【悲報】ワイら、呪術界に異世界転移する。 作:なんか変な色の翼
日車「俺たちは今ここで....」
日下部「"絶対に定時に帰ろう会"の設立を....」
七海「宣言します。」
五条「はいはい、今日もしっかり働こうね...って、その弁護士さん誰!?」
アトラ・ハシースの箱舟にて。
エミヤ「体は残業で出来ている.....」
工場長「俺の勤務時間に常識は通用しねぇ.....」
プレ先「引継ぎを....よろしくお願いします」
任務開始、初日。現在7月20日。
高専側で任務の都合をしてくれたおかげで、本日より衛宮は一足早い夏休みである。まあ、護衛任務があるので気は抜けないのだが。
「それでは、衛宮士郎さんの任務成功を祈って。乾杯!」
「かんぱ~い!」
「か、乾杯.....」
──気を抜けないのだが、なんだこの状況は。
気づけば自分の歓迎会の席に着いていた。そして現在、私服姿の黒井さんがボウルに入ったローストビーフとシーザーサラダを取り分けてくれている。あっ、ちょっと笑った。美しい。
「黒井、シャンメリーを飲みたいのじゃ!今日まで我慢しておったからの!!」
「理子様、アレは未成年の衛宮様のために買ったのであって.....」
「いや大丈夫ですよ、お気になさらず」
失礼します、と少し申し訳なさそうな顔をして天内のグラスにシャンメリーを注ぎ、自分のグラスにも優雅に注ぎ入れてくれた。うーむ美しい。顔面偏差値と佇まいの綺麗さのダブルパンチだぞ。
「あ、もしかしたらアルコールが入った方が良かったでしょうか?呪術師の方には、そういう方もいらっしゃると──」
「いやいやいや。確かに同期にそんなんはいますけど」
当然、
「そうじゃ、確か梅酒を作ってたじゃろう?そろそろ飲み頃じゃろうし、黒井もそれで乾杯するのじゃ!」
「い、いえいえそんなわけには!!確かに趣味で作ってましたが、理子様の手前飲むわけには.....」
「むー、衛宮はどう思うのじゃ?」
「.....そうだなぁ」
先ほど冷蔵庫が開いた時に見た限り、ビールや発泡酒の類は一切入っていなかった。恐らく天内の付き人として、そして保護者としての任を遂行するために滅私の精神で我慢しているのだろう。
·······なら、自分がいる間くらい。肩の荷を少しだけ降ろしてもいいだろう。
「大丈夫だと思うぞ。折角の歓迎会なんだ、一緒に楽しんで貰った方が俺だって嬉しい。天内だって、黒井さんが楽しんでる方がいいだろ?」
「勿論じゃ!黒井が喜んでる顔は好きじゃからの!」
「──らしいですよ、今日くらい羽を休めても怒られませんって」
「しかし、私は.....」
「安心してください、もし何かあったとしても、天内と黒井さんは死んでも守りますから。俺こう見えて結構強いんですよ?」
納得したのか、それとも申し訳なくなったのか。それではと一礼して秘蔵の梅酒を取り出す黒井さん。まだまだ自分は頼りないかもしれないけれど、少しは荷を預けるに足る人だと思われるよう頑張らねば。
『──今入って来ました、速報です』
「テレビが......理子様?」
「あー、すまぬ。点けっ放しだったのじゃ」
「3回目ですよ?少しは反省して下さい。リモコンは確か...」
『本日正午ごろ。〇〇県の〇〇駅付近にて、脱線事故が発生しました。脱線した電車は付近の道路に乗り上げて多くの乗用車を巻き込み、被害を受けた人の数は未だ特定できておらず──』
「何やらテレビ屋が言っておるな。上手くいったのか?」
「ああ、細工も完璧だ。これならヒューマンエラーによる脱線事故として非術師たちに処理されるだろうね」
「◼️◼️◼️◼️◼️、◼️◼️◼️◼️◼️◼️?」
「勿論さ。非術師たちの恐怖が呪霊を作り出すというのなら、その恐怖を煽ればいい。公共交通機関の事故、人間の汚さが垣間見えるスキャンダル、狂気の事件とかを使ってね。こうして手を加えてやれば100年かけて産まれる呪霊だって、1年で生まれるかもしれないよ」
「ぶふぅー、ぶぶぅー」
「ああ、そうだね。人間が恐怖するのは環境だけとは限らない。それは畏怖や信仰の類であって、ドロドロとした猜疑心に塗れた恐れではない。今から私達が生み出すのは、今までの常識に適うモノじゃない。きっと素晴らしい混沌を齎してくれるだろうとも」
「───趣味が悪いな、お前は」
「失礼だな、母心だよ」
場所は移り、呪術高専東京校。
衛宮抜きで終業式を迎えた一年生たちは、ホクホクになった財布や通帳を片手に街中へと繰り出そうとしていた。
「特級呪霊は、最高なんだ。例えどんな調理方法を選んでも、それが全て美味しい事は私が保証する」
「俺らは食えねーって言ってんだろ。オッエー‼︎」
「無駄に語彙力高いから腹減ってくるんだよ」
「モノは試しだね。術式反転を応用すれば、呪霊玉にする必要すら無くなるなんて驚きだったよ。可食部は調理して食べ、それ以外は呪霊玉にして取り込めば良い。玉のサイズも小さくなって飲み込みやすくなるから一食二鳥だよ」
「一石二鳥までグルメ風にすんなよ。デブの思考だろ」
「ねぇ、なんで今から飯行くのに呪霊メシトークすんの?バカなの?脳にまでカロリーが染み付いたんじゃない?」
「ははは、呪霊はノンカロリーさ」
世の体重管理に励む女子高生全員を敵に回しそうな発言を並べ立てる夏油。事実、呪力の塊同然である呪霊玉はカロリー0の上に脂肪に変換される事もない。というわけで本小説において夏油デブルの出番は皆無なので、そこの所ご了承をば。
「そんで、飯どーする?夜まで食べ歩きとか行っちゃう?」
「乙女の胃袋を過大評価し過ぎ、ザギンでシースーだろ」
「竹下通りに美味しいクレープ屋がオープンしたらしい」
見事に意見が割れ、火花を散らせて睨み合う3人。
コミカルな雰囲気など何処へやら、原作のようなシリアスな空気が立ち込める。最初に動いたのは、戦闘慣れしている五条で──
「.....衛宮に決めて貰おう」
「「賛成」」
ピッポッパと衛宮のケー番をプッシュし、電話を掛ける五条。何らかの任務中だとは聞かされているが知った事ではない。この3人のノンデリぶりは今も健在、むしろ神父どもの教育により逞しく成長し、より図々しくなっているやもしれぬ。
『電源が切れているか、電波の届かない───』
「いや何処に行ってるんだよ」
「「それな」」
生真面目な衛宮の事だ、電池切れなんて間抜けな事はしないだろう。であれば電波の届かない場所、となると相当な山奥にでも送られたらしい。
夏休みの間もそこで過ごすのだろう、ご愁傷様である。
「アイツ今何してんだろうな?クソ暑い山奥でも黒スーツ着て護衛任務って感じか?似合わねー」
「案外アレかもよ?特級被呪者の巫女さんとイチャコラして、夏休み明けに一皮剥けて戻って来るってのも」
「うん、それで式場に歌姫が殴り込んでくる感じか」
想像に容易い光景だ。何処ぞの寺や神社で式を挙げる士郎、茶化す五条にケータイ片手に祝う家入、メインディッシュを楽しみにソワソワする夏油。
そこに巫女服モンスター歌姫が現れ、会場をミッコミコに荒らし回る。巫女服モンスターなだけあって一筋縄ではいかない。参列者は勿論、家入や衛宮、遂には夏油や五条まで巫女服を着せられてしまうのだ。
しかし愛の力でどうにかこうにか乗り切り、聖剣エクスカリバーを手にした衛宮が歌姫にケーキ入刀して物語は幕を閉じる──
「───ナニコレ?」
「知らん。お前ら、それ絶対先輩には言うなよ」
「巫女服の呪霊か、案外いるかもしれないね」
「いてたまるかよ、絶対歌姫みたいな顔してんじゃん」
さあ、今年の夏は何をしようか。海に行こうか、それとも衛宮みたいに山に行ってみるか。五条邸から抜け出して、誰かの家に泊まるのも良いだろう。
高校生活の中で3回しかない夏休み。夏油の真似ではないが、余す所なく使い切らなければ勿体ないにも程がある。
「そんで、昼飯どーすんのさ?」
「クレープ屋が一番だろう。甘い物が嫌いでも問題ない、ツナマヨコーンやスパムのクレープも有るから...悟?」
「───ヤベェ。凄く面白い事思いついた」
鼻塩「おや、今回は私たちが後書き担当か」
月姫「ねえねえ、ルシフェルって自分自身に相手を攻撃できない縛りを課してるんでしょ?相手が行動を止めたら千日手で詰まない?」
鼻塩「その場合は足払いで相手を動かす」
月姫「ふむふむ」
鼻塩「そして1秒前に相手がいた所に鉛玉をぶち込む」
月姫「ふむふ.....んん?」
鼻塩「そして1秒と少しだけ相手の時間だけ戻したらOK。銃弾が卑劣火影の如く飛雷神切りしてくれるってわけさ」
月姫「それ攻撃カウントされないの?」
鼻塩「直接狙わなかったらOK。だから転倒させる足払いや、その瞬間をリプレイする戦術が通せてるんだよ」
月姫「なるほどー!本気出したら強いって事だね!!」
鼻塩「君ほどの強者から褒められると些か照れるね」
月姫&鼻塩「あっはっはっは!」
メロンパン「怖ぁ......戸締りしとこ」
次回、「【思い出】正義の味方と呪術師について」
次回予告式後書き
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いーーーる!!(きんに君)
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必要ない、(さっさと次の話を)書け。
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好きにすればい〜んじゃな〜い?