は【プロジェクション】の対になる読心能力【リーディング】を持たない・・・個性持ちによっては【サトリ】で読心して【ニュータイプ】で伝達する複合型もいるらしいけど私はどの読心能力も持たなかった・・・だから私は昔の大人達のように表情や言葉からだけで相手の想いを理解しなければいけない・・・欠けた私に演技なんか出来るのだろうか?
そんな中で受けたオーディションで憧れのかなちゃんに出逢えた・・・嗚呼!尊い!自分でも気が付かないうちに【プロジェクション】でガンガン想いを伝えてた
自分でも凄く迷惑かけたと思ったけどかなちゃんは優しい言葉で芸能界の苦労と楽しさを教えてくれた・・・
そして最後に私の背中を押してくれる言葉を残して別れた♪
そうだこの程度で腐っちゃいけない!
昔の大人達は個性に頼らずに名優になっているんだ!だから読心に変わる技術がきっとある!
そうして私はプロファイリングと言う人の行動分析技術を5歳から学び身に付けた
時間はかかるもののキャラクターをより深く理解したその演技は没入型の私と相性が良かった
さぁ私をかなちゃんに刻むため進もう!今回のオーディション!この役は奪わせて貰うよ♪
だから私を見て!
〜fin〜
あとがき
これで良かったのか?
もうちょっと暴れそうだったのに意外とおとなしくて作者びっくり!