「オサム……………………助けてくれ…………………」
空閑から今にでも死にそうな悲鳴が上がった。
死にかけの状態だがそれは肉体的な意味合いであり精神面ではバリバリと日本ライフをエンジョイしている。そんな空閑が今にでも死にそうな声を出している。
「恨むならばお前の親を恨め……俺も俺で忙しい身なんだぞ」
何故助けてくれと言っているのかを俺は知っている。
だからこそ、俺は突き放さなければならない。レプリカもなにも言ってこないという事は今回は自力で解決してみせろという事だ。
「助けてくれ……おれだけでどうにかすることなんて無理だ!」
「お前が自力で解決しなきゃいけない問題だろうが……………学校とボーダーから出された特別課題は」
空閑は設定上は外国からやってきた親が日本人の帰国子女だ。
空閑のうっかり発言から紛争地域から来た帰国子女という設定で通っているのだが忘れてはいけない。
俺と空閑は中学3年生、そして今が12月だという事を……………ガッチガチの受験シーズンだ。三門第三中学も受験のスパートに入っており面接がどうのこうのと言っている。俺は基本的にはガン無視である。既に手に職を持っているんだから。
「えいちつーおーってなんなんだ。なんでわざわざ空気をややこしい呼び名に変えるんだ……」
空閑は帰国子女で学校に通っていない感じであり……内申点とか過去の成績とかがない。
中学3年生の一学期の段階での内申点で高校に送られるとかどうとかだがそういうのは勤勉生真面目な学生が入試でなく学校推薦で行く感じだろう。しかしまぁ、厄介な事に空閑には過去の成績が一切無い。テスト期間で赤点どころか0を叩き出したのでオール1で内申点も無いに等しく洒落にならない事になっており、その上でボーダー推薦で三門第一高校に進学するという事になったのだが空閑の成績があまりにもアレなので取りあえずはこの課題をやっといて成績にしておくから的な感じでボーダーと学校側が結託し特別課題を出してきた。聞いた話によればボーダー推薦を使う人やボーダー推薦を使った人はこの特別課題が出されている。主にボーダー推薦で進学したが成績が残念過ぎた人が居る。世界の平和を守るための訓練に時間を割いて勉学を疎かにしていることは仕方がないことだがその時間さえ無ければちゃんとした成績ですよと示せと今回から課題が出された。
「大丈夫だ、空閑……世の中には金を積めば宿題を代行してくれる業者がいる」
「なんと!そんな便利な業者がいるのか」
『待て2人共、特にユーマ。その業者に委託したとしても果たしてそれがユーマの為になるのか?』
「遊ぶ時間を増やすとかなら有意義な使い方だよ……既に頭で理解しているのにチマチマやったり大して心が動かない絵画の感想を書くよりも有意義だ。絵画を見てつまらないと感じたという感想に対して文句を言う学校側の方がおかしいからな」
人の好き嫌いはあるんだ。
上手で綺麗な絵を見たとしてそれがどうした?という感想は極々普通なんだ。物語を聞いても興味が無いと思う、それ自体は極々普通だ。それが間違いだ、こういう部分が感動すると言うのならば感動をマニュアル化している。
この前、栞さんとこじゃない本屋に行って驚いたよ。小学生が鬱系や曇らせ系の本を読みたいからオススメがないのか聞いてみたらそんな暗い話よりも芥川賞だ直木賞の本を読もうとか子供に読ませたい本を勧めていた。自分で読みたいジャンルがあってなんかないのか聞いてるのに全く違うジャンルを勧めている……そりゃ本屋も潰れる。
「オサムは出てない……むぅ」
「俺は点数だけは稼いでる……と言っても色々とツッコミどころが多いがな」
授業を真面目に聞いているとかどうとかの内申点、授業を真面目に聞いているはまだわかるがノートに関しては理解できない。
既に理解していることなのでノートに書かないとか質問しないとかで内申点を下げてくる。積極的に会話の輪に入らないといけないなんてのは意味が分からない。授業で分からないことを教え合う関係性ならまだしも教師から生徒に一方通行な授業で既に理解しているから挙手しない、別におかしくもなんともないことだ。分からないなら聞けばいい、分かっているなら聞かなくてもいい事の筈だ。
「どうも、くがゆうまです」
「付き添いで来た三雲です……」
そんなこんなで向かったのはボーダー本部だ。
ボーダーの基地の上層部が集う会議室にやってきたのだが何時もの上層部の面々が揃っている。なにかを言ってくるのは確実だろう。というか言わなきゃいけない事があるから呼び出したんだろう。
「君が……」
「それで……おれの入隊がダメとか言うつもりなの?」
なんだかんだで初顔合わせな空閑と忍田本部長。
有吾さんの子供なのかと感じているがそんな中で空閑が先程までののほほんとした空気から真面目な顔をする。
林藤支部長が空閑の入隊の書類云々を出したけども何処かの過程で上層部にバレてそのことに関して今回の議題に上がった……忍田本部長や林藤支部長は入隊を許可したみたいだが、他が認めないといったところだろう。
「問題もなにも近界民を」
「その言葉は通じないだろう。ボーダーは
近界民をボーダーに入隊させるわけにはいかないと鬼怒田さんが言おうとするが止める。
近界民を理由にするなら徹底的に排除しなければならない、その辺の事について言えば城戸司令は額に手を当てる。
「三輪隊員を唆したのは……」
「それに関しては貴方達が悪いでしょう。近界民に対する憎悪を利用し子供達に都合の良い言葉を送っている……俺はただ事実を言ったまで。本気で近界民を排除するならば1人も残さず徹底的にしないと……1人の特例を認めて他に一例が生まれたのならば認めない、まるで学校のいじめ現場だ……っと、空閑」
「レプリカ」
三輪さんを唆したと言うがそれを利用していたのはお互い様だ。
嫌味を一言言えば本題に入ろうと空閑に声をかけ空閑はレプリカを出した。
『はじめまして、私はレプリカ。ユーマのお目付け役だ』
「……トリオン兵……」
『先日のラッドの一件からして近い内に何処かの国が大規模な侵攻をしてくるだろう。そこで私とユーゴ、そしてユーマが向こうの世界を旅して情報を提供しよう。何処の国が襲撃してきたかある程度の予測がつく』
「なんと、そこまで……」
『だが約束をしてもらいたい。ユーマの入隊を認めユーマを向こうの世界からやってきた人間を理由に殺そうとしないことを』
「……いいだろう。入隊の許可を認め身の安全の保証をしよう」
んな事をしなくても、力技でボーダーを支配下に置こうと思えば置けるんだがな。
レプリカは城戸司令に約束を取り付けた……そして情報を提供し、近付いている国及び国が持っているトリガー技術などについての説明を受ける。
『先日、クロスハートの実力を一部見させてもらった。他の4つの軍団についても詳細は不明だがアレと同じかそれ以上の力ならば、何処の国が襲撃しても問題は無い筈だ』
「ボーダーに情報を提供しつつ俺達を頼るのか……まぁ、ああだこうだ言ってられないが……被害0の未来は無理だろうな。何処かの段階で確実に被害が出る。住居なんかはこっち側が戻すけどそれ以外の人的被害について、今回の一件で拉致されたり死人が出てもそれら全ては自己責任だ」
コレは遊びでもなければゲームでもない。
仮にこれで原作通りに死人が出たとしても俺には関係無い話だ。命懸けの仕事をしていて、命を奪われた……ただそれだけの話だ。
命を懸けているならば死ぬ覚悟も出来ている……なんの覚悟も無いのに参加してるならな……俺達は独自で動くとだけ言って情報を伝えるだけ伝えて会議室を後にし、喉が渇いたのでラウンジに向かって紅茶を飲む。
「ああああ………ぁああああ!!」
「ほら、まだまだあるわよ」
「覚えられないよ!年号暗記だなんて!」
ラウンジで勉強をしている国近さんと今さん。歴史の勉強をしているみたいで年号暗記に苦戦をしている。
「108,130,95,80,85,102」
「ガブリアス」
「……なんでそういうのは即答出来るのに、年号暗記が出来ないの!?」
「いや、ほら……ゲーマーの義務教育みたいなものだしサンデーの巻末コメントにも載ってたから」
横からガブリアスの種族値を言えば即答した。
今さんは即答出来る頭があるんだからそれを勉強に使えと年号暗記が出来ないことに関してツッコミを入れられるので、国近さんはコレは義務教育の一環だと言う。最近の小学生は授業で桃鉄をするから義務教育じゃないのだと否定するのは難しい。
「そんな義務教育受けた覚えはないわ…………なんでフーディエのオーナーが居るの?」
「あ〜……………うん……………」
「数日前にボーダーにカチコミに来た軍団のリーダーです」
「なっ!?」
ここで俺の存在に気付いた今さん。
どうしてここにいるのかを聞いてきて国近さんは大凡の事情を把握しているが、どういう風に答えるべきかと悩んでるのでストレートに答える。この前ボーダー本部が襲撃されたのを知っているのでまさか!と驚くナイスな100点のリアクションを見せる。
「こらこら、そういう不用意な発言は敵を増やすだけだから良くないよ」
「今更敵の1人や2人増やしたところで構わないですよ…………昨日は太刀川さんが引っ張られてましたけど今度は貴女ですか」
「太刀川さんも……この子、期末テストで赤点を叩き出したのと諸事情で居なかったから特別課題が出されてたのよ」
「国近さん、宿題代行って知ってますか?」
「ほほぉう、興味深い話だね……幸いにもお金はあるよ」
「コラッ!そういう楽な道を通ってきたから後になって反動が来るのよ!若い内は苦労は買ってでもしないと」
「ナンセンス!若い内は苦労は買ってでもしないといけないは古いしダメ!苦労の意味が違う!」
宿題代行をおすすめしようとすれば国近さんは割と乗り気だった。
今さんがそういうのはよくないことだと苦労は買うべきだと言うがそんなのは古臭い。
「苦労ではなく経験を購入する。耐え忍ぶ事やコツコツと積み上げると言うがそれではいけないことです。何故ならば周りも同じだから」
「……どういう意味?」
「それは自分で考えてみてください」
競争をするのでなく、先導者になる。それこそが真の勝者への一歩だ。
買うべき苦労と買わない方が良い苦労もある。地道にコツコツでなくどうやって効率良く動くことが出来るのか?時には誰もしていない事をしなければ上に上がる事は出来ない……答えを言ってしまっても意味は無いのでこの話はここまでにしておく。
「宿題代行は色々と人としてダメですけども、オススメはここです……最後に待ち構えているテストにだけ集中できますよ」
「ほぉほぉ……………んじゃあおれも」
「お前の場合は最低限を身に着けなきゃいけないだろう」
宿題代行を勧めれば空閑も使おうかなと考える。
空閑の場合は最低限の知識を身に着けないといけないからあんまりやっちゃいけない。テスト前とかなら色々と出来るんだがな。
今さんが悪い友達を見るお母さんの目をしているのでこれ以上はいけないことだなとこの場を退避し、結局は自販機で紅茶を飲んでゆっくりとすることにしたのだが
「あ……修くん」
「どうも…………なんか暗い雰囲気ですね」
自販機前に那須さんと熊谷さんと日浦が居た。
取りあえずはと紅茶を購入して口につける……コレは関わり合いを持ってはいけない事だなとこの場からさっさと逃げようとした。
「どぅぁああああ!!」
しかし残念かな、日浦がガチ泣きした。
「どうしたんだ急に泣いて?何処か怪我したのか?」
「実は……茜ちゃん、ボーダーをやめるかもしれないの」
ガチ泣きしたので困惑する空閑。那須さんが事情を説明してくれるのだがコレで俺も巻き込まれてしまった。
ボーダーをやめるかもしれないという話を聞いてほしいと視線で那須さんが訴えかけるので取りあえずはとハンカチとティッシュを日浦に渡してティッシュで鼻を噛んでハンカチで涙を拭いた。
「お父さん達が高校はここがオススメだって…………」
「遠回しにボーダーやめろって言ってるな」
高校のパンフレットを見せてくる日浦。
三門市とは違う三門市を出て電車で2時間ぐらいのところにある地域の学校で高校はここがオススメだと言っている。
「別にいいんじゃないのか?最近はスマホのお陰で気軽に無料でテレビ電話も出来るし」
「全然良くないよ!ボーダーに居ないと…………」
「この前のイレギュラー門関係で理解したんだろ……この街に居たらダメだって」
ボーダーに隊員として居続けたいと主張する日浦。
この前のイレギュラー門、俺が関与したところはクロックモンで問答無用で時間を巻き戻して物的被害を0にしたが怪我人は出た。マリンエンジェモンの回復で傷を治したりしたがそこ以外でも事件は起きている。
普通の人として考えるのならばこんな街に住んでいられるのかと叫びたくなるものだ。その考え自体は極々普通の事だ。
「迅にでも頼んで回避する事が出来る未来……は、無理か」
「なんでなの?」
「近界民の大規模な襲撃をその内に受けるから……それで被害者とかが出て余計にこの街に住んでられないって認識が取られる」
「…………」
「迅に頼んで未来を回避する方法は無いかって聞いてみても多分、その段階で同じ答えが返ってくる……この未来は既に確定だ」
「どぅ……どぅああああああ!」
「だから泣くなって……ああもう、デジメモリ!マリンエンジェモン、オーシャンラブ!」
情緒が不安定なのか無理だと分かれば涙を流す日浦。
こういうときになにかいい言葉を送れるほどにオレは出来た人間じゃないのでデジヴァイスを取り出してマリンエンジェモンのデジメモリを装入し、オーシャンラブを発動させて日浦の涙を止めた。
「ホワホワする!」
「ホントだわ……なんかホワホワする!」
えへへと涙を流していたのが嘘みたいに笑みを浮かべる日浦達。
マリンエンジェモンのオーシャンラブは対人特攻にも程がある……流石は究極体のデジモンの力だ。
「オサム、今のってマリンエンジェモンの必殺技なのか?」
「相手の精神に干渉して闘争心とか怒りを鎮める技だ……コレがあるからマリンエンジェモンは対人戦に関してはやられる前にやれとしか言えずマリンエンジェモン自体が戦闘向きじゃないとはいえ究極体だから物凄く頑丈で倒すのがスゴい難しい。遠距離からの超高火力攻撃で倒すしかない」
マリンエンジェモンを見たことがある空閑はマリンエンジェモンの技なのか聞いてくるのでそうだと説明をする。
「……それ使って、親に交渉すればいいんじゃないのか」
「あ〜……………………………………………………………………………まぁ………………………………出来なくもないな」
マリンエンジェモンのオーシャンラブで気持ちを落ち着かせると言う荒業を思い浮かべる。
確かにオーシャンラブを使えば気持ちは納まる。そういう風に使うことが出来なくもないのだと納得をすれば那須さんが肩を掴む。
「今のを茜ちゃんの両親に使えば茜ちゃんのボーダー脱退を防げるのね!!修くん、それを貸して!」
「待った!待った!待った!俺のデジヴァイスにはマリンエンジェモン入ってないです!千佳のデジヴァイスに入ってますから、トリオン体の力で揺らさないで!」
前後に揺さぶってくる那須さん。
デジヴァイスを貸してほしいと言ってくるが、俺のデジヴァイスにはマリンエンジェモンは居ない。デジメモリはさっき使ったから数日は使えない。マリンエンジェモン本人に力を借りないといけないからと俺はスマホを取り出して千佳を呼び出した。
「事情は分かりました…………ホントに、いいんですか?」
「え?」
「マリンエンジェモンの力を使えば説得する事が出来ると思いますけど、このままボーダーの隊員として戦っていく覚悟が出来ていますか……まだ色々と言えてないですけど近い内に近界民が大勢で押し寄せてきます。そうなったら日浦さんが最前線に立って戦わないといけないです。日浦さんはマリンエンジェモンの力を使って逃げるっていう選択肢を潰すことになります」
「それは……」
「マリンエンジェモン、日浦さんをよろしくね」
「ピピ!」
「…………まぁ、とにかく先ずは親の意見を1から10まで聞いてみてそこから考えておけよ」
千佳は日浦にマリンエンジェモンを貸し出した。
日浦は逃げるという選択肢を一時の感情に任せて放棄していいのかを悩み、マリンエンジェモンと共に帰っていき親の意見をしっかりと聞いた。その結果、高校を卒業するまでにA級にならなければボーダーを辞めるという事で話はついた。
妙なところで原作をブレイクしたなと思うがまぁ、そもそもで俺が三雲修になっていて賢い犬リリエンタールの世界でもあるのだから原作もクソもない。よかったねの一言で済ませればそれでいい。
今後の展開どうしよっかな
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2人まとめては最高さ
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那須玲のお尻は素敵
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藤丸ののの、ののパイは、おっぱいは正義