【本編完結】ジョジョの奇妙な冒険RTA 三部主人公チーム全員生存チャート【参考記録】   作:Damned

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#8 カルカッタ〜ベナレス行

 コインで頭をブチ抜かれるRTA、もう始まってる!

 前回はホル・ホース&J・ガイル対ポルナレフ&花京院戦と、虹霓坂対ジョセフ&承太郎の二本立てでお送りしましたね(半分嘘)。虹霓坂は承太郎に気絶させられてぶっ倒れてしまったので、終盤は三人称視点でした。傷つくのはてめーの頭だぜにならなくてよかったよかった……。

 ホル・ホース→ネーナの妨害、と原作ルートをしっかり歩めていたことも確認できましたし、問題と言えばジョセフとのイベントがありそうなところですね。もう多少のロスはいいので……デカいイベントは……勘弁してくださいね(棒読み)。

 という訳で、今回は早送りが止まったところからです。はーい、よーいスタート。

 

 

>ン……。

 

 

 虹霓坂の目が覚めたところのようですね。暴れるなよ……。暴れるな……。

 ヨシ! 今のところは大人しいです。承太郎たちに囲まれて目をぱちくりさせています。お前本当可愛いな〜? CV蒼井翔太なの、性癖壊れちゃぁ〜う。

 

 

>目が覚めたみてえだな。てめーには聞きたいことが沢山あるそうだぜ。

 

>お……!

 

>お?

 

>お……ッ、

 

>お腹がすいたのか?

 

>オレの事拷問したって、情報なんか持ってね〜ぞオマエら……!

 

>な、何を言って……。

 

 

 暴れませんでしたが、とんでもない事を口走りましたね。承太郎たちがそんな事する訳ないでしょ! ギャングじゃないんだから!

 ポルナレフが悪どい笑みを浮かべ、銀の戦車(シルバーチャリオッツ)を出してきました。先輩、何してんすかやめて下さいよ本当に! 虹霓坂はいい子なんです!(精一杯の擁護)

 

 

>おう、お前には前にぶん殴られた礼をしてなかったな……?

 

>そ、それは悪かった! 悪かった、謝るから! ってか待てよ、オレの伝言伝えてね〜のかよ!?

 

>ポルナレフが離脱したゴタゴタで忘れていた。済まない、虹霓坂。

 

>か、花京院〜っ。

 

 

 すっかり花京院への好感度爆上がりじゃないですか虹霓坂。何かあったんですかね?

 

 

>ポルナレフ。君に彼からの伝言があったことを忘れていた。

 

>はぁ?

 

>「いきなり殴って悪かった」と言っていたよ。伝えるのが遅くなってすまなかったね。

 

>こいつが……?

 

>そうだ。俺も聞いていた。

 

>…………。

 

 

 ポルナレフが無言でチャリオッツをしまいました。承太郎が証言したのもあって串刺しの刑は免れそうです。ありがとう……ありがとう……。

 虹霓坂がからっと笑いました。花が咲いたようなスマイル、あんまりに眩しいです。

 

 

>オマエら、変なヤツだな。もっと悪いヤツだと思ってたんだけど。

 

>その事についてだが、何故我々を狙う? 肉の芽を植え付けられている訳でも、金で雇われた訳でもないだろう。

 

>何故って、オマエらが何もしてね〜人間を狙ってるって助け求められたから……。

 

>…………君は少し、勘違いをしている。

 

>勘違い?DIOを狙ってる事が?

 

>ワシらは確かに、DIOを倒すために旅をしておる。しかし、何もしていないというのは少し違うと思うんじゃ。

 

>……え、と。

 

>少しだけ、話を聞いてやってはくれんか、虹霓坂くん。

 

 

 ジョセフによる説明フェイズが始まりました。この旅の理由と、DIOの悪行を事細かに話された虹霓坂は、彼の知能がいくら低くても気付いてしまったようです。

 そう、

 

 

>オレ、アイツに騙されてたって事〜!?!?

 

>そういう事になるな。

 

>やれやれだ……。

 

 

 頭を抱えて虹霓坂はぶつぶつと呟き始め、次いで頭をベッドに擦り付けて土下座しました。すいません許して下さい何でもしますから! ケツの穴くらいなら虹霓坂が舐めます!

 

 

>本ッッッ当に悪かった! そんな嘘にコロッと騙されちまって……いくら謝っても謝り足りね〜ッ。どうかオレを殴ってくれ!

 

>…………本当に騙されていたんだな。

 

>騙されてたとか関係ね〜よっ。オレがオレの判断でやっちまったんだから、指詰めるでも腹切るでも何でもいいっ。気が済むようにしてくれ!

 

>……気が済むように、か。ときに承太郎。こういう奴には、どうすればいいか知っているかい?

 

>ああ。知ってるぜ。

 

 

 虹霓坂がガタガタ震えだしました。花京院が右手を伸ばしてきたのに殴られると思ったんですかね? 花京院はそんなことしませんよ。やって肘打ちです(花京院への熱い風評被害)。

 

 

>……オレ、罰なら何でも受けるっ……!

 

>そんなことはしないぞ、虹霓坂。以前のことも、僕はもう、気にしてなんかいない。

 

>は、はへ……。

 

>僕たちと一緒に来ないか、虹霓坂。

 

>い、いいのか!? そんなのお願いされなくたってオレから言いそうだった……!

 

>決まりだな。

 

 

 おっと、これはかなり花京院からの好感度が高いですね。主人公チームの誰かからこうして誘われる場合、肉の芽が植え付けられていてかつそこそこの好感度か、それ以外だとかなり高くないといけないはずです。今回は後者ですので、どこかでうっかり好感度を稼いでしまったのでしょうか。はて?

 ジョセフならギリギリ分かるんですけどね。何かイベントに絡んでいそうなので。

 

 

>……ただ。

 

>どうした?

 

>……そっちのは大丈夫なんだけど、オレのスタンドは開示させてほしい。せめてものケジメだ。

 

>ケジメなんてそんな事……。

 

>いいんじゃね〜の。どうせ仲間になるんなら知っておいた方が楽だしさ。

 

>それはそうだが……。

 

 

 何だかあっという間に和解してませんか? 大丈夫? 肉の芽無かったってことは実はDIOに忠誠誓ってるかもしれませんよ?

 まあ、あんなあっさり騙される人間がそうとは思えないんですけどね……。

 

 

 

 

 

 

「オレのスタンドは【生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)】。色んなシールドを張れる能力だ。ゲームでよくあるバリアみたいな感じだな」

 身振り手振りを交えながら、花京院の隣に座った虹霓坂が語り、ポルナレフは件の利用されていた女性に話しかけ、承太郎は花京院と虹霓坂の話を聞き、とめいめいの過ごし方をしていた。

 こうして見ると、虹霓坂彩雲はどこまでも普通の男だった。

 セピア色に染めている髪は、金髪や茶髪に染める者が多い中で珍しいものの、ころころと変わる表情は年相応だ。良くも悪くも正直ということだろう。

「物質と特殊能力を介さね〜スタンドを防ぐ『ディアマン』、飛んでくる物を反射する『ターコイズ』、何でも防ぐ代わりに強度の低い『ペルラ・ネラ』衝撃吸収の『サファイエル』。あと、この前チラッと見せた『ハイドロ』。これが今使えるシールド全部だな」

 しかし、よく回る舌で喋る様は人前に出慣れているように見え、学生のそれとはかけ離れている。

 虹霓坂と和解してからもずっと、ジョセフは考え事が増えていた。こちらを騙しているとは思えない態度だし、そんなことが出来るような人格とも考えられないため、そもそもDIO絡みのことでは無いが。

 虹霓坂のこともそうだが、非常に恥ずかしいことながら──虫に噛まれたらしい腕の腫れが、少しずつ酷くなっているのが気になって仕方がないのだ。

「なるほどな。本当に多彩な能力のようだ。『シールドを張る』という範囲であれば、出来ることはまだ増えるんじゃあないのかな」

「そうかもしれね〜なぁ。自分でも分かってね〜んだよ。こうやって戦うために使ったこともほとんどなくてさ。半年くらい前、ヴェネツィアを旅してた時に気付いたんだよな」

「半年前? 随分急なものだ」

「そこが不思議なんだよな〜。旅先でブッ倒れてさ、その後にスタンドを使えるようになってた」

「ふむ、不思議だな。しかし……承太郎も似たようなものだと聞いている。そういう事もあるんだろう。なあ、承太郎?」

 不意に話を振られた承太郎は短く「ああ」と肯いた。承太郎の場合はさらに近く、ひと月も経っていないのだが。

「それであんなに強いの、反則じゃね〜の? そうだ、オレの『ハイドロ』、どうやって止めたのか聞かせてくれよ。今後の改善に繋がるかもだしな」

「……コインを投げた。水銀の性質があるなら、アルミニウムと反応して崩れるかもしれねえと考えてな」

「なるほど〜、アマルガムか。そしたら見事にドンピシャだったのか。あんな状態で思いつくところも含めて……いや、何でもね〜。こんなんガラじゃあね〜ぜ」

 ふい、と顔を背け、虹霓坂は口を噤んだ。手に持ったペンをキャップを外さず弄んでいるのに、照れくさくなったのだとわかり花京院はくすりと笑ってしまう。

 その笑い声に気付いたのか、虹霓坂は何だよぉ、と唇を尖らせた。

「笑うなよ〜。褒められるのには慣れてるけど、褒めるのは慣れてね〜んだよ、オレ」

「褒められ慣れる、か。少し聞きたかったんだが、虹霓坂は何か、学生とは別でやっていることがあるのかい?」

「そんなに名は知れてね〜けど、画家をやってる。世界中旅してんのは仕事と兼ねてなんだ」

「画家。なるほど、だからあの時も鞄をわざわざ置いたわけだ」

「ちょ、掘り返すなよっ。屋上でのアレ、結構恥ずかしかったんだからな」

「荷物が壊れるから鞄を置きたい、なんて言葉を吐く刺客なんて初めて見たよ。ふふ……」

「やめろってもう。そんなこと言う口はこうしてやる!」

「むぐ」

 変な声が口の端から零れた。虹霓坂は鞄の中から出した飴をひとつ、花京院に押し付けたのだ。素直にそれを頂戴すると、さくらんぼの優しい甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。

 一頻りころころと転がしたあと、花京院は感想を述べた。

「美味しいな。ありがとう」

「どういたしまして。何味だった?」

「チェリーだな。僕の好きな味だ」

「そりゃよかった、オレのは……ン、メロン味だ。ここの飴美味いんだよ。日本に帰ったら絶対に買い足してる」

「へえ。どこのお店か聞いてもいいかい?」

「M県の西橋屋って所。ランダムだけじゃなくて単体の味でも売ってある」

「少し前まで住んでいたのに知らなかったな。こんなに本物に近い味を再現出来ているなんて……」

 優しい甘さと刺激的な酸味、それだけではない。本物にある僅かな苦味や風味までも再現しきったこの飴の味に、花京院は初めてチェリーを食べた時と似た衝撃を受けていた。

「それなら、だけどよ。花京院さえよかったら、日本に帰った時に行かねえ?」

 非常に魅力的な誘いに、花京院はやや上擦った声で快諾した。

 この飴が手に入ることにでは、ない。少し前まで敵ではあったが、『友達とどこかへ行く約束をする』ことに、花京院は少しばかり胸を高鳴らせていた。

「へへ。でもまずは、DIOを倒さねえとな。承太郎のお母様のためにも」

「ああ」

「それにオレ、少し気になるんだ。DIOの言った『君の捜し物に協力する』って言葉が」

「……正直なところ、君を誑かす為の嘘の可能性もあると僕は思う」

「オレも、その可能性は高いと考えてる。でももし、オレの知らない世界をアイツが知ってるとしたら……」

 オレはオレの為に、それを知らなくちゃあならないと虹霓坂は誰にでもなく締めた。

 それから先は、不快ではない沈黙が二人の間を支配する。ベナレスに着くまでずっと、花京院と虹霓坂は口を開かなかった。

 

 

 

 




活動報告に、虹霓坂のここまでの設定などを投稿いたしました。
よければご覧くださいませ。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=301825&uid=204878

完結後、どれが読みたいですか?

  • 三部の後日談の後四部編
  • 新しいキャラで吉良吉影滅殺RTA
  • 虹霓坂(細部&スタンド違い)での四部編
  • 三部主人公チーム滅殺RTA
  • 暗殺チーム生存RTA
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