「ガッ!?」
口の中から肺に残る
覚悟はしていた
腹部の焼けつくような激しい痛み
その痛みと流れ出る血液のせいかろくに動かない手足
真冬の海に流されもがくことも許されない現状
覚悟していた
(苦しい...なんでおれ)
今になって起こる後悔
(誰か助け...)
絶望のなかで走馬灯が巡る
その中でもひときわ輝く世界で一番の
寄り添うようにMEMと有馬の笑顔と歌声が頭に響く気がする
(ああ...もう大丈夫かな...)
あいつを止められた
ずっと昔から残る無念を晴らせた
(紗理奈ちゃん、ルビー、アイ...)
だから
もう
(おや..す.....み)
くるしくないよ
---穏やかな笑みを浮かべ眠りにつく
「ってベターな展開を考えてみたんだがどう思う?」
MEMの部屋にて創作談義になって、ちょっと雰囲気に流されて計画を映画の草稿ということにして話してしまった
「ばか!?え?おばか!?」
そしたらこんな反応だ
「失礼な」
心外だと思っていると
「え、マジで言ってんの?ドン引きなんだけど」
MEMはガチで引いていた
「だいぶ救いのある展開だと思わないか?主人公(俺だけど)こんな穏やかに
終わりを迎えられてるんだぞ」
もちろん創作ということにしてるが
「終わっちゃダメでしょ!?主人公勝手に満足してヒーローみたいに死んでるけど
大事な家族や友人を置いて死んでいいと思ってるの!?」
ないわーって顔をしながらMEMが憤慨する
「でもそうしないと大事な家族を守れないんだぞ」
言い訳をすると
「確かにこの犯人を止める方法はおバカな私には思いつかないけど」
「だろう」
俺は馬鹿じゃないが
「それでも私なら他の方法を探すよ」
「さっきと矛盾してんじゃん」
「自分じゃ思いつかないなら誰かに頼る。それこそアクたんに真っ先に相談するかも」
「は?」
「私はおバカだけどね、だからこそ自分にできることできないことくらいは解ってるつもり」
「!?」
「私ねもう絶対に家族を泣かせないって決めたんだ」
家族その言葉が胸に刺さる
「私がいろいろ諦めてたことお母さん気づいててね、アイドルやるって言ったとき
めちゃめちゃ喜んでくれたんだ」
私の自慢の息子と抱き寄せてくれた
「今まで助けてくれてありがとうって今度こそ自分のやりたいこと我慢せずにやってねって」
「弟たちもちょっと馬鹿にしてきたけどさ、それでも自分のことみたいに喜んでくれてさ」
「だから命をかけても守りたいけど、私が無茶なことしたら
泥臭くても汚くても私は生きていたい」
なにがあってもどんなことをしてでも幸せになってほしい世界一大事な
「大事だからこそもう泣かせたくないんだ」
「...」
もう決めたはずだ
「ってはず!!アクたんが変なこと言うから語っちゃったよ」
タハハと照れ笑いするMEMに
「...俺がいなくなっても大丈夫だろ?だってお前たちがいるだからルビーはもう」
こんなこと言うつもりはないはずなのに
「え?」
「俺なんか...俺みたいな
なんで俺の口は勝手に動く?
「...」
MEMが絶句しているのに
「俺は...」
はやく辞めないと
「
「っ!?」
いつの間にか握りしめて白くなってしまっていた俺の手を暖かく柔らかいものが包む
「アクたんのおかげで私は夢をかなえられたよ」
やさしく
「アクたんが頑張ってくれたからあかねは生きてるんだよ」
ゆっくりと
「アクたんがいるからルビーはあんなに嬉しそうに家に帰ってるんだよ」
溶かすように
「アクたんは器用だけどとっても不器用なとこもあるからさ」
「いなくなってもいい理由を探すんじゃなくていてもいい、
「少なくとも私はアクたんのこと好きだし私たちのそばでずっと笑っていて欲しいよ」
俺が生きていてもいいと伝えてくれた
「俺は...俺は...」
言葉が出てこない俺を優しく抱き寄せるMEM
「あえてこう言うね。アクたん、
「アクたんは義理堅いからさ私のお願いくらい聴いてくれるよね」
少しいたずらっぽく笑うMEMに
「.......しょうがないな」
と強がって見せた
もう少しギャグっぽくいくつもりだったのにどうしてこんなことに...
個人的にはアクアにMEMちょはもったいないと思います。
でもMEMちょかミヤコさんくらいの包容力というか母性が
アクアには必要だとも思うう矛盾
とりあえずアクアちゃんと幸せになれやボケなすび