【本編完結】ジョジョの奇妙な冒険RTA 三部主人公チーム全員生存チャート【参考記録】   作:Damned

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夜中に間違って投稿してやり直したので初投稿です。


#3 〜黄の節制裏・花京院襲撃

 花京院(ホンモノ)とご対面するRTA、はっじまっるよー!

 前回はラバーソールと睨み合った後、ちょっとした打ち合わせをして終わりました。という訳で花京院のケツを狙いに洒落こみ──たいところですが、虹霓坂は朝食を食べています。白っぽいビーフシチューらしきものをご飯に掛けていますね。

 

 シチューを米にかけるなァ!!!!(過激派)

 

 ……大変失礼致しました。当方、シチューご飯だけは許せない侍でありまして、あのような愚行は言語道断だと思うのです。

 とはいえ、そんな事を気にしている時間なんてありません。食事を終えて部屋に戻る最中に承太郎とすれ違いました。もうラバーソール(ニセモノ)と合流するはずです。慌てて自室の荷物を回収し、屋上のプールに向かいます。オッ空いてんじゃ〜ん! 俺も(日光浴の)仲間に入れてくれよ〜!

 (虹霓坂は日光浴し)ないです。とっとと花京院を襲ってしまいましょう。

 そういえば、前回見た方にはわかると思うのですが、生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)にはモーション面でデバフがありました。腕を前にかざすような挙動です。かっこいいですがロスに繋がります。本人が練度を上げていくにつれ切り替えられるようになればいいんですが、このあたりが精密性Eに関わっているのでしょうか?

 

 

>よいしょっと。失礼しま〜す。

 

 

 喋るなこのバカ!!!!! 日本人だってバレたらまずいでしょうが! 既に寝そべっている花京院が虹霓坂の方を向きました。

 こっちを見るな……こっちを見るなァ! イベント発生したらチャート壊れちゃあ↑う!

 

 

>ん……? 君、日本人なのかい?

 

 

 ほら見た事か! 身体を半分起こした花京院が、珍しそうに声を掛けてきました。えっお前陰キャじゃなかったの?(花京院への熱い風評被害)

 イベントだったらとっとと飛ばして戦闘に入りましょう。飛ばせなかったら諦めましょうね、しょうがないね。

 

 

>そうだけど。オニーサン、誰〜?

 

>僕も日本人なんだ。学生のようだし、親御さんと旅行かい?

 

>いや〜、一人旅だ。そっちも高校生?

 

 

 平然と話しているように見えますが、虹霓坂の腸はカンッカンに煮えくり返ってそうです。花京院の顔も名前も知ってますからね。虹霓坂が外国にいた理由もわかりそうですし、このまま進めていきましょう。

 

 

>奇遇だな。僕も高校生だ。──ああ、僕の名前は花京院典明。名乗らずに失礼な事をしたね。

 

>オレは虹霓坂彩雲。よろしく〜、花京院。

 

>こちらこそ。虹霓坂、君は他の国にも行ったのかい?

 

>おう、色んなところに行ったぜ。親の故郷のイタリアとか、フランス、ドイツとか、ヨーロッパはそこそこの国を旅したな。花京院は旅行なの?

 

 

 花京院、意外と虹霓坂と仲良くなれそうなのでは? 敵対ルートから入ることは変わりませんが、もしかすると彼のおかげで円滑に加入できるかもしれませんね(下衆な勘繰り)。

 

 

>ああ。今回は、特定の目的があってエジプトを目指しているんだ。そうしたら、飛行機が墜落したり、船が沈没したりと不運に見舞われてね。

 

>そりゃ大変だぜ。エジプトか〜。いい所だよな、あそこは。時に、だけど……。

 

 

奇遇なことに、オレが最後に行ったのもエジプトなんだぜ花京院。

 

 衝撃的な宣告をした所で、今日はここまで。

 ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 ずばん! と音を立ててドアが開いたのに、花京院は困惑しながら振り向いた。

 大きめの鞄を斜めに掛けた、目の下の黒い反射避けが印象的な少年だった。どうやら力加減を間違えてしまったらしく、小さな声で「失礼しま〜す」と呟くとこちらへ歩いてくる。

「……君、日本人なのかい?」

 声を掛けてしまったのは、久々に聞く日本語のせいだろう。普段ならありえない行動に、自分でも驚いてしまう。

「そうだけど。オニーサン、誰〜?」

 純真な子供のように首をかしげ、こちらを見下ろすのはペリドットのような明るいグリーンの瞳。すっと通った目鼻立ちを見るに、異国の血がまじっていそうだな、と花京院は考えた。

「僕も日本人なんです。学生のようだし、親御さんと旅行かい?」

 若干ズレた答えを返してしまってから後悔する。今この少年は『誰?』と尋ねたのだ。

 しかし、少年の方は特に気にもしていないらしく「いや〜、一人旅だ」と言った。

「そっちも高校生?」

「奇遇だな、僕も高校生だ。──ああ、僕は花京院典明。名乗らずに失礼な事をしたね」

 長い間、友人も作らず孤独に過ごしていたからか、少し強引な距離の詰め方で話してしまった気がする。そう考える一方で、少年は花のように笑う。

 彼は虹霓坂彩雲、と名乗った。

「よろしく〜、花京院」

「ええ。こちらこそ、虹霓坂」

 気のいい返事をし、虹霓坂は隣のサマーベッドに腰を下ろす。

 知らない人間、それもこちらから話しかけたのに緊張しながらも、花京院は話題を切り出した。

「君は他の国にも行ったのかい?」

「おう、色んな所に行ったぜ。親の故郷のイタリアでしょ、フランス、ドイツ、ヨーロッパはそこそこの国を旅したな」

 花京院の家庭も、年に一度は国外に旅行するが、この少年はそれらも一人でやっているのだろう。同じくらいの年齢に見えるのに。

 この時期はまだ冬休みですらない。虹霓坂はただの学生では無いのか。掴みどころのない雰囲気を持つ虹霓坂は、花京院にも質問を返した。

「花京院は旅行なの?」

 事実、虹霓坂は彼らがDIOを殺そうとする卑劣な人殺しとしか知らない。純粋な疑問でもって虹霓坂は尋ねたのだ。

「ああ。今回は、特定の目的があってエジプトを目指しているんだ。そうしたら、飛行機が墜落したり、船が沈没したりと不運に見舞われてね」

「そりゃ大変だぜ。エジプトか〜。いい所だよな、あそこは。時に、だけど」

 気楽な雰囲気での会話に、虹霓坂が酷く落ち着いた声で花京院を呼んだ。

「奇遇なことに、オレが最後に行ったのもエジプトなんだぜ〜」

「──ッ!?」

 花京院が撥条(ばね)のように身体を跳ねさせ、虹霓坂を見る。意味ありげな言葉と、わざわざ日本語で喋る同年代の少年。

 疑わない理由は見つからない、と花京院は汗が頬を伝うのを感じた。新たなDIOの刺客。もしも星の白金(スタープラチナ)のようなパワー型の近接タイプだったら、今頃花京院の身体は粉々だ。

 わざわざ花京院の会話に乗ったのは何故か。

「……どうしたんだよ。花京院。警戒すんなよ、少し言いて〜ことがあるだけなんだ。世界にはこんな言葉があるよな。目には目を、歯には歯を。ンでもってさあ〜〜〜」

 距離にして数メートルほど離れた状態で、花京院は虹霓坂を睨んだ。

「裏切者には死をってよォ!」

 爆発的な加速とともに、虹霓坂が突っ込んできた。やはり近距離型のスタンドなのだろうか。スタンドを出す様子は無いが、こちらが使わない理由は無い。

「『法皇の緑(ハイエロファントグリーン)』!」

 緑色に輝く、白いラインの入ったビジョンが現れる。得体の知れない相手である以上、そして何よりこちらに襲いかかってきている以上、花京院に手加減する理由などない。

 一切の躊躇無く放たれたエメラルドスプラッシュに、足を止めた虹霓坂は落ち着いた動作で対応した。左腕を前に掲げ、それを右腕で支えるなにかの儀式のようなポーズ。『ペルラ・ネラ』と虹霓坂が叫んだ直後、彼に降り注ぐ宝石が全て眼前で叩き落とされる。

「……一筋縄ではいかない、という訳か」

 『ペルラ・ネラ』と虹霓坂は呼んでいた。それがスタンドの名前だ。今まで見た法則性──タロットカードをモチーフとした名前──から外れている名称だが、そんな事もあるだろう。世界に二十二人しかスタンド使いが居ないと考えるほど、花京院の頭は固くない。

 虹霓坂は驚いた表情で、花京院の顔を見ていた。

「うわうわうわ、当たったら死ぬぞそんなの……猟師のショットガンがチャチに見えるぐらいだぜ」

「襲ってきたのは貴様の方だ」

 気を引き締めて、花京院も虹霓坂を睨み返し、どこか緊張感のない彼の表情に眉を顰める。

 戦闘経験が少ないのだろうか? 虹霓坂の放つ殺気──と言える程でも無いが──は本物だが、せいぜい『街の喧嘩』程度のものだ。とてもDIOの刺客とは思えない。

 あっ、と間の抜けた声と共に、虹霓坂が「花京院」と何かを頼むように伺い見る。

 なんだ、この少年は。

「鞄置きたい……ッ! 荷物壊れる……!」

「……………………は?」

 戦闘には全く似つかわしくない言葉が、虹霓坂から放たれる。彼はなんと言った? 荷物が壊れるから鞄を置きたい? 今、この状況で?

 花京院の中で疑問が数周したあと、それを許諾した。

「いいだろう。だがゆっくりと、妙な真似はするな。少しでも攻撃の意思があると見なしたら、僕は君を倒す……!」

「あ〜、ありがと! 普通に忘れちまっててさぁ」

 やはり緊張感が感じられない。花京院は、自身と虹霓坂の気の張り方に天と地ほどの落差があると感じた。

 スタンドが強いから慢心している、という風ではない。ただ純粋に己の荷物を案じ、気まずげながらも花京院に尋ねたようだ。先程まで座っていたサマーベッドの上に鞄を置くと、改めて虹霓坂がこちらに向き直った。

「待たせちまったな。花京院、さっきからお願いばかりで悪いんだけど、聞かせてくれよ」

 お前、何でDIOを裏切った?

 訳の分からない問いに、花京院の頭は今度こそフリーズした。

「何でジョースターに付いたのか知りたいんだよな〜。DIOはお友達なんだろ? その友情を捨ててまでさ、卑劣な連中の味方してんのか分かんね〜んだ。オレ、頭悪いからさ。オマエの口から知りて〜なって思ったんだ」

「は……? ジョースターさん達が卑劣……? DIOが友達? 何を言っているんだ!?」

「ウ〜〜ン、オレが聞きたいのはあくまで、なんでジョースターの味方して、友情を裏切ったのかなんだよな〜。答えるつもりないならいいんだわ」

 スゥ、と身体の底から湧き出るような音が、虹霓坂の喉から溢れる。

 虹霓坂が何を言っているのか、花京院には全く理解ができなかった。

 友達のDIOを裏切った。卑劣な連中の味方をした。ジョースターさん達が、卑劣な真似を? ──違う! 卑劣な行為をしているのはDIOの方で、与えられた『友情』はただの肉の芽による支配だ。

 それをこんな風に咎められるなんて、花京院は思いもしなかったのだ。

「話は終いだ。行くぜ!」

「っ、ハイエロファント!」

 解けた触脚を掴んで、再び突進してくる虹霓坂から離れる。先程のエメラルドスプラッシュを弾いた能力といい、この少年は危険だ。

 近付かず、射程距離を活かして立ち回るのが吉か。だが、早くジョースターさん達に連絡を──連絡は、できない。電話は無いし、周囲に人の気配も感じられなかった。

 ひやりと冷たい汗が伝うのを感じる。

「食らいやがれェェエエエ!」

 再び突進してくる虹霓坂をすれすれのところで回避する。振るわれた拳に何か異様なものを感じて、大きく移動したのが花京院の身を助けた。そうでなければ、花京院は今の一幕で『終わって』いたのだから。

「バレてんのか、これ。オレの拳は特別製でな、顔面にでも当てりゃあ一発で意識がぶっ飛ぶ──スタンド使いもそうかは知らね〜けど!」

 僕は今、スタンド能力を開示されているのだろうか。再三突っ込んでくる虹霓坂にエメラルドスプラッシュを放つが、前に向けられた腕の先、見えない壁に全て叩き落とされてしまう。

「お絵描きしようぜェ……オマエの裏切者の血液が、絵の具だァッ」

 明らかにおかしな言葉を口走りながら殴りかかってくる虹霓坂に、恐怖が勝り屋上に取り付けられた貯水槽の上に飛び移る。

 得体の知れない虹霓坂の言動に、DIOに操られている時の記憶が蘇る。普段の自分から考えれば有り得ない言動をしていたのに、『まさか彼にも肉の芽が』という可能性へと思い至った。

 だとしたら『卑劣なジョースター』『裏切者の花京院』という言葉にも納得がいく。

 肉の芽を植え付けられれば最後、彼のように『DIOにとって都合のいい情報』しか与えられなくなるのだ。

 ぞっとした。

 自分もそのような状態であったことを。

 そして、そんな自分を助けてくれた彼を思い出して、花京院は決意する。

 ──承太郎が、出会ったばかりの僕にしてくれたように。

 ──僕が虹霓坂の正気を、取り戻させてやる!

法皇の緑(ハイエロファントグリーン)ッ」

 スタンドの(ビジョン)が、解けていく。まるで糸の塊が小さくなっていくような動作に、虹霓坂が怪訝な声を上げる。

「何だ? オマエのスタンドが小さくなっていく……」

 幸いと言うべきか、虹霓坂は警戒してこちらに攻撃してこない。原始的な素手での戦闘と、攻撃を弾く障壁を張るだけのスタンド故に、ここまで登って来れないだけかもしれないが。

 解いたハイエロファントが、屋上全体に密度を持って張り巡らされているのを感じる。ほとんどぶっつけ本番だが、やらねばならない。

 全方位からエメラルドスプラッシュを食らわせてやること。それが最速で、最短の無力化だと考えたのだ。後は承太郎に肉の芽を抜いてもらい、日光に当てれば死滅する。ポルナレフの時の記憶から、花京院はそう導き出した。

「訳が分からね〜……。でも、コイツがなんかやべ〜ッてのは分か──」

 虹霓坂を囲う触脚から、宝石の輝きを宿したエネルギーが放たれた。全方位から浴びせられたエメラルドスプラッシュに、虹霓坂の姿が飲み込まれる。

 フラッシュにも等しい眩しさに僅かに目を細めた瞬間、緑色の奔流が花京院の立つ給水塔を掠めて消え、凄まじい音を立てた。

 一体、何が──。

「……跳ね返すのに指向性を持たせようと思ったけど、難し〜ぜ、コイツは。ぶっつけ本番にしては悪くないけどな」

 虹霓坂の言葉で、花京院は我に返った。三百六十度から散弾を撃たれたに等しいのに、彼は平然と立っていた。

 エメラルドスプラッシュを、全方位からの攻撃を、本当の意味で『跳ね返』されたのだ。

 僕の、ハイエロファントが。

「『ペルラ・ネラ』……なんて恐ろしいスタンドなんだ……」

 普通の盾のように使ったと思えば、攻撃を反射してこちらに食らわせてくる。どうやら使い慣れていないため外したようだが、もう数度やり合えば直撃コースで跳ね返してくるのではないか。

 首を傾げて虹霓坂が否定する。

「花京院、ちょっと違うぜ。『ペルラ・ネラ』だけがオレの能力じゃあね〜な。あれは持ってるシールドの一つだし、さっきのエメラルド? 反射したのも別のやつだし……」

「な、何だって……!」

「オマエのは『ハイエロファント』って言うらしいな。ラバーソールのもそうだったし、もしかして、スタンドってのはタロットの大アルカナから取るのが伝統なのか? だとしたらオレの名前おかしいか?」

 戦慄する花京院をよそに、虹霓坂はそんなことを尋ねてくる。

「……それだと、世界に二十二人しかスタンドが居ないじゃあないか。特に気にすることではないと思うな」

「そ〜かぁ? じゃあいいよな。さっき名前教えてもらったし、オレも言うぜ〜。

 オレのスタンドは、『生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)』。見ての通り、シールドを張れる能力を持ってる」

 しかしやはり、カードの暗示を持たぬスタンドのようだ。初めて法則性から外れるスタンド使いを見た驚きに、花京院は目を見開いている。

 そして何より、『シールド』の多彩さは明確なる脅威だった。それに虹霓坂が『特別製』と称した拳が組み合わさることで、一方的に殴れる優位性を発揮しているのだろう。

「じゃあ改めて──」

「花京院!」

「花京院ッ」

 二つの男の声が、虹霓坂の言葉を遮る。花京院は自らを呼ぶ声に、虹霓坂は自らの邪魔をする相手に、そちらへと顔を向けた。

 

 

 

 

完結後、どれが読みたいですか?

  • 三部の後日談の後四部編
  • 新しいキャラで吉良吉影滅殺RTA
  • 虹霓坂(細部&スタンド違い)での四部編
  • 三部主人公チーム滅殺RTA
  • 暗殺チーム生存RTA
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