商売上手な王女様   作:R_Glay

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どーも

続くと良いのですが、気まぐれです

特に知識とかはないので、テキトーです
大目に見てください( *´艸`)


第一話 王族商人 ゾーネ・アルタイール・メリディエス

 ここはとある国の市場(バザール)。砂漠地帯の中にあるオアシス都市で、砂漠を抜けるための街道の中継地として栄えている。

 市場(バザール)に並ぶ露店は多種多様な品物が売られ、自分の持っているものと交換しようとする旅人や買い物中の婦人に、仕入れのために品物を物色する商人たちでにぎわっている。肉や野菜、金属器にガラスの食器、装飾品に武器など、本当にさまざまな品が置かれ、この都市の商業が盛んな様子が伺える。

 そしてその中でも、人だかりをつくるほどの露店が一つ。店主の男は眉を寄せて腕を組み、うーんとうなっている。対するは、若い娘だ。長い黄金の髪の毛は砂漠特有の強い日差しを反射して輝いている。目には自信があふれ、両腕を組み仁王立ちで立っている。着ているシャツは上品に編まれており、裕福な商人であろうと見る者に思わせる。装飾品は見るからに高価そうで、蒼玉(サファイア)の耳飾りと大きな琥珀の留め具(ブローチ)が目に留まる。

「どうかしら?こちらの真珠とあなたのガラスの瓶細工。大粒の真珠を10個と瓶150本との交換でいかが?」

「ま、待ってくれ!たしかに、真珠、しかもこの大粒のやつが10個は魅力的だ。だが、こっちの売ってるガラス瓶全部となると話は別だぜ……」

 娘は毅然とした態度で言い放ち、持っている(シルク)の子袋から大粒の真珠を10個取り出して見せる。野次馬たちから小さな歓声が上がり、娘は内心でニヤリと笑う。露天商の男は蓄えている髭を触りながら険しい顔で苦言を呈する。

 男の取り扱うガラス瓶はこの地方の名産品で、文化的特色を前面に出す装飾と、その高い技術力による透明な瓶は高価であった。本来であれば、この瓶一本に銀貨1~3枚を相場とし、150本ともなると金貨数枚での取引であった。そして、娘が取り出した大粒の真珠、こちらはこの地方では取れることのない超贅沢品であった。この地方ではほとんど取引されない真珠の、それも大粒となるとその価値はいくらでも高くなった。しかし、たった10個で、しかも男のもっているガラス瓶すべてとの交換はリスクがあった。絶対的に高価な真珠とガラス瓶との交換はまたとないチャンスであったが、それはその真珠を売ることができればの話であった。高価な商品も、売って金にできなければ意味がなく、ましてや宝石のような品は金の代わりには使えても、あまりに価値が高いと大損することもあると男は考えるのである。当然であった。

「確かに魅力的だが、俺は金や銀で取引がしたい。そんな高価なもんじゃ、俺には扱いきれねえ」

 男は残念そうに肩をすくめながらそう言った。ざわめく野次馬、みな羨ましそうに真珠を覗き込みながらあれこれと言葉を上げる。しかし、商談不成立かと思われる中でも、少女は自身に満ち溢れた目と微笑みを保ったままだ。しや、先ほどよりも口角が上がっているのだった。

「それなら、こちらでどう?」

「なッ!?おいおい、マジかよ!」

 再び子袋を取り出した娘は、真珠の横にその中身を置く。子袋からでたのはこちらも大粒の砂金の山であった。娘は砂金をすべて拾い上げて天秤に乗せて、分銅と釣り合わせていく。分銅が10、20……と乗せられていき、とうとう100を数えるところで砂金と釣り合った。それを見ていた観衆からは先ほどの真珠の時よりも大きな歓声が上がる。

「締めて100の砂金だよ。これならすべて買ってもお釣りがくるね」

 娘は手をパンと打ってそう言った。驚いて何も言えない男を他所に、観衆たちのざわめきはどんどん大きくなる。

 男はまた眉を寄せて、今度は俯いて考え込んでいる様子であった。その様子を見て、娘は満足そうに笑った。

「……わかった、金50で瓶100本売ってやる!残りの50本は真珠と交換だ!」

「まいどあり!そしたら、こっちはおまけで5個の真珠で交換してあげるわ」

 娘と男は握手を交わすと今まで以上の歓声が二人を包んだ。

 ここにまた一つ、大きな取引が成立しその幕を下ろした。

 

「いやぁ~また大量に仕入れましたねぇ~」

「今回は大物よ!うちの国じゃ滅多にない透明なガラス瓶。しかもこの特徴的な細工!貴族連中にはお土産でプレゼントしたら喜びそうね」

 そう話すのはラクダに牽かせる荷車の二人。

 取引を終えた翌日、娘はガラス瓶とその他の品物を乗せた荷車を御している。そしてもう一人の少年は、荷台にある品物をひとつひとつ確かめながら感想を零す。

「にしても、あんなに人だかりをつくって取引する必要はあったんですか?」

「いいじゃない、市場(バザール)ってのは有名な商人が一番強いのよ?だから、ああやって注目浴びれば、いろんな取引ができるってわけ!」

 少年は呆れた様子でため息を吐く。しかし、それには悪い感情は感じられない。娘もそれを理解しており、なんともご機嫌だ。

「それに、今回は名前を売ることが目的。私の名前だけでも噂になってくれたら、次の取引もうまくいくわ」

「はいはい、流石です。我らが団長、ゾーネ王女殿下」

 王女といわれた娘は少年を小突く。しかし、悪い気はしない。

「ええそうよ!

 

――わたしは王族商人、ゾーネ・アルタイール・メリディエスよ!」




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