時は流れて3日後、つまり俺らの事業が始まる日である。
…正直に言ってワクワクしている。実際費用は会長協力の元だから、借りられれば借りられる分だけ俺たちの利益になるわけだし。
「朝からひとつ連絡がある。今日から、学内での自転車・モバイルバッテリーのレンタルが開始された。生徒証端末をかざす事で使用でき、自動で使用時間に応じて引き落としされる。今朝の連絡は以上だ。」
まさか教員からも告知してくれるとはな、これは売上が望めそうだ。
今日も学校終わり、と。どんな風に配置されてるかだけ街中でも見てくるか。ちょっと見てみたくなっちゃうよね、自分のって考えたら。
…お、早速使ってるやつがいるみたいだな。とりあえず誰も使ってない、とかじゃなくて安心した。
マッ缶でも探そうかな、少し落ち着くと懐かしい味が恋しくなってきたな…。
ねぇ、どこにもねぇ!はぁ、最悪だ。。
喉がマッ缶を欲しているというのに。欲しい時に飲めないと2倍くらい損した気持ちになるね。そーえば学校の自販機だけ見てなかったか。最後見に行こ。
「す、すいません…杖を階段の下に落としてしまいまして…。良かったら拾ってきてくれませんか?」
銀髪のロリっ娘ちゃんが話しかけてきた…いやほんと2次元みたいな見た目してんな。
「はいよ、これでいい?あー、その。1人で大丈夫か?階段とか色々大変だろ。」
「ありがとうございます…。重ね重ね申し訳ないのですが、お願いしてもいいですか?私はAクラスの、坂柳有栖と申します。」
「分かったよ、寮まで送ってやる。俺はDクラスの比企谷八幡だ。」
「エスコートお願いしますね、比企谷さん?ふふっ。」
こいつ可愛らしいななんか。お姫様的なアレみたい。
「そこまででも無いだろーに。大丈夫なのか?普段は。これじゃ買い物とか色々大変だろ。」
「それはその、クラスの方にご協力して貰ってます。ただ今日は、用事があって帰ってしまって…。仕方なくひとりで帰ってた所です…。」
「はぁ…一人で帰らせんの心配すぎんだろ。。連絡先渡すから、1人の時は俺呼びな。」
こいつ身長のせいもあってちっこい妹みたいだな…小町のが可愛いけど。
「あ、ありがとうございます…。良かったら何かおもてなしするので、私のお部屋に来ませんか…?何もせずに返すのは申し訳無いので…。」
「あー、いいよ気にすんな。礼される程のこともして無いから。」
「ですが…。お願いします、私のお部屋に来てくれませんか?もしあなたが拾ってくれてなかったら、私は部屋に帰れず泣くところでした…。比企谷くんには本当に感謝してるんですよ?」
…そこまで言われたら断りずらくね?ここで断るほどのメンタルねーよ…。
「そこまで言われたら断れねーな…何階だ?坂柳の部屋は。」
「6階の、601号室です。」
そーえば、小町以外の女の子の部屋行くの初めてな気がしてきた。…マジやばいんですけど、ウケる……なんとか本さんの口調映っちゃったじゃないですか…。
「とりあえず、お菓子持ってきますね。そこのソファーにてまも座っといてくださいね。」
落ち着かねー…(ぐるっと部屋を見渡してみて)こいつの部屋、物すくねーんだな…。最低限の物に、チェス盤位か?目に付くものは。
「こちらクッキーと紅茶です。改めて、ありがとうございます比企谷さん。」
「別に、気にすることでもねーよ。誰でも助けんだろ、それくらい。」
「そんな事ないんですよ、意外と…。Dクラスの方に無視されて、そのまま少し蹴り飛ばしていかれましたし…。さすがに心に来ました…。」
「まじで?そんなやつもいるんだな…お疲れ様、ほんとに…」
「んん…ありがとうございます…。久しぶりに撫でられた気がします…」やっべ、小町みたいな感覚でつい撫でちまった。
「離さなくてもいいんですよ…?その、むしろ心地よかったですし…。」可愛いこと言いすぎだろ、心臓に悪いわ…。
とりあえず紅茶でも飲んで落ち着くか…。
「あー、その。すまん。妹みたいな感覚で撫でちまった…。」
「へぇ、比企谷さん妹がいるんですね…撫でるのが上手だったのは、そういう事ですか…。」
「まあ…そうだな。坂柳は姉とか妹とか居るのか?」
「私は一人っ子ですね、だから尚更撫でられるのとか慣れてなかったですし…嬉しかったですよ?」
なんだこいつ、可愛いな…。上目遣いって…ちょっとあざとい。
「そりゃ、どーも。紅茶もクッキーも貰ったし、時間もあれだから、とりあえず帰るな。」
「もう帰ってしまうんです…?次一人の時は、お願いしますね比企谷さん…。1人きりは、とても心細くて…。」
「はいよ、分かった。一人の時は迎えに行ってやるよ。」
「ありがとうございます、ふふ。また楽しみにしてますね?」
はー、ほんとこの学校入ってから疲れること多すぎんだろ…。
まあなんだかんだ楽しかったし、いいか…。