人類スターヴェイク帝国建国記   作:妄想白夜

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049.ゴブリン掃討作戦③

 

 右翼から崩れ始めた敵を包囲するよう守備隊が囲んでいてく。

俺達は冒険者ギルドで会ったケニーさんに休憩するように言われ冒険者達からは労いの言葉を頂き前線を離れた。

 

 といっても今は魔術ギルドのカーラさんや治癒師の人達と一緒に負傷者の治療を手伝っている。ララと共に治癒魔法を行おうとしたがカーラさん達に断られた。

 

「気持ちは有り難いけどあなた達は冒険者として依頼を優先しなさい。私達は正当な報酬を頂いて仕事をしているの。それに魔力は温存しておきなさい。誰かは分からないけどさっきものすごい爆発魔法が見えたわ。あんな魔法を放ったら一発で魔力切れするのに…。心配だわ…。」

 

 

「「……。」」

 

 

 おい!クレリアとエルナ、白い目で見るな!

 

「じゃ、じゃあせめて手伝いだけでもさせてもらいます…」

 

 

 現在は負傷者は10名ほどで重傷者はいない。負傷者で最も酷い怪我は腕の骨折ぐらいだったので問題はなかった。

 

 負傷した守備隊は休息が取れたら前線に戻るらしい。今は3名のみが休憩している。そろそろ俺達も戻るか。

 

 そんな中、緊急アラームが鳴動した。

 

【艦長、新手です。前方に統制の取れたゴブリンが300、その後方に上位種と見られる個体が10また、街道西側に50、上位種が1此方は戦闘状態です。更に街道の反対東側の森に同一数潜んでいます。

 此方の魔物は味方に気づかれていません。後方商隊の物資を狙っているようです】

 

 

 くそ!3方面作戦とはやはり知能があるのか⁉しかも俺達は中間の距離だ。前線に合流するべきか…。しかし商隊の護衛は低ランクの冒険者だ。後方奇襲されたらひとたまりもないだろう。

 

「皆、出番だ。ちょっとマズい状況だ」

 

 

 パーティーの皆にも緊張が走る。

 

「前線にゴブリンの増援が300匹その後ろに上位種が10匹いる。

 クレリアを臨時のリーダーとして皆の引率をして冒険者ギルドの人に指示を仰いでくれ。ガウは魔物の気配を逐一リアに報告するように」

 

 

「え!?アランは来ないの?」

 

「後方で商隊の物資を狙っている新手が来た。恐らく奇襲するつもりだろう。護衛の数が足りない。俺が倒してくるから皆はそれまで耐えてくれ。必ず戻ってくる。」

 

「そ、そんなアラン1人なんて…私も行くわ!」

 

 クレリアがついてこようとするが前線もどうなるか分からない。 

 

「気持ちは分かるがそれは駄目だ。騎士団も守備隊も対応が難しいだろう。冒険者の斥候の情報としていち早く報告をしろ。時間がない。頼んだ!」

 

 俺はそう言って商隊に向い走る。

 

「分かったわ!アラン!アランも気をつけてね…」

 

 クレリア達も前線に向かった。

 

……………………

 

 

「そこの冒険者!!止まれ!!」

 

 奇抜な馬車の横を通り過ぎようとしたら例の貴族に止められる。時間がないのに…。

 

「貴様…魔物を恐れて敵前逃亡する気だな…貴様の名前は?」

 

「Cランク冒険者シャイニングスターのアランです…。後方にゴブリンの増援が近くまで来ているんです!対応しないと物資が奪われます!」

 

「ふん!どうだか…大体冒険者どういう者は…」

 

 

 もういい、時間の無駄だ。ほっといて先に進もう。後ろでは男爵の叫び声が聞こえるが…。不敬罪になるかもしれないが人命優先だ。

 

……………………

 

 暫くすると物資を運ぶ馬車が見えてきた。商隊は健在だ!冒険者達も厳しそうだが踏ん張っている!

 

 エアバレットをゴブリン達に叩き込むと20匹近いゴブリンが倒れる。それに呼応した冒険者達もトドメを刺す。

 ゴブリンの後ろでは一回りデカいゴブリンがいる。上位種だろう。反応を見るために覚えたてのライトアローを放つ。

 

 心臓を狙ったが咄嗟に体をずらされ肩に突き刺さる。貫通はしていない。相手は怒りで棍棒を振り回し俺に向かって叫んでいる。

 

 …面倒だ。これ以上は時間をかけられないのでパルスライフルを構える。頭部を撃ち抜くと前のめりに倒れ前方のゴブリンを巻き込んだ。

 

 それに気づいた冒険者達が歓声をあげる。

 

 リーダーを失ったゴブリン達は蜘蛛の子を散らすように逃げ帰っていった。後は東側の残りか…

 

「アランさん!助かりました!カッコ良かったです!まさにヒーローですね!今のは魔法ですか!?」

 

 ウィリーとペーターが近づき戻ってきた冒険者達からも感謝の意を伝えられる。

 

「盛り上がっている所悪いが新手だ。逆側の街道に同数のゴブリンがそこまで来ている」

 

「そんな…」

 

「漸く倒したのに…」

 

「まだ、来るの…?」

 

 冒険者の数名は怯えている。ウィリーぐらいの歳の冒険者が沢山いる。

 

 

「アランさん…。大丈夫そうですか?」

 

 ペーターが不安そうに俺に伺う。

 

「大丈夫だ。此処にいる冒険者で抑えられる。上位種は俺がやる。」

 

 ガサガサと森の中が騒がしくなりグギャグギャと気味の悪い声が聞こえてきた。

 

「来るぞ!」

 

 

 

 皆の心配を他所に呆気なく退治に成功した。エアバレットで薙ぎ倒し最短距離で上位種をファイナルブレードで難なく斬り伏せ事なきを得る。

 

 

「上位種は倒した!後はゴブリン達は逃げ回るはずだ!物資に被害はなかったが危ないと思ったら直ぐに逃げてくれ!また、冒険者も偵察を出して危険がないかの確認も怠るな!後は頼んだぞ!」

 

 

……………………

 

 嵐のように去ったアランを皆が呆然と見ていた。

 

 とある見習い冒険者が呟いた。

 

「あの凄腕冒険者は、一体何者何だ…ゴブリンロードもなんなく倒して…」

 

 とある商人見習いが答える。

 

「シャイニングスターのリーダー、アランさんです!」

 

「「シャイニング…スター…」」

 

 冒険者の彼らはまさしく輝く星が舞う姿に魅了されていた。

 

 

 





 何とか3話間に合いました。

 次はまた来週ぐらいに投稿します。

 ※ゴブリンロードは低ランク冒険者には厳しいレベルと思ってください。
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