017.新たな出会い
クレリアは意気揚々と歩いている。怪我が治って気分が上がるのは分かるが緊張感を持たなくていいのか。
俺の探知魔法があるからこそだなと苦笑しながら歩を進めた。
タラス村に向かう途中、探知魔法に反応があった。
「クレリア、この先に2つの反応がある。1つは人。もう一つは恐らく大型の動物だ」
気になるのは大型の動物の反応があるまで人の存在が気付けなかった点だ。
弱っているのか分からないが生体反応が薄い。
「人!?もしかして村人なの?それとも…」
先程の表情からは一変して真剣な表情でクレリアの言葉の最後は言わなかったが追手の可能性を示唆したのだろう。
マズい、でかい反応が此方に気づいて近づいてきた。
ズームするとバカでかいビッグボアが前脚をガリガリと地面を削って鼻息を荒くしている。
その大きな牙は血で濡れている。
「クレリア!話はあとだ!俺が魔法で仕留める!」
「分かったわ」
と言いながらクレリアは剣を抜いて戦闘体制だ。
フレイムアローをファイアボールの様に単発で出力するイメージをする。
フレイムアロー発射!
よし!成功だ!
脳天に目掛けた魔法は一気にビッグボアを貫通する。
意識を失いながらも走り出した勢いで此方に向かってきた。
飛び避けて事なきを得たが危なかった。
ビッグボアは避けた先の大木にぶつかり動かなくなった。
「アラン、今の魔法って…」
フレイムアローの単発魔法は成功したが今はそれどころじゃない。あのビッグボアの牙の血は人の血だ。
「怪我人がいる!助けに行く!」
500メートル先にはぐったりとして木にもたれかかった子供がいた。
年は10歳ぐらいでボロボロの布切れの下からは痩せ細った手足が見える。右の脇腹からは血が滲み出て苦しんでいる。
首筋に手をあて脈拍と呼吸を確認する。
良かった。かろうじて脈拍と呼吸はしている。ビッグボアの怪我は致命傷ではなさそうだ。
頭部には狼のような耳の被り物がついており腰掛けたサイドに尻尾のアクセサリのようなものが見える。
この星の美的感覚は難しいな…以前発見した地球のファッションでありそうだ。
おっと、それよりも栄養失調と軽い脱水症状が深刻そうだ。
(ナノム)
[食用には向いてません]
(オイ!?食べるわけないだろ!)
ナノムの融通のなさに苛立ちとツッコミをしたが、クレリアの声がした。
「ハァハァ、ア、アラン!その子は大丈夫?あ…まさか、☓☓の子供!?」
クレリアが追いついて声をかけてきた。
怪我人を心配していたが恐らく☓☓とは人種のようなものか…。
腹部の血液に触れ確認する。
(ナノム、人類に連なる者か?)
[人類に連なる者ではありません]
スマホで書き込みは難しいですね。
3回ほどログアウトしてしまって文章がパアになりました(泣)