くだらない論争の後、王子に結局何が目的で来たのかを聞くと国王からの封書を届けることだったらしい。なぜわざわざ王子を足に使ったのかがよくわからなかったけど、とりあえず見てみると納得がいった。
手紙の内容をまとめるとこうだ。
ウチの第三王子がなまじなんでもできる上に高い地位を持っているから思い上がっちゃってる。侍女などへの横柄な態度を注意しても5日ほど経てばすぐに元に戻るから極山でちょいとしごきあげてやってほしい。
うん、たまにいるよねこーゆーやつ。てか極山でしごきあげろとは中々鬼畜なこと言うよね。
極山はボクにとってこそ取るに足らない場所だけど、ボクがスタンピードを収めなかったらアルファの極山付近の町が確実に全滅するレベルで強い魔物だらけなんだよね。身体がいちいち大きかったり、変な毒を持っていたり、魔法が使えたりで普通に厄介な奴らしかいない。
でもまぁ……この生意気なやつを矯正するのも楽しそうだし引き受けちゃおっか。
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あの後国王と遠話の魔法で色々と話し合った結果、3年間ボクの元で預かることとなった。王子が20歳になる時に成果を見せにいくって感じだね。報酬は結構すごい額を前払いで頂いたよ。厄介払いの意味合いも込められてるのかな? まぁとりあえずここ3年間はボクに任せるってことらしい。
王子にそのことを伝えるとまた口から生意気が出てきていたので麻痺の魔法で黙らせてあげた。
あとボクは3年間も彼を育て上げる立場になるからね。この生意気な性根を治すためにも師匠って呼ばせることにした。
みっちりしごいてやろう。
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師弟生活からちょうど一ヶ月。もう結構成果が出てきている。
「師匠! サイクロンベアー狩ってきたぞ!」
「おーすごいすごい。もうそいつ狩れちゃうんだ」
最初の方は帰らせろ帰らせろの一点張りでどうにもうるさかったが、ハイポイズンスネークの毒に犯された時に看病してやって以来随分と丸くなった。もしかしてチョロいな?
さて、今弟子が狩ってきたサイクロンベアーなんだけどこいつは極山の生態系のトップに君臨するやつなんだよね。うん、ボクの弟子めちゃめちゃ成長早いわ。
でもまぁ……ちょうどいいかもね。
「ねぇ、キミ。ボクと一緒に世界を旅してみないかい?」
「え? それだと俺を鍛えることにならねぇんじゃねぇの?」
「いや、キミがなまじ優秀すぎるせいでね。これ以上ここにいても大した成長が見込めなさそうだと思ったんだ。君がこの極山にきてから変わったように、より広い世界をみたら成長があるはずだしね」
「……まぁそれなら別にかまわねぇけど」
ぶっきらぼうな口調だけど目はキラキラしてる。もしかしたらこの弟子は第三王子という狭い世界に飽き飽きとしていたのかもね。
「それじゃあ立つ鳥跡を濁さずだ」
「……? なんだそれ」
「決まっているよ。極山の魔物が異常に強くなっているのにはある魔物が関係しているんだ。そいつを討つよ」
いちいち結界の点検するのも面倒だしね。
早くイチャイチャさせたいです先生
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