デジモントリガー   作:アルピ交通事務局

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大規模侵攻 ①

 

「三雲くん、その人達は?」

 

「ああ、すみませんねアポも無しで……こっちも色々と込み入った事情があるので」

 

 何時も通りに学校に登校する……が、登校するメンバーは何時も通りじゃない。

 朝の挨拶をしていた担任が誰なの?となるので色々と込み入った事情があると言えば何時ものメンバーとは異なる黒服の男が名刺を出す。

 

「はじめまして、防衛省の篠崎と申します……急な来訪で誠に申し訳ありませんが校長との面会は可能でしょうか?」

 

「え……防衛省!?」

 

「詳しい事情は一緒になって話すから取り敢えず校長辺りに話をつけたいんですが」

 

 防衛省の人を今回連れてきた。

 いきなり防衛省の人間が現れたと先生が驚くのだが名刺を渡したので本物だと認識した。

 朝の挨拶を担当している風紀委員に少し任せると言えば先生は篠崎さんと俺と千佳と空閑を引き連れて校長室に、突然政府の役人がやってきたので校長は何事なのかと慌てながらも高い茶菓子でもてなしてくれる。

 

「あのっ、うちの生徒がなにかしたのでしょうか?」

 

「……ボーダー側からなにか話は伺ってないでしょうか?」

 

「え……ボーダー側からですか?……当校は別にボーダー隊員になることは構わない規則ですが、もしかして3人がボーダー隊員だったと?」

 

「いえ、違います……異世界からの侵略者からこの街や世界を守る戦士、とでも言いましょうか」

 

「…………それはボーダー隊員では?」

 

「校長、ザックリと言えばボーダーは民営の組織です。対して俺や千佳は日本の管轄下の軍隊です」

 

 校長が慌てながらも応対している。

 俺がなんかやらかしたんじゃないのかと、校長を辞めた後の仕事云々が無くなる可能性があるなどビクビクと怯えている。

 篠崎さんはボーダー側から話が通っていないのかを確認したが校長は聞いてないので篠崎さんは説明をするがそれはボーダー隊員ではないのか?と言うもっともらしい勘違いを起こす。ボーダー隊員じゃないとスゴくザックリと分かりやすく言った。

 

「知っての通りボーダーは民営の組織で政府公認の組織ではありますが政府の管轄下に無い、例えるならば農林水産省や文部科学省の様な省庁ではありません。過去にこの学校に在籍していた嵐山隊の嵐山の様な隊員は極端に言えば民営の軍隊でここに居る3人は政府の傘下の政府直属の部隊です……校長、近界民(ネイバー)関連はどれくらいの認識で?」

 

「異世界からの侵略者としか」

 

「その認識で間違いないです……ですが、侵略をするという事は場合によっては和平や同盟を結ぶことも可能です。結論から言って三雲修、雨取千佳、空閑遊真の3名は政府の人間で近界民関連をあれこれしている人間なのです」

 

「なっ……彼等が……もっとこう、嵐山の様な」

 

「広告塔は必要かもしれませんが今はまだ色々と……今回ここにやって来た事なのですが……実は近界民が大規模な侵攻を企てていると情報を手に入れました」

 

「なっ!?」

 

「ボーダーがなにを考えているかは分かりませんが街を守ると言う思いは一緒です。ボーダー側と協力をするのでその際に彼等も動くことになります……彼等に残された学生生活は短いものですが緊急時には彼等を……」

 

「わ、分かりました……」

 

 政府の人間がやってきて俺達がボーダーの人間でなく政府傘下の近界民をあれこれする人間だと教えた。

 同じ公務員でもこっちは国家の重要事項を背負っている国家公務員、校長はああだこうだ言うことはなくすんなりと受け入れる。

 

「こういうやり方はあんまり気持ちが良くねえな……」

 

「でも、修くん以外は特に肩書きが無いからね」

 

 篠崎さんは校長に話を通し校長は担任に話を通した。

 篠崎さんは防衛省の人間なので逆らえない、近界民を倒す為にいるのと近い内に近界民が大規模な侵攻を企てていると分かればなにも言えない。特に戦うことすら出来ない資格の無い人間は見ていることを苦しみ悩むだけだろう。

 政府の役人を引っ張り出して校長達を黙らせて動きやすい様に足場を整える、校長達が俺達を見る目を変えてきた……分かっていた事だがそうなるよな。でも、こうしないと自由に動くことが出来ねえ……気持ち良くねえがなんの力も無い人間だから力あるものの威光を借りるしかねえ……

 

「う〜さぶさぶ……メガネオーナー、どうもっす」

 

「ああ………………冷静になって考えればこの学校の命運、お前にかかってるんだよな……」

 

 あんまり気持ちがよくない事をしながらも昼休みを迎える。

 屋上は相変わらず開放的だと思っていると千佳が夏目を連れてきた……そして冷静になって考える。

 この学校にボーダー隊員はおらず訓練用のトリガーを持っている訓練生が居るわけで、俺と空閑はあと少しでこの学校を去る。千佳と夏目が後1年学校に居るわけだが千佳はボーダー隊員じゃない、後からボーダー志望が居るかもしれないが現状夏目だけ……

 

「っちょ、メガネオーナーなに恐ろしい事を言ってるんすか?」

 

「気にするな、些細な事だ」

 

「それ絶対に些細な事じゃないッスよね!?……メガネオーナー、毎回裏でヤバいことしてるの知ってるから!」

 

「だったら尚更些細な事だ…………大丈夫、お前ならなんとかなる」

 

「変にプレッシャー与えないでください……アレでしょ?C級にも通達されてる避難誘導や避難勧告云々を裏で手引きしてるんでしょ?」

 

「あながち間違いとは言えないな……オサム、結局のところどうするつもりなんだ?」

 

「なにがだ?」

 

「ジンさんの予知は本物だ……だから来ることだけは確定でチカを撒き餌にする。向こうの目的がそれである以上はチカを撒き餌にする事は間違いじゃない……おれ個人の意見としては嫌だけども全体通して見れば一番の最高の手だ……敵はおれ達を倒す殲滅戦を望んでない。デジモン達が物凄く強くてもチカを連れ去る事が出来れば向こうにとって大儲けだ」

 

「………………………まぁ、そこがぶち当たるな」

 

 千佳自身、向こうの世界に行くならば撒き餌になる機会は多々あるから覚悟はしておけよとは言っている。

 実際問題その手の問題は起きる……そして今回も起きている。トリオンに恵まれたが為にぶち当たる壁だろう。

 

「その自衛の手段として色々と教えてる……ただし、相手の勝利条件とこっちの勝利条件は違う。相手は優秀なトリオン能力者の拉致が主な目的でこっちは誰1人欠ける事なく防衛戦をする。プロ目線として難しい条件だろ?」

 

「そりゃな……人間的な意味合いで被害0は難しい……特にこっちはトリオン兵をぶっ倒す設備がボーダー基地周辺にしかない。色々と視えているジンさんが千佳を撒き餌にしてくれってことは防衛ラインを突破して市街地に影響が及ぶ可能性はめっちゃ高い……一番の最高か最善かは分からないがいい未来に行く為には多少のリスクがあるとは言え……う〜ん……おれ個人としては危ないからやめてほしい、でも全体を見ればそれが一番効率が良い…………難しいな」

 

 空閑個人の意見としては千佳に危ない目にあってほしくない、ボーダーというか1人の軍人としては千佳を撒き餌にする事は賛成。

 フリーで動いていた頃と違って守るもの守りたいと思うものが増えた……守るものがあれば人は時には弱くなると言うがまさにそれだろう。

 

「む……少し構わないか?」

 

「レプリカ、一応は周りに人いるから……まぁ、時間が無いだろうから出てきたんだろうが」

 

「カスミ殿がボーダー本部長かキド司令に話をしたいと頼まれてな……カスミ殿が一応は聞いておけとオサム達にもと」

 

 なにやってんだ母さん?

 まぁ、なにかしらの考えがあっての連絡だろうから一応はとレプリカの子機であるちびレプリカに耳を向ける。

 

『ザックリと言うわ……街の被害を極力減らす方法があるけど使うかしら?』

 

『……その言い方だとまるでなにかデメリットがあるが、それを教えてくれ』

 

『住居を破壊して移動とか住居ごと撃ち抜くとかそういう感じの作戦が出来なくなるわ……私はあんまりボーダー隊員が戦っている姿を見たことがないけど、爆弾を撒き散らす戦術とかあるんでしょ?そういうのを三門市でやるのはよくない事だと認識しているけれど』

 

『……その手段のメリットは?』

 

『修達が街の被害を気にして戦わなくて済むわ……住居破壊戦術を取れない代わりに修達が色々と余計な事を氣にせずに戦える、そっちの方がメリットが大きいわ……言っとくけど修が時間を巻き戻して住居被害を0とか考えるのはいいけどそれはそれで市民へは悪印象よ』

 

『……………………その手段を受け入れよう』

 

『そう、じゃあ勝手にやっておくわ……修、余計な事を気にせずに戦いなさい』

 

「……アフターケアはしっかりしてるな……」

 

 デジモン達が本気で暴れたら街が崩壊する、敵地じゃないと出来ないと思っていたが母さんが先に動いていてくれた。

 まだまだ母さんには勝てねえなと思いつつもコレで心置きなく戦うことが出来るようになったと思っていると晴天な筈の空が突如として曇り、曇天に変わっていく

 

「っ!……来る……」

 

 それと同時に千佳のサイドエフェクトが反応する。

 自分にとって敵意を持っているもしくは害意ある存在に対して反応する、多分だが野性的な本能の延長線上にある能力だろう。

 千佳はやって来ると言うので勿体無いが母さんの弁当を一気に平らげてお茶で流し込んだ。

 

「うぉわぁ!?……な、なにあの数は!?」

 

「修くん!」

 

「待て、まだ盤面を整えてない……夏目、トリガーを起動しろ。先ずはお前が主体で避難勧告だ」

 

「ええっ、メガネオーナー主体じゃないんですか!?」

 

 ボーダー基地がある方向を見れば無数の巨大な門が開いていた。

 夏目が驚くが俺達は来るのは分かっていたので動じない。千佳は敵が来たから作戦をと言うがいきなりは早すぎる。

 先ずは足元から解決するべきだと学校に居る生徒の避難、突如として出てきた近界民に対して慌てているので放送室に向かう。

 

「『こちらボーダー、巨大な敵性反応を確認した。一般市民は直ちに地下のシェルターに避難してくれ』」

 

「……結局メガネオーナーがやるんすね」

 

「俺の仕事はここまでだ、夏目は千佳と協力して学校の生徒を避難させてそれが終われば市街地の人達の避難」

 

「修くん」

 

「大丈夫だ……向こう側もなんらかのワンアクションを起こす。それに対してのカウンターで出るんだ……俺みたいに戦闘特化じゃない色々と出来る奴が居るクロスハートなら出来る……任せたぞ」

 

「……うん!」

 

 放送室をジャックして避難しろと言い、後を夏目と千佳に任せる。

 俺と空閑は現場に出て敵をぶっ倒す、事前に黒トリガーの使用申請はしているので問題は無いと空閑は黒トリガーに換装する。

 

「リロード、メイルバードラモン!」

 

「ふん、普段は呼び出す気が無いくせにこういうときだけ……ヘタレめ」

 

「喧しい……現場に急ぐぞ、空閑も乗ってくれ」

 

「ああ」

 

「では、いくぞ」

 

「…………あーーーーっ!!やっぱり怖い!!」

 

「…………出したのはオサムじゃ……」

 

 メイルバードラモンに乗って現場に急行する。

 しかしメイルバードラモンなので普通に怖いと叫ぶ。自分で選んだ道なのに出したのは俺なのに怖がってることを空閑は呆れるがなんだかんだで現場に辿り着いた。

 

「空閑、周りは特に気にするな。母さんが三門市限定でバリア貼ってるから思いっきり殴っても問題は無い……」

 

「おれを信頼してくれるのはありがたいけどおれにも限界はあるから……強印二重(ブーストダブル)

 

 何時ものトリオン兵ことモールモッドを空閑は殴り倒す。

 流石は黒トリガーだなとモールモッドはかなりの勢いで地面に叩きつけられた……が、地面にヒビは1つも入っていなかった。

 

「……トリオン消費を抑えたとは言え威力は抑えていない、市街地程度ならば充分な凹みを作ることが出来るが……流石はカスミ殿だ。コレならば市街地破壊を気にせずに攻撃が出来る」

 

「レプリカ、関心は後だ……戦況は?」

 

「今日が防衛任務の部隊や非番で近くに居た者達が続々と出てきて退治している……この数日間、私なりにB級を観察したがコレぐらいが相手ならば問題無く勝てる……コレぐらいが相手でここから更に増えなければだが」

 

「B級にもピンキリがあるからな……」

 

「オサム、戦いは数だ。無論、質も大事だがユーマはここのブロックだけしか守りきれない……デジモン達を」

 

「数ならばお前達だ!リロード、ガオスモン!」

 

「「「「ゴォオオウ!」」」」

 

「おぉ!オサムも充分な兵力持ってたのか!」

 

「コイツら強いんだけども致命的な弱点あるからあんまり出してねえんだよ……リロード、グレイモン」

 

「ふっ、やるか」

 

 致命的な弱点を抱えているガオスモン、その致命的な弱点を除けばモールモッドを3体ぐらいで倒せるぐらいには強い。

 致命的な弱点が今回は起きる可能性が普通にあるのでグレイモンも出す。デジヴァイスを構えればグレイモンとメイルバードラモンがやる気を出す

 

「グレイモン」

 

「グォウ!」

 

「メイルバードラモン!」

 

「アァウ!」

 

「デジ、クロス!」

 

「メタルグレイモン!!」

 

 ブルーフレアの十八番、先陣を切る切り込み隊長的な役割を持つメタルグレイモンを導入する。

 ガオスモンがモールモッド達に向かって突撃していく。1人で挑んでは無謀だと分かっているので数匹で挑んで1体は後ろに回り込み1体は胴体を狙い1体は核である目玉を噛みついて破壊したりする。

 

「リロード、ブイモン……ブイモン、足が無いからライドラモンでいくぞ」

 

「OK!」

 

「デジメンタルアップ!」

 

「ブイモン、アーマー進化!轟く友情、ライドラモン!」

 

「オサム、まだまだ出せるか?」

 

「出せることもないけどもデジモンの進化や攻撃に使ってるエネルギー云々は俺の精神エネルギーが動力だ……一度に全てのデジモンでフルパワーは3時間ぐらいならいけなくもないがそれやれば1日ぐらい寝込む……下手に戦力を使うよりも要所要所で使い合わせておかなきゃならねえ」

 

 ブイモンをライドラモンにアーマー進化させた。

 ライドラモンに搭乗して戦況を確認する、ガオスモン達がトリオン兵を撃墜している。手こずりそうなのが出てこねえか、メタルグレイモンが空を飛べばまずいとガオスモン達がトリオン兵をから離れた。

 

「ギガデストロイヤー!!」

 

 メタルグレイモンの翼の部分から高密度なエネルギーの塊が放たれる。

 乱雑に放っているように見えるがご丁寧に追尾機能持ちでありメタルグレイモンはモールモッドを圧倒する。

 

「……マジで街にダメージが無いな……」

 

 母さんが街にダメージを与えないと言っていた。

 バリアを貼れるデジモンを使っているのは分かるがメタルグレイモンのギガデストロイヤーを街が受けても傷1つついていない。

 こんな事が出来るデジモンを出してて母さんは大丈夫だろうか?……いや、流石に丸一日ぶっ通しで戦うわけじゃねえから問題ねえか。

 

「分かっていた事だが凄まじいな、デジモンの力は……近隣のトリオン兵の反応はほぼ全て消失した」

 

「伊達に戦闘特化のデジモン軍団じゃない……とは言え状況はあんまり良くねえな」

 

 デジモン達が頑張ったことで周りにいるトリオン兵をほぼ全て殲滅した。

 ほぼ全てであり全てじゃない、名前は忘れたが空を飛んでいるトリオン兵……攻撃をしてこないから偵察が主な目的なトリオン兵だろう。

 

「修!」

 

「うぉ!?」

 

 ここからどういう風に動くべきかと考えているとライドラモンが動いた。

 何事かと思えばライドラモンに向かって発砲してくるボーダー隊員達……茶野隊だったか?

 

「動くな!人型と新型」

 

「トライデントアーム!」

 

「…………おい……」

 

「ふん、話を通していないボーダーが悪い」

 

 茶野隊が銃口を向けているとメタルグレイモンがトライデントアームでぶっ倒した。

 なにやってんだよとツッコミを入れればメタルグレイモンはボーダーが悪いと言い切った。

 

「人型の近界民と新型……って、貴方達?」

 

「こちら嵐山、人型と新型の正体は三雲くんと空閑隊員です」

 

「その言い方はやめろ……修はブルーフレアのジェネラルだ」

 

「……この辺りの敵を一掃したの君達?」

 

「ときえだ先輩、おれは全然だよ。修が殆ど蹴散らした…………レプリカ」

 

「ああ、そろそろ向こうも手を打ってくるだろう」

 

 嵐山隊も現れた……ここからが重要な局面だな

今後の展開どうしよっかな

  • 2人まとめては最高さ
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