デジモントリガー   作:アルピ交通事務局

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賢い犬リリエンタールと転生者と暗黒魔神(後編)

 

「修、戦えるデジモンは居ないの!?」

 

「居るには居るけれどもコイツは倒していいタイプの相手じゃねえ気がするんだが」

 

「修、任せて。オレがやるよ!フォックスファイヤー!!」

 

 逃亡劇がはじまり、鉄子は戦えるデジモンは居ないのかと尋ねる。

 ガルルモンに乗った状態で戦えるって言ったら居るには居るけれども、そもそもでコイツを倒してもいいのか分からない。幽霊とかって一部は退治すれば痛い目に遭う……が、このままだとマズいのも事実。

 

 ガルルモンは振り返ってフォックスファイヤーを黒色の巨人に浴びせた……が、全くと言って効いていなかった。

 

「メタルシードラモンは!?」

 

「こんな大勢の場所で出せるか!!水中メインなんだぞ、あいつは!」

 

 メタルシードラモンならば黒色の巨人の足止めが出来るだろうが、あいつは陸での戦いに向いていない。

 シードラゴンなだけあって水中を泳ぐことが大好きなデジモンなんだ。

 

『ギルモン、あいつ倒す!』

 

『オレが行く!究極体に進化すればあんな奴はイチコロだ』

 

 デジヴァイスで他のデジモンが戦いたいと主張する。

 ガルルモンのフォックスファイヤーが効果が無いならば最低でも完全体以上のデジモンで挑まないといけねえ……そして完全体は周りの被害を考えていたら戦えないタイプが多い。

 

「修、あいつは倒すことが出来ない筈だ……俺達の誰かが原因でこうなってるのだけは確か──っ!!」

 

「どうした桜!?」

 

「まずい、このままだと商店街に行っちまう」

 

「ちょ、ちょっと流石に商店街はまずいわ……あれ、なんで光った事件なのに普通に人が居るの!?」

 

「どういうことだ?」

 

「今まで事件が起きた時は大抵どっかの世界に飛ばされてんだ…………俺達の誰かに敵意を持って排除しに来た?」

 

 黒色の巨人から逃げつつも冷静に考察する桜。

 俺達の誰かに敵意を持って排除しに来ていると言えば文はじっと巨人を見つめる……なんか顔の部分が何処となく文に似ているな。

 

「敵意って……なんでそんな事を」

 

「とにかく分からないから考える時間を作る……商店街には悪いが、ごむぞう突っ込め!」

 

「ガルルモン、頼んだ!」

 

「分かった!」

 

「逃げてくださいませ!!ここに怪物がやってきます!!」

 

「うぉ、なんだ!?」

 

「喋る犬にバカでかい狼!?」

 

 商店街に突入すれば商店街の人達は驚く。

 黒色の巨人、でなくガルルモンに皆、注目しておりカメラを向けるがガルルモンは吠えてビビらせた。

 

「こうしとけば逃げてくよね?」

 

「手荒な真似だが、しゃあねえ…………………」

 

「ど、どうしよう……私達のせいで街がボロボロに……………」

 

「……元に戻るのではないのですか?」

 

 少しだけ距離を取ることが出来たので考える時間を作れた。

 ガルルモンが周りの連中を逃がしてくれたお陰で人的被害は0に近い……と言うよりは俺達を狙って来ている。

 鉄子は来た道を振り向けばボロボロになっていることにどうしようかと頭を抱えているとリリエンタールは元に戻るんじゃないのか?と首を傾げる。

 

「元に戻るって?」

 

「おさむ殿とはじめてであったあのバスは魚に噛みつかれて壊れそうになりました元にもどりました」

 

「あ〜……」

 

「そういえばマリーの時もごむぞうの時もなんだかんだで……周りの被害を考慮しなくていいなら修、出来る限り強力なのを出して」

 

「ぶっ倒して解決できる可能性じゃねえ……力技で解決していい事じゃねえ。仮に倒しても無限に湧き出てくるならばそれで詰みだ」

 

 リリエンタールの推察が正しいのならば元に戻る可能性が高い。 

 しかし……あの黒色の巨人を倒したとしても自力で復活してくる可能性が大きい。桜も同じことを考えたので鉄子に苦言する。

 

「俺の見解が正しければ、犯人は俺達の誰かで無意識の内にリリエンタールの力と反応した……犯人を特定して解決させねえと」

 

「解決するって無意識なんだろ?気絶させるしかねえ……鉄子、頼んでもいいか?」

 

「え、わ、私!?」

 

「人をぶん殴って気絶させることが出来るのはお前だけだ……問題はどうやって犯人を見つけるかだ……」

 

「オレとごむぞうで二手に別れて、追いかけてきた方が犯人じゃないのかな?」

 

「…………一番ありえる妥当な判断だな。先にガルルモンに俺と修、ごむぞうに鉄子と宇佐美が乗って逃げて途中で交代して宇佐美と俺が乗ってるのを変えて2回連続で追われたらそれが黒だ」

 

「っ…………どどど、どうしよう………こ、怖いよ春永くん」

 

「怖いのは俺もだ…………取りあえずはこの作戦」

 

「なにか飛んでくるよ!!」

 

 この作戦でどうにかしようと思っていると……車が飛んできた。

 玩具のミニチュアとかじゃなくてマジものの車が飛んできておりコレはまずいとデジヴァイスからアグモンを出すとアグモンは直ぐに眩い光に身を包んで進化する。

 

「アグモン、超進化!メタルグレイモン!!」

 

「また変なのが出たぁ!?」

 

「安心しろ、あいつは味方だ…………メタルグレイモン、車を弾いてくれ」

 

「メタルグレイモン、弾くんだ!」

 

 飛んでくる車を弾くメタルグレイモン。

 よし、コレならばイケると思ったのでガルルモンに桜と一緒に乗って逃亡をする。

 

「修、どっちだと思う?」

 

「どっちって?」

 

「犯人だよ、犬は俺達の心に反応して不思議な現象を巻き起こす。お前はたまたま彼処に居ただけ、俺は犬の本はなにかないのかおじさんに訪ねてて犬に合う本は無いのか探してた……誰かを襲おうとかいう気持ちは持っていない。となると鉄子か宇佐美のどっちかがアレを呼び出した」

 

「宇佐美のおじさんって線は?」

 

「無いな………………追いかけて来ないな」

 

「ということは鉄子と文が黒か…………文が犯人?」

 

「犯人だとしたら、なんでこんな事を起こすんだよ」

 

「お前……気付いてないのか?」

 

「……なにがだ?」

 

 ダメだ、このイケメン。自分が好意を向けられていることに関して気づいていない。

 文が鉄子と桜の関係性に嫉妬してあの黒色の巨人を生み出した……そう考えるのが妥当だろうが、秘めている思いを伝えていいのか?

 色々と走っている内にズシンと音が響いてきてこっちだとガルルモンは走り去っていけばごむぞうに乗った鉄子と文とリリエンタールと鉢合わせする。

 

「無理、もう無理ぃいい!!」

 

「くそ、コレ使いたくないんだけどな…………メタルグレイモン!!」

 

「メタルグレイモン、究極進化!ブリッツグレイモン!!」

 

 こんなところで究極体にしたくねえけどもしねえとヤベえんだ。

 メタルグレイモンをはじめて究極体に進化させればブリッツグレイモンに進化した。ブリッツグレイモンはメタルグレイモンの何倍も大きな黒色の巨人の拳を軽々と受け入れる。

 

『見た目の割にはパワーはそこまでねえみたいだな!プラズマステーク!!』

 

「やった!」

 

「え〜っと、ブリッツグレイモン 究極体 サイボーグ型 ウィルス グレイモン系デジモンの究極形態であり、電流火器が備わったウォーグレイモンの亜種。どっしりとした格闘戦に電撃を加え、強固なものであっても両腕のプラズマステークから電撃を流し込み内側から破壊する。背中のサンダーバーニアを前方に転回して雷を撃ち、背面へ放出すれば自身の推進力増量にも活用できる。さらにプラズマ粒子を周囲に展開しバリアを形成するエレックガードを持つ……漆黒の竜戦士じゃねえのか」

 

 プラズマステークで内部を粉々に破壊した。黒色の巨人は右腕を破壊された……が、直ぐに再生してしまった。

 おいおいおい、コレやっぱり物理的にぶっ倒すのが不可能なタイプ?それとも核的なのを破壊しないといけないのか?

 

「ブリッツグレイモン、バリアを出せるんだろ?それで足止めしてくれ!」

 

「ジェネラルでもないのにオレに命令するな!」

 

「ブリッツグレイモン、桜の言う通りにしてくれ!」

 

「……っち……」

 

 バリアを出すことが出来ると分かればブリッツグレイモンにバリアを出すように指示する桜。

 ブリッツグレイモンは嫌がるが俺からの命令だと受け入れてくれてエレックガードで攻撃を防いでくれる。

 

「あ、ぁあ………私の……私のせいだ……………」

 

「…………宇佐美?」

 

「あたしのくだらない気持ちでこんな事が起きたんだ。お父さんやお姉ちゃんを巻き込んだり、春永くんや修くんに迷惑かけたり……鉄子ちゃんに酷いことを言ったのに……」

 

「ならばわたくしといっしょに謝りましょう」

 

「リリエンタール?」

 

「こうなってしまったのはわたくしにも責任があります……てつことさくらとおさむ殿はやさしいのです。まずはごめんなさいと謝りましょう」

 

「うぅ……うぅ、ごめん。ごめんね、鉄子ちゃん!私が余計なことを考えたせいでこんな事になったの……私を殴って気絶させて!!」

 

 リリエンタールの言葉がより一層、文を苦しめる。

 犯人は名乗り出て後は気絶させることで済むのだが肝心の鉄子が戸惑っている。

 

「私が……宇佐美ちゃんを……」

 

「なにやってんだ、鉄子、早くしろ」

 

「でもっ……私には宇佐美ちゃんを、友達を殴れない!」

 

「こういう危機的な状況でバッサリと行くことが出来る事がホントの友情じゃねえの!?」

 

「モギィ」

 

「へゔぁ!?」

 

「あ」

 

 最後の最後で躊躇ってしまった鉄子に代わって、ごむぞうが文をぶん殴って気絶させた。

 

「なにやってるのよ!?」

 

「ご、ごむぞうは悪くありませぬ。めいれいにしたがっただけです」

 

 ごむぞうが殴った事を責めれば庇うリリエンタール。

 まぁ、鉄子が出来ねえからごむぞうが代わりにやってくれた事だから結果オーライ

 

「コレで終わりだ、ブリッツグレイモン、バリアはもう」

 

「油断するな、まだ消えていない!」

 

「なっ!?」

 

 事件がコレで無事に解決する事が出来たんだとホッとし、ここまでバリアで防いでいてくれたブリッツグレイモンにバリアの解除を頼むのだが……黒色の巨人は消えておらず、徐々に徐々に頭部が変わっていき物凄く見覚えのあるツインテールになった。

 

「あのツインテールって」

 

「まさか、犯人は鉄子?鉄子が宇佐美を」

 

「そ、そんなわけないでしょう!宇佐美ちゃんに変って言われてショックだったけど、消えろとか死ねとか、むしろ私が消えたいって……あ……」

 

「それが原因じゃねえか」

 

 自分自身の思いに気付いた鉄子。

 どうやらこの黒色の巨人は鉄子が消え去りたいという思いから生まれたようで、鉄子を殺して消え去ろうとしている。恐ろしいにも程がある。

 

「っぐぅ!!」

 

「っ、危ない!」

 

 徐々に徐々に黒色の巨人の力が強くなっていくのか押されるブリッツグレイモン。

 瓦礫が飛んできたので鉄子に避けろと言うがとてもだが俺じゃ間に合いそうにない

 

「モニュウウウ!!」

 

「ご、ごむぞう!?」

 

 そんな鉄子をごむぞうは庇って……ごむぞうはパンっと割れた。

 ごむぞうはこんなにあっさりとやられちまった…………くそ、出し惜しみとかしてる場合じゃねえ。

 

「ガルルモン!」

 

「ガルルモン、究極進化!クーレスガルルモン!!」

 

「時間稼ぎしてるから気持ちを抑えろ。ギルモン、ぶっつけ本番のマトリックスエボリューションを」

 

 ガルルモンを一気に究極体に進化させた。

 クーレスガルルモンになったのは予想外だがデジヴァイスの図鑑を確認すればバリバリの戦闘タイプのデジモンだったので、問題無いと今度はギルモンを出そうとする。

 

「落ち着け、落ち着くんだ鉄子。幸いにもあのデカブツは修達が相手になってくれてる」

 

「分かってる、分かってるわよ…………でもっ…………」

 

 自分のトラウマは早々に乗り越える事は出来ない。

 文が鉄子の事を変と言ったのは予想以上に鉄子の心を傷付ける言葉で、はいそうですかで鉄子は立て直れない。

 クーレスガルルモンとブリッツグレイモンは攻めてくれるのだが、直ぐに再生してしまう……

 

「修、準備できた。あいつを倒そう」

 

「倒すんじゃない、元に戻すんだ…………けど」

 

「けど?」

 

「デュークモンが加わっても焼け石に水かもしれねえ」

 

 クーレスガルルモンが巨大な黄獣偃月刀で黒色の巨人の腕を切り落とす。

 しかし直ぐに腕が再生してしまっており、デュークモンになったところであの黒色の巨人を確実に倒すことが出来る保証は何処にも無い……。

 

「戦力を増やすなら超究極体のデジモンを……ブリッツグレイモン!クーレスガルルモン!デジ」

 

「ぬぅおおおおお!!」

 

「リリエンタール!?」

 

 ドンドンドンとリリエンタールは電柱に頭をぶつけていた。

 何事なんだと思っているとなにもしていないのに黒色の巨人にヒビが入った。

 

「てつこを、さくらを、おさむ殿を……いじめるな!!てつこを泣かせるなぁ!」

 

「「リリエンタール!!」」

 

「そうか、リリエンタールも発生源か」

 

 自分自身を傷つけて黒色の巨人を壊そうと試みるリリエンタール。

 桜がなにをしているのか気付き、ブリッツグレイモンとクーレスガルルモンが声を上げるが、リリエンタールは頭を電柱に叩きつけ……黒色の巨人を倒壊させたってまずい!

 

「リリエンタール!!」

 

 リリエンタールが頭突きに使っていた電柱が巨人の倒壊に巻き込まれて倒れようとしている。

 誰も間に合わないと思っていると倒壊していく黒色の巨人からニュイッと白い腕が出現してリリエンタールに向かって倒れようとする電柱を支えた……最後の最後で鉄子の優しさが見えたんだな

 

「元に戻れ、ブリッツグレイモン、クーレスガルルモン」

 

「倒すことが出来ない敵がここまでとは……」

 

「結構簡単に斬る事が出来たんだけどな……」

 

 コレでこの一件は終わりだとブリッツグレイモンとクーレスガルルモンを元の姿に戻ってもらおうとすれば……コロモンとツノモンになった。

 究極体に一気に進化させて倒すこと自体は楽勝だったが、倒すことが出来ない無尽蔵に湧いて出てくる化け物をぶっ倒すのには予想以上にパワーを使ったみたいだな。

 

「元に、戻った……」

 

 リリエンタールの言っていた様に粉々に壊されていた街は元に戻った。

 ご都合主義が働き過ぎだが、これぐらい起きてもらわねえと…………損害賠償請求されたら溜まったもんじゃねえ。

 

「ふぅ…………終わった……………………これ、街の人達が覚えてるパターンだよな…………鉄子、損害賠償請求は日野家持ちだぞ」

 

「あんたも散々暴れたでしょうが」

 

「厄介事を持ち込んだのは日野家のリリエンタールだ……コロモンとツノモンはなんにも悪くねえ……」

 

 まさかこんな都合のいい展開になるとは思いもしなかった。

 ともあれ黒色の巨人に襲われるという事件は無事に解決して俺達は本屋に戻った。

 

「いや〜ビビった。急にドアが開かなくなってさ」

 

「耐震工事した方がいいのかな?」

 

「どうざ〜ん、おねえぢゃ〜ん!」

 

「ど、どうした文?」

 

 本屋も無事に元に戻っていた。

 宇佐美のおじさんと栞さんは倉庫に行っていて閉じ込められていたみたいで、一連の騒動に関して全くと言って気付いていない。

 文が生きて帰ることが出来たのでよかったのだと大泣きしており、おじさんと栞さんはなんだと慌てている。

 

「本屋に行くって言ったのに大惨事になっちまったな……」

 

 気付けば日が沈む時刻になっている。

 家に帰ると母さんに怒られる可能性は…………あるな。ちょっとだけ事件に巻き込まれたのが不幸だと思いつつも、家に帰ると本を買いに行くだけに何時間掛かるんだと怒られた。後、コロモンとツノモンが戦ったのがバレて更に怒られた……最終的には無事で良かったと許してくれた。




クーレスガルルモン

究極体 獣騎士型 データ

ガルルモンの最終形態で、同じ最終形態のズィードガルルモンとは異なる人型になったメタルガルルモンの亜種。攻撃を跳ね返すゴールドデジゾイドの装甲を身に纏い、黄獣偃月刀を武器に持ち剣劇を得意とする。
全身を回転させて刃にしながら敵を襲う獣狼大回転、また黄獣偃月刀を氷で無数に形作り敵に飛ばす激・氷月牙を技として繰り出す。

今後の展開どうしよっかな

  • 2人まとめては最高さ
  • 那須玲のお尻は素敵
  • 藤丸ののの、ののパイは、おっぱいは正義
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