「ねぇあかねちゃん」
「ん? 何ルビーちゃん」
いつものようにMEMちょの部屋で女子会を開催し、密林プレミアムで配信された最新の話題作を鑑賞して、あーだこーだと感想を言い合いひと息ついたところで、ルビーが急にあかねへ
「そういえばお兄ちゃんと付き合ってた時、何かプレゼントとかって貰ったことあるの?」
火種を落とす
「あ、うん何個か貰ったよ?」
「」ピク
耳をダンボのように大きくしたかなを苦笑しながらMEMちょが
「アクたんってどんなプレゼント送ってくれたの?」
話題を広げる
「んーとね、定番のキーホルダー(GPS付き)とかだね。あ、半年記念日の時にこのリングホルダーネックレス貰ったよ」
あかねは首元に下げたネックレス──青色の小さな七宝が嵌め込まれたシルバーのリングとそれに合わせたシルバーのネックレス──を手で持ち上げ見せびらかす
「あ、可愛いと思ってたけどそれお兄ちゃんからだったんだ」
「」ピクピク
耳をダンボにしつつ怒りの黒いオーラを出すかなから一歩引きつつ
「アクたんってなかなかセンス良いよね。なんか定番を押さえてるっていうか」
MEMちょはあかねのネックレスをマジマジと見ると感心の声を上げる
「MEMちょは? 今ガチの時誕生日あったんでしょ? お兄ちゃんそう言うところは外さないから何か貰ってるんじゃないの?」
「」ギロリ
その言葉に反応したかなからの鋭い視線を受け滝の様な汗を流し
「まぁ……ね」
と眼を逸らす
「何貰ったの? 見せて見せて!」
「あ、私も気になる。誕生日会のときはアクア君からはMEMちょに何も渡してなかったけど、次の日何か貰ってたよね? 中身までは聞けてなかったけど」
ルビーとあかねからの見せてコールに負けMEMちょは引き出しから小さな箱を引っ張り出す
「これ、なんだよね」
「へ!?」
「嘘! 指輪!?」
「はぁ? そんなわけないじゃないアクアがそんな良いものMEMに送るわけないじゃない私だって指輪なんて貰ったことないもの出会ったばかりのMEMにそんな贈り物するなんてあり得ない」
全員から好奇と困惑の視線と仄かな殺気を感じると
「ち、違う違う! これイヤリング」
お腹を抑え胃の痛みに耐えつつMEMちょは箱を開ける
そこには飾り気はあまり多くないが品が良い金色のイヤリングが入っていた
「アクたんが『これこの前デパートで見かけてMEMに似合うと思ってな。少し遅れたけど誕生日おめでとう』ってくれたの」
「わぁ……アクア君いいセンスだね」
「うん、MEMちょのに凄くあってるね」
「」グヌヌ
1人を除き好評なそのイヤリングをしまうと
「る、ルビーは? アクたんとずっと一緒にいるんだからプレゼント結構貰ってるんじゃない?」
「うーん、まぁあるにはあるんだけど……」
少し歯切れの悪いルビーはゴソゴソと鞄を漁る
「色々ねクリスマスだ誕生日だって時になんだかんだ言いながらプレゼントだけはくれてるんだけど」
そういうと取り出したのは
「あ、綺麗な赤色」
ベースがゴールドでありつつところどころにルビーが散りばめられたアンクレットと
「あ、こっちは綺麗な水色だね」
同じくゴールドをベースに少し大きめなアクアマリンが付いている落ち着いたブレスレット
「2つともルビーにすっごく似合うじゃん!!」
MEMちょは素直に褒める
「えへへ、ありがと」
照れ臭そうに微笑むルビーだったが
「でもね、デザインとかは好きだしとても嬉しいし今でも大事にしつつ気合い入れたい日は着けるんだけどね?」
急にその瞳に黒い星を宿す
「みんなは送られたアクセサリーの意味って知ってる?」
ルビーはその異様な雰囲気のまま3人に問いかける
「意味?」
MEMちょか首を傾げる
「……あ!」
あかねは思考を巡らせると以前役作りの為に調べた情報を思い出す
「え? あかね何か解ったの?」
「男性から女性へアクセサリーを送る場合その種類によって意味が有るの」
「ネックレスなら『あなたのずっと一緒にいたい』」
「イヤリングなら『何処にいても自分の存在を感じて欲しい』」
「ブレスレットはわかりやすく『束縛』」
「アンクレットなら魔除けやお守りの意味」
ひとつひとつ意味を上げていくとMEMちょの顔が赤くなったり青くなったり七変化していく
「何が言いたいかって言うとさ、やっぱりお兄ちゃんって」
皆の心が一つになり
「「「女誑しだね」」」
声が重なる
「「「「はぁ……」」」」
今日もアクアへの愚痴で夜は更けていくのだった
((お兄ちゃん(アクア君)め…私にだけ
ルビーとあかねはちょっとヤンデレ気味だし
(え?MEMですらプレゼントでアクセサリー貰ってるの?私デートまでしてるのに何も貰って無いんだけど)
地味でもなんでもなく最悪のダメージを受けるのは重曹ちゃん