・アクアさん、ルビーさん、アイさんドーム公演おめでとうございます。アクアさんとルビーさんは初めてのドーム公演ですがお気持ちは?
[ルビー]
・全然大丈夫です。お兄ちゃんやママと一緒なら、きっとなんだってできます!!!
[アクア]
・俺の方も大丈夫です。弟に背中を押してもらったんで、誰が見ても恥ずかしくないような演技をファンに見せようと思います。
[インタビュー]
・お二人とも気合が入ってますね。
[ルビー]
・弟がライブを見にきてますからっ……お姉ちゃんらしく、かっこいいところを見せないといけませんから……ねぇ、お兄ちゃん?
[アクア]
・そうだな、弟に兄貴のかっこいいところ見せるつもりで頑張ります。
第一話 転生
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『……縺壹▲縺ィ、蜷帙r待ってた』
『ずっと縺壹▲縺ィ会えるって菫。縺倥※縺溘sだ』
『繧ゅ≧縺吶$、君に会える……讌ス縺励∩だなあ』
『繝ッ繧ソ繧キ』
『パートナーだから』
八月一日。
唸るような暑さが脳を焼き付ける夏の日。僕は赤ん坊に生まれ変わっているのに気がついた。
……え、何、今どういう状況? 俺の手短いんだけど、首動かねえ……何? 変な文字化けの夢見たらなんか赤ん坊になってんだけど、どういうこと!? いわゆる
とりあえず、転生したからには情報がほしい。どんな世界に生まれ変わったかわからない今、もしかしたら魔法がある世界かもしれない。まだ赤ん坊だし、夢見る時間ぐらいはたっぷりあるはずだ。俺だって○ズマさんみたいにかっこいい魔法が使いたいし、剣だって持ってみたい!!!
体が思うように動かないし、首重いし、正直だるい。周りのものを探すために、短い手を伸ばしたり、小さい体をゴロゴロ動かしてみる……やった、髪の毛拾った。えーと、とりあえず俺の髪は少し長い夜空色……首は座ってないっぽい。見える範囲でも情報がほしい。
もう一度、体をゴロゴロと動かして周囲を見渡してみると、俺と同じぐらいの年齢の子供が二人おんなじ金色の髪……双子っぽい。金髪の三十路ぐらいの大人が一人、茶髪の女性が一人……あの二人の親かな?
マンションっぽい部屋。前世より金銭面が厳しい家の子に生まれ変わったのかな? と思う。前世がそこそこ裕福な家庭で育ったので、これからの生活がちょっと不安を感じる。これは少し贅沢な悩みだと思ってしまうが……そんな時に、向こうドアの方からガチャンと大きな音が鳴った。誰か帰ってきたみたいだ。
「ただいま!!!」
俺と同じぐらいの夜空の髪色の少女が、ビニール袋をいくつも抱えて部屋に入ってくる。あれが俺の姉……なのかな? 中高生ぐらいだから、流石に俺を産んでるわけないだろ。きっと両親が共働きで、俺の面倒を見てくれてるだけだと思う。
「おかえり、アイ」
「おかえりなさい、アイ。職場によってくるにしてはずいぶん遅かったじゃない。その荷物はどうしたの?」
……ん、
た、たぶん、仕事帰りになんか買ってきてくれたのかな? きっとそうだ、そうに違いない。中卒で働いて頑張っているんだな。すごいな、正直言って感心する。
「この前、『タイト』がお乳も今買ってる粉ミルクも上手く飲めてなかったみたいだったから、他の会社の粉ミルクを買ってきたの!!」
へえー、テレビ関連の仕事してるんだー。しかも、赤子の世話も手伝ってるみたいだな。俺の家庭は安泰そうで何よりだ。
「おいっ、お前そんなところ見られたらどうする!!!」
金髪のおっさんなんだか怒ってるみたいだな? なんか理由でもあるのかな?
「……そんなことよりさ、アクアやルビー、タイトはどうしてるの?」
あれ? なんで、あの
「アクアとルビーは寝てる、タイトは……起きてるみたいね……
「そっか、じゃあただいまの挨拶してくるねー」
「おい、ちょっと!?」
おっ、若い姉ちゃんが近づいてくるみたいだ。おっさんはなんか呼び止めようと……って、何かおかしい。
「アクアやルビー、タイトもだいぶ大きくなったし、これならライブに連れてっててもいいかなあ?」
顔つきが……なんか、若い子の顔つきじゃない。
「ダメだ、ライブの途中で泣き出したら、大変なことになる。しかも、アイの子供なんて世間に知られたら、もっと大変だ!!」
仕事場に来た産休中の同僚と、顔の雰囲気が似てやがるっ!?
「えー、いいじゃん。タイト達は滅多に泣かないし、この子達だってきっとライブが見たいはずだよー!」
金髪の男の方に顔を向けながら、こちらに近づいてくる。俺のベッドの前に止まって、俺を抱きしめる。
「ねえ、タイトも
…………
「だって、ママのライブを見たいって思うよねー、タイト」
ねえ、『ママ』って言ったのこの
「アイ、ガキが返答するわけないだろ」
おい姉ちゃん、抱き上げるのは構わないんだけどさ、さっきの話は本当なのかっ!? おっさんもなんとか言ってくれ!!!
「あら、珍しい、タイトがアクアやルビーみたいにじっとママを見つめてくれてる……今日は珍しく、眠そうにしてないもんね。生まれてからずっと眠そうな顔してたのに……今日はお目目がパッチリ!!!」
いや、そんなこといいから嘘だって言ってくれよ。ドッキリの方がマシだって!!! こんな文春砲確定の女から生まれてきたなんて信じたくないって!!!
「……あっ、そうだ。タイトには言えなかったことがあるんだ。アクアたちみたいにいつも起きていてくれなかったからね、改めて言うね」
いやじゃ、いやじゃ。文春女の話なんぞ聞きとうない……ワイにはそこの美人そうな茶髪のお姉さんが母親なんだ……信じられない、信じたくない、信じて欲しくないっ!!!
「ただいまー、ママだよ、『ターフェアイト』。私アイドルなんだ、これからよろしくね」
目の前のとびっきり可愛い笑顔が映る。一瞬ドキッと胸がなる。
……ん? 『ターフェアイト』?
『タイト』
『ターイト』
『ターフェイト』
……『
……って、俺もキラキラネームじゃねえかっ!!!
あれから、三ヶ月がたった。
なんか、他二人もどうやら兄妹で……三つ子で……ああ、なんかわかんないけど、あっちも転生者っぽいしどうすりゃいいんだよっ!? あっちはまだ気づいてなさそうだけど、転生ってそんなスーパーサイヤ人のバーゲンセールみたいにやるもんなの? この世界って、それこそチートだらけになるやん。それこそ、神様転生がよくある世界なのかよ!!! わかんねえ、たぶんアイさんやミヤコさんもおっさんも転生者じゃなさそうだし、なんかの人体実験でも受けたのか? うちの母親かもしくは俺たち三つ子のどっちか、両方かはわかんないけど、そんなことがあった記憶がないんだけど!?
いったいどうすればいいんだよーっ!!!
……はあ、こんな夜中に一人で悶々と悩んでても仕方ないって言うか、とりあえずハイハイができるようになったし、悪いけど調べ物させてねー。
大体今が2003年頃11月下旬……俺が生きていた年から20年近く前だ。俺がなんか知らないけど、転生した日の夜は2022年の初夏だったから十九年前に生まれ変わっているみたいだ。2003年にスマホ普及がしてるってことは、俺の世界より技術は進んでるみたいだ。
転生した世界がどんな世界なのかはわからないけど、ハーメルンの転生物でよくあるパターンだけは調べてみるか……とりあえず、知ってる物だけ……
『ポ○モン』は類似したものはありません。
『サザ○さん』ヒットなしです。
『ドラえも○』噂もありません。
『ちびまる○ちゃん』検索0件です。
「……あー、1番の有名どころがヒットしない。じゃあ、雑誌とかが別なのかな?」
ポケモンは小学生、コロコロコミック、サンデーで連載してたはず……じゃあジャンプ検索してみるか。俺の時代で有名なのは……
『呪術開戦』 『1178』件ヒットしました。
「ヨシっ、あたりを引いた!!!」
しかも、隠匿されているはずの呪術の情報が出てきたから、呪術開戦の世界じゃないのも確定。ラッキーが続くな、次に有名なのは……
『鬼滅の刃』 『3091』件
「これで、ジャンプ関連確定!!!」
二つとも漫画が出てるってことは、現代を題材にした漫画で検索していけばいいな、たとえば……
『ハイキュー』 1807件
『黒子のバスケ』 2700件
『ニセコイ』 2400件
『toloveる』 3000件
『青の祓魔師』 1200件
……ヒットが続く、ここって現代日本だから、『ワンピース』とか『ドラゴンボール』とかありえないんだけど、現代日本を題材にしたジャンプ漫画って思った以上に記憶にないぞ!!!
ヤバイ、もしかしたら記憶にない作品かもしれないけど、とりあえず知ってるジャンプ漫画(過去も含めて日本が出てくるもの)をできる限り検索していく……
『スケットダンス』
『武装錬金』
『るろうに剣心』
『遊戯王』
『終わりのセラフ』
『こち亀』
『幽☆遊☆白書』
『d-grayman』
…………でる、でる、でる。
『暗殺教室』
『ブリーチ』
『dr.stone』
『リボーン』
「ねえ」
……ダメだ、ヒットしてばかりだ。有名どころはあらかたやってんのに全部ヒットしてる。てかおかしくね、未来の作品を検索してんのにヒットしすぎだ。この世界の少年ジャンプっていつからやってんだよ。
『日の丸相撲』
「……貸してよ」
もっと古い作品でないとダメか?
『ど根性ガエル』
「ねえ、一時間ぐらい遊んだでしょ」
……ダメだ、たとえヒットしなくても情報が少なすぎる。しかも、世界が滅ぶ可能性がありうるから、転生させられたのかもしれない。もっと有名なやつでなんかないか……?
「……ねえってば!!!」
「……痛っ!?」
背中を叩かれたことで、ようやく気づいた。アクアとルビーが起きてる。俺がこの世界について検索してたって、いつから見られていたんだ?
「……えっ、見られてた? いつから、見てたの?」
「俺が見たのは漫画を検索しはじめたところから、その時にはルビーは起きてたよ」
「私……最初から、見てた。最近テレビで流れてる作品から、なんか古いやつまで検索してるのはなんでか知らない。ただ検索すればするほど、画面を食い入るように必死になって見てた」
頭が痛い。最初から見られてたなんて。 でも、調べなきゃいけない。少しでも、多く知ってる人と生きられる道を探すんだ。
「ふーん、なんか秘密でもあるのか? 大事なことなら話すべきじゃないのか? お前も俺やルビーと同じ転生者なんだろ。俺たち赤ん坊なんだから、誰かに頼らなきゃ解決しないよ」
でもいい加減に転生者同士話すべきかな? 俺ら転生者同士頭を悩ませれば、少なくとも答えぐらい出るか。
「そうだな、俺たちは選ばれた仲間なんだ。他の、転生者に、ぐらい……っ!!!」
……『選ばれた』、仲間…………赤ん坊? 『子供』……っ!?
ルビーが俺が手から離したスマホを取って、何かし始めようとしている。今すぐに確認しないと…… 嘘であってほしい
「あっ、おい、ちょっと貸せっ!!!」
ある一つだけ、…… 『信じたくない』
「いきなりどうしたんだ。そんなに焦りはじめて……?」
ジャンプ系列で漫画が出てたはず……
『デジモンアドベンチャー』……0件
……っ!!!
『デジモンテイマーズ』……0件
……ない!?
『デジモンフロンティア』……0件
……嘘だっ!?
『デジモンセイバーズ』……0件
……なんでっ!!!
『デジモンクロスウォーズ』……0件
…………ない。
『デジモンワールド』……0件
「
……ようやく、ようやく見つかった。『ついに見つけた』
「え、あっ、ちょっと、あんた何すんのよ!?」
ここは『デジモン』*1の世界だ。見つかったことが嬉しい。 怖い
これで、少しでも対策が打てる。『ずっと君を探していた』
「いきなり、ごめん。これさえわかれば大丈夫だから、今日はもういいよ」
嘘、全然大丈夫じゃない、時間が足りない。『不安なの、じゃあ助けに行くよ』
「ただでさえ眠い体なんだから、ちょっとは私にも使わせてよね!!!」
ルビーにスマホを渡す。今日はここまでだけど、あしたはデジモンシリーズの中に出てきたキャラが存在するのか調べなきゃいけない。『だって、僕は君のパートナーだからね』
「……タイト、手が震えてるけど本当に大丈夫なのか?」
アクアが心配してくれるおかげでなんとか落ち着ける。わかったからには、一分一秒でも無駄にはできない。怖い怖い、でも気づいたからには世界を救うために動かないと
『まだちょっと弱いけど、君の力になるためにここに来たんだ』
「えっ、ちょっとスマホ光ってるんだけど!?」
「おい明らかにおかしい光だぞ!!!」
「……何ー、眩しいんだけど。アクア、ルビー、タイト何かやってるの?」
発生源はスマホ……予想できるのは、デジタルワールド関連の異物。
『やっと君に会えたね』
星野家の部屋が光に包まれる。
…………思えば、これが全ての始まりだった。
僕とオイラと拙者と私。
彼等と出会う為に、俺は再び生まれ変わったのかもしれない。
不条理だと泣いたことも、受け入れがたく拒絶したことも、怒りに身を任せ全てを壊したことも、全部必要だったと今なら思える。
だからこそ俺は、今ここにいる。
仕事が落ち着いたので、久しぶりに投稿しました。
『推しの子』のアニメがやっていると聞いて、原作を読むとすっごく面白くって、久しぶりに二次創作を書いているのが楽しかったです。
前書きのインタビューはprologue編が終わるまで書きます。
次回からのあとがきはデジモンの用語について、載せていきたいと思っています。
それでは、今後ともどうぞよろしくお願い致します。