「イェーイ、やっほーい!」
「ぐ、ぐふぉ!?こ、こんなマスコットにやられるだなんて」
倒れている唯我の頭を踏んでぴょんぴょん跳びはねているテリアモン。
先ずは1勝を飾ったのだと喜んでいるのだが、その人はボーダー最弱と言っていい人なので普通に勝てて当然の相手だ。
「あんなマスコットみたいなのでも唯我をボコれるのか」
「見た目は関係無いですよ……テリアモンはあんな感じですけど戦闘タイプのデジモンなので」
出水さんがテリアモンを見て驚いている。如何にもなマスコットの見た目なのに唯我をいともたやすくボコボコにしている。
テリアモンはあんな感じの見た目だが闘争心は割と高い。
「ねぇねぇ、あの人弱かったよ。もっと強い人と戦いたいな」
「よし、じゃあやるか!」
「なにをやるんだ?」
「っげえ!風間さん!!」
「お前……人を見てそれか」
太刀川さんがテリアモンはマスコットでなく戦うことが出来るのだと分かればトリガーを取り出す。
やる気を出してくれたかと思っていると風間さんが現れて物凄く驚いている。いや、冷や汗を流していると言った方が正しい。
「早急に仕上げておかないといけない大学のレポートと遠征のレポートはどうした?」
「いや、いやぁ……………」
「この人、さっきスマブラで遊んでました」
「オーナー、裏切ったのか!!」
「裏切るもなにも手を結んだ覚えはない」
大学のレポートに加えて遠征に関するレポートをまだ纏め終えていない太刀川さん。
スマブラで遊んでいたことを伝えれば風間さんは太刀川さんのトリガーを取り上げて太刀川さんを引っ張っていった。
「ったく、うちの隊長はアレさえ無ければいいのに…………」
「ねぇ、コレで終わりなの?」
「流石に唯我をボコっておしまいにはさせねえよ……太刀川さんの代わりと言ってはなんだけど、俺が相手をしてやる」
太刀川さんのレポート溜め込み癖を呆れる出水さん。
テリアモンが太刀川さんと戦えないと分かればコレで終わりなのかと聞いてくるので出水さんがトリオン体に換装した。
「じゃあ、今度は千佳がやってね」
「うん」
「俺は無いんだな」
「修はもう強いからいいでしょ?」
デジモンカードの束を麟児さんから千佳に渡すテリアモン。
俺に任せるという考えはないみたいでその事を聞けば俺はもう充分に強いからと言う……千佳と麟児さんに足りない実戦経験を積ませるつもりなのか?
「ちょい待ち、口が固そうなのを呼んどく」
戦闘かと思えば出水さんは他にも武闘派のボーダー隊員を招集しようとする。
メッセージだけは送ったので暫くすれば来るだろうと出水さんはテリアモンと戦おうとする。
「んじゃま……いかせてもらうぞ」
「千佳!」
「うん!カードスラッシュ!ウォーグレイモン、ブレイブシールド!」
戦闘が開始すれば出水さんはトリオンキューブを出現させる。
攻撃が飛んでくると千佳に合図を送れば千佳はウォーグレイモンのカードを使いブレイブシールドを出現させ出水さんのアステロイドを防いだ。
「硬いな、だったらコレはどうだ?」
アステロイドとアステロイドを出現させ1つにする。
合成弾の1つであるギムレットを撃つのだがブレイブシールドには全くと言ってダメージになっていない。
「威力重視のギムレットで貫けないとか硬すぎだろ!」
「ふふふ、ウォーグレイモンのブレイブシールドはクロンデジゾイドで出来てるんだ。最低でも核兵器ぐらいの威力が無いと傷をつけられないよ」
「核兵器って……となるとこれしかないか」
「カードスラッシュ!高速プラグイン!」
威力重視のギムレットで破壊することが出来ないのならば別の弾を使う。
トリオンキューブを出現させようとすると千佳が高速プラグインSのカードを使いテリアモンを加速させて出水さんに頭突きを叩き込んだが出水さんは戦闘不能にならない。間合いを開いてトリオンキューブを展開するのでテリアモンはブレイブシールドの後ろに向かうので出水さんは笑みを浮かべる。
「
出水さんが撃ったのは弾道を曲げることが出来るバイパー。
ウォーグレイモンのブレイブシールドを無視して後ろにいるテリアモンを狙いに行きテリアモンは撃ち抜かれるかと思ったがテリアモンは跳んでウォーグレイモンのブレイブシールドの上に乗って回避した。
「スゴいね!いっぱい撃ってくるんだね!千佳、ボクも撃ち合いで勝負したいからガルゴモンにしてくれない?」
「うん……カードスラッシュ!超進化プラグイン!」
「テリアモン、進化!」
出水さんが弾で攻めてくるならこっちも弾で攻めたいテリアモン。
千佳に進化カードを使わせてテリアモンはガルゴモンに進化した。
「随分とゴツい見た目になったな……その見た目からして、撃ち合いがお望みの様だな。いいぜ!」
「ガトリングアーム!」
出水さんはアステロイドを撃ちまくる。テリアモンはガトリングアームから弾を撃ちまくる。
両者共に強力な弾を撃ち続けるのだが弾同士がぶつかりあって相殺している。そうなるとこの勝負で不利なのは……ガルゴモンだ
「あはは!アハハ!アハハ!」
「おい、大丈夫なのか?」
「ハイになると止めるの難しいですね」
笑いながら銃を乱射するガルゴモン。
一種の怖さを感じ取った麟児さんは聞いてくるのでハイになっているガルゴモンを止めるのは難しい。
「カードスラッシュ!マグナガルルモン、ストライクファントム!」
このまま撃ち合いを続ければ弾切れになるのはガルゴモンだ。
現時点で互角の勝負を繰り広げているならばと千佳はマグナガルルモンのカードを使いガルゴモンにマグナガルルモンの武器であるストライクファントムを装備させれば先程以上の威力を秘めた弾が出水さんに飛んでいき出水さんはシールドで対応をするのだがストライクファントムの弾の方が遥かに強く撃ち抜かれた。
「あ〜クソッ……途中までは互角だったのに、あの武器装備した瞬間に逆転しやがった。攻撃は防御するんじゃなくて回避一択なの忘れてた」
デジモンの力が強すぎる事を思い出したのか攻撃を回避することでなく防ぐことを選んだ自分を悔いる出水さん。
やられたわとガルゴモンのもとに向かえばガルゴモンは飛び跳ねている。
「やったね、ガルゴモン」
「うん、千佳もありがとう。あのままだと弾切れだったからストライクファントムのおかげで勝てたよ」
「もうちょいだったのか……もう1回」
「おい、そりゃねえだろう!」
もうちょっとで勝てそうだったというところで負けたのが1番キツい。
出水さんはガルゴモンに再戦を挑もうとするのだが途中から観戦していた米屋さんがズルいぞと間に割って入ってきた。
ここで出水さんは呼び出していた人達に気付く。米屋さん、村上さん、笹森さん、辻さん、荒船さん……見事なまでに攻撃手に偏っている。
「ガルゴモン退化、テリアモン……ふ〜疲れた」
「そいつは……………なんなんだ?」
「ああ、トリオン兵みたいな物ですよ……因みにですがテリアモンのテリアはヨークシャテリアのテリアです」
「犬じゃねえか!!」
ガルゴモンからテリアモンに戻ると荒船さんが何なのかを聞いてくる。
トリオン兵みたいなものと適当な事を言っておき、テリアモンのテリアの意味を教えれば荒船さんは一歩引いた。犬が苦手だからだ。
「こんなに可愛いのに、何処が怖いんですか?」
「さっきのを見て可愛いで済ませるんですね」
テリアモンを抱き抱える那須さん。
怖い要素は何処にもないと言いたげだが数分前まで出水さんを相手に銃撃戦を繰り広げていた奴であり、怖い要素は普通にある。
さっきのを見ていてもテリアモンが可愛いの一言で済ませれる那須さんは凄い胆力の持ち主だな。
「出水、負けたんだから他の奴と交代だ」
「………メガネオーナー…………他にも居るんだろ?」
「まぁ、居ますよ」
村上さんは負けたので交代しろと言ってくる。
出水さんは再戦したいが負けたのも事実なので交代はしようとするが、俺に他にもデジモンが居るのだと聞いてくるので俺達はデジヴァイスを取り出した。
「そこの面々は近距離戦主体の人達ですよね。だったら近距離戦が出来るデジモンでいきますか?それとも中距離以上の攻撃で戦うデジモンにしますか?」
「んなの決まってるじゃん!どっちもだよ!」
どっちともバトルをしたいとウズウズしている米屋さん。
戦闘するのが大好きなんだなとデジヴァイスを操作していき最初に千佳がデジモンを出した。
「リロード、ナイトモン、ホークモン」
「戦いであるならばお任せください!」
千佳が選出したのはナイトモンとホークモンだった。
テリアモンとは打ってかわり如何にもな見た目をしているのでコレは期待が出来るのだと米屋さん達は喜びを見せる。
「リロード、ダメモン」
「もう、いきなりだなんてダメダメよ!」
「……うん」
「違う!そういう見た目に見えるだけでそれではない!ダメモン、超進化だ!」
「ダメモン、超進化!ツワーモン!」
麟児さんが出したのはダメモンだったが笹森さんがダメモンの見た目から連想されるアレを言おうとした。
流石にそんな汚物を出したんじゃないのだとダメモンを早急に進化させてツワーモンにすれば、お〜と一同は唸る。そして最後に視線は俺に向いた。如何にもなのを出したのならば俺もなにかを出してくれるだろうと期待を寄せるのは極々普通な事だ。
「リロード、グレイモン」
「グゥオア!!」
「きょ……………恐竜!!」
小手調べで出すならばコイツがいいだろうとグレイモンを出した。
期待を裏切らない為にもグレイモンは吠えるのだが……辻さんが目を輝かせていた。
「オーナー、恐竜ですか!!」
「正確に言えば恐竜型です……………恐竜タイプが好みならもう1体出せますよ」
「お願いします!」
「千佳」
「うん……デジメンタルアップ!」
デジヴァイスの液晶を千佳に向ければ勇気のデジメンタルのデータが千佳のデジヴァイスに移る。
移った事を確認すれば千佳はデジメンタルアップと言うと勇気のデジメンタルが出現してホークモンが光り輝く。
「ホークモン、アーマー進化!貫く勇気、アロモン!!」
「…………アロ……ザウルス……………………」
「修、こいつ大丈夫なのか?」
「ただ興奮してるだけだと思うから問題無いだろ」
勇気のデジメンタルを用いてホークモンをアロザウルスもといアロモンに進化をさせれば固まる辻さん。
確か好きな恐竜はアロザウルスだったっけ?……あくまでも恐竜型のデジモンであって恐竜じゃないんだがワナワナと手を震わせながらもアロモンに触れる。
「此処が、天国だったのか……」
アロモンに触れて満足げでなにか悟ったかの様な顔をしている辻さん。
なににスッキリしているんだと言いたいが本人が割とスッキリとしているみたいなので余計な事は言わない。
「見た感じ全員近距離戦だな……中距離以上は?」
「こうする……グレイモン」
「グォオウ!」
「メイルバードラモン」
『ァアアウ!』
「デジ、クロス」
「メタルグレイモン!!」
中距離以上の戦闘が出来るやつはと聞いてくる笹森さん。
ツワーモン、アロモン、ナイトモンと近距離戦メインなデジモンが居るならばとグレイモンをメタルグレイモンにした。
「じゃあ、バリスタモン、リボルモン、デジクロス!」
「バリスタモン
出水さんを除けば5人居るのでもう1体デジモンが必要だと千佳がバリスタモンとリボルモンをデジクロスしたバリスタモンRMを出す。これで5人分揃った。
「む…………これぐらいならばこのツワーモン1人で殲滅することは可能だな」
「そう言うな、その内正式な演習が行われるだろうからその時に無双するなりムソーナイトモンになるなり好きにすればいい」
辻さん達の実力について大凡の見当がついたのだと自分1人でやろうとするツワーモン。
そういう事をするのは後であり今は純粋にボーダーの隊員と交流を持つ、下心とかは一切無い。
ナイトモン達は5人と戦うのだが、圧倒的だった。
その身をクロンデジゾイドで固めているナイトモンは荒船さんの弧月の刃が通らなかった。
ツワーモンに笹森さんの攻撃が当たったかと思ったがデジ忍法代わり身の術で攻撃を回避してマンティスダンスで切り刻まれた。
見た目が近距離戦だと思わせるアロモンはディノバーストというブレスを浴びせた後に辻さんを噛み砕いた。
中距離以上の攻撃をする為に近付くか旋空弧月の攻撃をしなければならない米屋さんはバリスタモンRMに撃ち抜かれた。
空を飛んでギガデストロイヤーを放ってくるのだがなんとか回避したが続いてのトライデントアームでレイガストのシールドを砕かれて村上さんは貫かれた。
「全く、この程度ではウォーミングアップにすらならないな」
「そう言うな。単騎で完全体クラスのデジモンを倒せる奴なんて早々にいない。それこそ戦闘特化の黒トリガーじゃないと」
メタルグレイモンはグレイモンとメイルバードラモンに分離した。
メイルバードラモンが戦いがつまらないのだと言うが、メタルグレイモンと同等に戦える奴なんて早々にいない。完全体の時点で核兵器レベルの強さを秘めていて単騎で核兵器レベルの強さを持っているボーダー隊員は居ないだろう。
仮に空閑と戦ってメタルグレイモンと互角でもデッカーグレイモンやジークグレイモンがある。デッカーグレイモンはともかくジークグレイモンになれば戦闘特化の黒トリガーでも倒すことは不可能だ。
「テリアモン、満足したか?」
「うん!いっぱい戦えたからね」
その後は総当たり形式でデジモンと戦うのだが惨敗をした。
テリアモンはラピッドモンに進化することはなくガルゴモンの段階で千佳や麟児さんがデジモンカードを使ってサポートをし5人を撃退した。満足することが出来たのか聞いたのならば満足したのだとテリアモンは笑う。
「他のデジモン達も何れは戦わせないといけないか…………」
闘争本能が強いデジモン達。テリアモンでも戦いたいと言っているのでサイバードラモン達も戦いたいとか思っているかもしれない。
デジモンが暴れる機会は早々に無いから困ったものだ……ボーダー隊員達と戦えば一方的な戦いになってみてるこっちがなんとも言えない気持ちになっちまう。
「本来の目的は終えたし、空閑も自分の道を決めたし……やっと肩の荷が降りたか」
空閑はボーダーに入隊して俺を手伝うというそこそこな無茶を言った。
鳩原さんの一件のお詫びとして遠征艇に乗せると約束を取り付けた。後どうにかしないといけないことは原作通り、これから迫ってくる脅威、アフトクラトルをどうやって撃退するかどうかの話になりそこに関してはデジモン軍団がどうにかしてくれるだろう。
俺はこれでやっと本来の仕事に戻ることが出来る。空閑の接待とかのエンジニアに関係無い業務を終えてエンジニアとしての仕事をすることが出来る。
今後の展開どうしよっかな
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