転生先がわからない!ここはどこだ!   作:rapas

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ストーリーが進まぬぅ


【MEMちょと街】

〜side 語り部(マーボー)〜

 

当てもなくポテポテと力無い足取りで荒野を歩く事およそ一昼夜

「おながずいたよーー」

「疲れだよー」

「もう帰りだいーーー」

良い年した大人が鼻水垂らしながら泣き喚く様をしっかり録画しつつ、人里を見つけるまでひたすら宿ヌシ殿を歩かせ続けてやっとボロく小さな街が見えてきた。

 

喜び勇んで突撃する宿ヌシ殿だが、至極当然の如く入場を止められる。

「だからーー、怪しく無いってーーー!何処からどう見てもー!か弱くかわゆい美少女でしょーーー」

「そうは言っても手形も通行料も無しに街へ入れる訳にはいかんのだよ」

奇妙な出立の芸人&旅人&迷子が、色々とモノもうしたい形容詞を付けて拙いジェスチャーとメッセージ魔法で延々駄々を捏ねること数時間。

日も暮れて疲れた門番が根負けしたため、街への入場が許される。

既にまともな宿は閉じる時間帯であり、門番は床を共にするか?と誘っていたが、「そこまで迷惑はかけられないよー」と

宿ヌシ殿は意味分かっていないのであろう天然らしいしぐさで華麗に躱わす

そして・・・

「泊めて貰えば良かったーーー!」

まぁ当地の現金も持たず伝手もない素性も知れない、そんな奴がまともな宿に泊まれる訳がない。

自慢の歌も踊りもトークも披露に場違いな時間帯では宿代食費を賄えず、薄暗い酒場など覗こうものならチンピラ博徒の根城にしか見えない。

無駄に絡まれる前に退散し、賭場から後を着けようとしていた下卑た視線のロクデナシ共をキレイに撒くと

宿ヌシ殿は金策に頭を悩ませるのであった。

「ひもじいーーー」

夜の闇に鳴り響く腹の虫は女性として如何なものだろうか?

 

そうして街に逗留すること今日で三日。

「ヘイ!そこの道行くお大尽♪ここに並ぶは自慢の商品!見なきゃ損々!買わなきゃ損々!澄んだ音を奏でる細工箱から、美人の奥方もきっと大絶賛する櫛飾り、ご購入ならとっておきの包みに飾り紐で仕上げちゃうよん♪現品限りの早い者勝ち! はーい、お買い上げありがとやんす♪」

芸の肥やしと騙して獲得させていた生産職Lvが意外と役立ち、碌な道具も持っていないのに街のゴミをちょろまかして制作した装飾品は割と高評価で売れていた。

 

自慢のトークと屈託ない笑顔、そして気さくな人柄によって小さな子供から年配の御婦人まで、懐にすっと入り込み仲良くなる技量は天性の詐・・・流石はアイドルの卵(孵化時期を過ぎてね?)と感じさせる。

 

宿ヌシ殿の順調な様は視聴率的によろしく無いので是非とも艱難辛苦に巡り合っていただきたいものだ。

 

 

〜fin〜

 




今回は全編MEMちょ(のナビゲーター)視点を予定
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