産まれた推しの子の電脳物語   作:阿後回

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2016/10/22/PM4:46

325:ハッカーも徒然 ID:sKJ4+CNoB
第三話が投稿されてからだいぶ経ったよなぁ
 
326:ハッカーも徒然 ID:Lz6u9aHM0
アレはマジでヤバかった。
 
327:ハッカーも徒然 ID:/rNk1eG7D
ユーゴのムゲンドラモン相手に、成熟期たった1体で1分以上時間稼で見せるなんてどんな無理ゲーだよ。
 
328:ハッカーも徒然 ID:LqlYxuxUq
ルビーちゃん、エグイ戦い方するなって思ってたけど……、まさか、戦闘面の方が得意だとは思ってなかった。
 
329:ハッカーも徒然 ID:RAO+Uvadz
アレでハッカーになりたてなんだろ……、とんだバケモンがいたもんだ。
 
330:ハッカーも徒然 ID:iqG+pWeGp
いつまでそんな話してんだよ。明日の朝には違う話が出るんだぞ!
 
331:ハッカーも徒然 ID:Z0Pmm96+1
……だってなぁ?
 
332:ハッカーも徒然 ID:ztKOMR2jE
ユーゴさんだって褒めてたしなぁ?
 
333:ハッカーも徒然 ID:/lPFk1L+x
『彼女みたいなハッカーは初めて見た。戦闘の実力なら、僕やフェイにも肩を並べるぐらいの才能がある人物だ』
 
334:ハッカーも徒然 ID:RmaRKKZIK
あのユーゴにここまで言わせるとは……な?
 
335:ハッカーも徒然 ID:cwEeAxQmP
ルビーちゃん、やっぱりエグすぎて草
 
336:ハッカーも徒然 ID:zDcdOvG0n
……そんなことよりさぁ、助けてほしいんだけど
 
337:ハッカーも徒然 ID:O/WNwHSx/
……助けてほしい?
 
338:ハッカーも徒然 ID:2e+UEK2W2
…………は?
 
339:ハッカーも徒然 ID:AktZkdv3D
こんなアングラに言いにくるなよ
 
340:ハッカーも徒然 ID:zDcdOvG0n
言いたくないんだけど……さ
 
341:ハッカーも徒然. ID:zDcdOvG0n
もうここしか頼るとこがない
 
342:ハッカーも徒然. ID:zDcdOvG0n
アカウントも破壊されたし、今は『EDEN』のアカウントを復旧中だから、掲示板ぐらいしか頼れる場所がない
 
343:ハッカーも徒然 ID:O/WNwHSx/
……まじか
 
344:ハッカーも徒然 ID:nTCSm6Usk
とりあえず言ってみろ
 
345:ハッカーも徒然 ID:zDcdOvG0n
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第五章 break break break beat beat beat
第一話 不穏な噂 助けを求められて


 

 2016/10/23/PM1:18

 

 

 現在、秋真っ只中、

 

 

「「あっ、っつぅうううぃいいい────っっ!!!」」

 

 

 ……そう、真っ只中のはずなのに、現在の気温は35度。秋の風物詩である焼き芋やキノコ、鮭や栗、りんご、葡萄様々な食べ物ではなく、私たちの手の中にあるのは、

 

 

 ────しゃくっ! 

 

 

「あはは、まだ暑いよね〜〜」

 

 そう、『アイス』である。

 MEMちょの手の中には某ダイヤモンドよりも硬いで有名な、パイセンの手の中にはスイカのバーが、私の手にはタイトが持ってきたバニラ味の『ダッツ』が、ダンスであったまった私達の体をスーッと冷やしていく。

 

「しゃくっ、……それにしても、なんでこんなに暑いのよ。小さい頃は30度前後ぐらいだったじゃない」

 

 パイセンは緑色のアイスを渋顔で食べながら文句を言って、

 

「嘘、……30度切ってなかったっけ?」

 

 あずきのアイスを舐めたMEMちょがその発言に驚く……というか、

 

 

「「…………」」

 

 

 パイセンとMEMちょ、早く食べないとアイス溶けちゃうよ? 

 

 

「地球温暖化が進んだんだからしょうがないだろ? 残暑でもこの暑さなんだ。少なくとも11月までは続くと思うぞ」

 

 

 ピッ、と、エアコンの温度を下げる音と、正論を話す男の声が聞こえる。

 

「うぅ〜〜っ」

 

 アクアが部屋に入ってきたのだ……、平然とした顔がむかつく。本当にむかついてきた。

 

「もーいやっ! 『EDEN』に行くっ!」

 

 私はデジヴァイスから『EDEN』のネットワークに繋いで、ホワイトボードの画面を開く。

 

「早速依頼をやるのか?」

 

 嫌味のようにこちらの画面を見てくるアクア。

 

「パイセンも成熟期を安定して倒せるようになったしね! アクア達に達成ポイントを追い越されちゃったしねっ!!!」

 

 そう、気に入らないのは、達成ポイントを抜かされたことだ。

 あれだけ苦労したのに、アイドルチームはまた役者チームにポイントを抜かされてしまった。割りのいい依頼を増やして、奴らを再び追い越さなければならない。

 

「また、いくのぉ〜〜? 動画の編集終わってないんだけどっ!?」

 

 MEMちょの文句は聞こえてくるけど…………、

 

 

「そんなの後々っ、アクア達にまたポイントの差を広げられちゃう。早く、多く、依頼を受けて、たくさんポイントを手に入れるんだからっ!」

 

 

『余計なもの』も買わされたんだし、早く達成ポイントを手に入れて、私は『ミラクル肉』をたくさん買いたいんだよ! 

 

「え゛ぇ〜〜っ!」

 

「いくわよ、MEM。こうなったルビーは止められないの知ってるでしょ?」

 

「…………うん」

 

 そんな会話が耳に入ってくるが、私は気にしない。

 

 

「いくよ、パイセンっ! MEMちょ! 依頼を早く解決しよっ!!!」

 

 

『EDEN』に早く入るのだった。

 

 

 

 

 

 その日は本当に夏のように暑い『おかしな』日だった。

 

 

 

「トドメだ……やれ、『クアトルモン』*1

 

「『フリーズウェーブ』ッ!!!」

 

 

「終わらせて、『サジタリモン』*2」 

 

「────『ジャッジメントアロー』ッ!!!」

 

 

 新しいデジメンタルを使い/使わされ、戸惑った/無駄な時間がかかったのを今でも覚えている。

 

 

「アクアくん! ワームモン! 光のデジメンタルの調子はどうかなっ!?」

 

「あんたら、よーやく新しい『デジメンタル』を使い出したわね」

 

 

 そういえば、あかね/パイセンが、デジメンタルの調子を聞いてきた。

 

 

「シェイドラモンとは違って、近接戦闘には向いてないな。臆病なワームモンにはそれが楽そうだが……、ワームモンは使いやすいか?」

 

「ううん、全然戦いやすいよ! シェイドラモンはシェイドラモンで近距離でも遠距離でも戦えたし、クアトルモンはクアトルモンで、大きなデジモンを相手にするときには、長い体で締め上げることもできるし……、相手の近くでも戦いやすいと思う!」

 

 

 ワームモンが気に入っていたので、俺も戦略に組み込もうと思っていた。

 

 

「手数が必要ってわかっただけだよ……、ほんとは必要ないけどね」

 

「ルビーの言うとおりだ! アーマー進化なんて邪道だ邪道っ! 真の力は究極体になってからが本番なんだぞっ!!!」

 

 

 ブイモンと私の意見はおんなじで、デジメンタルなんて早くデュナスモンになる為、早く『ミラクル肉』を手に入れる為の手段に過ぎなかった。

 

 

「ふーん、ちょっとうらやましいかも?」

 

 

「あはは、すごいこと言ってる……、番組の展開なんてお構いなしだよ、この2人」

 

 

 不知火の言葉が気になった。/MEMちょの言葉に少しだけカチンときた。

 

 

「……なんでだ?」

 

「だって、いろんな進化ができて、ワームモンがとってもおもしろいじゃん」

 

「本当なら俺にだって、もっと強い進化になれるんだ! ……だけどな」

 

「今は無理、でしょ?」

 

「……むぅ」

 

 

 ガブモンが不満そうにしていて、

 

 

「あんたらね、いい加減にしなさいよっ! 番組のことも考えなさい!!!」

 

「そうだぞ! 少しはカナのことを考えたらどーなんだ? 本当ならもっと強く戦えるだろっ!!!」

 

「あーあー、私には聞こえなーいっ!!!」

 

「あのさ、コロナモン。自分の切り札をテレビでたくさんの視聴者に見せてどうするんだよ? 俺達の邪魔してくるハッカー達に対策打たれたら元も子もないだろ?」

 

「それは……そうだけど、カ〜〜ナ〜〜っ!!!」

 

「ちょっ、離れなさい! ウザイ、暑苦しいっ!!!」

 

 

 パイセンとコロナモンが突っかかってきて、

 

 

 

「役者チーム!!!」/「メムお姉ちゃんっ!!!」

 

 

 

 その日、俺達/私達は、

 

「……ん?」/「あれ? ウンチーズのとこの男の子だよね?」

 

 迫り来る脅威に気づかなかった。

 

 

「頼みたいことがあるっ!!!」

 

「……ぐすっ、メムお姉ちゃんっ、メムお姉ちゃんっ!!!」

 

 

 ゴミのような臭いを撒き散らす大人が頭を下げてきた。/小さな子がピンク色の顔を泣き腫らしながら、私達の方へと走ってきたのだ。

 

 

「お前らはスチームリーマンの……、リーダーだった男だよな?」

 

「どうしたのっ!? そんなボロボロになって、……しかもそのピンク色、ガーベモンの……、泣いてるってことは喧嘩でもしちゃったのかな?」

 

 

 俺はすぐに近づいて、

 

 仲が良かったMEMちょが男の子から話を聞き始める。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()!!!」

 

()()()()()()()()()()()()()()()!!!」

 

 

 あまりにも切羽詰まった様子の男/子供に、

 

 

「────っ、レアモンがどうかしたのかっ!?」

 

「ガーベモン? ガーベモンがどうかしたのっ!?」

 

 

 俺/MEMちょは心配になって/焦った様子で話を聞いた。

 

 

「一時期パグモンを売り捌いていた奴が、突然襲いかかってきたんだっ!!! それで、俺達はそいつを倒そうとしてレアモンが、レアモンが……」

 

「落ち着け、何があったか説明しろ」

 

 

 1番最初の依頼の原因……、以前スレッドに書かれていたパグモンの大量発生の原因の話がスチームリーマンの男の口から聞こえてきて、それがなんの関係にあるのか……、要領がうまく得られず、頭を悩ませた。

 

 

「変なメガネの……変な格好の人がやってきて、ガーベモンが、ガーベモンがっ!!!」

 

「うんうん、ちゃんと聞いてるから、落ち着いて話してごらん? 私達は、逃げたりなんかしないから……」

 

 

 俺/MEMちょの言葉に男/男の子が落ち着きを取り戻して、/落ち着いたと思ったら、

 

 

「……すぅ、ああ、落ち着いた」

 

「……うっ、うん。あのね」

 

 

 男/男の子はその『映像』を映し出した。

 

 

 

「「()()()()/()()()()()()()()()()()()()()()()()」」

 

「「「「────っ!?」」」」

 

 

 流れていくレアモン/ガーベモンが暴れ出す様子。

 

 

「奪われた、だと?」

 

「それっていったいどういうことですかっ!?」

 

 

 俺とあかね、不知火はその映像を見ながら、当事者に状況を聞く。

 

 

「……詳しく話を聞かせてもらっていいかな?」

 

「ちょっと、ルビー……あんた怖がられてんだから、隅っこにいなさいよ」

 

 

 私はその映像が気になって、男の子に聞いたけど……、パイセンにそう言われてしまう。

 

 

「……『黒いバネみたいな輪』が飛んできて、レアモンの腕に巻きついた途端、俺や仲間を攻撃し始めた」

 

「『変な形の輪っか』が飛んできたと思ったら、ガーベモンの目が突然赤くなって……、みんなを、みんなをっ!!!」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()/()()()()()()()()/()()()()()()()()()()

 

 

「……操られた、というわけですか」

 

「…………」

 

 

 その映像を見て、俺/私は1つだけ疑問に思うことがあった。

 

 

「そもそもなんで私達に依頼してきたんですか? 私達よりも強いハッカーなんてたくさん……、たとえば、ユーゴさんにお願いすることだってできたはずです。それなのに、なんで」

 

「どうして俺達に聞きにきたんだ? ユーゴなら解決できたかもしれないだろ?」

 

 

 どう考えても俺達の戦力では敵わない可能性が高い敵だ。それなのに、なんで聞いてきたんだ? あかねと頷き合って、俺達は男に話を聞いた。

 

「ブイモン2人を退けて」

 

「────ちょっ、ルビーっ!?」

 

「ルビー、近づいちゃダメだっ!」

 

「ユーゴさんならきっと解決してくれると思うけど……、なんで私達に聞いたの?」

 

「ちょ、ルビーっ!? 頼ってきてくれたこの子になんてこと言うのっ!?」

 

 今の私達じゃ勝てない可能性が高い。

 ただでさえデュナスモンに参加できないのに、戦力の未透視が立たない相手の話をされても困る。どう考えても私達じゃなくてザクソンに頼んだほうがいい案件だ。ユーゴさんに頼んだ方が絶対にいいと思ったから、パイセンを押し退けて男の子に直接話を聞いた。

 

 

「……それは、そうなんだが……君達に聞くのか1番だと思ってね」

 

「……なんでですか?」

 

 男は目を逸らしながら、

 

「それなんだけど……ガーベモンを襲った奴が……」

 

 男の子は指をさして、

 

 

 

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「「「────ッ!?」」」

 

 

 

 その日、俺達は/私達は知ってしまった。

 

 途方もない悪がいることを、/ただ強くなるだけでは敵わない敵がいることを、俺達/私達は知ってしまったのだ。

 

 

 

「「……黒い、『D-3』?」」

 

 

 

 これから始まる本当の意味での戦いを。

 

*1
レベル:アーマー体 タイプ:幻獣型 属性:フリー種 必殺技:『フリーズウェーブ』

 “光のデジメンタル”のパワーによって進化した、アーマー体の幻獣型デジモン。翼を持つ白蛇の姿をした太陽と風の化身。とても神聖な存在であるが、うかつに攻撃しその怒りをかうと呪い殺されると言われている。しかし、物静かな性格で自ら戦いを挑むようなことはしない。必殺技は体を螺旋状に回転させて発生する光線で、相手の息が止まるまで締め上げる『フリーズウェーブ』。

*2
レベル:アーマー体 タイプ:幻獣型 属性:フリー種 必殺技:『ジャッジメントアロー』

 “希望のデジメンタル”のパワーによって進化したアーマー体の幻獣型デジモン。ケンタルモン族の上位種であり、幻の存在であると伝えられていた。古代種デジモンがデジメンタルの力によって擬似進化したアーマー体であるが、ケンタルモンの中にも突然変異的に(アーマー進化ではなく)進化することもある。この形態でいるにはエネルギーを大量に消費してしまうため、短時間で戻ってしまう。必殺技は超金属クロンデジゾイド製の矢を放つ『ジャッジメントアロー』。





2016/10/20/PM3:13


とある喫茶店にて、

「進捗は?」

マナトは電話をかけていた。

「うん、……うん……そっか……わかってる。だけど、どうしてもやらないといけないことだ」

勉強してる時に頭を悩ませてる表情も好きだけど、やけに深刻そうに、それでいて……とっても真剣に話している彼の顔を見るのが私は好きだった。

「……無茶を頼んで悪い……、だけど、必要なんだ」

いつにも増して、深刻そうに頼む彼。そしてそんな彼の時間をもらっている私。

「わかってる……、うん……うん、そうか……、頼んだ」

私を優先させてしまっていること……、それが申し訳なくて、私を優先してくれること……それがとても愛おしくて、

「……どうかしたのか?」

とても、とっても、嬉しく思えるのだ。

「誰と話してたの?」

電話を切った彼に私は電話の内容を聞いた。

「部下に連絡……、仕事で重大な事件が発覚してな。今テレビでやってる……ああっ」

仕事の内容を話す時に内緒話をするように顔を近づける。

(オフレコで頼む)

間近にある真剣な顔。

私達の他に誰もいない店内のはずなのに、囁くように、私だけに聞こえるように話すその仕草。

私だけに話してくれるという特別な信頼。

それだけで、私は彼のことをとても愛おしくて堪らなくなってしまっていた。

(『D-3』の試作機一号(プロトタイプ)』が盗まれたんだよ)

彼との秘密の会話。

そこで出てきた『D-3』のプロトタイプという単語。

彼の勤めている『カミシロ』が今やっている番組を思い出した。

(ーーーーっ、それってだいぶ不味いよねっ!?)

『カミシロ』がやってる番組。
役者チームとアイドルチームで分かれたどこかマナトに似た主役の兄妹。その主役達が持つ新しいデジヴァイス『D-3』……その試作機(プロトタイプ)が盗まれたという話に驚愕した。

(正直言って……かなり不味い)

彼も苦々しい顔で、私に話す。私はだめもとでマナトにとあることを聞いてみた。

(犯人とかわかってないの?)

彼はこんなにも苦々しい顔で話してることから、きっと犯人はまだ見つかってないのだろうと思ってーーーー、

(いや、犯人は既にわかってるんだけどな……、)

…………見つけてるんだ。さすが天下の『カミシロエンタープライズ』。

(犯人って?)

私はその言葉を飲み込んで彼から犯人について聞いてみる。

(詳しくは言えないんだが……、旧カミシロに出資してた四宮のお偉いさんでほぼ決まりらしい。具体名まで言うと一般の人にもバレるレベルの有名人だ)

そして、1枚の写真を私に見せてきた。

「ーーーーうえっ!?」

この人、テレビでなんどもなんども出てくる政治家の偉い人だよねっ!? そんな有名人がこんな犯罪やっていいのっ!?

「……そんな反応になるよなぁ」

呆れた様子彼はでそう話している。うん、それは、まぁ、こんな顔にもなるよねって感じだ。

(……で、その『試作機一号(プロトタイプ)』は誰が持ってるかわかってるの?)

(それがどこにあるのか捜査中……で、さ……)

彼はPC型のデジヴァイスを動かしながら、私と話をしてたんだけど……、とある1つのサイトを開いた時にキーボードを触る手の動きが止まった。

「…………どうかしたの?」

「いや、……ちょっとな。この掲示板の一言が気になって……」

そのサイトは某有名な掲示板のサイトだ。そこの題名は、5日ぐらい前に放送された『カミシロ』の番組の内容が書かれていて……、

「…………っ」

うん、ちょっと、かっこよすぎる。
真剣にそのサイトを見てるだけだけど、もともと絶世に近い容姿に真剣な表情が合わさって、まるでフィクションから出てきたような、作り物めいたその表情がとてつもなくかっこよく見えてしまった。

「……っ、どうかしたのか?」

じっと見ていたのに気づいたのか、パッチリと開いた大きな目でこちらを見つめられてしまう。その吸い込まれるような瞳にさらに胸が高鳴った。

「いや、うーん?」

だけど、私はにやりと笑うだけ。戸惑ってなんかやらないのだ。この時間だけは私だけのものなんだから、彼を独占していたかったから、

「なにか気になったことでもあったのか?」

彼の顔はすぐに掲示板に移ってしまう。どうやら、私が掲示板に何か気付いたのだと思ってしまったらしい。私が見ていたのは、彼の顔だったというのに…………、

(…………)

この、鈍感めっ!!!

「なんでもない!」

私は大きな声を出して、件の掲示板を一緒に見るのだった。

1/1の番外編のアンケートについて 〆切 12/26

  • √カオスドラモン 星に寄り添う月世界
  • √??? 失望の果て
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