海の日、遊泳できる海が無い三門市には関係が無い話だ。
しかしまぁ、学生が多いボーダーに嬉しい祝日でありランク戦も無いように上手く調整をしている。
「いざ実装したとなれば、科学は魔法に近しいってのが分かるな」
「神秘の解明は人が背負う業だから仕方がない」
胡蝶の夢 フーディエでは夏のアルバイトが行われる。
海の日限定であるアルバイト、参加するだけで3万円を貰える破格のアルバイトであり前回同様に修と桜がフーディエの使っていない上層階に居る。今回もまた新たに作ったシステムの実験である。中々に作るのに要したシステムであるが、その分使い道は色々とある。
「しかし実際に作ったら、こんな感じになるのか……」
「まぁ、戦車を実際に動かすことが出来るゲームコントローラーならばボタンが多くなる……リモコン操作には限界がある……今回は色々とめんどくさいから上手く進行を頼んだ」
「分かった……じゃあ、呼んでくる」
そんなこんなで機械の設置を終えていて試験運用段階になった。
修は桜に今回のテスターを呼ぶように言い、桜はフーディエの受付前で待機している今回のテスターを呼ぶ。今回のテスターは烏丸、レイジ、熊谷、風間、柿崎、夏目、米屋、荒船である。
「全員誓約書を納得の上でサインしてくれましたか?」
「出来ましたよ」
烏丸が代表で全員の誓約書を渡す。実印とサインが書かれている誓約書であり、記入漏れが無いのかを確認する。
記入漏れは無かったのでエレベーターに乗ってもらい先ほど修と居た階とは異なる階層に向かった。
「それで、俺達はなにをすればいい?」
「ここにあるプラモを1つ選んで作ってください」
レイジが代表して聞けばプラモを作るように指示をする。
コレだけの人数を集めてプラモを作らせる?プラモを作らせるのにどうして運動能力が高い人間が必要なのか疑問を抱くので桜は既に完成されているプラモを機械の上に設置すれば機械がプラモをスキャンし、モニターにプラモの立体映像を映し出す。
「まず、プラモを作る。そのプラモをこの機械でスキャンすればどういう構造なのか機械が読み取る……3Dプリンタの逆を行ってる」
「その手の機械ならば色々とあるが、それならプラモが上手い人間に作らせればいいんじゃないのか?」
「問題はここからで……修」
その手の技術は探せば既に実装されている筈なので、自分達の意味を荒船は聞く。
問題はここから、この場に居ない修に通信を取ればプラモの映像が動き出す。
「映像化したプラモをゲームみたいに動かす事が出来るのか……そういうのは国近の様なゲーム好きの方がいいんじゃ」
「確かに今コレはリモコン操作をしてるけど……リモコン操作以外の操作で動かしてもらう」
桜はそう言うと右手に黒色の軍手を装着する。
グー、チョキ、パーと手を動かせば映像のプラモがグー、チョキ、パーと実際に右手を動かしている。映像とリンクして動かしている、そして桜のリモコン操作以外での操作で動かして貰う発言からなにをするのか荒船は察する。
「まさか……こっちが実際に動いてその動きの通りに動くロボットでバトルしろと?」
「体感ゲームや遊園地にあるVRみたいに動きの一部だけ実際に動かさないといけないじゃなくて1から10まで全部動かしてのバトル……分かりづらいと思うからガンダムビルドダイバーズと機動武闘伝Gガンダムを流すからプラモを選んで作ってくれ」
今回やるのは実際に作ったプラモを電子化して、仮想空間で実際に戦う……リモコン操作でなく体の動きと連動しての操作でだ。
素の運動能力が低い人間には出来ないタイプのゲームであり、運動能力が高い自分達を呼んだのにも納得がいく。早速、荒船はプラモに手を伸ばしてプラモを作る。
「プラモって数時間で作れるものなんスか?」
「ああ、大丈夫だ。専用の絵の具やスプレーで塗装とかしなくていい既にくっつければいいだけのタイプのプラモで2時間真面目に作れば普通に完成する」
ガチでプラモを作るとなればかなりの時間が掛かるが今回用意されているのは後はくっつけるだけでいいプラモだ。
塗装等はしなくてもいいプラモで素人でも簡単に作成することが可能な代物であり、夏目の心配は問題無いと言っておく。
「わざわざ素人の俺達に作らせるんじゃなくて既に作っている物を、それこそ既にデータ化されている物を用意すればいいんじゃないのか?」
「いえ、コレが大事なんです」
プラモを作りながら素朴な疑問を風間はぶつける。
プラモを作ってそのプラモをスキャンしゲーム内で戦う、素人のプラモよりも完成度が高いプラモの方が良いんじゃないかとなるのだが修がモニター越しでコレが大事なのを言う。
「このシステムは最終的にはこのゲーム専用のプラモをスキャンしてゲーム内で戦わせる為の物で、ゲーム世界でなく現実でプラモを実際に購入して実際に作って戦わせる。プラモの出来次第なんかで色々と装甲の判定が変わったり塗装を再現したりと色々と出来ます……ガンダムビルドダイバーズが最終的目標です。プロのプラモデラーがやるの以外にも素人のプラモで何処まで性能差が生まれるかもありますし、他にもジオラマをスキャンしてそこを実際にバトルフィールドにするシステムもあります。パソコン内でなく現実でジオラマを作る事でより本物感が出ますし、プラモの価値を上げる事が出来ます……皆さん、説明書を見てください」
「……パラメーターが書かれているな」
「プラモ別に色々な能力値が割り振られていて、他のプラモと組み合わせる事でステータスを通常以上にすることも出来ます」
「……ダンボール戦機のゲームと同じ事が現実で出来るのか。どうせならLBXを作ればいいのに」
「作れますけど、確実に悪用されます」
プラモの売上を上げるために、実際に作られたジオラマをスキャンしたりしてバトルフィールドにしたりする為にプラモは自作する。
荒船はダンボール戦機のゲームみたいな事が出来るとあんまり言っちゃいけない事を言ってしまう。しかし、実際問題ダンボール戦機のゲームみたいな事である。やろうと思えばLBX作れなくもないけども確実に悪用されるので作らない。
ガンダムビルドダイバーズと機動武闘伝Gガンダムが流されながらも一同はプラモを作る。ニッパーで切ってくっつけるだけのシンプルな作業であり、コレから行うのはこういう事だとガンダムビルドダイバーズとGガンダムを流し見する。今回はプラモ1つでやるけども将来的にはプラモの複数のパーツを繋げることで通常以上のパワーを出せたり逆に出せなかったりにする。2時間後にはプラモが完成したので機械でスキャンし、自身が作ったプラモはこういう物だとパラメーターや使える武器が出てくる。それを頭に叩き込んでくれという。伊達にここに居るのはボーダー隊員ではない、実戦経験を積んでいるので直ぐに頭に叩き込めば全身タイツが配られて全身タイツに着替えた後に上の階に向かえばガラスのドームが8個あった。
「このVRゴーグルを実際に装着してください」
修から指示があったので烏丸はガラスのドーム内に入ってVRゴーグルを装着した。
VRゴーグルに軽くノイズが走った後に市街地が映し出され……烏丸の触覚に違和感が感じた。コレはと試しに歩いてみるとホントに歩いている感覚があった。
「コレ、ホントに歩いてるって感覚がするんですけど」
「歩いた際の感触を脳に電気信号で送りつけてるからホントに歩いてるって感覚になるんです……そこらのテーマパークのVRとは違うんです」
ロボットが歩いているという感覚、自分が歩いているという感覚とは異なっていた。
トリコで言う所のGTロボの様な物だと修から説明を受ければ他の面々もガラスのドーム内に入って置かれているVRゴーグルを設置すればゲーム空間に視界が切り替わる。
「俺のこの手が真っ赤に燃える!仲間を救えととどろき叫ぶ!爆熱!ゴッドフィンガー!……石破天驚拳!!」
「そこまで見せてないぞ」
実際にロボットとして動いてると分かれば荒船は悪ノリをして爆熱!ゴッドフィンガー!をする。
Gガンダムとガンダムビルドダイバーズの最初の部分の見せていただけであり、その辺は見せてないと桜は呆れる。若干だがアレンジされているのがなんとも言えない所だ。
「コレは……凄い技術だな」
「いや、大体は既存の技術ですよ」
実際にプラモとして動いている自身の感覚に驚く柿崎。
こんな技術は喋るなの誓約書の1つでも書かされて当然な事だと納得をするのだが修はここに使われている技術の大体は既存の技術である。
プラモをスキャンしてデータ化する技術、動かした部位と同じ部位が同じだと反映される技術は既存の技術であり、本当に自分自身が動いていると触覚に訴えかける技術の部分が今回の味噌である。
「今回はバトルロワイヤル形式で最後まで生き残った人に10万円です……修がリモコン操作で参加してきますので撃退した人は5万円です」
実際に動かすとどういう感じなのか少しだけ試した後にバトルが開始された。
ボーダーのランク戦の様にランダムに転送される。色々とあるがボーダーのランク戦とやることは変わりは無い、夏目を除く7名は気楽になりつつも動かす。先ずはレーダーをとレーダーが出ろと念じるとレーダーが映像として映し出される。
今回は完全なバトルロワイヤル、誰がどの機体なのかも分からず性能も分からない……分かっているのは自分の機体の性能のみだ。
「先ずはお前から行かせてもらう」
風間の機体がビームサーベルを出現させて、斬りかかる。
斬りかかろうとした機体は柿崎の機体であり、襲ってきた風間に対してシールドを展開しようとするが失敗に終わる。
「しまった、コレはロボットだった」
トリオン体の戦いならばシールドを出ろと念じればシールドが展開されるが、自身の機体にはその機能が無い。
持つタイプの盾の方で攻撃を防がなければならないのだが長年の癖は早々にどうにかなることは出来ない。柿崎の機体は左腕を切り落とされた。それと同時に柿崎も左腕の感覚が無くなるがボーダーのランク戦でもよくあることなので慌てずに銃を構えて風間の機体の頭部を撃ち抜く
「っく……生身だと上手くいかないか」
トリオン体ならば簡単に避ける事が出来る射撃だったが、現在は生身の肉体でロボットを動かしている。
トリオン体を使った戦いならば風間が上だが、生身の肉体を用いた運動ならば柿崎の方に分がある。普段の色々と気にしなくてもいいトリオン体ともまた異なる戦い、更には柿崎の射撃によって頭部が破壊された。設定上コックピットが胴体、お腹辺りにあるので戦闘不能にはならないがメインカメラをやられたという仕様になり画面がプツリと消えて他のカメラに切り替わる。
「これ、銃とかめっちゃ有利じゃないスか?」
風間vs柿崎以外にも激闘が繰り広げられている。
夏目の機体は銃撃戦をメインにした機体であり、銃を乱射して烏丸と米屋の機体を近づけないようにしている。
「誰だか知らねえけど、コレじゃあ近付けねえな…………トリオン体なら色々と出来るが生身だとキツいな」
生身の為に何時もの動きで戦うことが出来ない。
派手なアクションが出来ない細かな動作を求められるものであり、何時もの様に旋空弧月と槍を伸ばして斬り伏せる事が出来ない……この時点でゲームバランスが悪い。ボーダーの1位である太刀川が攻撃手、近距離戦の男だがこのゲームは銃撃戦が主になってしまっている。
修は当然その事に気付いているが、Gガンダムもなんか一時期中距離以上の兵器が強いと言う風潮があった世界観なのであえてなにも行動していない。飛び道具と近接武器、どちらが有利なのかは間合い次第……しかし、その間合いを上手く詰める事が出来ていない。
右手に槍、左手に盾の所謂ファランクスな構えをしているのだが足元に向かって撃たれ……米屋の機体の右足が損傷する。
「今だ!」
誰かは知らないが、銃を乱射してくる奴がファランクスな奴を撃ち抜くのに時間を使った。
烏丸はビームサーベルで何時もの容量で夏目の機体を一刀両断……このゲームで真っ先に夏目が倒された。
「ゲームオーバーになったらゴーグルを外して外に出てくれ」
「うぅ……相手が悪いとかそういうレベルじゃない……」
日夜マジの実戦経験を積んでいる人達が相手であるから空手少女も勝ち目が無い。
ゴーグルを外して外に出た夏目は落ち込むのだが、試合は続いていく。
「貰った!」
「させるか!」
片足だけになった米屋の機体は烏丸の機体を槍で貫こうとする。
両足が健在ならば米屋が勝てていたが、片足だけなので烏丸は槍を回避し槍を掴み間合いを詰めてビームサーベルで斬り落とす。
「コレは……レイジさんかしら?」
一方の熊谷は肉弾戦もとい殴りかかってくる機体の攻撃をシールドで受け止めていた。
ビームサーベルとか銃とかで攻撃してくる機体が居る中で拳で攻撃をしてくる、その機体はレイジではないのかと推測をし間合いを開く。
何時ものボーダーのランク戦とは異なる、シールドを展開しようとしても展開する事は出来ない……が、ビームを撃つ小さなモジュールを意のままに操る事が出来る。しかし自身の隊の隊長と違い射手でなく攻撃手、無意識の内に近距離戦の武器を選んでいる
「くそ、爆熱ゴッドフィンガーできないのか!」
熊谷が戦っていた相手はレイジではなく、荒船だった。
シールドを砕くことが出来ない、どうにかしてシールドを突破しなければ相手の機体を壊すことた出来ない。こんな時こそ爆熱ゴッドフィンガーだが、その機能は実装されていない。LBXで言うところの必殺ファンクションがあればシールドを突破する事が出来るだろうが、そんなものは今の段階ではこのゲームには無い。マスターアジアもとい流派東方不敗がガンダムファイトで優勝するまで銃撃戦がメインのガンダムファイトである理由に納得が行くぐらいにはこのゲームは銃が強く近距離戦の武器等が弱い……が、それを覆すのがプレイヤースキル
「……やっぱ生身だと無理あるか」
トリオン体と同じ要領で機体を動かそうとするが、生身の肉体である事には変わりはない。
2m以上のジャンプは無理だしバク転も出来ない……トリコのGTロボをイメージしていた桜だがトリコのGTロボは操縦者の方も超人的な運動神経を持っているから超人的な動きが可能であり運動神経抜群や体を動かすことが得意な人にやらせても限界がある……そもそもでGTロボって未開の地の探索とか医療がメインであり美食會の使い方は一種の悪用方法である。
生身だと動きがぎこちない、次元覇王流なんて胡散臭い流派を会得している超人的な人間はこの場に居ない。超人的な運動神経を持っている鉄子と言う友人がいる桜だが鉄子は特例みたいなものというか異常だ。素手でトリオン兵を倒すことが出来る修もだが。
「来る!」
一方のレイジは上空から現れる機体に反応する。
上空から現れる機体はビームサーベルで斬りかかるのでレイジは盾で防ぎ、ビームライフルを撃つのだが回避される。しかしターゲットは絞ったのだとビームライフルで撃ち抜くのをメインにしよう、このゲームは近距離戦が不利だと直ぐに気付いたので間合いを開こうとするが一気に詰められた
「まさか……オーナーか!」
動きがヌルヌルととても素早い。
ぎこちなさが一切感じない、はじめて動かす感じが一切しないのでこの機体はリモコン操作をしている修である事に気付く。修の機体はレイジの機体を掴んだと思えば一気に急上昇、レイジは藻掻くのだが機体は動かず空を飛ぶ修の機体はグルリグルリと旋回……例えるならばそう、アニポケのサトシのリザードンの地球投げの様に回転をしてレイジの機体を地面に叩きつけて破壊した。
「……リモコン操作の方が強いのか」
レイジは戦闘不能になった事を素直に認めてVRゴーグルを外した。
実際に体を動かした方がリモコン操作よりも強いものだと思っていたのだが、修のリモコン操作に圧倒されたので認識を改める。
「あの機体、ヌルヌルと動くじゃん!ズルくねえか!?」
「ズルいもなにもリモコン操作なんだからそういう仕様になってるんで」
既に戦闘不能になっていた米屋がヌルヌルと動く修の機体にツッコミを入れる。
細かな動きは出来ないもののプログラミングされた大まかな動きならばリモコン操作の方が段違いに早い、ただそれだけだ。
「そういやメガネオーナー何処に居るんすか?」
ここでふと修がこの場に居ない事を気にする。画面越しで色々と言ってきており実際に修の顔を今日は見ていない。
何処に居るのか夏目が聞けばあっちに居ると桜が言い、戦闘不能になった一同は振り向いた。
「あれ、ゲーセンに置いてある実際にガンダムに搭乗できるってゲームじゃなかったっけ?」
機動戦士ガンダム戦場の絆にそっくりなのに修は入っている。
米屋がガンダムのやつじゃんとなるので実際に近付いてコッソリと中を覗いてみればガンダムのコックピットだった。まんまじゃん!と声を出しそうになるが、修は現在戦闘中だったので声は出さない。
「こう、ゲーセンに置いてあるみたいなんじゃねえの?」
「ガッチガチのロボット操作をしてるから、ボタンとかレバーとか物凄く多いっすよ…………」
「これ、俺達体育会系じゃなくてオペレーター呼んだ方が良かったんじゃねえか?」
「いや……体育会系の方がデータを採取しやすいんで」
「こう言っちゃなんだけどトリガーを使った戦闘の方がヌルヌルと動けるぜ?」
「そりゃ生身の肉体じゃない体を動かすんだからヌルヌルと動けるっすよ……そもそもで実際にゲームでは実装しない」
「え?」
「今回欲しいデータはそれじゃない」
実際にゲームをして何処が面白かった等は聞くつもりは特には無い。
機動武闘伝Gガンダムの様に生身の肉体と連動して機体を動かすことが出来るシステムだと現実となんら変わらない、運動能力が高い人間がゲームに勝ってしまう。最終的にはVRMMO化する。実際に作ったプラモをスキャンしデータ化してVRMMO内部で戦う、今回欲しいデータはそれこそトリコに出てくる超人的な運動能力を持っていない人間がロボットを動かした場合はどうなるかなどのデータが欲しかった。ゲームの面白さの調整はまた別である。
最終的には修が全員をリモコン操作で全滅させた。最後に生き残ったのが柿崎だったので柿崎の優勝に終わり、柿崎は10万円を手にした。
最近のののののパイの票が増えてるね……
今後の展開どうしよっかな
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2人まとめては最高さ
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那須玲のお尻は素敵
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藤丸ののの、ののパイは、おっぱいは正義