「今のところは異常は無しと」
1泊2日の治験的なのに参加している藤丸さんのメディカルチェックをする。
味のデータのみを脳内に送りつけているので、脳がどういう反応を示すのか?実際に栄養を接種しているわけではないが食べたと言う感覚はある。脳の満腹中枢になにかしらの反応がある……胃がもたれて受け付けないというのもある。
「今のところは異常は無いって……違和感も感じねえし、こんなんで10万円貰っていいのか?こっち側は得しかしてねえんだが」
「そう思うんでしたらその10万円で後輩や友達を飲みにでも誘えばいいじゃないですか」
「私は今年19でまだ飲めねえよ!」
「それは失礼……でも、こういう言い方をするのはなんですけども10万円って安すぎる値段ですからね」
「いや、大金だろう」
夏休みとかを使って働きまくった学生が貰えるバイト代で充分な大金、そう認識しているなら間違いがない。
学生が一度に貰えるバイト代でこの仕事内容と言われればあまりにも高いと思えるが逆、安すぎる。
「今回は言い方はアレですけども人体実験なんですよ、藤丸さんの脳に味のデータを送り込んでどうなるのか?の」
「美味いって感じるだけで、なんの危険性も感じねえけど」
「その認識は間違いです……肉を食ったと言う感覚はありますけども実際に肉は食べていません、その場合貴方の体になんの影響を及ぼすか分かりますか?」
「……分からねえな……」
「そう、分からないんです。藤丸さんは実際に肉は食べていない、今日と明日に実際に食べるのは精進料理、肉や魚を使っていない料理です。実際に肉は食べていない、けども肉を食べたと脳は認識しています。この場合、体内でどうなるのか?仮にお肉を食べたと脳が認識していて脂質や動物性タンパク質を吸収してエネルギーに変換するならば、既に体内にある脂質や動物性タンパク質が使われる。要するに体に溜め込んでる脂肪をエネルギーに変換する、脂肪をエネルギーに変換すればお腹周りが痩せる……かもしれないです」
「最後が曖昧だな」
「人体に干渉する実験なので未知の部分が、ブラックボックスが多いんで1から10までハッキリと言えないんです……人体には様々な不思議な現象があり人間は進化する事が出来る生き物です。例えばフルーツしか食さないようにしていたら体から特別な酵素が生まれていたと言う一例もあります」
「それは……極端じゃないのか?」
「じゃあ、もっと身近なのにしましょう」
俺はそういうと部屋に置いてある珈琲でよく使うスティックタイプの甘味料を手に取る。
これは割と理解しやすい事だから、説明に使用するのには便利だ。
「甘い物と言えば脳を働かせる為に必要なもの、そんな話はよく聞きますけどもコーヒーでよく使うスティックタイプのシュガーは効果が無い合成甘味料である事が多い。合成甘味料は舌では甘いと感じるけども実際に糖分を摂取したわけではありません。脳みそを動かすには糖分が必要です。もし仮にこの技術で甘い物を食べたい、でも食べたら太るから甘い物をデータとして味わう……なんて事を続ければ血中の糖分量がおかしくなり、注意力が散漫になったりします。実際に食べていないのに食べたと脳に認識させるのでホントは存在していないのに摂取していない栄養素を体が使おうとしてバグを起こします」
「これ、砂糖じゃねえのか?」
「合成甘味料です……砂糖だけどカロリー0とか糖質オフを謳い文句にしてる系は割と合成甘味料のパターンが多いですよ」
コーヒーに入れているスティックの粉を砂糖だと認識していた藤丸さん。
砂糖の時もあるけれども大抵は合成甘味料で出来ていて、糖分と呼ばれる成分が入っていないケースが多い。カロリー0の甘い物で合成甘味料が使われているというのは割とよくあること……別にそれ自体は悪いことじゃない。
「今回は1泊2日ですけど、仮にこの技術を実用化してダイエットに使うぞ!となった場合、実際に栄養素を摂取していないので場合によっては壊血病や脚気の様なビタミン不足等で発生する病気が巻き起こるなんてのもあります」
「さっきカツ丼にステーキにモンブランに色々と味わっちまったぞ!?」
「だから、メディカルチェックして大丈夫だって言ったじゃないですか……この後に普通に行う食事も精進料理なので比較的に健康的です……難点を上げるとするならば動物性タンパク質や脂質が無いことです」
今回は1泊2日だからまだいい。それこそ1か月単位でこの技術を用いた場合は確実に人体に影響を及ぼす。
あくまでも脳に干渉して味のデータを送り込んでいるだけで実際に栄養素を摂取していない、何処かで何かしらの栄養を食べないといけない。
「この技術って、なにを目的に使うんだ?」
「先ずはダイエット、実際に食べたと認識させて消化酵素を高めたりお通じをよくする食べ物を食べてデトックスして新陳代謝を上げる。2つ目にアレルギーの都合上等で食べる事が出来ない人に味を伝える、最近は色々とグルテンフリーとか除去食が増えてて味もそっくりですが中には再現する事が出来ない味も存在しています」
「まぁ、プリンに醤油かけたら雲丹の味になるだなんだあるし再現する事が出来ねえのはあるわな……」
「後は宇宙飛行士にこの技術を売りつけようかとは検討中です」
「宇宙飛行士って……他に色々とあるだろ。医療機関とか」
「宇宙飛行士が宇宙で仕事をする上で1番の楽しみは食事と言われています。日本の食に関する技術は凄まじく、カップラーメンの宇宙食は存在していて実際にその通りの味になっているらしいです。ですが、フリーズドライ製法や無重力空間なのでジェル状にしていたりしています……食を豊かにするだけで長期の閉鎖空間での遠征のストレスを緩和する事が出来る。宇宙食は栄養素はしっかりしているので味をデータで楽しみ栄養素を宇宙食で補う、実に効率的」
「飯に効率を求めんじゃねえよ。体の栄養も大事だけど心の栄養のためにカロリーや糖質を度外視して食うんだ」
「でも、宇宙への遠征ですから送れる物資にも制限があります……ある程度の理詰めはしないといけない」
宇宙食じゃなくて本当の味をデータで再現する。
データならば嵩張ることはない、気圧等の関係で持っていくことが出来ない食材や料理を脳で楽しむことが出来る。コレはボーダーの遠征でも言えること、トリオン体は栄養の吸収率が物凄く高いらしいから、SFで出てくる味よりも栄養素を重視にしたカプセル的なのを飲んで栄養素を補い脳に味のデータを送り込む、そうするだけで一部の食事関係の問題は解決することが出来る。
「宇宙等の未開の地に探索に行く為に使う、ダイエットに使う、アレルギーの関係上で食べる事が出来ないけども味を知る為に使う……他にも色々とありますけども、味のデータを送り込む事に関してはこの3つが主な使い方です」
「……近未来なSF物であるクッキーみたいなのに栄養素が全て詰まってて食事をしなくていい時代が来るのか……」
「あ、それなら既に実装されてますよ。軍隊のレーションで」
「……進撃の巨人で見たことがあるウエハースだな」
意外と近未来な事は既に起きている。特に食事関係はだ。
ノートパソコンで一般人でも実際に買える軍隊のレーションを見せる。外国産のは口に合わないのが多いけども、日本産のレーションは割と美味しい。でも、外国のウエハースみたいなレーション10000Kcal以上するの多いんだよな。
飯関係で困ったら大体日本人に任せておけばどうにでもなるという変な風潮が一時期あった。日本人の舌に合わないけど外国人の舌に合う物もあるから一概にはそうとは言えない……けど、日本食が美味いという外国人が多い。ナポリタンは邪道と言うけれども。
「ていうかお前、さっきからなにやってんだ?私のデータのチェックか?」
「この技術を悪用されない様に悪用する方法を事前に考えてそれを防止するプログラムを作ってるんです……3Dプリンターで銃を作って何度か事件になった事がありましたよね?ああいう事件が起きないように未然に防いでるんです」
藤丸さんの仕事は治験なので、この後は飲み物を飲む以外の食事制限されるがゲームをしようが漫画を読もうが勝手である。
ただ藤丸さんの脳に干渉してる事なのでなにか起きた際に即座に対応する事が出来るように藤丸さんと一緒の部屋で仕事をしている。藤丸さんがなにをしているのか気になったのか聞いてきたので事前に悪用する方法を思い浮かべてそれが出来ない様に安全装置のプログラムを作っている。
「…………味のデータを送り込むだけの装置で悪用……不味い味を嫌がらせで送り込む?」
「そういう罰ゲーム的な使い方は無くもないですけど……脳の味を感じ取る部分に関与する事が出来ますので、味覚を鋭利にする事が出来るのとその逆も出来ます……風邪引いたら味が感じやすい感じにくい状態になるのを再現する事が出来ます」
「アレって嗅覚とか味覚とかの神経傷付けてるから発症するんじゃねえのか?」
「その神経も辿れば脳に至ります……脳に直接的に干渉する装置なので場合によっては……ああ、いや、コレは違うか……この技術、脳の海馬に干渉してるんで色々と危ない事が出来るんですよこう、SFとかで相手の脳内のビジョンを映像として映し出すとか」
「出来るのか!?」
「出来ますよ、そもそもでこの技術は脳の記憶関係を司っている海馬に干渉しています。海馬にデータ化した味を流し込んで海馬が味を理解し、味覚を感じる部分が味を感じ取る……だから藤丸さんに送り込んだ味のデータを仮に烏丸さんに送り込んだとしても烏丸さんと味の感じ方は異なります……が、が、コレはまだ大丈夫なんです、問題はそこからなんです」
宇宙飛行士に売りつけるにしても今作っているプログラムは大事だ。
「藤丸さんはトリュフ、フォアグラ、キャビアは食べたことは?」
「世界三大珍味か?……食べたことはねえよ。美味いって言ってるやつ多いけど、実際にはそこまで美味くねえって聞くし……食いたいとは思わねえ」
「この技術は脳の海馬に干渉して味のデータを送り込んでます、海馬は記憶を司る部分で……自分が食べた事がある味のデータを他人に送ることが出来ます、例えそれが他人が食べたことが一切無い味だとしても」
「アレルギー反応が起きる奴にアレルギー反応が起きる食材の味をデータ化した物を送れるなら、その技術はあってもなんにもおかしくねえが……それのなにが問題なんだ?」
「麻薬の味のデータを送れるんです」
「はぁっ!?」
そもそもでこの技術はトリコに出てくる味をデータ化して送り込むというグルメカジノで出てきた所と神堂さんが思考で操縦して運転してるマンティスを応用した技術で出来ている。
脳の記憶を司る海馬に干渉し、味のデータを送り込む。知っている、いや、脳が記憶している味ならば勝手に脳みそが処理して実際に送り込んでる味のデータと違う味を感じている。脳が色々と処理してて……その辺は機械で再現する事が出来ない世界だ。
そしてこの技術は脳が記憶していない知らない味も送ることが出来る。
「麻薬がどうしてダメなのか、説明出来ますか」
「そりゃ麻薬の成分が脳をダメにして幻覚とか妄言のヤベえ症状が起きるからだろ」
「大体はその認識であってます……もし仮に麻薬を使用して警察に逮捕され麻薬を体から抜くことに成功して刑務所から出所した人が居るとしましょう。その人は体から麻薬を抜くことが出来ても麻薬の成分を麻薬の味を覚えています。1度でも食べたことがある味ならば海馬から読み取る事が出来るので麻薬のデータを手に入れる事が出来ます。麻薬のデータを手に入れる事が出来たとすれば、麻薬の成分を使わずに麻薬と同じ症状を起こす事が出来るんです、麻薬や脱法ハーブを一切使ったことが無い人の脳内で麻薬中毒の症状を……電子ドラッグが作れるんです」
魔人探偵脳噛ネウロに出てきた電子ドラッグとは少し違う、麻薬を用いた結果、人体に及ぼす効果を麻薬の成分無しで出来る。
現実じゃ大麻グミとかほろ酔いグミとか色々とグレーどころかアウトなグミも作られては規制されを繰り返すならば確実に電子ドラッグは作られる。
「お前……マジで洒落にならねえ物を作ってんじゃねえか……」
「藤丸さん……その認識自体が間違いです、技術に善も悪も無いです」
電子ドラッグの話をすれば今やっている実験が危険だと危惧する。無論、危険なものであるがその認識は良くないことだ。
「技術は技術であり、それ以上でもそれ以下でもない。それを悪用するか良いことに使うかは異なります……例えば缶詰、保存食の定番ですが当時はナポレオンが遠征する為に食材を長期保存する為に作ったもの。例えばサランラップ、第二次世界大戦時に弾薬を湿気から守るために作られたもの、例えば腕時計、懐中時計を紐で括り付けたものが発祥と言われています……負の側面だけを見る、正の側面だけを見る、それはいけない事です」
「じゃあ、電子ドラッグでなにかいいことが出来るのか…………」
「ニコチンを摂取したとタバコの味のデータを送りつけて、徐々に徐々にニコチンを抜いていけば最終的には禁煙する事が出来ます……タバコは合法なドラッグですからね」
ワンコインで買えるタバコが限られていてニコチンが少なく燃やすんじゃなくて暖める電子タバコはあるけども純粋に値段が高い。
タバコをそろそろ止めようかと考えているけどもニコチン依存症は早々に治らない。タバコなんて合法なドラッグと同じなんだ。だから、脳内でタバコを吸ったやタバコを吸っている状態を再現すれば禁煙に成功する……かもしれない。
「……ボーダーでトリガーって未知の技術を目の当たりにしてるけど、トリガーじゃない科学技術はもうこんなところまで来たのか……」
「いや、神堂財閥が物凄い速度でかけ上がってる技術関係の会社ですから他の会社の科学技術じゃまだ再現する事が出来ませんよ……それに俺の最終目標であるVRMMOまではまだまだ遠いです」
「最終目標……VRMMOか……」
「もっと言えばガンダムビルドダイバーズですね」
俺の最終目標はVRMMO、もっと言えばガンダムビルドダイバーズだ。
その気になればLBXを作ることが出来るけども、悪用するしか使い道が無いのが目に見えているのでガンダムビルドダイバーズの様に実際に作ったプラモをスキャンしてゲーム内で使えるようにする。そうすれば模型やプラモデルの売上が一気に上がる、模型を作る仕事に従事する人の給料と需要を上げることが出来る。
「最終的には学校の図画工作の授業でプラモデルを作ることが当たり前になる時代にしたい……紙粘土でしょうもない物を作るよりもプラモデルを作った方が楽しい」
「スゲえ私情が混ざってんな……ああいうのって子供の想像性を求めるもので完成形が決まってるプラモデルじゃなくて自由度が高い紙粘土が大事だろ?」
「だが、世のお母さん達は即座にゴミに出す。まだ中学で作る手回し発電機能があるラジオの方が使い道がある」
「真理を言うんじゃねえ」
大体、自由度が高いって言うならば題材を指定するなよな。
綺麗な物を作らせたいならばプラモデルの作り方やジオラマの作り方や折り紙の折り方を覚えさせた方がいいって。
「立体映像に機動武闘伝に味のデータ化……VRMMO作るなら先ずは仮想空間に意識を入れる事が最初じゃねえか?」
「それはそこそこ出来てますよ」
「マジか!?」
「ただ色々とデメリットあるので、その部分をどうにかしないといけないんですよ……まぁ、そのデメリットのおかげで出来る技術もありますが」
電脳世界に意識をダイブさせる技術はそこそこ出来ている。
デジモンの力を借りなくてもそこそこ出来ているが、右手を動かそうとしたら現実空間でホントに右手を動かしてしまったり色々とデメリットが多い。
「じゃあよ、VRMMOの試作品が完成したならテスターをやらせてくれねえか……給料は無しでも構わねえし」
「テスターをやらせてくれもなにも、この技術自体がVRMMOと深く関係してますよ?」
「?」
「色々とありますけども、この技術は元々仮想空間内で食事をした際にホントに味を感じる事が出来るように作っている技術で……ダイエットや禁煙等はおまけです」
「…………逆じゃね?」
「いや、ホントにVRMMO目的で作ったんですよ。仮想空間に入るだけで視覚と聴覚は仮想空間内でも感じる事が出来ますが触覚、嗅覚、味覚がまだ完全に出来ていないんで……五感のどれか1つ無しにした場合、残り4つの感覚が良くも悪くもおかしくなります」
色々と言ったけれども、最終的にはVRMMOの為に味のデータ化に着手した。
藤丸さんはもっと色々と有用な使い道が存在している、最初に言った使い道の方がメインになるんじゃないのかとなるのだがあくまでもVRMMOの為である。
「最終的にはVRMMOに通じる技術を開発してますので……藤丸さん、今回もそうですけど人体に何かしらの影響を及ぼしかねない技術なんですよ。それでも構わないって言うならまたなんかある時に誘いますけど」
「…………ののだ」
「?」
「藤丸さんじゃなくてののって呼べよ……次は機動武闘伝みたいだから参加できねえけどその次は誘えよ」
「……分かりました、これからよろしくお願いしますね。ののさん」
今後の展開どうしよっかな
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2人まとめては最高さ
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那須玲のお尻は素敵
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藤丸ののの、ののパイは、おっぱいは正義