デジモントリガー   作:アルピ交通事務局

21 / 81
オッサムとそれから色々と

 

「5年生もやる気が無いなら帰れ!」

 

「分かりました、あざぁーっす!失礼しゃす」

 

「っちょ、ちょっと待て三雲!」

 

 ボーダーが本格的な始動を初めてこの頃。

 俺はライトニング光彦に弟子入りして実戦的な始動を受け、更には週1で空手の道場に通っている。急に空手の道場に通い出したことを千佳は知って何事なんだと思ったので詳しい事情を話してついでだから千佳も護身術や逃げる術を学ぼうとなり、俺と一緒に鍛える事になり出穂と交流を持つようになった。

 

 出穂が宿題で分からない事があったりすれば俺に聞けばいいと千佳がアドバイスを送った。

 答えられる範囲内ならば答えるので俺を見た出穂が「メガネ先輩、何処の小学校通ってるんですか?」となったので小学校にはまともに通っていない事を言えば驚かれた。まぁ、小学校通うのが当たり前の事だからな。

 

 夏目のおじいさんが学校に行った方が良いとしつこく言う。

 正直な話、行くメリットは殆ど無い。既に就職しているみたいなもので普通のサラリーマン並に貰っている。母さんも父さんも学校に行きたいのであれば行けばいいという方針なので……試しに行ってみたら季節が悪かった。

 

 卒業とか受験のシーズンだ。

 小学校では6年生を送り出す為の卒業式の練習が行われており、満足が行かない6年生の教師が理不尽にキレる。

 声が出ていないとか遅いとかもうほんとにクソみたいな理由で、最終的には例のあの言葉を俺達に言ってきた。

 

「なんですか?やる気が無いなら帰れって言ったのは先生でしょ?」

 

「だからってホントに帰るやつがあるか!」

 

「あんたがいいって許可を出したから帰るんだよ!」

 

「じゃあ、先生が死ねって言えば死ぬのか!」

 

「論点をすり替えるな。あんたは気に食わないから帰れって言ったんだ!大体生徒に死ねって言うのか……ああ、あんた古臭い教師か、じゃあそんな安易な考えにしかならない。今回の事は教育委員会に通報するわ。やる気が無いなら帰れって言って恐喝する無能な教師が居るって……今時の子供はちゃんとしっかりとやろうと思えば出来るんだよ!あんた達学校側の人間はやる気を出させるのも仕事なんだよ!…………学校来い来い鬱陶しいから来たけど、やっぱ無理だわ。理不尽な大人に抵抗しない子供だと思ったら大間違いだからな…………コイツがやる気無いなら帰れって言ってるぞ!!先生だからとか大人とか関係無い。俺はやる気は一切無い……付き合わされる身にもなれや!」

 

「……そうだ!なんで俺達が特にお世話になったわけでもないのに色々と言わないといけないんだ!」

 

「真面目にやってるのに遅いとか声出てないとか、結局のところは先生の自己満足じゃないか!」

 

「俺も帰る!」

 

「私も帰らせてもらいます!」

 

「ちょ、ちょっと待て!」

 

「お前等、帰る前に校長室に寄って校長にやる気無いなら帰れって脅されたから帰るって伝えとけよ……じゃあな、無能教師。大声を出してキレてる風に装えば子供が何でも言うことを聞くと勘違いしたな。この年になって勉強出来たな」

 

 大人だからって理不尽になっていいわけじゃねえからな。

 教師っていうのはある意味1番調子に乗れる仕事だなと再認識しつつも、俺の意見に賛同してくれた5年生の名前を知らない奴や6年生の中からチラホラと帰ると言い出す連中が現れて、本気で帰る。

 

 死ねって言えば死ぬのかって発言がシンプルにムカつく。

 大人だから教師だからなんでも許されると思ったら大間違いだと校長室に立ち寄り、やる気無いなら帰れって発言があったので帰らせてもらうと一礼をする。当然校長は帰らなくてもと言うのだが「キレ気味に大声を出して脅すのを教育と言うならあんた何時まで昭和の人間なんだ?」と言い返せばなにも言えずに黙った。

 

「え〜っと、うちの学校に繋がっている教育委員会は」

 

 ホントに帰ったので宣言通り教育委員会に通報する。

 ただ通報しても教育委員会の中で揉み消されるパターンが多い。教師がキレ気味に「やる気が無いなら帰れ!」って言うのは日本では極々当たり前の事だから……YouTubeとかは顔バレがめんどくさい。やる気が無いなら帰れ発言を記録する事が出来ていないからな……取りあえずは教育関係のメディアに送りつけて、それでも無理だったらネットに曝そう。

 

「やっぱ2度目ってのが便利だな」

 

 過去に似たような事をしているので最早、この手の作業は馴れたものだ。

 他人を破滅に追い遣る事に関しては快感を得ていない。ただただシンプルにムカつくだけなのだ。直ぐに母さんに連絡が行くのだが「やる気が無いなら帰れって発言をしたのは貴方で、実際に帰ってなにが問題があるの?」と極々普通の事を言った。流石に保護者に向かって死ねとは言うことは出来ず、謝罪するからと言うがもう既に遅い。

 

 海外みたいに普通に卒業証書を貰うだけの式ならば我慢できるが、普通にムカつく。

 ガキだろうが甘えだろうが大人になれと言われようが俺は構わない。この手の問題は大人になった方が負けだ。イジメとかそれが原因で一切無くならないパターンが多い。やると決めた以上は徹底しておいた方がいい。

 

 教育委員会に通報してみたものの、効果は薄い。

 やる気が無いなら帰れって発言は教育の現場ではよく使われる。ならばとネットを使って曝せば教育委員会も流石に黙っておらず、火消し作業どころか責任の擦り付け合いになった……子供の一生を左右する物事を大人の力でやる気が無いなら帰れって発言で事を終わらせようとした無能は普通に嫌いだ。

 

「いやぁ、ニュースになってるな」

 

「あんた、うちの学校でなんて事をしてくれたのよ!」

 

「学校に行きたくない鉄子には関係無いんじゃないのか?」

 

 そんなこんなで卒業式がやって来た。学校側は6年生の担任を生贄にしようとしており、その事は文を経由して鉄子の耳に届いていた。

 今日は卒業式だと言うのに鉄子は家に居る。雪や桜が一緒に誘ったりウィルパーさんが旅立ちの日にを歌ったりしたのだが、鉄子は家に引きこもっていた。リリエンタールが家にやって来て劇的に日常が変化するのかと思ったのだが、鉄子の引きこもりは元には戻らなかった

 

「桜が地味にめんどくさがってるのよ!長いものには巻かれとけよって……今日の卒業式をサボる5年生多いらしいじゃない」

 

「いいじゃねえか別に、大事なのは式典よりもカリキュラムを終えたって証だ…………俺は行かねえ…………けど、鉄子は行きたいんじゃねえの?」

 

「なっ……なに言ってるのよ……そんなわけあるわけないじゃない…………」

 

「……じゃあ、引きこもっておく?今ならごむぞうに乗れば間に合うわよ?」

 

 お兄さん達は小学校に向かっている。鉄子が卒業式に出なくても雪や桜が出席する大事な式典なので、参加している。

 家に残っているマリーは口では色々と言ってはいるもののなんだかんだで学校に行きたいと言う思いがあるのを察している……ただまぁ、最後の一歩を踏み出す事が出来ていない。マリーはマリーなりにフォローをすると黙った……が、鉄子は部屋を出ていく。

 

「ちょっと外の空気を吸ってくるわ……吸ってくるだけだから……勘違いしないでよ!!」

 

「はいはい…………」

 

 なんだかんだで学校に行くんだろうな。

 先読みしやすい展開だが気にする事はせずに神堂さんから与られている仕事を熟していくのだがマリーはジッと俺を見つめている。

 

「修は学校に行かなくていいの?」

 

「行く理由も意味も意義も無い…………それに…………」

 

「それに?」

 

「俺の住んでいる家は隣の三門市とこの蓮乃辺市の境界線上にある……俺はお受験しなけれは入ることが出来ねえ中学に行くつもりはない。住んでる地域で分けられた中学に行く…………あそこに通ってるのは殆どは蓮乃辺市の中学に行く。鉄子だってもれなく蓮乃辺市の中学に行く。この前、母さんと自治体の人が話し合いをして中学は蓮乃辺市じゃなくて三門市の三門第3中学に通うことに決まった」

 

 だから今から友だちを作っても無意味だ。

 無理に人間関係を築き上げるのは辛い……そりゃ友達がいるのはいいことだけども、表面上のお付き合いだけって精神的にキツいんだよ。

 

「……鉄子達にそれは言ったの?」

 

「あ〜…………この前決まった事だから言ってない……この生き方は後悔してねえよ」

 

 自分がそうすべきだと自分の意志で選んだ道だから辛いことがあってもそんなものだと納得する。

 そんなこんなで卒業式が終わり……帰ってくる頃には鉄子は中学は真面目に通うとか言い出した。ウィルパーさんが上手い具合にフォローを入れてくれたみたいで引きこもりから脱出する事が出来た……俺?俺は関係無いよ。

 ついでだから桜に5年生どうだったって聞けば主に俺が原因でそこそこ休んでた……ザマァ見晒せ。

 

「リリエンタールのグッズを作ろうと思うんだ!」

 

 後日、ライトニング光彦に指導を受けた。

 数時間の指導だが確実に1歩前進する事が出来ていると思っていると大事な話があるとお兄さんに言われたのでついてきてみればリリエンタールのグッズを作ると言い出した…………

 

「え〜っと……なんでそんな話になるんですか?ていうか、俺必要ですか?」

 

「実はリリエンタールが近界民(ネイバー)じゃないかって通報されかけたんだ!」

 

 お買い物に行った際にリリエンタールや日野家の事を詳しく知らない人がリリエンタールを近界民だと思って通報した。

 まぁ、隣町で戦争が起きているのもまた事実で、通報しかけたのは間違いではない…………

 

「そもそもでリリエンタールってなんなんですか?」

 

「はい!黒い服の組織の人が言うにはですね、わたくしめは人のおもいを具現化する力をもった生命をもった機械だそうです!」

 

 本当に今更な事をお兄さんに聞いた。

 リリエンタールって結局のところは近界民なのかどうか白黒はっきりしていないので聞いてみればとんでもない事が分かる……そりゃ世界征服を企むだろうな。

 

「で、リリエンタールのグッズを作って蓮乃辺市公認のマスコットキャラクターになろうかなって」

 

「そんな尼崎市非公認のゆるキャラのちっちゃいおっさんみたいな事を…………リリエンタールのぬいぐるみ、宇宙猫とリリエンタールの缶バッジ……ごむぞうは著作権問題でアウトだな」

 

「なんと!ごむぞうはダメなのですか!」

 

「ごむぞうはごむぞうで既に別の人が…………取りあえずはリリエンタールのサイズを計測するぞ」

 

「なんだかんだで乗るのね」

 

「そりゃあ…………通報されかけたは洒落にならない」

 

 大事な友達が撃たれる姿は見たくはない。

 リリエンタールのグッズを作ろうとなったので、雪も交えてリリエンタールのグッズの案を出す。

 桜は相談役として神堂さんの元に居るので今回はお休みで……なんか雪が魔女カナリーナから魔法の力を授かってた……何時の間にあんな物を授かってたんだ。

 

 リリエンタールのグッズは売れ行きが良くて直ぐに蓮乃辺市の公認のマスコットキャラクターになった。

 リリエンタールのお仕事が見つかり、リリエンタールは実在しているという都市伝説までも生まれる……都市伝説でなく事実である。

 

 そこからは……………あんまり語る程の事は起きてはいない。

 ボーダーがこちらの世界に、三門市一箇所に門を開くようにしているので千佳が襲われる事は無くなった。麟児さんが大学の受験を付き合ってくれと言ってきたので大学の受験勉強を見たりした。

 

 デジモンは着実に増えていく。愛情の紋章からはデッカードラモン、希望の紋章からは複数のガオスモン、そのガオスモンの中の1体がスマートなグレイモンに進化し、優しさの紋章からはワームモンが、運命の紋章からはクロックモンが生まれた。

 桜が何故か部屋の外どころか家の外に持ち出しても消え去る事が無いリリエンタールの力で生まれたデジヴァイスに疑問を抱いたので、解析してくれと解析の依頼をされて色々とデジヴァイスの構造が分かったりデジモンが生まれる仕組みを少し理解した。

 

 中学生になったら……テスト前の1週間とテストの日だけ学校に行くことにした。

 テストでは確実に点を取ることが出来るって言うか普通に100点で学年1位だ……進路に関してはどうしようかなと悩みつつも、時間は過ぎていく。

 

「え〜以上の観点から市販する事は出来ないと思います」

 

 アミューズメント産業に深く関わってくる会議を行う。

 色々と考えた結果なのだが、俺が着手している物は一般向けに販売してはいけない代物だと主張する。

 

「3Dプリンターで銃を作れる時代で、ポケットモンスターというゲームにはベガ・アルタイルという極めて高度な同人ゲームがあります。一般向けに販売しては確実に問題が起きます……いえ、そもそもでこの技術自体がまだ出来たばかりで、様々な試験運用等をしなければなりません」

 

『ならばこの技術をどの様な形にして提供する?』

 

 3つの事業を進めており、神堂さんに今後の事を尋ねられる。

 

「1番妥当なのはインターネットカフェ形式です。インターネットカフェならば機材は沢山置けますしリアルでの会合も出来ます……今の時代は一昔前と違ってネットの環境があって当たり前、一家に一台Wi-Fiのルーターがある時代です。学校によってはタブレット端末を用いて授業を行っております」

 

『ネットカフェ……スマホの普及と共に価値が薄れてるけど、その辺りはどうなんだ?』

 

「アミューズメント関係でやるならば、技術を独占するのならばネットカフェ形式が1番です。古びたゲームセンターやカードショップを再起させる為にも……仮にネットカフェ形式にしなければ、昭和のゲームセンターが不良の溜まり場のイメージと似たような事になります…………インターネットカフェ形式ならば所謂ガチ勢の目もあまり気にしなくてもいいです。初心者には入りにくいというイメージも振り払えます」

 

『大手のチェーン展開に成功すれば……いや、でもボーダーの事を考えれば……ありっすね』

 

 神堂さんが技術をどう扱うのかを聞いてきて、桜にも意見を求めた。

 俺の考えた案はありかなしかで言えばありよりのありだと桜は冷静に判断をくだしてくれた。

 

『……先ずはこの技術の悪用方法及び活かし方を見つける事、三雲の言う通りネットカフェ形式にするならば……データが必要だな』

 

「社長、この技術は最初の一歩を踏み出しただけに過ぎません……いきなり店でやるのは」

 

『ならば普通のネットカフェをやれ……そこから色々と見えてくるものがある……三門市に余っているビルがあるだろう?そこをお前の思うように改装しろ。利益なんかは気にせずに運営しろ。ただし、データの採取は怠るな』

 

「え…………マジですか?」

 

『他所の会社にソフトを作らせるにしてもハードの独占は俺達がするんだ…………その為の第一歩になるならば安い買い物だ。三雲修、今後お前は三門市のビルを改装して店を作りそこを活動拠点にしろ、コレは命令だ』

 

「自分の案は可決されたと?」

 

『そう聞こえなかったのか?……シュバインが日本支部を統括している。組織が俺達の技術を悪用したからな……技術の独占は徹底しろ』

 

 重要な会議の結果、俺は店を持つこと、いや、ビルを持つことになった。

 10階建て地下1階の全部で11階あるオフィスビルに近いビルを神堂さんは一括で購入し、そこを思うように弄くれと言われた……が、取りあえずは名前を決めろと言われたので、店の名前を決めた。

 

 胡蝶の夢 フーディエ

 

 一時のテンションに身を任せた結果だが後悔はしていない。




次週、あのキャラが登場

今後の展開どうしよっかな

  • 2人まとめては最高さ
  • 那須玲のお尻は素敵
  • 藤丸ののの、ののパイは、おっぱいは正義
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。