この素晴らしいエリス様と祝福を!   作:おふざけちゃん

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この素晴らしいエリス様と祝福を! 女神様でも青春がしたい! 3

 

 あの後家を探していた俺達、そして何と格安で屋敷が手に入ったのだ!!

 

 しかしやっぱりその屋敷は訳あり物件のようで……?

 

「なるほど、この屋敷には幽霊が住み着いている……か…。」

 

「その幽霊の名前はアンナ=フィランテ=エステロイド。この屋敷の持ち主の貴族が、遊び半分で手を出したメイドとの間に出来た子共、その貴族の隠し子が幽閉されていたねぇ」

 

 ダクネスが苦虫を噛み潰したような表情で屋敷を見ている。

 

 ただ格安なのはもう一つ理由がある、それは、その子を浄化しないこと…だ。

 

 毎日墓を綺麗にしていたら何もしてこないそうなので、別に気にする必要はないだろう。

 

 

 

 夜半過ぎ。

 

 俺達は皆鎧などを脱ぎ、屋敷でくつろいでいた。

 

 すでに各自の部屋割りを決め、荷物なども部屋に運んでいる。

 

 俺は自分の部屋として確保した、二階の一番大きな部屋で、割と安心して休んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一体どれほど眠ったのか。

 

 俺はふと夜中に目が覚めた。

 

 

 屋敷の中は静まり返り、深夜はとっくに回っているだろう。

 

 ___トイレに行きたい…。

 

 俺は寝ていたベッドから起き上がろうと……して、その体が動かない事に気づいた。

 

 何だこれ……金縛り?

 

 声を出そうとしても、くぐもった声が出るだけで、クリスに助けを求める事も出来ない。

 

 そんな状況で俺はふと大変な事に気づいた。

 

 そう、尿意が大ピンチである!駄目だしっかりしろ!俺はもう大人だ!

 

 

 ___カタンっ。

 

 

 その音は静まり返る屋敷の中に、とても大きく響き渡った。

 

 その音に身動がとれない俺は、視線だけを部屋の墨へと向けて見る。

 

 ……一体なぜそこにそんな物があるのだろう。

 

 小さな西洋人形が置かれていた。

 

 俺はそっと瞼を閉じた……。

 

 ___タカタカタカタ、ガタガタガタガタッ!

 

 ごめんなクリス、めぐみん、ダクネス、俺はもう駄目かも知れない……。

 

 ここで尿を漏らす位なら死を選ぶよ……。

 

 今までありがとうな……。

 

 そんな遺言が届いたのか、さっきからしていた音が止やんでいた。

 

 そうして俺はスッと瞼を開いた。

 

 すぐ前の前で俺の顔を覗き込んでいるお人形さんと目を合わせた俺は…。

 

「ッ!!!!!」

 

 声にならない悲鳴を上げ、動く様になった身体で駆け出した!

 

「エリスー!エリス様あぁぁあ!!」

 

 俺はクリスの部屋へ続く廊下を、裸足でひた走っていた。

 

 背後に何かが追ってくる音を聞きながら。

 

 怖い怖い、超怖い!なにこれ、なんでこんな事になってんの!?

 

 ___ガタンッ!ガタタタタタタッ!

 

 背後の嫌な音を聞きながら、俺はクリスの部屋の前に着くと、ノックもせずにそのまま部屋に飛び込んだ。

 

 そして慌ててドアを閉め、そのまま鍵をかける。

 

 俺は背後で何かがぶつかる音を聞きながら、部屋を見渡した。

 

 そこにクリスの姿は無く、両の目を紅く輝かせた黒髪少女と目が合い!!

 

「ひゃあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

 

 思わず悲鳴を上げる俺に、目の前の黒髪少女も悲鳴を上げる。

 

 その聞き覚えのある声に、この子はめぐみんだと気づいたのは少し遅かった。

 

「お、脅かすなよめぐみん、危うく漏らす所だったぞ……。」

 

「それはこっちのセリフです!何故カズマがこの部屋に飛び込んでくるんですか、クリスが帰ってきたのかと思ったのに……!」

 

 そうしてめぐみんに何故クリスの部屋に居るのかを聞き、俺と一緒で、トイレに行きたいと言うことが分かった。

 

「……なぁめぐみん、ちょっとドアの方向いて、耳塞いどいてくれ、俺はちょっと失礼してベランダから神聖な儀式をしないといけないんだ……。」

 

 その儀式を終わらせようと、ズボンのベルトに手をかけ、ベランダにでようとすると…俺のズボンのベルドを、後ろからめぐみんが摑んで来た。

 

「おい、何してんだよ。放してくれ、じゃないとここら一帯が大変な事になり、俺は婿に行けなくなり、末代までお前を呪う事になるぞ……。」

 

「行かせませんよ、何一人でスッキリしようとしてるんですか。それに私が貰ってあげるんで婿の心配は入りません!それに、私達は仲間じゃないですか、トイレだろうとなんだろうと、逝くときは一緒です……。」

 

 めぐみんが、言ってにっこりと微笑を……。

 

「ええい放せ!何が仲間の絆だ!お前はそこに転がってる空き瓶にでもしとけ!」

 

「今とんでもない事を口走りましたね!させませんよ!私でも、カズマが用を足そうとしているときに、後から揺らしてやるくらいはできますか「私の部屋で君達はナニをしているのかな?」……ら……ね…………………」

 

 その後事の経緯を説明し、こっぴどく怒られた俺達は、トイレへと向かうのだった…。

 

 

 

 「第4章 突撃!隣のサキュバス店!」

 

 

 

 屋敷を手に入れた。

 

 1番懸念されていた、冬越しという案件が解決されたのだ。

 

 そんな感じで、気分がいいので散歩をしていると……。

 

 俺は、道の往来でコソコソしながら、路地裏に佇む1軒の店の様子を伺っている、二人の知人に声を掛けた。

 

「キース、ダスト。お前らこんな所で何やってんの?」

 

「「うおっ!?」」

 

 背後から声を掛けられ、キースとダストが飛び跳ねた。

 

 今日の二人は、冒険者には似つかわしくないラフな格好をしている。

 

「な、なんだよカズマか、驚かすなよ……。」

 

 キースが俺を見て安心した様に言ってくる。

 

「よう。あれか?今日はあの3人は一緒じゃないのか?」

 

 ダストが気にした様に周りをチラチラ見ていた。

 

 まぁ連中にエライ目に遭わされているし、警戒するのは分かる。

 

「いや今日は一人だが、あいつらが居ると不都合があるのか?」

 

「……カズマ、この街にはサキュバス達がこっそり経営してる、良い夢を見させてくれる店があるって知ってるか?」

 

「詳しく」

 

 ___俺はダストに即答していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほんのりと赤い顔のダストが、一拍置いて話し始める。

 

「この街にはサキュバス達が住んでいるんだ。って言うのも、連中は人間の持つムラムラする欲望の感情、つまり男の精気を吸って生きる悪魔だ。となると当然、彼女達には人間の男って存在が必要不可欠になってくる」

 

 ふむふむ。俺は熱心にダストの言葉に耳を傾けていた。

 

「で、だ。当然彼女達は俺達から精気を吸う訳だが……。ここの男性冒険者達とこの街に住むサキュバス達は、共存共栄の関係を築いている。……ほれ、俺達は基本馬小屋暮らしだろ?つーとだ。その色々と溜まってくるじゃないか。」

 

「そ、そうですね」

 

 俺はコクリと頷いた。

 

 やましい事何て何一つ無いが、俺の頬を一筋の汗が流れる。

 

 そう、やましいことなんて何一つもない。

 

「で、そこでこのサキュバス達だ。こいつらが俺達が寝てる間に凄いのを見せてくれる訳だ。俺達はスッキリ出来て、彼女達は生きていける、どうだ?何も困らないだろ?」

 

 素晴らしい…素晴らしすぎる!サキュバス達もむやみに人を襲う理由が無くなり、馬小屋で悶々とする冒険者達も居なくなる。

 

 きっと性犯罪の抑制にだって繋がるだろう、だからこの街は治安が良いのだ。

 

 そんな軽い感動を覚えていた俺の様子を見て、キースが言った。

 

「実はその店の事を教えて貰ったのって、俺達も最近なんだ。で、今日初めて俺達もそこの店に行こうって事になってな。そこでカズマに出くわしたって訳だ」

 

 と、言う訳だ。……どうだ?なんなら一緒に「是非行きます。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大通りからちょっと外れ、路地裏に入った小さな店。

 

 そこは一見すると、何の変哲も無い飲食店に見えるのだが……。

 

「いらっしゃいませー!」

 

 多くの男が、女性の体はこうあるべきと夢見る様な、そんな魅惑の体をした女性。

 

 とてつもなく綺麗なお姉さんの出迎えを受けながら店に入ると、中にはものの見事に男性客しか居なかった。

 

 俺達を空いているテーブルに案内してくれたお姉さんは、メニューを手に笑みを浮かべ。

 

「お客様は、こちらのお店は初めてですか?」

 

 その言葉に俺達3人はコクリと頷く。お姉さん微笑を湛え、

 

「……では、ここがどういうお店で、私達が何者かもご存知でしょうか?」

 

 それに満足したかの様に、お姉さんがテーブルにメニューを置く。

 

「ご注文はお好きにどうぞ。勿論、何も注文されなくても結構です。……そして、こちらのアンケート用事に、必要事項を記入して、会計の際に渡して下さいね?」

 

 俺達らアンケートを用紙を受け取り、一心不乱に書き始めた。

 

 

 

 

「そ、それじゃ、またな。」

 

「お、おう!」

 

「ま、またな!」

 

 二人は、何となくソワソワして早く帰りたそうにしている。

 

 というか俺も同じ気持ちだ。 

 

 そして俺は馬鹿ではない、普通の奴ならここから普通に帰るのだろうが、俺は宿屋に向かったのだった……。

 

「すいません、103号室って空いてますか?」

 

「ん?あぁ開いてるよ、ここに泊まるかい?」

 

「はい!あ、お金はこちらです。」

 

 そう、俺は自宅ではなく、宿屋に設定していたのだ、だって自宅だとクリスが怖いんだもん……。

 

 因みに番号の部屋が空いてなかったら金に物を言わせるつもりだった。

 

 そんな感じで、俺は一度食事をするために、自宅へと戻るとだった……。

 

「カズマ、お帰り!今日はダクネスの親御さんが霜降りカニを送って来てくれたから、今日の晩ごはんは豪勢だ……よ……?」

 

 ふむ、カニか…。

 

 日本でも高級食品だったが、ここよ世界でもそうなのか…。

 

「……。ねぇカズマ、さっきまで何処に居たの?悪魔の匂いが凄いんだけど?」

 

「え!?あ、あぁさっきまでダスト達とダンジョンに潜ってたんだよ。多分そこにいた悪魔の匂いじゃないかな?」ダラダラ

 

「本当に?でもこの匂いは……。グレモリンとかじゃなくサキュバスの」

 

「よーしさっさとご飯の準備するぞー!」

 

 クリスの言葉を遮り、食卓に向かう俺、後から突き刺さる様な視線を感じるが気にしない

 

「あ、カズマお帰りなさい、ダンジョンに入ってたならまずは風呂に行ってきては?支度は私達がしてるので安心していいですよ。」

 

「そうだぞカズマ、お前にはいつも迷惑かけてばかりだからな、食事の支度は任せろ。」

 

 それが騎士の言葉かダクネス……。

 

 まぁとりあえず風呂に行くか…。

 

 風呂から上がった後、カニを皆で食べながら、そろそろ就寝の時間になり各々各自自分の部屋に入った事を確認すると、俺は外に行こうと屋敷を移動していると……。

 

「何処に行く気なの?カズマ」

 

 今1番会いたくない相手と鉢合わせた。

 

 さてどうする佐藤和真、相手は女神だ、慎重に言葉を選べ、そうだ、ギャルゲーでルート分岐を探すかのごとく慎重に……。

 

「もう一度だけ言うよ?こんな時間に何処に行く気なの?カズマ」

 

 やばい、まさか制限時間付きとは……。

 

 どうする佐藤和真!!

 

「……クリス、これは例え相手が女神様だろうと話せない話だ……。」

 

「なんで?さっきの悪魔の匂いに関係するから?」

 

 どうやらバッドエンドに向かっているらしい、くそ、こうなったら!

 

「……なぁクリス……。俺だって色々あるんだ、、察してくれ……。」

 

「……………今回だけだよ…。」

 

 そういい、自分の部屋に戻るクリス。

 

 やはりクリスは女神だった……。

 

 そうしてクリスに感謝しつつ、俺は宿に向かうのだった。

 

 

 

 「第5章 決戦!理不尽要塞に爆破落ちを!! 前編」

 

 

 

「デストロイヤー警報!デストロイヤー警報!機動要塞デストロイヤーが、現在この街へ接近中です!冒険者の皆様は、装備を整えて冒険者ギルドへ!そして、街の住人の皆様は、直ちに避難してくださーいっ!!」

 

 街へ出ると、そこは既に阿鼻叫喚と化していた。

 

 たちまち逃げる物、武器片手にギルドに向かう物、杖片手に逃げようとするめぐみん。

 

「おいまてめぐみん、お前は逃げたらいけないだろ…。」

 

「な!カズマ放してください!デストロイヤーですよ!?勝てる訳ないじゃないですか!さっさと皆で逃げますよ!!」

 

 ジタバタと暴れるめぐみんを引っ張り、屋敷に行き二人を呼びに行った。

 

「おいダクネス!クリス!とっとと準備しろ!ギルドに行くぞ!」

 

 屋敷から降りてきたダクネスは、見たこともない重装備に見を包んでいた。

 

 そこまでしても兜をつけないのは、女として譲れないのだろう。

 

 そうして何時もの見た目で降りてきたクリスと一緒にギルドに向かうのだった。

 

「おっ!カズマ君!やっぱり来てくれたか!君なら来てくれると信じてたよ!」

 

 完全武装でギルドに入ると、そこには爽やかイケメンのミルルギ。

 

 何故そんなに純粋無垢な目で俺を見れるのかわからない…同じ日本人でもな。

 

「お集まりの皆さん!本日は、緊急の呼び出しに応えてくださり大変ありがとうございます!只今より、対機動要塞デストロイヤー討伐の、緊急クエストを行います。このクエストには、レベルも職業も関係なく、全員参加でお願いします。無理と判断した場合には、街を捨て、全員で逃げる事になります。皆さんがこの街の最後の砦です。どうか、よろしくお願い致します!!」

 

 ギルド内が喧しくざわめく中、ギルド職員が声を張り上げた。

 

 そして、職員達が酒場になっているテーブルを中央に寄せ集め、皆が意見してると、ミロロギがこちらに来た。

 

「カズマ君、君は何かいい案はないかい?僕はこういうのは苦手なんだ…。」

 

「……まぁ一応あるっちゃある、ちょっとそこのガイドブック取ってくれ。」

 

 そうしてミレレギがガイドブックを渡したので、それを開き指差す。

 

「まずこの砦の上で、めぐみんを立たせて爆裂魔法の準備をさせる、そしてウィズにも爆裂魔法を使用してもらい、破壊したいんだが、魔力結界がやっかいだな……。」

 

Q.何でカズマはウィズが爆裂魔法が使えるのを知ってるの?

A.書いてないだけであの後ウィズに会いに行ったときに教えてもらってるんやで。

 

「それとミリリギ、ここにサキュバスの店があるぞ。」

 

「ミツルギだよ。……行くとしても君を連れて行くよ……。」

 

 お、なんだこいつ案外むっつりだな?そうこうして悩んでいると、クリスが横に来て。

 

「ねぇねぇカズマ、私もしかしたらあの魔力結界破壊出来るかも…。」コソコソ

 

「それは本当か!?因みにどうやって?」コソコソ

 

「それが、、エリスにならないと破壊出来なさそうなんだよね……。」コソコソ

 

 うーむ、そうなると難しくなるな…。

 

 どうやってエリスを召喚しようか……。

 

 ここでクリスが実はエリス様でした!でもいいが、その後が面倒くさいだろう…。

 

 そんな感じで悩んでいると、ミツツギがこんな提案をしてきた。

 

「ならこんなのはどうだい?」

 

 ……。

 

 要約するとこうだ、この前俺が死んだ時に、エリス様に会ったんだが、その時にデストロイヤーが近くに接近しているからどうか救ってほしいのと、出来ることなら協力してくれると言われた……という設定。

 

 正直色々穴はあるが、まぁ大丈夫だろう。

 

 そうして、ギルド内の皆に説明し、デストロイヤーとの戦いが始まるのだった……。 

 

 

 

 街の前には冒険者だけでなく、街の住民達も集まって、突貫作業で即席のバリケードが組み上げられていた。作業に従事している人達の中には、俺がバフ魔法の練習に使わせてもらった人達や、なぜか店長も居た。

 

「おいダクネス、お前、悪い事言わないから下がってろよ。お前がガチタンなのは分かるが、限度にも程がある、俺と一緒に道の端っこに引っ込んでおこう。な?」

 

 俺は街の正門の前のバリケード、その更に前にジッと立ちはだかるを説得していた。

 

 このクルセイダーは、さっきからここから動かないと言って聞かないのだ。

 

 ダクネスは、じっと黙っていたが、やがて、口を開いた。

 

「……カズマ。この私はこの街を守る大切な理由がある、、その理由はいずれ、お前たちには話すかも知れない……。」

 

「………それは…。貴族に関係している事か?」

 

 その言葉に、ダクネスが少し動揺する、どうしてそれを知っているのかと聞きたそうだ。

 

 そりゃそうだ、お前貴族の話の時だけ異様に反応するんだもん。

 

「まぁ安心しろ、お前が貴族だろうが悪魔だろうが仲間なのは変わらない、違うか?」

 

「……そうか。」

 

 少しだけ、安心した様にダクネスが呟いた…。

 

「わりぃ、説得は失敗した。あいつ体だけじゃなく頭も硬てぇーわ」

 

 俺はデストロイヤー迎撃地点の脇で待機しているめぐみんの隣に屈み込むと、緊張で、今食べものを渡したらパクパクゲロゲロしそうなめぐみんにそう告げた。

 

「そ、そそ、そうですか……!や、やらなきゃ!わ、わわ私が、絶対やらなきゃ……!」

 

「おいおい落ち着けって、何も心配する事はねーぞ。」

 

「ウィズもすまんな!急にこんな事になって!」

 

 頭から煙が上がっているウィズにそう伝えると…。

 

「大丈夫ですよ!どっちみち、ここでやらなきゃやられるんで!」

 

 ふむ、あちらは大丈夫そうだ…。

 

 さて、問題はめぐみんだが……。

 

「冒険者の皆さん、そろそろ機動要塞デストロイヤーが見えてきます!街の住人の皆さんは、直ちに街の外に遠く離れて下さい!それでは、冒険者の各員は、戦闘準備をお願いします!!!」

 

 ___機動要塞デストロイヤー。

 

 それは何処かのチート持ちの日本人が、冬将軍の様に適当に付けた名らしい。

 

 遠く離れた丘の向こう、最初にその頭が見えてきた。

 

 感じるのは軽い振動。

 

 まだほんの僅かな物だが、確かに大地が震えている。

 

 俺は隣でガチガチに緊張しているめぐみんに。

 

「おい落ち着けめぐみん、失敗しても誰もも責めないさ。失敗した時は街を捨て、皆で逃げればいいだけだから、な?」

 

「だだだだ、だい、大丈夫です!わわわ、我が爆裂魔法で、消し、消し飛ばしてくれるわっ!」

 

 めぐみんが分かりやすく噛みながら言ってくる。

 

 まぁ無理もない、めぐみんはまだ13歳なのだ、そんな子がこんな大事な役割を任されてしまっては、どうしようもない。

 

「おいめぐみんよく聞け!お前の爆裂魔法の愛はそんなもんなのか!?あぁ残念だな!俺はそんな意志の弱い奴を仲間にしたつもりはないんだけどな!お前の爆裂魔法はアレも壊せないネタ魔法だったのか!残念だなぁ!」

 

「な、なにおうっ!?我が名をコケにするよりも、1番私に言ってはいけない事を口にしましたね!?」

 

 何時もの調子を取り戻しためぐみん、これなら安心だ。

 

 さて、次はエリスに任せるとしよう、ちゃんと成功してくれよ?女神様!

 

「エリス様!お願いしまーーーーす!!」

 

 そう叫ぶと同時に、目の前の中に浮いて現れたエリス。

 

「もうちょっと早く呼んでくれも良かったんだよ?まぁ後は任せてください!」

 

 そういい、詠唱を始めるエリス!

 

「いきます!セイクリッド・スペルブレイクッ!!!!」

 

 そうして、俺達の戦いの火蓋が開かれたのだった!

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