【悲報】ワイら、呪術界に異世界転移する。 作:なんか変な色の翼
なんで投稿が遅いのかって?
......
..........ファンパレ、ですかねぇ(免罪符)
「真人。その裏梅とやらは信用なるのか?」
「さあ?交渉が通じる確率が一割、無視される可能性が一割、内容を聞いた上でキレる可能性と問答無用で殺しに来る可能性が四割でトントンなんじゃない?」
「お前.....ッ!まあ良い。儂も腹を括ろう」
「心配性だなぁ、こっちは保護者同伴みたいで嫌なんだよ?俺は大丈夫だから、帰ってお昼寝でもしてればいいのに」
テーブルに肘を置きながらヘラヘラと笑う真人に、呆れたように煙管を吸う漏瑚。テーブルという単語に違和感が有るのも当然だろう、ここは陀艮の領域では無く、天下の秋葉原。その中でも若い女性からのスキンシップじみたサービスの多い店。
所謂、メイドカフェなのだ。
しかし、今は営業時間前。
霊感が有ろうとも、彼らを見る者は此処にはいない。
「......やはり領域の方が良かったのではないか?」
「俺からすれば最高だよ?人から生まれた呪いだからかな、支配欲や独占欲の具現化みたいな奴らを見ると、同じ釜で飯食った同胞みたいな気分になるんだよね」
「頼むからソッチの道には走るなよ」
「走らないって。そもそも、陀艮の領域に入れて困るのは俺らでしょ。俺や漏瑚は何とかなるだろうけど、陀艮はワンチャン死ぬからね。三枚おろしの次は寿司にでもする気?」
「それもそうだが......ぬ?」
チリンチリン、と店の玄関に備え付けられていた呼び鈴が軽快な音を鳴らす。呪霊であれば戸を開ける必要は無い、となれば入って来たのは人間。もしくは、人の皮を被った何かだろう。
そこから現れたのは男とも女とも判別の付かぬ白髪の童。しかし、童といった可愛らしさは微塵も無く、纏った妖気が能面のような顔を冷酷に演出していた。
その名は裏梅、羂索により時を渡り、半年前に真人の手によって蘇った平安時代の術師であり、両面宿儺の忠実なる部下である。
羂索の手駒の中でも精鋭中の精鋭。宿儺の指をダシにすれば高専襲撃にも参加出来ただろうが、器の状態と不安定さを理由に使われなかった爆弾のような存在だ。
そんな火薬庫のような術師に、真人は────
「ヘ〜イ、メイドさん!ミルク1つ!」
「死ね」
恐るる事なく火を付けた。
『いいかい、真人。決して宿儺を恐れてはいけないよ。彼は君に尊大な態度を取るだろうけど、彼は生理的に弱者を嫌うからね。どれだけ力の差を感じても、対等に振る舞わなきゃいけない。勿論、調子に乗ったら死ぬけど』
『うっわ、何それ。とんだ即死トラップじゃん』
『理不尽も強さの一つさ。五条悟もその一例。彼は先代とは別格の突然変異だけどね。四百年前の六眼は魔虚羅に勝てなかったけど、今の彼なら全然余裕だと思うよ』
『ふぅん.....それで、俺はどうすればいいの?』
『さあ?この賭けに私が負けて、君が生きていたなら....私の遺産を全部くれてやろうかと思っただけだからね。さっき話した死滅回游も、君がいなければ成り立たないゲームだし』
『全部投げ捨てちゃうかもよ?呪いだし』
『それはそれで一興さ。兎に角、宿儺を起こすなら絶対に服従してはいけないよ。将を射落とすなら、先ず馬から。部下の裏梅あたりから接触を始めると良い。その時も───』
『────服従はするな、だろ?』
「まあ落ち着いてよ。俺はアイツの────"羂索"の代わりに会いに来たんだ。これなら分かりやすいだろ?」
「.....その名を出すか。今ヤツはどうしてる?宿儺様との契約は────」
「残念、五年前に衛宮士郎に殺されちゃった。だから俺は
激昂した裏梅の放った冷気を漏瑚で防御し、無事動かなくなったのを確認してから続ける真人。羂索と宿儺の間に何らかの不可侵の縛りが設けられていたのは知っている。それは、羂索が宿儺側からある程度の価値を見出されていたことを意味する。こう言ってしまえば、裏梅も自分の判断のみで真人を殺す事は不可能となる。
「.....チッ。よりによって呪霊に託したか」
「酷くなぁい?出しちゃうぞ?宿儺に会いたいって言ってた江戸の術師とか、二度目の受肉になる倭国の宿老とか、宿儺の事をえらく恨んでる自称天使様とか」
「おい馬鹿やめろ」
「冗談冗談、最後のは五年前にどっか逃げちゃったけどね」
「お前.....お前....ッ!また私の仕事が増える.....!!」
ちなみにリーゼントの江戸っ子(直喩)術師も現代社会に解き放たれているわけだが、完全に忘れている真人と何も聞かされていない裏梅にとっては知る由も無いことである。哀れ石流、今頃新宿駅から出られなくなっているのだろうか。受肉した身体から奪った現代の知識が有るとはいえ、その辺対応できてるのかは微妙である。
「まあ最終兵器の万?ってのは置いといて」
「置いとくな。それは生ゴミに捨てろ、今すぐ」
「嫌でーす(笑)。それはそれとして.....契約の話に戻ろっか。宿儺の器の話、聞きたいでしょ?」
またもや冷気を吹きかけようと構えた右手を、少し悩んでから下ろす裏梅。これで場は拮抗状態、話し合いの出来る最低ラインには落ち着いた。
「前任者のアイツは.....まあ、仕事はしたよ。器は産まれてたし、そいつの位置も特定済みだ。戸籍制度のおかげで助かったよ、
「役割は果たして死んだか。それで、残りは?」
「ああ、一億何たらでしょ?やるに決まってるじゃん」
馬鹿にしたような目線で真人を見る裏梅。それもそうだ、いくらポテンシャルに溢れる真人とはいえ、平安の世から生きてきた羂索には敵わない。そもそも、真人には死滅回游に必要な結界術の才能が絶望的なまでに足りないのだ。鼻で笑われても仕方が無いだろう。
「まあまあ、そう馬鹿にすんなって。俺と漏瑚と花御と陀艮.....これだけじゃ全然足りやしない。多分、五条悟に一網打尽にされて終わりだろうね」
「ならどうやって────」
「『幻影の呪霊』を捕まえる」
幻影の呪霊。それは太古より呪力を取り込み続けながら日本上空を回遊する、透明な鯨のような形をした特級呪霊。呪いは古ければ古いほどに人間からの負の感情を注がれ、更に強くなる。年代物の呪霊とあれば、その力は格別だろう。
「馬鹿め......あの呪霊は個としての意識を持っていない。呪力で再現された自然現象のようなモノだ。手綱の握りようのない暴れ馬を、どうやって繋ぎ止める?」
「ところがどっこい、その手段が有るのよ。俺らにとっちゃリスキーも良いところだけど、掴めば半ば勝ち確だ」
「.......呪霊操術か!?」
「
コミュニケーションの不可能な特級呪霊。それをコントロールする為に真人が目を付けたのは、特級呪霊さえも操れる高度な呪霊操術の持ち主.....現在、高専忌庫に封印されている夏油傑であった。
確かに難易度は高い。敵の根城に出向き、その敵からも隔離されている人間を掻っ攫おうというのだ。しかし、呪霊操術によって取り込める呪霊のスケールは術者の技量によって左右されるモノ。それを考えると、彼以外の呪霊操術使いを見つけるという手は先ず不可能なのだ。
「しかし.....いや、いい。私の目的は宿儺様の復活だ。お前たちの世迷言に耳を貸す気も無ければ、加担するつもりもない」
「ふーん、じゃあ高専の指は俺らのモンね?」
「.....この砂虫が!」
術式の氷にも負けず劣らずの冷酷な目つきを胃にも介さず、ペロリと舌を出して煽る真人。当然、裏梅についての話は羂索から聞いているから出来る芸当だ。安牌を取っていくだけで事を済ませられる人間ではない事など百も承知だった。
「まあまあ.....そう熱くならならないでよ。どうせアンタは人でなしだろうし、俺らは根っから人じゃない」
鼻で笑うような、嘲けるような、誰かにそっくりな笑みを浮かべる真人。
規格外の
太古からの刺客の数々に、
そして、もう一人の
役者は揃った。手を繋ぎ、ハッピーエンドを壊しに行こう。
戦争の靴音は、もうすぐそこまで迫っている。
入院したりファンパレしたり忙しい
次回の更新も少し遅れます。
年末年始isベリービジー。