クレリアとガウが落ち着いた後に今後の相談をした。
この先のタラス村でビッグボアを手土産にタラス村やゴタニア、ベルタ王国の情報収集を行うことにした。
クレリアは王国の事はあまり聞かない方いいと言っていた。恐らく小さな村だから商人による情報も少ないだろうし余りにしつこいと他国の間者と疑われるそうだ。
…なるほど、立ち振る舞いに気をつけたほうがいいな。
そういえばナノムにアッブデートをしたら☓☓とは[獣人]と翻訳された。
文明レベルは分からないが獣に類似した新人類が集落や部族を形成しているなんて帝国学会に報告したら表彰ものだな。
…いや、帝国新教会が異端児として警鐘を鳴らすかもしれないな。
ましてやガウのような心の優しい獣人を研究の調査対象として見られるのも面白くない。
どうせ宇宙に戻ることはできないから今後の事を考えよう!
うん、白人や黒人、黄色人種のようなものとして考えよう。新たな出会いに感謝だ!
当面の目標はガウの姉を探しクレリアをゴタニアに送り届けること。
その後は…ゆっくり旅でもしながら世界を回ろうか…この星のグルメツアーなんか楽しそうだな…。
俺のうわの空の表情にクレリアが怒っていた。
「アラン!聞いてる!?」
「ガウ!!」
「はい!聞いてます!」
反射的に反応したがよく聞いてなかった。
ナノムが情報を精査してくれるから声が聞こえるだけでいいが今の会話中では良くなかったな。
「…そうだな。ガウの外観で獣人に馴染みのない村人に不審がられないようにフード付きのコートをガウに着せよう。」
「ちゃんと聞いていたのね。」
クレリアは怪訝な表情で会話を進める。
丁度、クレリアの侍従…ファル…のポンチョをがあったのでガウ様に仕立てる。と言っても裁縫道具がないため背丈に合わせて切るだけの不格好だが幾分マシだろう。
村に近づいて行くと探知魔法で200人程の反応があった。
タラス村に到着した。
3メートルほどの丸太づくりの門に人影があった。
「そこで止まれ!何者だ!」
中年のオヤジが詰め寄る。
「旅のものだ!すぐ近くで馬鹿でっかいビッグボアを仕留めたんだ!みんなで山分けしよう!」
「ビッグボアだと!?まさか…」
オヤジの後ろで数人の若者がザワつく
オヤジは胡散臭そうに俺を見ていたがクレリアの佇まいと子供のガウに表情を軟化させた。
「…悪いがそのビッグボアを確認させてくれ、疑って悪いが何者か分からない奴を村に入れる訳にはいかねぇからな…」
「もちろんだ、人力じゃ持ち運ぶのに苦労するから台車があるといいな。」
会話をし、案内をしてからは10人ほど来た村人が大騒ぎだ。
「やっぱり黒斑だ!」
「近くで見るとほんとデケェなあ!」
「村長!今日は宴だろう!」
「ガウ、アランが倒した!アラン強い!」
「ベック!黒斑は任せた!俺は客人達と村へ戻る……
お前ら…今日は宴だぁ!!」
「「オオオオ!!」」
再びタラス村の入り口に来たところでオヤジが振り返る。
「疑って悪かった。タラス村へようこそ客人。俺が村長のザックだ」
本編とは微妙に黒斑の流れを変えてます。