アプリがぶちぶち連続で落ちるのが悪い(責任転嫁)
ACは雰囲気です。
曇天の小雨が降るなか
思い詰めたような
悟ったような
寂しいような
覚悟を決めたような
空と同じく今にも涙が零れそうな表情で
小さく震える声で少女が鼻唄交じりに語る。
―――先生、私はね。
生を辞めるのは晴れた日って決めてるんだ。
私は「答え」を求める「黒い鳥」
私は塞がれた空を睨む「幽霊」。
私は砂に煤けた「山猫」。
私はきっと、さがしていたんだ。
私の魂の場所を。
――――――
―――
―
「はい。確かに受け取りました」
「確かに渡したぞ。ご利用どうも」
人気の無い隠された某所。とあるところから頼まれた荷物をシスターに渡し、受け取りのサインを貰う。サラサラと美しい所作で名前を書類に書き込んでいく女性は、あのトリニティ総合学園の謎多き『シスターフッド』の現トップである
書き込まれたサインは……本人の名では無く、私とサクラコ本人にしか通用しない暗号じみた文字。
……何か別に格式ある古式文字、とかではなく。私が
「こんな文字があるんだが?」
「まぁ」
そんな提案をしたら華が咲いたような笑顔で1も2もなく了承された。
何でも、"友達"としか判らないやり取りに憧れていた、とか。……いいのか? 私、トリニティ不倶戴天の敵の『ゲヘナ』出身だぞ?
「んじゃ」
「ええ。……カザナさん」
「ん?」
「……お気をつけて」
「……ああ」
何か言いたそうなサクラコを後に、大きいバッグを背負い直し片手を軽く上げヒラヒラと合図しその場を去る。何時ものやり取りだ。
……仕事を請け負う際、先に一括で報酬が振り込まれていたから警戒したが、単にサクラコがこの後用事があるから振り込む暇が無かったからだとさ。
あのサクラコが「騙して悪いが…」とかやるとは思えんけど。
秘密の取引場所から気配を消しながら警戒しつつ日の当たる大通りに出る。もしこの時目撃されたら突然道端から人が現れたように見えたかも知れない。まぁそんなヘマはそうそうしないが。
そして何気なく、さも当たり前のように格式高い校門前を潜り、当然のように歩いて向かう。ここはトリニティ総合学園
「あら、運び屋さん」
「ごきげんよう運び屋さん。この前はありがとうございます」
「どうも。またよろしく」
「あっ!運び屋さん!先日は物資の運搬ありがとうございました! 正義実現委員会の先輩方も安心されてました!」
「そりゃ何より。またよろしく」
「はい! あのぅ…ところで『美食研究会』のことなんですが…」
「すまんがそれは契約範囲外だ。正実で何とかしてくれ」
美食研究会相手の依頼は流石に困る。……困る。
運び屋の仕事では無い、とも言いきれない。品を護るのも運び屋の任務の一環だ。
エンカウントしたときはホント大変だった…。
あのスナライ(スナイパーライフル)持った奴の精度もヤベェが、前を張るハンバーガー片手にマシンガン乱射してくる奴もヤベェ。
私の大型ハンドガンを「痛いっ!」だけで済ますあたりホントおかしい。その時に携行していたのがそれ二丁だけだったのもありあいつらには大分煮え湯を飲まされてしまった。撃退はできたがもう遭いたくない。大赤字だ。
「またお会いしましょう!」
「断るッ!!」
歩けば行先でたまに声をかけられる。トリニティとゲヘナは不倶戴天の敵、古くから血みどろの因縁が続く仇敵同士。それは今も変わらない。今みたく長い時間をかけて信用を得られた取引先はともかく、私を見かければ不愉快極まりないという視線、陰口、殺気などなど、針の筵状態は当たり前。
よくある一部の因縁が今まで続いてるってやつ。まぁよくある話だ。それに嫌悪しているのは教育の行き届いた部分だけだから私は気にしてない。……素行の悪さで嫌っているならまぁ、ね…。
「……さて」
携帯で次の依頼主を確認する。
依頼相手は……『司書』だ。
荘厳、と言うにはいささか静かすぎる図書館、の、奥にある古書館。
まぁここの主が曲者で、人嫌いなうえに日光に当たると、この前友人に借りた邦画にあった、水に触れると悪意がボコボコ増殖するモンスターのような悲鳴・奇声を発したりする。お前溶けるのか。
ここの主の名を『
んで、その古書館の扉をゆっくり開け入室。薄暗い内部。ここからではウイの姿は確認できない。いつも通り奥深くで古書を堪能しているんだろう。
さて、バッグから依頼された小包を出し、近場のテーブルに置き、この時の届けた合図用に置かれた専用の小さな銀のハンドベルを鳴らし配達の合図を響かせる。
チリンチリンと、高過ぎず低すぎない透き通るような音が古書館に響く。
このハンドベル、本物の真鍮製。このためだけにここに私が設置したのだ。……なかなかにいいお値段だった。資金は昔とある依頼で訪れることになった寂れた遊園地っぽいところに夜な夜な現れるというビックリ箱のようなものを引っ叩いたら難を逃れられたから大丈夫。
――ウイの到着を待たずにバッグを背負い直し退室する。
別にソリが合わないとか苦手とかではなく、ウイの邪魔をしたくないのと、対人よわよわ…というか陰の気質だ。
(の割にはイカつい"モノ"使うんだよなぁアイツ。良い
知り合い・友人とは言え親しき仲にも礼儀あり。私も仕事があるから長居はできない。
依頼料はいつも通りに、とメモを挟んでおけば問題も無し。足音を立てないよう、注意を払って退室し、そっと扉を閉めてその場を後にする。
図書・古書館の大扉を閉じ、改めて日の下に出て軽く深呼吸。今日は二度も薄暗い場所だったから気分リセット。青い空見上げてロッテンフライ。
「ふぅ…――あっ」
「………」
……今ちょうど通りかかったトリニティの白い制服とは違う黒いセーラー服を着た生徒。『正義実現委員会』に所属している生徒だ。
――でさ、その偶然出会った人物がな? …地面まで届く黒い髪、制服のところどころに返り血にような赤い染み、鮮血滴るような赤黒いヘイロー。
正義実現委員会の委員長、『
「…どうも」
「………」
こちらを一瞥したツルギ。私は軽く手をあげアイサツした。
するとむこうもゆっくりと私と同じく手を上げアイサツを交わした。それだけするとこちらから視線を外しゆったりと何処かへと歩いて行った。どっかで暴れた後だったか?
何を隠そう、ツルギはウチのお得意様だ。知り合ったきっかけは、ツルギが注文した物を私が届けることになったから。
ただそれだけだが、こうなったのは少し話す機会があったのもある。別にやましいことをしてなければ、副委員長の『
今日最後の荷物の届け先は……
「“連邦生徒会”、か……」
??「どうせ(中身は転生とかしたあの東方不敗っぽい声した)オッサンでしょう?」
いいえ、れっきとしたキヴォトスの少女です!信じてください!ペロロ様が証を立てたり昔話をしたりしますから!
・Tips
使用したハンドガンはACVDより【AM/HGA-121】×2
大抵これで事足りていたが相手が悪すぎた。