【悲報】ワイら、呪術界に異世界転移する。   作:なんか変な色の翼

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夏油の術式反転の詳細を友人に見て貰うの巻

作者「どう?」
代理ミゲル「コレ、強スギネーカ?五条デモ勝ツビジョンが見エンゾ」
作者「でも夏油ならやりかねんだろ」
ミゲ「マア...ソレハ確カニ」

亀の歩みが兎を追い越した瞬間である。


【突撃】となりの京都校─参─【グッバイ京都校】

 

 

術式反転、呪胎刻蜘。

 

呪霊操術の裏の顔であり、誰も予想の付かなかった究極の進化。そして、術式としての一つの終着点であり、規格外の特異点でもある。

 

 

その効果は単純。呪霊を分解して呪力に変換するというもの。

 

 

呪霊は呪力によって構築されている為、それを飲み込める呪霊操術の使い手なら分解・そして吸収出来ると言われても頷ける話だ。しかし、ただ闇雲に分解すれば良いというわけでもない。

 

 

それは、手に入れられる呪力は呪霊の等級に依存するという縛りが自動付与されているからである。ただの4級呪霊を分解したところで、ちょっとした腹の足しにしかならないのだ。ケチな考えを持っていては活きない浪費社会の象徴のような術式反転。

 

 

しかし、逆に言えば夏油のような等級の高い呪霊を多数所持する術者からすれば貴重な回復リソースとなる。ただでさえコストパフォーマンスの高い呪霊操術に拍車がかかり、これで長期戦への対応力が格段と上昇したといえるだろう。

 

 

───しかし、今の夏油は違う。

 

 

 

 

「悟、そこで私は気づいたんだ。準1級以上の呪霊を吸収すると得られる呪力が格段と跳ね上がるという事に。ただ等級の高い呪霊を取り込めばいいとばかり思っていたが、そうでもないらしい」

 

 

 

五条に対峙し、待機させていた呪霊を玉状に戻して回収する夏油。

艶やかな黒色をしたそれ(・・)を、舌なめずりしながら夏油は見据える。

 

 

「だから仮説を立てた。術式を分解すれば、巨万の呪力を手に入れられるんじゃないかとね。ならば私のすべき事はたった一つだ、何か分かるかい?」

「一級クラスの呪霊を馬鹿飲みする事か?」

「解釈が狭いよ、悟。もっと君は世界(グルメ)を知るべきだ」

 

 

空いた方の手で、更に呪霊玉を出す夏油。

うっとりとしたその表情は、正に薬物中毒者のモノに近いかもしれない。

 

 

「悟は成形肉というモノを知っているかい?世の中では邪道だの問題があるだのと忌避されていたりするが、私は全然そうは思わない。昔の事件は気にしないタチだからね。まあ何はともあれ、一級でもまだ私の腹を満たすに値しなかったのさ。でも数少ない特級に手を出すのもなんだからね」

 

 

両手に持った呪霊玉をぶつけ、凝縮し、合成(ミックス)させる。

その瞬間、特大の呪力反応と共に眩い光を放ち始めた。呪霊の消滅反応に似通ったものだ。

 

 

「だから"作った"。こうやって無理矢理、術式を複数持った特級相当呪霊を創造するのさ。もちろん生得術式を一度に二つ持てば、肉体や脳を持たない呪霊といえどキャパオーバーで雲散霧消してしまう。だが、取り込むくらいの猶予はある」

「.....イカれてんな」

「グルメ家は調理の方も出来なきゃね」

 

 

その光球を呑み、取り込む。

刹那、夏油の体内から信じられない量の呪力が沸き上がる。その量は軽く、五条悟という器を3度満たして余りある程だ。

 

 

「さあ。私も来たよ、こっち側(・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呪術高専姉妹校交流会、個人戦。

 

ルールは簡単、相手を行動不能に追い込めば勝利。勝負は団体戦の区画を丸ごと使うので、場外は基本的には発生しない。ちなみに今までの試合は一方的な蹂躙で終わったのでカットである。哀れ京都校、哀れ2年、哀れ歌姫。

 

現在、準決勝。対戦カードは夏油傑と五条悟。最強コンビと謳われる彼らだが、五条悟の方が二歩も三歩も上を行っていたのが現実。それもそのはず、夏油傑は無下限呪術を突破する術を持っていないのだ。領域展延や術式殺しどころか、簡易領域すら習得していない。これでは一方試合となると思われたが、実際は───

 

 

 

 

 

 

「うッ!!オォォォォァァ!!!!」

 

 

超高速で突進してきた夏油を全力で"押し返す"五条。さながら闘牛師のようだが、全力でのパワー比べでは分が悪い。じりじりと五条の足が後ろに下がっていく。

 

 

「なんでお前もッ!!普通に無限を突破してきてんだよ、クソがッ!!」

「ハハハ!矜持が傷ついたかい、悟!!どうしてなのか当ててごらんよ!!」

「単純明快だろッ!!"正の呪力"で殴ってるからだろうが、馬鹿ッ!!」

 

 

無下限呪術によって作られた無限が悲鳴を上げて軋むのを感じる。そう、今の夏油は人間の肉体の器を超えて呪力を取り込んでいる。すると、肉体が壊れないように自動的に呪力が体内で反射され、正の呪力へと自動的に変換されるのだ。

 

正の呪力は負の呪力とぶつかると中和される。つまり、負の呪力によって行使される無下限呪術も中和対象。一瞬で拳がボディに到達するようなことは無いが、これ以上にない危機感を五条は感じ取っていた。

 

 

「普通に考えろよ、正の呪力って事は単純計算でも2倍の呪力が必要になるんだぞ!?六眼持ちでも無いヤツなら呪力ロスだって馬鹿にならないはずだ、それを力技ってお前──」

「逆に考えるんだ。どれだけ水路が細くとも、上流からポンプでゴリ押しすれば水は流せる」

「どんな大型ポンプだよ!?」

 

 

無理やり"蒼"を使って引き剝がしたが、一瞬で姿を眩ませてしまった。

全身に正の呪力を保護膜として使っているせいか、蒼の効き目がどうも薄い。

 

 

「──落ち着け。アイツの呪力を辿れば奇襲は避けられる」

 

 

先ほどの激突でヒビが入ったグラサンを放り捨て、六眼で呪力を探知する。

正の呪力を纏っているせいで探知自体は容易なはずだ。これで奇襲は防げる。

 

そう思っていた時期が、五条悟にもありました。

 

 

「オイオイオイオイ、速すぎんだろ!!!」

 

 

結論、無理だ。視覚情報で現在の夏油傑を追うには六眼が4つは要る。ならば呪力の痕跡を感知すれば良いと考えたが、どうやら下級呪霊をチャフとして設置済みのようだ。そこかしこから反応が上がり、一々確認していたら脳がバグりそうになる。

 

ならば、どうすべきか。思考時間0.1秒で彼が弾き出した答えは───

 

 

「────!!」

「一発逆転の、カウンターしか無いよなァ!?」

 

 

正の呪力だと断定できる範囲に飛び込んできた瞬間に迎撃、この手に限る。いくら呪霊を使って目眩ましをしようとも、正の呪力を持てるのは夏油本体だけだ。理屈は御三家秘伝の"落花の情"と同じで、敵の攻撃が来た瞬間に最速で迎撃するというもの。しかし本家本元のように呪力をぶつけるだけでは、今の夏油は止められない。

 

しかし、今の五条悟には最大にして最強の切り札の"赫"がある。術式反転に集中するためにニュートラルな無下限呪術を解かなければならないが、その威力は蒼の比ではない。例え夏油が正の呪力で全身を守ろうとも、中和しきる前にダウンさせられるという自信がある。

 

射角に捉えた。ここからどんな動きをしようとも、範囲攻撃で吹き飛ばせる!

 

 

術式反転、赫ッ!!!

 

 

術式に呪力を流し込み、深紅の光が二人を包む。対して夏油はノーガード。

勝った、そう確信した瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ」

 

 

 

 

──夏油傑、0.2秒での呪力格納──

 

 

 

 

赫が容赦なく放たれ、夏油傑を飲み込む。

 

指が第一関節から外れ、容赦なく吹き飛ぶ。

 

皮が凄まじい熱量で焼かれ、肉が焦げる。

 

足が折れ、潰れ、その中身が砕け散る。

 

 

だが、その全てが壊れた矢先に再生する。まるで逆再生でも見させられているかのような、驚異的な回復速度。

 

これを高専に入学して僅か半年の男がやってのけた。

 

 

 

「ようやく追いつけたよ、悟」

「─────マジか」

「簡単な話さ。君が休んでいる間に筋肉を鍛え、君が食べている時に呪霊を取り込み、君が遊んでいる時にも筋肉を鍛えた。亀の歩みだったが、ようやく()と同じ景色を見れた。そして、今からそれを超える──!!」

 

 

正の呪力を右腕に集中させ、同時に術式を回して呪霊を追加で分解する。その度に筋肉は内側から更に強化され、人間のキャパを超えて膨張していく。それを黙って見ている五条ではない。術式反転で解除した無下限呪術を再展開するのは諦め、少しでも多くの呪力を固めて防御の姿勢に入る。

 

 

 

術式反転、呪胎刻蜘(漲る呪力で トぶぜ)

 

 

 

この日。初めて努力の天才の拳が、真正の天才の顔面をブチ抜いた。

 

 

 





・呪胎刻蜘

呪霊を分解して呪力に変換する術式反転。等級が上がれば上がるほど得られる呪力は二次関数的に上昇し、特級呪霊を3体くらい消費すれば時間制限付きで里香ちゃんになれる。

術式が有る呪霊は桁違いに呪力を生む事に気づいた夏油は、一級呪霊を掛け合わせて術式を二つ所持した特級相当呪霊に進化させてから食う養殖みたいな方法を発案。コレを取り込むだけで秤の大当たり状態になれます。←は?

ちなみに秤の大当たり状態と同じく呪力が体内で反射して自動で反転術式され、対呪力防御がクッソ強くなり(蒼が殆どノーダメ)、攻撃時に相手の防御系術式も無効にする←は??

以上の効果は一級呪霊二体を消費した場合の効果である。


つまりどういう事かって?まだ成長させるって事だよ。まだ一年だぞって?知るか。
夏油も衛宮も五条も全員テコ入れさせて行くよ。

おいメロンパン、覚悟はいいか?俺は出来てる。



次回、「【集合】禪院家を螺子伏せようの会」

夏油の新技、その真相は?

  • 力isパワーのゴリラタイプ
  • 脳筋という事は筋肉が脳 テクニックタイプ
  • 害悪上等、リジェネ最高の回復タイプ
  • 五条も腰を抜かすレベルのトンチキタイプ
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