【本編完結】ジョジョの奇妙な冒険RTA 三部主人公チーム全員生存チャート【参考記録】 作:Damned
大谷翔平さんがケコーンしたので初投稿です。おめでとうございます。
「いらっしゃい」
深山燐音の声が、虹霓坂を迎える。
いつもと変わらない、風鈴のように透き通った声が耳朶を打つ。
たったそれだけで、虹霓坂の身体は『
歩みを進められない。
カーテンに遮られた先に。
静謐な佇まいの気配に。
美しき黒蝶の羽ばたきに。
夜闇に溶ける、漆黒の似合う女性に。
──心身へのダメージが激しい。目覚めるかは分からない。
そう告げた、財団の医師の声が脳裏によぎる。
有り得ないだろうという思考と、有り得てくれと願う感情がぶつかり合って、虹霓坂彩雲の動きを縫い止めていた。
「虹霓坂」
そんな彼の状態に気付いているのだろう。
「おはよう。早く来なさいよ」
至って普段と変わらぬ声色で、深山はそう急かした。
「みや、ま……?」
「そーよ。いいから早く来なさいって」
この白い
そんな恐れを、打ち払うように。
深山がカーテンを開いた。頼りない音を立てて纏まった布の先、隔てるもののなくなったベッドには、
「だからそうだって言ってんでしょ。どうしたの、いつにも増して変よ?」
誰のせいだと。
……誰のせいでもない。
あえて言うのならば──心のうちをずっと占拠している『あれ』のせいだろう。
気付けば、身体が動いていた。
「ちょ、虹霓ざ……っ?」
口を開く間も惜しくベッドの側へ寄る。足を曲げて姿勢を低くする。捲くった袖から露出した腕を深山に伸ばす。
突然の暴挙よりも、彼の知らない姿に深山は動揺した。
身内と判定した人間が傷つくことに対して異常なまでの恐れと怒りを抱くし、仲間の為ならいくらでも傷つくことを辞さないし、それでいて自由人で、拘りを捨てきれないタイプで、女心も分からないから自分のアプローチなんてどこ吹く風だし、なのに私が傷ついた時にはすごく動揺して──現実から離れていた思考が、背中に回った腕の感触に引き戻される。
息が止まりそうなほどの力が、両肩を、背を、上半身を締め付ける。細く女性のような指の一本一本の感触が、はっきりと感じられるほどに。
以前、まだ虹霓坂が財団にいた時、自分から仕掛けた抱擁。その時は、妹分を窘めるようにゆっくりと引き離された。
深山の喉から、かすかに吐息が漏れた。しかしそれは苦痛ではなく、喜びも孕んだものであったのだが──虹霓坂は我に返ったらしい。許しも取らず、未婚の女性に抱擁をするという意味を理解して、慌てて離れようとする。深山はそれを、許さなかった。
「だめ。離れないで」
虹霓坂の背に、残った右腕を回して、今出せるだけの力で抱きしめ返す。彼の行為がどういう理由なのかは分からない。だって、私から抱きしめることはあっても、虹霓坂からこうしてくれたことは、初めてなのだから。
それでも、『妹分』として見られているであろう自分の立場を利用して、たった一度だけでもいい我儘を、深山は通した。
──虹霓坂が好き。
──一人の女として。
──あなたを愛している。
そう告げても、謝罪が返ってくることが分かっているから。口に出せない想いが、深山の中でぐるぐると回る。それ以上に満たされる感情が、想いを穏やかに鎮静していく。
「深山」
感情の中で揺蕩う彼女に、虹霓坂が呼びかけた。
「オレと来てくれないか」
「……えっと」
曖昧な言葉に、深山はそう返すしかなかった。それをどう受け取ったかは分からないが、虹霓坂は続ける。
「財団の仕事があるのも、今すぐは難しいのも分かってる。それでも……それでも構わねぇ」
オレと一緒に生きてくれ。
そう口にした虹霓坂の真意を図りかねて、深山は狼狽する。一人の男が、共に生きてくれと女に告げる。その意味が分からぬほど、深山の頭は愚鈍には出来ていない。
しかし、虹霓坂は時折、思いもよらぬ言動で勘違いをもたらすことがある。これからも共に戦ってくれと、戦友として隣にいてくれと、そういう意味で、でも貴方には花京院さんがいるじゃ──
「オレと、結婚してくれ。深山燐音」
そんな深山の思考を、虹霓坂は正確無比に打ち砕いた。
「……えっ、待って……ねぇ虹霓坂、」
「ハッキリ言った方が良かったか。オレの妻になってくれねぇか」
「違うわよ、馬鹿! そうじゃなくて……あんた、それがどういう意味か分かって言ってるのっ?」
「当然。オレは深山と添い遂げる。死ぬまでずっと一緒にいる。そういう意味だって」
かっと頬が熱を持つ。火がでているのではないか──そう思えるほどの体感だった。
「でも……私もう、左手、ないのよ? 指輪だって貰ってもはめられない……義手は作るつもりではいるけれど、それでも……」
「いい。そりゃ身につけているのが一番いいが、指じゃなくたって構わないだろ」
「私の愛は重いわよ。束縛するし、面倒よ」
「それも含めてオマエだ。そんなオマエを好きになっちまった」
「家事だってあんまり上手じゃないし、子供だってちゃんと面倒を見られないのよっ? そんな私が、」
「だとしても、いい。もしあの時のことを気にしてるんなら、偶然だ。……と、いうかだな」
声のトーンが急落下。深山の耳元に唇を寄せて、断言する。
「ナメられたモンだな、オレも……」
「えっと」
「左腕を失った、愛が重い、束縛がきつい、それがなんだ? オマエが深山燐音であるならば、それだけでいい」
「あぅ……」
「いや……違うな」
ここまで告げておいて、次は何なのだろうか。身構える深山にかかったのは一言。
「……オレは、深山が好きだ」
「……ぇ、と」
予想外の言葉が飛んできて、深山は戸惑いの声──今日何度目だろうか──を上げる。
「オレ、本当にバカだった。オマエがやられて……怪我したの見て……それで、吉良吉影をぶちのめして、それで、指摘されてさ」
そこでようやく気づいた。
いつも通りの日常が、続くと思っていた。
狙われるのは自分だけだと思っていた。
それなりの期間、共に生活して。良き戦友としての関係を、築けていると思っていた。
しかし──深山が血を流しながら部屋に入ってきた瞬間、虹霓坂は己の感情が違うものだ、と既に知っていた。その身が、愛する者が害せられたのを理解して、悟った。
「オマエが他のヤツに取られるくらいなら、触れられるくらいなら……オレのモンにした方が気分がいい。そんな感情の意味が分からなかったんだ」
それを理解したとて、深山の負傷は既に起こった事案である。
ゆえに虹霓坂は、そう願うのだ。
彼とは思えない熱烈さで。
「オレはオマエが……オマエが、好きだ。愛している。オマエが欲しい。オマエを失いたくない」
それでも虹霓坂は、言わずにはいられなかった。
深山は、彼らしからぬ言葉に身を見開いて──、
「おそい、わよ。私なんて、会った時からずっと、あんたのこと好きだったのに……」
「……気付くのが遅くなって、悪い」
「護衛だからって、男の家に泊まるわけ、無いじゃない」
「……そうだよな。オマエは身持ちも堅い
「でも、いいわ。気付いてくれたから、許してあげる」
「深山、」
「……こちらこそ、よろしくお願いします。彩雲」
「〜〜〜ッ、おま」
「だって私、『虹霓坂』になるんでしょう? あ、な、た」
抱擁を解いて、虹霓坂を見つめる。少女めいた彼の顔は、耳まで赤く染まっていた。
Foooooooooooooo!!!!!! お付き合いとかすっ飛ばして求婚しちまったよ!!!!
五部には若干影響があるかもしれませんが、ちゃんと予定通りイタリアに行ければ誤差ですよ誤差。まあ、その為に来年、虹霓坂には教師を辞めてもらうんですけどね(暗黒微笑)。
それでは、特にイベントのない日は早送りしつつ、五部について話していこうと思います。
五部こと『黄金の風/Parte5 VENTO AUREO』は、四部から二年が経ったあとの物語です。康一くんが承太郎からの依頼を受けてイタリアに行く……というのが冒頭なのですが、今回は虹霓坂がそれを担当します。というか三部メンバーが生存している場合、高確率で主人公に降ってきます。ですので康一くんは学生生活を送っていてください。
五部で目指すのは、『
ところで、五部RTAのタイマーストップはディアボロが破滅するまで。死んでも永遠に死に続けていてもOKです。四部に引き続き【参考記録】扱いとはなりますが、タイムも計測していきますね。
タイマースタートはイタリア訪問が確定してから。ジョルノと接触、ブラック・サバスとご対面できればほぼ確実にパッショーネに潜入することになります。護衛チームと一緒にいればほぼ確実に暗殺チームの反乱にかち合うので、虹霓坂サイドに寝返ってもらおうね。寝返らなかったら? その時は……殺す(高速掌返し)。
そもそもスピードワゴン財団の超常現象部門、S〇P財団みたく超常現象の類の確保・収容・保護を行ってるんですよね。その中には当然、石仮面やスタンドの矢も含まれます。やっぱりSC〇財団じゃないか(歓喜)。だからイタリアにも行かないとな訳で。
ここまで話している間も、特にイベントはありませんでしたね。キリはあまりよくありませんが、今回はここまで。
ご覧いただき、ありがとうございました。
虹霓坂のキャラデザどっちがいいですか?
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短髪でちゃんとスーツ
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髪の毛後ろで結んでパーカー