好きに推し、ホロライブに染まる   作:ゲーム小僧

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Ponzu様、002001様、論 外之助様、高評価ありがとうございます!

お久しぶりです。えげつない猛暑とあくたんの引退発言で心がへし折れた作者でございます。

最初期とまではいかないのですが、昔からあくたんも推していたので心に来ますね…みこちが叩きつけた果たし状パワーで無かったことになって欲しい限りです。

本来であれば本編の続きを書くつもりだったのですが、ちょっとぺこちゃんの水着新衣装と飲酒マリオ配信を見てしまいましてね…内なるオタク力が抑え切れなかったので急遽予定を変更し、此方の番外編を書かせて頂きました。続きは後編が終わり次第進めて行きますので、それまで楽しみにお待ち頂けると幸いですm(_ _)m


〈番外編〉何かを失えば何かを得ると言うが…得た物がデカ過ぎるッピ!(前編)

 

 

「お疲れ様でしたー。フフフ…今日は帰ったら何しよっかなー♪」

 

「ふぅ…今日も良く働いたー!あ、モブ美。帰りにマ◯ク寄らない?」

 

「お、いいね!ちょうどシェ◯クのクーポンもあるし、友達も誘おうよ!」

 

 

時刻は夕方の5時。いつも通りに仕事をこなし、定時を迎えたスタッフ達が和気あいあいと帰っていく。何時も通りで平和な日常。しかし、そんな和やかな雰囲気の中、ごく一部──具体的には俺の周囲だけは異様な緊張に満ち溢れていた。

 

 

「妬良さん…は忙しそうだね。騒いじゃ迷惑になるし、私達はさっさと退散しようか」

 

「だね。それじゃあ…お疲れ様でしたー!」

 

「お疲れ様でした。のんびりと羽を休めて下さいね…よし、これで誰もいなくなったな」

 

 

いそいそと帰る同僚達に手を振りながら見送り、周囲に誰もいない事を確認した俺は自身の相棒たるスマホの電源を入れた。そして画面を操作し、ロックを外すと同時に一通のメールが届いている事に気付いた。

 

 

()()に応募してから二ヶ月…長かった、ほんっっっとうに長かった……!」

 

 

何故わざわざ定時で終わったのに人が居なくなるまで待ち続けたのか、そして何故俺だけが緊迫していたのか、全てはこのメールが起因していた。

 

 

──『抽選結果のお知らせ』

 

 

今から約三ヶ月ほど前、ハイクオリティなフィギュアを製作する事で有名な企業から『兎田ぺこらさんの水着フィギュアを作らせて欲しい』との案件が送られて来たのだ。

 

なんでもその企業の会長がたまたま配信で見かけたぺこちゃんの虜になったらしく、共同開発費用として自身の会社の資本金を全て使うといった趣旨をまとめた契約書を片手に会長様が直々に乗り込んで来たらしい。覚悟決まりすぎだろう。何処ぞの髪の化物でもここまで決意固めないって*1(畏怖)

 

そんな愛が強すぎる会長様な訳だが技術は確かなようで、サンプルとして見せて貰ったフィギュアの完成度はまさに圧巻の一言。

満面の笑みでダブルピースを決め、白と水色のチェック柄をベースにフリルをあしらったビキニの破壊力のエグさは言うまでもなく、濡れた無地の白Tシャツから透けて見える際どさが更に尊さに拍車をかけていた。

 

要するに…かなりエッッッ!なのである(台無し)

 

 

しかし、細部まで拘り過ぎたせいか製作された数はたったの1000個。こんな希少な物を普通に売った所で野兎達の手元に届かない事は火を見るよりも明らかであり、少しでも均等に販売する為に抽選が行われる事になったのだ。

 

勿論野兎でもあり、箱推しでもある俺も迷わず応募した。それが今から二ヶ月前の出来事であり、そして今──その結果が俺の元に届いた。

 

 

「ここで当たらないと、もう二度と巡り会えないかもしれないんだ!頼む…当たってくれッ!!」

 

 

滲み出た冷や汗が頬を伝い、強張った身体を落ち着かせようと息を吸い込み──意を決した俺はカタカタと震える指先でメールに触れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何゙故゙だ゙ア゙ッ゙ッ゙ッ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ゙ッ゙ッ゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!゙?゙!゙?゙」

 

 

 

 

 

 

メールが開かれ、画面にでかでかと表示されたのは『ハ・ズ・レ♡』の三文字。余計な前降りを削ぎ落とし、ただ淡々と事実のみを告げるその一文はあまりにもシンプルかつ残酷であり、俺を発狂させるには十分過ぎる程の威力を秘めていた。

 

 

「どうしたんですか妬良さん?そんな悲鳴を上げるなんて珍s……うわっ!泣いてる!?」

 

 

どうやら自分でも気が付かない内に集中し過ぎていた様で、話しかけられた方を向くと此方を心配そうに見つめるえーちゃんの姿があった。

 

おかしいな…声ははっきり聞こえるのに何故か止め処なく目から溢れる汁のせいで顔が見えないや。雨でも降ってるのかな?(マスタ◯グ並感)

 

 

「え゙ー゙ぢゃ゙ん゙ざぁ゙ん゙…!抽選が…抽選がぁ…!!」

 

「抽選?…あれ、これって前に発売が決まったぺこらさんのフィギュアじゃないですか。妬良さんも狙ってたんですか?」

 

「そうなんですよ!かの有名な企業が生み出した女神像の如きこのフィギュア!野兎ならば誰だって欲しいに違いありません!それなのに…この機会に巡り会えた事に感謝を込め、毎日正拳突きを一万回行って来たのに外れるなんてttttttttt(ry」

 

「ショック受け過ぎてバグってるじゃないですか…そんなに落ち込まなくとも、もしかしたら増産されるかもしれませんよ?」

 

「・・・ほんとぉ?(ひ◯)」

 

「本当は誰にも話しちゃいけないんですけど…お相手の会長様もまだまだ作り足りないらしくて、いずれは増産するつもりだと連絡を頂いてるんです。ただ…少なくとも一年先にはなるそうですが」

 

「い、一年…?」

 

 

長すぎィ!!そんなに期間が開くなら尚更当てなきゃいけなかったと思うんですけど(正論)

 

その間に選ばれし野兎達が堪能してると考えただけで…あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙脳゙み゙ぞ狂う゛ぅ゛~!!(至言)

 

 

「は、はは…貴重な情報をありがとうございます。まだ希望はあるのだと分かって安心しました」

 

「本当ですか?今にも死にそうな顔をされてますけど…」

 

「勿論です、プロですから(ベ◯ット)」

 

 

中身はこんな陰キャオタクだけど一応スタッフな訳ですしおすし…心配させない為に空元気は出さないといけないからね、仕方ないね♂

 

安いもんだ、フィギュアの一つくらい……(致命傷)

 

 

「それでは僕も仕事は終わりましたので…これで失礼します」

 

「え、えぇ…お疲れ様でs…妬良さん?」

 

「ん?どうかしましたか?」

 

「そっちは出口じゃなくてロッカーですよ?」

 

「……スゥー」

 

 

あ、駄目みたいですね…(諦観)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぺこぺ〜こ〜♪流石は兎田ぺこ〜ら〜♪幸運兎の名は伊達じゃ〜ない〜♪」

 

 

その日の夜、特徴的なうさ耳をゆらゆらと揺らし、ご機嫌にステップを踏む少女──兎田ぺこらはとあるチケット二枚を握りしめ、帰路についていた。

 

折角定時で上がったのだからと帰宅途中で商店街に寄り、たまたま行われていた福引きで運試しにと一度だけ引いてみた所、結果は大当たり。

景品として頂いたのは世界でも屈指の人気を誇るテーマパーク、『ドリーム・キングダム』への優遇招待券だった。

 

本来であれば商店街で手に入る様な代物では無かった為、思わぬ形で手に入れたぺこらは誰と行くかと思案にふけりながら、歩を運んだ。

 

さて、どうしたものぺこかね。当然一枚は自分で使うとして誰を誘うかだけど…マリンはデレたと勘違いして迫って来そうだから却下*2、ノエルとフレアは一緒じゃないと行かないだろうし…やっぱり先輩に譲るのが無難ぺこかな?

 

もしくは…妬良さんを誘ったり?いやいや!まだ一緒に出かける様な仲じゃないし…そもそもそんな勇気も無いぺこ!いやでも…うぅ〜!!///

 

 

「・・・ま、今日はもう遅い時間だし、明日会った誰かにあげるのが良いぺこね。うん、そうしy…

んん?あれって…妬良さん?あんな所で何してんだろ?」

 

 

もしも妬良と出かけたらどれ程楽しいだろうかと、そんな思いを巡らせかけたぺこらは慌てて頭を振るい、空想を掻き消した。

 

そんな中、たまたま視界に入ったのは普通の公園。それだけならば気にもしない事だったが、その視線の先にいたのは、つい先程まで誘おうかと迷っていた妬良だった。

がっくりと肩を落とし、暗い表情を浮かべてベンチに座る彼を不思議に思ったぺこらは声をかけるべく、傍に走り寄った。

 

 

「こんぺこー!こんな所で会うなんて奇遇ぺこね。浮かない顔してるけど…何か嫌な事でもあったぺこか?」

 

「・・・あぁ…どうも、こんぺこです。大した事じゃないので大丈夫ですよ」

 

「どう見ても大丈夫じゃないぺこだよ?ぺこらで良ければ相談に乗るけど…って、いつからここにいたぺこ?蝉張り付いちゃってるし…」

 

 

目の前まで来てようやく気付いたのか、重く垂れ下がった頭を持ち上げ、挨拶を返す妬良の体には木と勘違いした蝉が止まっていた。

 

 

「ほら、取るからじっとするぺこ!」

 

「あぁ…すみません、まだ夕食の途中でして」

 

「・・・えっ?」

 

 

何を思ったのか、ぺこらが取りかけた蝉を掴み取った妬良は──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──そのまま口に放り込んだ。

 

 

 

 

「( ゚Д゚)エッ…?」

 

「うめ…うめ…」

 

「なっ…何してるぺこかぁぁぁぁッ!?」

 

 

突如として放たれた無量空処(地獄過ぎる絵面)に頭をやられて呆けたぺこらだったが、我に返ると同時に蝉を引き剥がしにかかった。

 

 

「そんなの食べたらお腹壊しちゃうぺこだよ!?ほら!早く手を離して…力強いなぁ!?」

 

 

推しが触れているにも関わらず、妬良は見向きもせずに黙々と蝉を貪り続けた。その姿は正に狂気そのものであり、妬良は作者ですら理解出来ない境地へと達したのだった。(メタい)

 

 

「全然止まってくれねぇぺこ!こうなったら…妬良さんごめんっ!!」

 

「かゆ…うmふんも゙っふぅッ゙!?

 

 

力ではどうする事も出来なかったぺこらが最後の手段にと、何処からともなく取り出したのは一つのハリセン*3だった。大きく振りかぶり、放たれたその一撃は妬良の頭を正確に捉え、辺りに鈍い音を響かせた。

 

 

「ぐおぉ…あ、頭が…一体何が…?」

 

「ようやく落ち着いたぺこね…妬良さん、気分はどうぺこ?」

 

「え…?ぺ、ぺこらさん!?どうしてここに…」

 

 

先程は意識が飛んでいたのか、妬良の眼に光が戻ったのを確認し、安堵したぺこらはハリセンを肩に担いだまま、再び問掛けた。

 

 

「そんな事はどうでも良いぺこだよ!それよりも何があったのか…洗いざらい吐いて貰うぺこ!オラ吐けッ!!」

 

「は、はい…それが実は──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──ぺこーらのフィギュアを買い損ねた…ぺこ?」

 

「えぇ、お恥ずかしい限りですがショックが大きすぎたみたいで…帰宅してた所までは覚えてるんですけども、いつの間にかここにいまして…」

 

「・・・ん、んん…?ん…ん゙ん゙ー…???」

 

 

訳を聞いたぺこらはただひたすらに唸る事しか出来なかった。ファンとして自身のグッズを躍起になって買おうとしてくれたのは嬉しい事なのだが、先程のトチ狂った絵面を見てしまった以上、素直に喜べないのも仕方ない事だろう。

 

 

「何はともあれ、目を覚まさせてくれてありがとうございます。おかげさまで今度こそ家に帰れそうです。すっかり遅くなってしまいましたが…よければ家まで送らせて貰えませんか?」

 

 

そう言って手を差し出し、《転移(テレポーテーション)》を使おうとする妬良だったが、その手元に発せられた光はあまりにも弱々しく、体調が優れないのは火を見るよりも明らかだった。

 

 

・・・全く、本当は自分が助けて欲しい位なのに…それでも妬良さんは気を使ってくれるんだよね。そんな人が苦しんでるなら…恥ずかしがってる場合じゃないぺこ!

 

 

「お願いするぺこ。でもその前に…はい、これあげるぺこ」

 

「これは…チケット、ですか?」

 

「代わりになるか分からないけど…今流行りのテーマパークのチケットぺこ。今度の休みに予定が無ければ一緒に行かないぺこ?」

 

「え…えええぇぇぇぇぇ!?!?」

 

 

この時、それまで滲ませていた苦悶の表情が一変し、期待と歓喜で満ち溢れた笑顔を浮かべた妬良の姿は、ぺこらにとって一生の思い出となったそうな。

*1
髪「貴様を殺す…!ピ◯ー!!」                 猫「え!?まだボク何もしてn…ギャアァァァァッ!!」      爺「えぇ…?あいつトン◯より酷くねー?(困惑)」

*2
マリン「ぺこらったら素直じゃないんだから…でもそんなぺこらも好きだよ♡」                       作者「ヒエッ…(畏怖)」

*3
対マリン用にと日頃から持ち歩いてる鉄板入りの特注品。こんなのでしばかれたら普通は死ゾ(確信)




妬良 京兵
何いきなり蝉食いだしてんだコイツ…(ドン引き)

兎田ぺこら
とんでもねぇ物を見せられて固まるも、何とか妬良を立ち直らせた。メインヒロインかな?
流れのままにチケット渡しちゃって悶えるぺこらが見たいですって?次回、ご期待ください(マグ◯)

えーちゃん
何事もなかった様に登場なされたお方。
許してくれ…現実を受け入れられず、この作品内だけでも活躍して欲しいと切に願う軟弱な作者を…許しておくれ(許おじ)
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