まずはここまでお付き合いいただいた方に感謝します。
今作のテーマは『アイの本来の子供の行方』と『ルビーと吾郎』です。
また内容とは別に『1日1話更新への挑戦』というものもありました。
さて、1つ目のテーマについては人はDNAのみでしか何かを遺すことができないのかという疑問から起こります。アイの子供の魂というものが生まれ変われたとしたら、その子供はまったくの他人なのか。
私の考えはノーです。吾郎の記憶を与えたのは物語の進行のためであり、森本ケンゴという立ち位置を借りたのはバンドマンだったからです。ただ彼を私の都合で殺すのは申し訳ないので、彼もまた森本薫翡翠という人間の一部として生きていることを示すためにロックの道を歩ませました。
演技(嘘)の才能がないことに疑問を持たれた方もいるでしょう。これは存在そのものが嘘のようなので、それにすべてのリソースをつぎ込んでいるという設定でした。自分すら騙す凄まじい嘘の才能の持ち主です。結果的にこの嘘がつけない性質が巫につながります。
2つ目のテーマは、原作においてアクアとルビーは血縁関係にある以上どうしても結ばれない(なんとかしてしまうのかもしれないけど)のなら、吾郎先生をもう一人生やしてやれ、という安直なものです。
結果としてミステリっぽい遊びができ、読者の皆様の鋭い思考に舌を巻きました。
1日1話更新というのは本当に大変なものですね。昔別名義で投稿した作品があるのですが、そのときは各話の起承転結のあらすじまで明確にした上で毎日投稿していましたので実質肉付けだけして送り出すだけでした。
しかし今回は完全に書いたそばから予約投稿をしていましたので、毎回メモを読み漁ったり感想を反映したりとアビ子先生と頼子先生の会話が脳内でリプレイされながら書き進めました。
私の頭の中には前後数話分しかなく、資料も毎回は十分に確認できていなかったので作中に齟齬が生じていたかもしれません。
実は元々のプロットではダブル吾郎ことアクアとヒスイが協力して闇堕ちルビーの復讐を止める話になると言ったら驚かれるでしょう(過程はまったく考えていませんでしたが)。
日本神話についても少しふれておきます。
もともと私はこれについてほとんど知識がありませんでした。布都御魂といえばシャーマンキング、伊弉冉といえばナルト。あと東方projectで少し齧っている程度のにわかです。
途中で記紀に関する本を数冊読みましたが、ほとんど神話を知らなくても読めるほうがいいだろうと記述は控えめにすることにしました。知っていると少し面白くなる程度のスパイスです。
たとえば、アイが左右で違う景色を見たのは空葬と海葬です。右目は海ことイザナギ、左目は空ことアマテラスに通じています。ヒスイの目が左右で違うのはアイとカミキに加えてこのことも意味していました。あとはアイが降りてきたのは天岩戸伝説の再現だったり。
まあこれくらいのスパイスなので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。
最後に更新を急いだ理由について。
元々30話前後を予定していました。夏の間の遊びくらいの感覚です。ところが延びてしまったので、原作がインタールードを更新し始めます。あ、これが終わったらヤバイ。と直感したので最後は駆け足で進行しております。そのあたりが気になった方がいらっしゃったら申し訳ないです。
私には原作で重要な情報が開示された後もこの設定で書いていく勇気がありませんでした。
本作は推しの子を原題とする二次小説の中では途中ほとんど救いのない話だったかと思います。筆が勝手に走るタイプなもので……意図したわけではないのですが。しかもミステリにオカルトを前面に出した厄介なやつです。
推しの子二次小説には甘いものや愉快なものなどたくさんありますので、ぜひお口直しの旅に出かけてください。
私は相変わらず堅物な文章を書いていますので、たまにビターさを欲したときに覗いてみてください。
末尾に次回投稿することがあった際のアンケートを用意してます。ぜひご協力ください。
ありがとうございました。
2023.09.13 人有人
読みやすい更新時間は?
-
今と同じ6時(通学・通勤のお伴に)
-
18時(お仕事や学校が終わってから)
-
21時以降(就寝前の暇なときに)