FAIRY TAIL 奇蹟の殺戮者   作:きーよ

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原作突入です。


6話

 

 

 

 

 

黒魔道士ゼレフに会ってから何年か経った。

その間にこの国の情勢も少しずつ変わっていった。

元々あった評議員という上位魔導士が集まる組織が評議院と名前を変え、国中のギルドと魔導士を統括する組織に。

妖精の尻尾(フェアリーテイル)が国一の最強ギルドに。

それに伴い闇ギルドという犯罪組織の活動が活発になったりと色々あった。

オレの生活の中でも色々変化があった。

 

「キャロル」

 

幼い少女の声がオレを呼ぶ。振り返るとそこにはオレと瓜二つな少女がいた。

 

「エルフナインか、どうした」

 

目の前の少女___エルフナインはおずおずとオレに手紙を差し出した。受け取って中身を見ると評議院からの招集だった。

 

「評議院の方から話があるそうです」

「放っておけ。オレは聖十大魔導に興味はない」

 

そう言って手紙を燃やし、魔導書に目を通す。

彼女、エルフナインはオレのDNAを使用して造った人工生命体、所謂ホムンクルスだ。

来るべき時に備えて錬金術の奥義とも言える人体錬成にてスペアボディを造ろうとした結果、一番最初に廃棄躯体、つまるところ失敗作ができてしまった訳だ。しかも人格を持ってるときたから処分するにもできないから雑用兼助手としている。

前世は永く生きらえないただの欠陥品に過ぎなかったがこの世界では外部の魔素を取り入れることができるようで人間と同じ時を生きることができるようになった。

エルフナインと名付けたのは彼女の存在全てが記憶の中のエルフナインとそっくりだったからだ。

 

「時にキャロル」

「なんだ」

「これはなんですか?」

「う”っ」

 

そう言って突き出されたのは領収書だった。それをみたオレは出してはいけない声を漏らす。

魔導書の領収書、隠しておいたのになぜバレた?

 

「まだ読んでない魔導書が沢山あるのにまた買ったんですか?」

「いやそれはだな...」

「そう言ってキャロルはお金を湯水の如く使うから後々になって困るんですよ!今月で何冊の魔導書買ったと思ってるんですか!?」

 

エルフナインが怒った。オレはソファの上で正座になる。

エルフナインが言う通り、オレは色々な研究で必要になった素材や、気になった魔導書を買い漁ってしまい、いざ使おうとしたら金がない。と言うのが幾度とあった。それを気に食わないエルフナインがオレの家の家計簿を取るように。いつも手帳を持っている。恐ろしいほどの徹底ぶりだ。

しかも怒り出すと中々終わらない。お前はオレの母親でオレは嫁の尻に敷かれるサラリーマンか。

 

「大体キャロルはですね____」

 

今回の説教も長くなりそうだ。

 

「聞いてますか!?キャロル!!!」

 

今日も平和だ。

 

 

 

 

 

♪♪

 

 

 

 

 

数日も経つと闇ギルドの件は終わっていた。

駅が半壊したとのこと。新聞にそう書いてあった。今回の事件の解決者は案の定妖精の尻尾で色々破壊したのも妖精の尻尾である。最早どちらが闇ギルドか分からんわ。

 

そんな中オレらは今何をしているかと言うと。

 

「呪いを解いてほしいだと?」

 

ガルナ島と呼ばれる小さな島で調査依頼を受けている最中である。

定期的に評議院共からこうして依頼がくる。オレはどこにも属していない無名なのに何故名指しで依頼が来るのかが分からない。

 

依頼内容はこうだ。

曰くそこでは月の力を使ってなにかの封印を解こうとしているらしい。

曰くその月の力で島の住民は悪魔に姿を変えるようになってしまった。その調査を願いたいと言うものだ。

 

それをエルフナインが了承してしまい、今ここにいる。他の人間でもできるだろうが。

 

「月の力だけで悪魔になる魔法なんて聞いたことありません」

「錬金術でも聞いた事ないぞ」

 

そうエルフナインと話し合う。夜になると空が紫色になるとも言っていた。

 

「とりあえず夜まで待つか」

「そうですね。キャロルは何飲みますか?」

「お前と同じものでいい」

 

そう言ってオレはテントに寝っ転がった。

不思議だな。世界を分解しようとしたオレが人助けとは。しかしこれは金の為、致し方ないことである。

 

数刻も経つと夜の帷が訪れ、住民の言った通り紫がかった空が見えた。月が煌々と輝く夜だ。

 

「エルフナイン、お前はどう思う」

「うーん。月が関係しているのはありますが、島限定でこうなるものなんでしょうか。もし島民が言っていることが正しければボクたちも悪魔になっている筈ですけど」

「しかしオレたちは悪魔になっていない。となると島民は月の光を浴びると悪魔になる性質のDNAが刻まれているということだな」

「.....解剖しちゃダメですよ」

 

エルフナインがジト目でオレを見る。解剖するわけないだろうが。したらオレが他の魔導士に狙われる犯罪者になるだろう。

 

「月が紫に見えると言うのは不可解だな」

「そうですね。なにかの封印を解いてるって噂もありましたけど」

四大元素(アリストテレス)

 

4つの術式を展開し、空に打ち上げる。すると紫で覆っていた空がひび割れ、そこから元の星が光る黒い空が見えた。

 

「結界のようなものか」

「キャロル!やるなら事前に言ってください!」

「面倒くさいだろう。しかも元の色に戻したんだ、どうだっていいだろう」

「はぁ.....」

「戻るぞ」

 

エルフナインの手を引っ張り村に向かい事情を説明した。

村に着くと島民は相変わらず悪魔じみた姿で闊歩しており、村長が元の夜空に戻ったが姿が直らないと言ってきたが、島民の体組織にそのような特性があると懇切丁寧に説明したら納得してくれた。

これで島民の件は解決したと言っても過言ではない。明日は封印とやらの確認に向かうとしよう。

 

 

 

 

 

♪♪♪

 

 

 

 

 

 

次の日の夜。オレたちは村の奥にある遺跡に足を運んだ。その遺跡には何も無かったが、その地下洞窟にはあった。

 

「これは...」

 

エルフナインがそう呟く。その視線の先にはゴリラを数十倍大きくした怪物が氷漬けにされていた。

 

「これの封印を解除しようとしていたのか」

「恐らくそうだと思いますが、ここまで氷漬けにされていると動くのも怪しいと思うんですけど」

 

恐らく何十年も氷漬けにされているのだろうそれには魔力を感じられない。強いて言えばコイツを覆っている氷の方に魔力を感じる。多分、コイツを封印するために命を燃やしたのだろう。所々に脈の跡のようなものが見られる。

 

「確かにな。さて、帰るぞ」

「あれ、もう帰るんですか?」

「オレが受けた依頼は調査だ。破壊が目的ではない。余計なことをして報酬がなくなったら困るだろう」

「確かにそれもそうですが...」

「さっさとレポートを書いて評議院に向かうぞ」

「うーん、分かりました」

 

オレはエルフナインが転ばないよう手を繋ぎ、遺跡から出た。

道中犬みたいなやつと出会ったが自爆したので放置した。

 

少し歩くと目の前から炎の渦が飛んできた。

咄嗟に障壁を張る。飛んできた先には桃色の髪の青年と金髪の女がいた。

 

「お前らがここの封印解いてんのか!」

「ちょっとナツ!」

 

エルフナインを背後にやる。そして目の前を見るとナツと呼ばれた青年はキレながらオレにそう問いかけてきた。

 

「オレたちは評議院の依頼で来ただけだ。分かったなら失せろ。消し飛ばされたくなければな」

「だったら消し飛ばしてみろ!『火竜の咆哮』!」

「ちょっとおおおおおお!!!!!!」

 

青年は口から炎を吐いてきたが防御術式で防ぎ、水の術式を叩き込んだ。

 

「「おぼぼぼぼぼ」」

「たわいもない。所詮この程度か」

 

濁流に飲み込まれた2人は気絶した。異空間から縄を取り出して、エルフナインと一緒に拘束し、村まで引っ張っていった。

 

村まで着くと2人は目を覚まし、青年の方はギャーギャーと騒いで五月蝿かった。

エルフナインは疲れている様子なのでテントに待機させた。

 

「これを見ろ。これが依頼された証拠だ」

「げっ、マジかよ」

「しかもこれって評議院からじゃない!ってキャロル・マールス・ディーンハイムってあの!?」

 

さっき説明したばかりなのだが。しかもオレの名前を知っているのかコイツら。そこまで名が知られているとは思わなかった。

 

「お前ら...そこで何をしている!」

「「ひぃ...!?」」

 

声が聞こえた方に目線をやるとそこには怒りの形相を浮かべた鎧を着た赤髪の女性が足音を立ててやってきた。

目の前までくるとその女性はあの時のように驚いた顔を浮かべ、震えながら指した。

 

「キャロル...お姉ちゃん...なのか?」

「久しいな。エルザ」

『ええええええええええ!?!?!?!?』

 

桜髪の男と金髪の女の叫び声が島中に響いた気がした。

 

 

 

 




久しぶりの再会、何も起きない筈がなく...
新キャラも追加しましたエルフナインちゃん。
性格は似ていますが、ちょっとお母さん属性があるかも?
逆にキャロルはだらけた性格になってきているようないないような。
なんだろう、キャラの性格変えてもらうのやめてもらっていいですか?

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