【悲報】ワイら、呪術界に異世界転移する。 作:なんか変な色の翼
オチは決めてるけど、ここら辺どう書こうかな~と迷ってたので
春坊さんの出していたフックを許諾を取ってお借りしました。
ありがとナス!
その秋は忙しかった。
近年頻発した事故事件の影響もあったのだろう。
特級三人が実質不在だったのもあるかもしれないが。
兎に角、蛆のように呪霊が湧いた。
理子ちゃんはあの後、士郎に連れられて戻って来た。
黒井さんは一つも責めずに、涙を流して無事を喜んだり
悟は士郎をナイスファイト、と茶化しながら労わったり
硝子はしーらね、なんて言いながら笑みを浮かべていたり。
理子ちゃんと黒井さんは、五条家で預かる事になった。
未だ高専生ながら、家の管理は悟のワンマンに近い。
家系図をちょっと改竄したり、メイドを一人雇うくらい楽勝だ。
全てが、上手く回っていた。
むしろ、怖すぎるくらいに。
「いっくよー」
「バッチこーい!」
秋も深まる十月の頭。呪術高専の中庭にて。
私と硝子は、悟の"実験"とやらに付き合わされていた。
最近、悟は研究室の中に引き籠りっぱなしで心配になっていたところだ。
こういう時は自分一人で抱え込まないタイプだったろう。らしくもない。
「それッ!」
「バーリア!!」
私が消しゴム、硝子がペンを投げてみたところ、ペンだけが空中に止まって消しゴムは腕をバッテンにした悟に命中した。このふざけた態度を解かないのを見るに、どうやら実験は成功らしい。
「おっ、いい反応。これどういう事か分かる?」
「.....術式対象の自動選択か?」
「さっすが傑、いい線行ってる!」
どうやら、今までマニュアル式でやっていたニュートラルな無下限呪術をオートマ化したらしい。呪霊との戦闘で普段は使わない"落花の情"を使った事で、術式に自動カウンターの性質を与えるのを思いついたとか。
六眼での補助が無ければ使えないとされる無下限呪術の継続使用について硝子から心配する声が上がったが、反転術式を使い続ける事で脳を修復しているから平気らしい。反転術式には通常より二倍の呪力を消費するが、術式を使用する部位にのみ絞れば自己補完の範疇で回せるそうだ。
「出力分割の調整に、赫と蒼の併用もボチボチ。それに、そろそろ領域にも取り組んでみようと思うんだよね。結界術特化の一級とか転がってねーかなー」
「それこそ天元様じゃないかい?結界術なら日本最強だろうし」
「そんじゃ、天内にでも教わりに行くか!妾は天元様とか言ってたし、領域展開の一つや二つくらい出来るんじゃね?」
「悟、厨二病いじめは良くないよ?」
悟は"最強"になった。いや、戻ったと言うべきか。
任務は全て一人でこなす。これは特級だからしょうがない。
士郎は精密治療の為に専門の機関に入院したから、暫く会えていない。
硝子は医師の資格を取るために、部屋で缶詰めして欠席する事が多くなった。
必然的に、私も一人になる事が増えた。
「それもそうだな....って。傑、ちょっと痩せた?大丈夫か?」
「ただの夏バテさ。大丈夫」
「本当かねぇ.....家入先生!彼は助かるんですか!?」
「蕎麦の中毒症状だ。三日以内に胃袋吐いて死ぬ」
「流石に酷くないかい?」
最善を尽くして来た。術式反転も極め、極ノ番も
悟によれば、極ノ番と呼べる技を二種も会得している術師は歴代で私が初めてだそうだ。
こういう事を聞けば聞くほど、二人に並んで立っていいという自信を持てる。
まだ、「私も最強だ」と胸を張って良いと思えるようになる。
だというのに──────
「悟。"例の件"に関してはどうするんだい?」
「例の.....ああ、封印が何たらとかいうアレ?無視でいいだろ」
「というと?」
「ありゃ、俺たちで内ゲバを起こさせて特級を縛ろうっていう狡いカマかけだろ。本気で俺を封印するつもりならお前らに直達が来るだろうし、そもそも奉仕活動で一ヶ月も猶予を与える意味が分からん」
上層部からの、呪術界からの追放を盾にした脅し。
これには流石に、腰を抜かすほどではないが驚いたというものだ。
何故、正しいと思った行動を貫いてこの仕打ちを受けねばならぬのか。
何故、同じ
「だから無視だ。刺客を放てば五条家と総監部で全面戦争、そりゃ向こうも御免だろ」
「おいおい、私たちへの心配は無しかい?」
「要らないだろ。お前らも最強なんだし」
「君が夏油君?」
「..........はあ」
「ははっ、テンション低いね~。早速だけど、どんな女が
あれから、2ヶ月の月日が流れた。
奉仕活動....要は、少し危険な任務への強制単独参加の期間も終わり、そろそろ給料が支払われ始める頃合い。悟が領域展開の最終段階に進み、硝子が息抜きに酒を飲みに街へと繰り出し、士郎が出張で九州のニュータウンへと向かった時期。
一人の胡散臭い女性が、私の元へと尋ねて来た。
「どちら様ですか?」
「ああ、ごめんごめん。失恋中だった?それとも男の方.....」
「しばきますよ。なんで素性も知らない人に話さなきゃいけないんですか」
一見無造作に伸ばされつつも、先の先まで手入れの行き届いた金髪。かなりの高身長。そして、高専の制服を
「じゃあ.....特級術師、九十九由基って言えば分かるかな?」
「貴女が、あの....!?」
「おっ、いいね。どのどの?」
「特級の─────」
"特級のくせに任務を全く受けず、海外をプラプラしているろくでなし"という言葉を喉の奥にしまい込む。危ない危ない、呪霊玉を喉に詰まらせず飲み込むトレーニングをしていなければ言い放っていた。流石は特級、恐るべし。
「.....並大抵の術師では滅多にお目にかかれない、幻の特級呪術師ですかね」
「凄い脚色されてんじゃ~ん!私って有名人!?」
「そうなんじゃないですかね。知りませんけど」
大阪出張で学んだ特級語録、"知らんけど"を展開。その効果、発動中の会話強制解除。追加効果で発言の責任から逃れることすら可能なので、面倒な相手にはコレを多用するのが一番だ。ありがとう、大阪のおばちゃん。
「はっはっは....あー、お腹痛い。笑わせて貰ったよ」
「そうですか。医務室は戻って右ですよ」
「おいおい、もう少し駄弁ろうじゃないか。"星漿体"の事とかさ」
─────空気が凍る。
特級呪術師だと言っていたが、独自の情報網が有るのか?
「それで、本題なんだけどね。あの場にもう一体"星漿体"がいたのか、新しく生まれたのか。いずれにせよ天元は安定しているよ。任務失敗を気に病む必要は無い」
「..........え?」
「ん、どしたの?そんなに心配だった?」
キョトン、という擬音の似合いそうな面食らった顔。どうやら本当に杞憂だったらしい。
「......本当に紛らわしい」
「若いうちから大変だねぇ。それと、今日来たのは君らを勧誘しようかなって」
「勧誘?」
「そ。君らの封印騒ぎが海外にまで聞こえてきてさ、変な事になる前に私が唾付けとこうかなって」
勧誘.....それも最後の特級術師から。ここで組めば、今までより総監部に対して強気に出られるだろう。なにせ、日本を転覆できる特級が揃い踏みなのだ。日本どころか世界をひっくり返し、七海の胃袋を十劃呪法して瓦落瓦落するには十分な戦力だ。
「勧誘という限り、私たちを何かに利用するつもりでしょう。それを教えて下さい」
「聡い子だねぇ。まだ社会人じゃないんでしょ?」
ポン、と気合を入れ直すように膝を打ち、彼女は語り始めた。
"この世から呪いを無くす"という、荒唐無稽な話を。
呪霊とは、人間の負の感情....要は呪力が積み重なり、形を持つことで生まれる。
とは言っても、その負の感情の矛先が取っ散らかっては話にならない。
恐怖、嫌悪、畏怖、或いは歪んだ信仰のように、大勢のベクトルが一つに向く事で呪霊になる。
個人の感情によって産まれる呪霊には限度があり、九割九分は蠅頭。精々四級のドベだそうだ。
しかし、その負の感情の矛先は何も外側だけに向けられるものではない。
我々呪術師のように、肉体を
また、術式を行使する場合の呪力は変質しており、呪霊を生む事は決して無い。
つまり、呪術師からは呪霊は生まれない。
全人類が術師になってしまえば、呪いはこの世から消え失せるのだ。
「でも、今のトップは総監部だ。非術師のサンプルなんて取らせてくれやしないよ」
「呪術規定、第八条ですね」
「そ、秘密の原則。あんなんが有るから研究が進みやしない」
"呪術の脅威"。それが総監部.....いや、呪術師の排除すべき対象。なんとアバウトな条文だろう。非術師、呪術師、呪詛師、呪霊、そんな区別などなく、ただ総監部の身を脅かすモノだけを排除するに特化したような文章。今のこうして真面に呪術師をやれているのも、彼らとの偶然の利害の一致でしかないのかもしれない。
「別にいいじゃないですか」
「ん?」
「なんで、正しいと思った事を誰かに批判されなければならないんですか?」
幸せな日常という化けの皮で隠していた、ドロドロした本音が口を突く。
そうだ、私は呪術師が嫌いだ。悟や硝子、士郎や歌姫、それに先生方。例外は数多く存在すれど、私は呪術師が嫌いだ。己の為に他人を犠牲にし、それを悔いもせぬ厚顔ぶりには吐き気を催す。他人の力や権威を借りつつ、それを顧みぬ精神性には鳥肌すら立つ。
だが、私は非術師も嫌いだ。理子ちゃんや黒井さんという例外は存在するが、私は非術師が嫌いだ。術師として人々を救う選択をした覚悟を知って知らずか、それを嘲笑うような態度を取る恥知らず共。うぞうぞと蛆のように湧く、術師というマラソンゲームの
どこかで士郎が"悪の敵になった"と語っていたのを思い出す。
ならば、私の討つべき悪は。
「それなら─────────────」
記録 2006年 12月
■■県■■市(旧■■村)
「これは、なんですか?」
「
「
「違います、事件の原因は取り除きました。その二人は無関係です」
任務概要
村落内での神隠し、変死。
その原因と思われる呪霊の祓除
「
「.....その方は、今何処に?」
「
・担当者(高専2年 夏油傑)は任務遂行直前に逃走
その際、呪術を使用可能とされる女児二名を誘拐。
また、住民17名が彼によって非呪術的な方法で暴行を加えられたと証言する
「分かりました。彼女らは此方で処理します」
「
「
「ははっ.......
・総監部の判断に基づき、夏油傑を特級呪詛師として仮認定。尋問のため捕縛を許可する。
・同人の執行人として、五条悟を派遣する。
青ジャージ「どんぶらこ~、どんぶらこ~」
高評価が有れば....このように.....連日投稿も可n....(吐血)
次回「【玉折-中編-】絶対に離さない」
皆が操作するキャラを選んでね!
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ジョイン ジョイン ゴォジョォ
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ジョイン ジョイン ゲトォ