産まれた推しの子の電脳物語   作:阿後回

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1:洗脳デジモン捜索隊 ID:E+YokYdzJ
 専用スレ立てました……で、どういうことだってだよ? 
 
2:洗脳デジモン捜索隊 ID:UEDgROvbi
 俺のカブテリモンが奪われた。腕になんか変な黒いリングがついた時に、目の当たりが真っ赤に染まって、俺の言うことを聞かなくなったんだ
 
3:洗脳デジモン捜索隊 ID:mVoJ7raJb
 目の辺りが赤く……? (カブテリモンを見つつ)妙だな? 
 
4:洗脳デジモン捜索隊 ID:JhgEnOGsq
 そもそもカブテリモンに目があるのか? 
 
5:洗脳デジモン捜索隊 ID:60SmG8jpE
 俺にはあるように見えてんだよっ!!! 
 
6:洗脳デジモン捜索隊 ID:4lZubOAbb
 …………茶化すな。情報を早く上げろ
 
7:洗脳デジモン捜索隊 ID:U2j0HpViW
 俺や仲間のデジモンをぶっ飛ばして、『蒼色の人影』を背中に乗せて飛んでったんだ。あいつプライドが高くて、俺だって背中に乗せたことない奴だったのに……っ!!! 何で、うらやましいっ!!!
 
8:洗脳デジモン捜索隊 ID:nYLnTXXWd
 おい、嫉妬混じってんぞ……、てか、性格も変わるのかよ
 
9:洗脳デジモン捜索隊 ID:/Xq2zFeUE
 ……でもなんで『パグモン事件』のあいつの犯行だって気付いたんだ? 蒼色の人影を見たってだけだったんだろ? 某蒼色マントの何でも屋ハッカー達じゃないのかよ
 
10:洗脳デジモン捜索隊 ID:ddW/iHi4i
 フーディエはそんなことしないっ!!! 
 
11:洗脳デジモン捜索隊 ID:74ZOhBTrc
 うわ出たっ!? 
 
12:洗脳デジモン捜索隊 ID:hJezAvp/e
 フーディエ厨
 
13:洗脳デジモン捜索隊 ID:77d7lsh7o
 フーディエは絶対にそんなことしないっ!!! 
 
14:洗脳デジモン捜索隊 ID:bdkE8QZQm
 ……でも、なあ
 
15:洗脳デジモン捜索隊 ID:k5Ks/WG18
 トップがアレだしなぁ
 
16:洗脳デジモン捜索隊 ID:l/Fro/V8a
 とりあえずフーディエは……、龍司はそんなこと絶対にそんなことしないからっ!!! 
 
17:洗脳デジモン捜索隊 ID:9K1mu/bNO
 …………実名出すの、きめぇ
 
18:洗脳デジモン捜索隊 ID:vuckjugwr
 とっととROMってどうぞ。ネットのマナー学び直してきてね
 
19:洗脳デジモン捜索隊 ID:tylRBwx3E
 がるるるるるっ!!! 
 
20:洗脳デジモン捜索隊 ID:/3sfAyF6g
 唸ってて草なんだが、
 
21:洗脳デジモン捜索隊 ID:H0ZtHLvWU
 うるさいっ!!! 御島龍司はそんなことしないっ!!! 
 
22:洗脳デジモン捜索隊 ID:pU79jAKl0
 暑くなんなって
 
23:洗脳デジモン捜索隊 ID:AB75qkQK3
 うるさいっ!!! 
 
24:洗脳デジモン捜索隊 ID:oaY7Mzepe
 あのぉ、すみません
 
25:洗脳デジモン捜索隊 ID:9nOuNxjoq
 ────ファッ!? 
 
26:洗脳デジモン捜索隊 ID:IVmog84hC
 誰だよ、こいつ? 
 
27:洗脳デジモン捜索隊 ID:tYJ1a9K7y
 誰だよ(野獣の叫び)
 
28:洗脳デジモン捜索隊 ID:PXi5JXTvO
 何の用だ。ここは前回スレに現れた被害者の為に洗脳? されたデジモン達を捜索する板だぞ
 
29:洗脳デジモン捜索隊 ID:ORrIBY1kl
 私のデジモンも探していただけませんか? 
 
30:洗脳デジモン捜索隊 ID:c3OQ0ACns
 えっ、2人目っ!? 
 
31:洗脳デジモン捜索隊 ID:L9Nc8bDwQ
 こんなに早く新しい被害者が出たのかよっ!? 
 
32:洗脳デジモン捜索隊 ID:R4C75+e6y
 情報求む
 
33:洗脳デジモン捜索隊 ID:7V3qyaXtU
 私の可愛いグレイモンちゃんを助けてください
(スレにあげられるファンシーなリボンを左の角につけた笑顔のグレイモンの写真が載せられる)
 


第二話 奪われたデジモンを取り戻せ!

 

 2016/10/23 PM8:00

 

 

「すぐに助けに行くべきだよっ!!!」

 

 

 場所は壱護プロの会議室。

 ウンチーズの子供達やスチームリーマンのリーダーのデジモンが奪われたと話をしていたところ、すぐにMEMちょが立ち上がってそう言った。

 

「駄目だよ、MEMちょ。それは絶対に駄目」

 

 口論になるのはわかってる。わかってるけど……、うん、今はそういうしかない。

 

「ルビー、何でっ!? あの子達が困ってるんだよ!!!」

 

 黒い『D-3』を持った男が現れたと思ったら、黒い輪っかにバネのような輪っかが飛んできて、お互いのデジモンにハマった途端デジモンは操られた。そんな状況で私達に本当にできるのか……と思案する。

 だけど、MEMちょの気持ちもわかる……、うん。

 

「感情で決めちゃ駄目だよ。やるなら、徹底的に……、罠を張って確実に仕留めないと」

 

 相手の戦力は未知数……、今の私にできることはあの時のタイトを真似ること、だけだ。

 

「……策はあるのか?」

 

「3つぐらい……だけど、うまくいくかわからない。……それより、一番の問題は」

 

「どうやって敵を誘き寄せるか、だよな?」

 

「うん」

 

 アクアの言葉を聞いて頭を悩ませる。

 前の戦いでは、私達自体が『(エサ)』だったから相手も積極的に私達を狙ってやってきた……でも、今回は違う。

 

(狙われたのは……、私達じゃない。番組に登場する予定のハッカーチームのリーダーと子供だ)

 

 私達は囮にすらならない。

 

「……どうやってやる?」

 

「わからない」

 

 アクアと一緒に頭を悩ませる。

 

「被害報告のあった場所に行くべきか?」

 

「ううん、サーバで狙われたのって話も聞いたから、通り魔に近い何かだと思う」

 

「…………うっさいわねッ! ウジウジ言わず、とっとと足で探せばいいんじゃないのっ!!!」

 

 

「「それができたら苦労はしないっ!!!」」

 

 

 この空気に耐えられなかったパイセンがそんなことを言うが、それができたら苦労はしないのだ。

 

「……せめて、敵が私達を狙ってきてくれたら」

 

 反撃のしようがあるのに……、そう言おうとしたそのときだった。

 

 

()()()()()()()()()()()()

 

 

「「「────っ!?」」」

 

 アクアの彼女、黒川あかねがそう言ったのだ。

 

「────、あかね、何でそう思うんだ?」

 

 あかねちゃんは自分が持つD-3を指差し、こう言った。

 

「そんなの簡単だよ……だって」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 2016/10/28/AM6:50

 

 

 作戦の実行から5日目。

 デジモンを奪われたハッカー達から、襲撃を受けた時間を統計し、囮捜査を行う。そして、ついに……、

 

「……来たっ!?」

 

 クーロン周辺のとあるサーバ。そこに『レアモン』と『ガーベモン』が突然現れた。

 

「ブイモンっ!!!」

 

「おうっ!」

 

 

 [ブイモン 進化]

 

「『エクスブイモン』ッ!!!」

 

 

「ワームモン、やれるな」

 

「任せてよ、アーちゃん!」

 

「デジメンタルアップッ!!!」

 

 [ワームモン アーマー進化]

 

「燃え上がる勇気 『シェイドラモン』ッ!!!」

 

 

「ファイラモンッ!」

 

「レキスモンッ!」

 

「ガルルモン」

 

「ツチダルモン、やってっ!!!」

 

 

 みんながみんな私達と同じようにデジモンを進化させる……けど、

 

「『ウンチバズーカ』」

 

「『ヘドロ』」

 

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 

「「「────なっ!?」」」

 

(やっぱり)

 

 私はエクスブイモン、アクアはシェイドラモンと一緒に空へと逃げ、ファイラモン、レキスモン、ガルルモン、ツチダルモンは、後方へとお互いのパートナーを抱き上げ後方へと大きく跳んだ。

 

(狙われるのも想定通り!)

 

 あかねちゃんとの会議の内容を思い出した。

 

 

『ブイモン達が狙われるって、どういうことよっ!?』

 

 パイセンがあかねちゃんにつっかかるようにそう聞いた。

 

『敵の狙いはたぶん、『アーマー進化』……。それを使えるデジモン狙ってくるんだと私は思う』

 

 私は疑問に思った。

 ザクソンのユーゴのデジモンを操った方がいいと私は思う。

 

『『アーマー進化』……どうしてそう思うの?』

 

 

()()()()()

 

 

 あかねちゃんはそう言った。そのときは『……珍しいからって』って思ったっけ。

 

『ハッカーの掲示板サイトを閲覧したときに少し気になる内容が目に留まったの』

 

 あかねちゃんが見せたのはとあるサイトの掲示板だった。

 

『デジモン洗脳捜索隊?』

 

『……うん、その掲示板なんだけどね。私には1つ気になる名詞を見つけたの』

 

 そこの文章にあったのは、奪われたデジモンを捜索する内容。そしてアクアの目にとある言葉が入る。

 

『────っ、これはっ!?』

 

 アクアが指差したその言葉は……、

 

 

『『パグモン事件』?』

 

 

 とあるハッカーがパグモンをたくさんコンバートをして、ハッカー達へと売買しはじめるが、すぐにブームが過ぎ去り……最終的に『EDEN』に放流して、大量発生の原因になったという内容だった。

 

『アクアくん、フリルちゃん、……パグモンが大量発生した事件があったのを覚えてる?』

 

『覚えてる。初めてシェイドラモンに進化したあの事件のこと?』

 

『ハッカー達の間ではその事件のことを『パグモン事件』って呼んでいるみたいなんだ』

 

『パグモンを売買していた人物。その人物と同一人物の犯行?』

 

『お金がほしい売買したい人間、……そして、『D-3』やデジメンタルの情報もほしい人間……その人間達が手を組んだとしたのなら……?』

 

 

()()()()()()()()()()()()()()!!!)

 

 ブイモン達を行動を制限するのに1番簡単な方法は、パートナーの人間を狙うことだ。それを真っ先にやってくるってことは……、狙いはブイモンと『D-3』。

 

「みんな第二作戦開始っ!!!」

 

「「「了解っ!」」」

 

 私達は第二の作戦を開始する。

 

 

「レアモン、く〜〜さ〜〜いぃいいいっっ!!!」

 

「ファイラモン、うっさい。早くやるよっ!」

 

「わかったよ、かなぁ〜〜」

 

 レアモンの攻撃に掠ったファイラモンが悲鳴を上げるが、パイセンがその鼻を叩いて、鼓舞する。

 

「ファイラモンもやってるみたい……、やるよ、ツチダルモン!」

 

「…………(ぐっ)!」

 

 レキスモンとツチダルモンはレアモンを惹きつけはじめる……そして、

 

 

「喰らえ、『フレイムダイブ』っ!!!」

 

「『ムーンナイトキック』ッ!!!」

 

「『グレートウェイト』」

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

「よしっ、落とし穴に落としたっ!」

 

 レアモンを落としてガーベモンと分断ことができた……あとは、

 

 

「『ウンチバズーカ』っ!!!」

 

 

 赤い目のガーベモンが落とし穴に向けて『』を狙い撃った。

 

「────っ!?」

 

「レアモンを攻撃した、だと?」

 

「ガーベモンの様子がおかしい……、いったい────ッ!?」

 

 

 

「『ウンチバズーカ』」

 

「『ウンチバズーカ』」

 

『『ウンチバズーカ』ッ!!!」

 

 

 ガーベモンが周囲に必殺技を撒き散らす。よく見れば赤い目のあたりが赤と黒が反転し続けている。

 

「バズーカをあたりに撒き散らしてる?」

 

 その怪しげな動きにエクスブイモンと目を見合わせて、

 

「暴走してるのか?」

 

 首を傾げる。

 

 

 ────ピロンっ! 

 

 デジラインの音が鳴る……そこには、

 

 

『お姉ちゃん、早くガーベモンを助けてよっ!!!』

 

 

 アイドルチームに向けて、ガーベモンを奪われた子供からのメッセージが届いていた。

 

「うん、お姉ちゃんに任せてね! ツチダルモンッ!!!」

 

(────まずっ!?)

 

 子供からのメッセージにMEMちょが反応して先行、動きが変な完全体相手にそれはまずいっ!? 

 

 

「『────ッ!?」

 

 

 ────ガッコーンッ!!! 

 

「ツチダルモンッ!?」

 

 大きく振りかぶったツチダルモンの拳を縫うように、ガーベモンのバズーカがツチダルモンの顔面にヒット……さらには、

 

「エクスブイモンっ!!!」

 

「『ウンチバズーカ』ッ!!!」/「『エクスレーザー』ッ!!!」

 

 飛び出すウンチとエクスブイモンの『』がぶつかりあい、……なんとか『ウンチバズーカ』をそらすことができた。

 

「MEMちょ、だいじょぶかっ!?」

 

「しっかりしてっ!!!」

 

「……ありがとう、ルビー、エクスブイモン」

 

「…………」

 

 意気消沈してる2人を横目に、ガーベモンをもう一度分析する。

 

「あの輪っかがデジモンを操っている」

 

「それが原因で、ウンチーズやスチームリーマンはデジモンを奪われた」

 

「元凶に操られたことで、私達を狙って現れた」

 

「必殺技を撒き散らしたかと思ったら」

 

「ツチダルモンに攻撃してきた」

 

 

「「ガーベモンはたぶん暴走してるっ!!!」」

 

 

 疑念は確信に変わった。

 あの黒い輪っかだと、少なくともガーベモンは操れないことがわかった。

 

「レアモンの方はどう?」

 

「────ァッ!!!」

 

「『フレアバスター』ッ!!!」

 

「『ファイラボム』ッ!!!」

 

「『ムーンナイトボム』ッ!!!」

 

 役者チームの混成攻撃で穴を広げつつ、レアモンが落とし穴から這い上がってこないように時間を稼いでいる……でも、レアモンの動きはどこかおかしい。まるで理性的に……あっ!? 

 

 

(ガーベモンみたいに必殺技を出していない)

 

 

 ガーベモンが撒き散らすように出していた必殺技。それがレアモンにはないことに気づく。

 

(……もしかして)

 

 何かが頭によぎろうとしたそのときだった。

 

 

「────っ、ルビーっ!?」

 

「────えっ!?」

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

(この光はっ!?)

 

 

 [()()()() ()()()()

 

 

 その言葉が頭によぎる。

 

 ヘドロのような体躯はより大きく、廃棄物のような臭いを撒き散らしながら、大きく、大きく、落とし穴よりも大きく成長する。

 

 そこにいたのは……、

 

 

「『レアレアモン』*1ッ!!!」

 

 

 レアモンの進化したその姿であった。

 

「やばいよ、ルビーっ……敵が進化したっ!?」

 

「完全体が2体……、いけるか……いやっ!?」

 

 シェイドラモンとアクアが横に飛んできて、私に確認してくる。

 

 

「『ウンチバズーカ』ッ!!!」

 

 

「────うわっ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

「ファイラモンっ!?」/「レキスモンッ!?」

 

 

 フリーになったガーベモンがファイラモン達に襲いかかった。

 

(ガルルモン、やれる?)

 

(……難しいと思う。ハルだったら……)

 

 ガルルモンもなんとか考えてくれてるみたいだけど、……でも、

 

 

 

()()()()()()ッ!!!」

 

 

 

「『ディケイズン』」

 

「────がはっ!?」

 

「────っ、エクスブイモンっ!?」

 

 レアレアモンの攻撃がエクスブイモンに命中する。以前のヘドロ攻撃とは比べ物にならない必殺の一撃だ。地面へと墜落したときに進化した姿から、ブイモンに退化してしまった。

 

「……ルビー、あいつ、強い」

 

「────ッ!?」

 

 ブイモンの言葉に今まで感じていた不穏な気配が確信に変わった。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 かつて、ケモノガミの世界で戦った完全体のデジモン。ブイドラモンがエアロブイドラモンに進化しなければ勝てなかったそのデジモンに勝るとも劣らないその一撃。

 

(今のブイモンで勝てる?)

 

 頭の中で今とかつての実力との違いを感じる。

 

(無理、ではない……だけど)

 

 無理ではない。

 1対1、もしくは1対2の状況ならなんとかなる……だけど、

 

(…………、ここにはアクア達がいる)

 

 1人で隠れながら、もしくはこれほどみなみとギルモンがいたら……と考えがよぎった。

 

 周りは経験不足で頼りにならない。

 

 自分とブイモンは弱体化して話にならない。

 

 タイト達は助けに来ない。

 

 

()()()()()()()()

 

 

 

「完全体、完全体に進化しないと」

 

 何がどうしても完全体に進化しないといけない。

 

「……ルビー?」

 

 アクアがいつの間にか隣にいた。

 

「ブイモンっ!!! 完全体に進化するよっ!!!」

 

 私は決意を固め、そう叫ぶ。ブイモンは静かにそう頷いた。

 

「完全体って進化できるの!?」

 

 後方に下がっていたMEMちょにそう聞かれる。

 

「わかんない……、でも、今いる人だけで完全体レベルを相手に戦わなくちゃいけない。逃げるか、戦うかの2択でこのメンツだと正直、私としては逃げたい。勝てるとは思えない」

 

 勝てるなんて思ってない。正直逃げたい……でも、

 

 

「逃げれないんだよね?」

 

「────っ!?」

 

 

 MEMちょがそこにいたから、私はそう思ってしまった。

 

「だったら私が、私がやらないと」

 

 私がやらなきゃいけないんだ。

 

「私とがやらないと……私がやらなくちゃっ!!!」

 

 あの時のブイモンはできた……、今できない理由にはならない。

 

「おい、ルビーっ!」

 

 応えろデジヴァイス。

 私の答えに応じて役目(進化)を果たせ、最強へと変わる力を、あのときの強い力を、かつてのあの力を……私は、私とブイモンが────、

 

 

「私とブイモンがやらなくちゃいけない──ー、

 

 

 

 ────スパァンッッ!!! 

 

 

「……ん、だ?」

 

 頬が痛む。頬を叩かれた……誰に、アクアに、だ。

 

「周りをよく見てみろ?」

 

 アクアは私に周りを見ろって言った。

 

 周りには、

 

 

「やって、ファイラモンッ!!!」

 

「『ファイラクロー』ッ!!!」

 

 

「あっちには行かせないっ、『ティアーアロー』ッ!!!」

 

「いいよ、レキスモンっ!」

 

 

「『フォックスファイアー』っ……ちっ! 威力が低いっ!!!」

 

「大丈夫、牽制にはなってるから、問題ないよ」

 

 

「ツチダルモンっ!」

 

「…………(ぐっ!)」

 

『グレートウェイト』

 

 

 

 みんなが、みんな戦ってくれてる。

 

「頑張って戦ってくれている奴がいる。だから、そんなことは言っちゃいけない」

 

 確かにそうだ、アクアの言うとおり……でも、

 

「────っ、でもっ!!!」

 

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

「……策?」

 

 

()()()()()()()()()()()()

 

 

 アクアのD-3から情報が送られてきた。

 

 

 

「はぁっ、はぁっ」

 

「ファイラモンっ!?」

 

「まだ、まだいけるぞ……、カナッ!!!」

 

 エクスブイモンがやられてから、アクアとシェイドラモンが戦線から下がった。

 

「レキスモンッ!!!」

 

「『ウンチバズーカ』」

 

「…………っ、大丈夫だよっ!」

 

 ガーベモンは暴走してるし、レアレアモンは虎視眈々と私達を狙っている。

 

「……ツチダルモン?」

 

「……ぐっ!」

 

 私達は戦ってる、戦ってる……だけど、

 

「ガルルモンっ!」

 

「『フォックスファイアー』」

 

 

「『ディケイズン』」

 

「『フォックスファイアー』ッ!!!」

 

 

 

「くそぉおおおおおおお────っっ!!!」

 

 ガルルモンの攻撃が通じない。

 

(このまま)

 

(このまま勝てるのか?)

 

 ガルルモンは『私』では駄目だと言った。

 

 おじいちゃんなら勝てると言った。

 

 そして、それが今、私に大きく負担をかけている。

 

 ガルルモンに負担をかけている。

 

「くそっ、このままだとジリ貧だぞ。おい、ルビーっ! 完全体に早く────っ!?」

 

 ルビー達に向けて、ブイモンに向けて、私達は振り返った。

 

 

「「『デジタルアップ』ッ!!!」」

 

 

 そこにいたのは、

 

 

 [[ブイモン/ワームモン アーマー進化ッ!!! ]]

 

 

 白く輝く体躯/青を基調としたヘルム

 

 体に巻き付くバンテージは力を拘束しているように見えて/背中に突き出す鋼のトゲ……、虫から獣へと姿を変える

 

『光』のその先を目指すそのデジモンは、/そのデジモン一撃、まさしく稲妻のように降り注ぐ、

 

 

()()()()() 『()()()()()*2』ッ!!!」

 

()()()()  『()()()()()()*3』ッ!!!」

 

 

 そこに(そこに)『光』(『友情』)が降り立った(が降り注ぐ)

 

 

「デジメンタルを」

 

「交換した?」

 

 

「ごめん、待たせた」

 

 ルビーは敵の方へと向いた。

 

「一か八かの賭けだ。全力でやれっ!!!」

 

「ガーゴモンはトゲモグモンを持って旋回っ、トゲモグモンは全力で攻撃してっ!!!」

 

「グルァッ!!!」

 

「わかった!」

 

 ガーゴモンが雄叫びをあげ、トゲモグモンが頷く……そして、

 

「『ヘイルマシンガン』」

 

 アクアくんに応えるように降り注ぐトゲモグモンの棘の雨。

 

 

「あれだけ大きかったレアレアモンが」

 

「切り分けられていく」

 

 鋭利な棘がレアレアモンの体を切り裂き、どんどんどんどん小さく、切り分けられていく。

 

 

「まだだよっ! レアレアモンッ!!!」

 

「るぁああっ!!!」

 

「────っ!?」

 

 

 ルビーが叫ぶ/ガーゴモンが小さくなったレアレアモンを吹っ飛ばす。

 

 

「こっちだ、ガーベモンっ!!!」

 

「1体1なら負けたりなんてしないっ!!!」

 

「るぅつうううう────っ!!!」

 

 

 アクアくんがガーベモンに向けて、敵意を示す/トゲモグモンがガーベモンの体をトゲ山で追い立てる。

 

 

 ……そして、

 

 

 ────っン。

 

 

『黒い輪っか(バネ)』が怪しく光る(姿を見せた)

 

 

「弱点丸見えなんだよっ!!! 

 

「やって、ガーゴモンッ!!!」

 

 

「『ホワイトスタチュー』ッ!!!」

 

「『ヘイルマシンガン』ッ!!!」

 

 

 レアレアモンに向けて、/ガーベモンと対峙し、

 

 その一撃は放たれた(その一撃に全てを込めた)

 

 

「うぉおおおおおおおっっ!!!」

 

「っぁああ────ッ!?」

 

 

 ────パリィン!!! 

 

 2つの黒い輪が破壊される。

 ガーベモンとレアレアモン……ううん、レアモンが沈むように倒れた。

 

(……あっ)

 

 一瞬だけど、赤い目が黒く染まった。それだけで、操られてない……そんな気がし────

 

 

「……やった、やっと勝てた……ん?」

 

 

 視界の端に『何か』が映る。

 

((……あれは……っ!?))

 

 咄嗟に、

 

 

「────ブイモンっ、避けてっ!!!」

 

「ワームモンっ!?」

 

 

「────っ!?」

 

「アーちゃんッ!?」

 

 退化したブイモンをひっぱり/ワームモンを抱き上げ、倒れるように避ける。

 

「────ルビー!?」/「アクアくんっ!?」

 

『ギラリ』と光るそれは────、

 

 

「「全員、逃げるぞ(よ)っ!!!」」

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

「えっ、なに、なに、どーなってんのっ!? ……ツチダルモンっ!?」

 

「早くっ!!!」

 

 

 それぞれが、それぞれの逃げる方法を模索して、散り散りに逃げはじめ……、────っ!? 

 

 

「あかねっ!?」/「カナッ!!!」

 

「……えっ」/「は?」

 

 

()()()()()!!! 

 

 

 そう、大きな音が鳴り響いた。

 

 

「コロナ、モン?」

 

「ルナモン?」

 

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

 赤く染まる2体のデジモンの瞳、その横に降り立つ蒼の少年。

 

「────貴方はっ!?」

 

「僕の名前は『デジモンカイザー』。君達と同じ……いや」

 

 

 

()()()()()()()()()()()()

 

 

 

*1
レベル:完全体 タイプ:アンデット型 属性ウィルス種 必殺技:『ダイジェス』『ディケイズン』

 進行する体の腐食をさらなる機械化で生命を留め、異様な姿となったレアモンの完全体。体が崩壊と形成を繰り返し、目や口が生まれては朽ちていく。全身からの悪臭はさらに増し、究極体でも近寄りがたいほどだ。体の維持にエネルギーを使うため、頭の口から敵を丸飲みする『ダイジェス』で敵を溶解しエネルギーを補う。さらに、形成したいくつもの口から毒ガス『ディケイズン』を吐き、吸い込んだ敵は一瞬にして絶命する。

*2
レベル:アーマー体 属性:フリー種 タイプ:魔獣型 必殺技:『ホワイトスタチュー』

 “光のデジメンタル”のパワーによって進化した、アーマー体の魔獣型デジモン。元来、悪魔系デジモンであったが、拘束具でその力を抑えられ、天使型デジモンの使い魔として使役されることがある。その拘束具による制御から解き放たれたとき、凄まじい力を発揮すると言われている。必殺技は巨大な悪魔の胸像を召還し、敵を攻撃する『ホワイトスタチュー』。

*3
レベル:アーマー体 タイプ:哺乳類型 属性:フリー種 必殺技:『ヘイルマシンガン』

 “友情のデジメンタル”のパワーによって進化したアーマー体の哺乳類型デジモン。背部に超低温のアイスクリスタルを針山のように生やしている。このクリスタルの1つにでも触れると瞬時に凍り付いてしまうほどで、防御をするだけでも最大の攻撃になる。トゲモグモンは動作は鈍いが、防御することが攻撃にもなるため、攻守ともにバランスの取れた存在である。必殺技は背中のクリスタルを一斉に発射する『ヘイルマシンガン』。




「……マナトくん、これはいったいどういうことですか?」

とある日の夜、私は弟に詰問していた。

「…………お嬢、流石にそれはやめてくれませんか?」

その言葉に苛立ちを覚える。

「お嬢、その呼び名やめてくださいって言いませんでしたっけ?」

「ーーーーひぃ!?」

横にいるベツが悲鳴を上げる。

「……で、どういうことなんですか、これは?」


『姉さんに頼みがある』

『しばらく、俺の部下のやらかしで『EDEN』を騒がせると思うが、『ザクソン』の介入を止めてほしい』

「このやらかしって……、『これ』のことですよね」


私は例のスレッドを開き、弟へと見せた。

「…………」/『…………』

図星……、そう、ですか。

「ーーーーユイッ!!!」

『ーーーーっ、はっ、はいっ! そうでありますっ!!!』

「ちょっ、おまっ!?」

『怒った悠子殿はあの人バリに怖いのでありますっ!!!』

「でもだからってっ!?」

「マ〜〜ナ〜〜ト〜〜く〜〜んっ!!!」

「ーーーーっ!?」

「いいから、説明してくださいっ!!!」



弟からのその説明を聞き、頭を悩ませる。

「……それって、カミシロのやらかしじゃないですかっ!? できるだけ早く解決しないといけない、ですよねっ!?」

私は『ユーゴ』のアカウントを使う為急いでドアへと向かう。

「…………」

「マナ、トくん?」

私の手を握り、マナトくんが抱き寄せた。

(姉さん、しぃ〜〜)

「ーーーーっ!?」

私にだけ聞こえるように、小声でマナトくんが話しはじめる。

(たぶん、『別派閥』が絡んでる)

ーーーーっ!?

「それってっ!?」

「しぃっ」

驚いて声を上げようとしたが、マナトくんに止められる。

「…………」

(いったいどういうことなんですか?)

私は詳細を聞いた。

(俺とユイはリエさんや父さんみたいなカミシロの一部上層部にしか入れない場所に、『D-3 type proto』を隠していた。厳重に、それでいて機密保持の為細心の注意も払っていた。払っていたつもりだった……だが、)

(『D-3』が盗まれた)

(実行犯は捕まってないが……、依頼主は捕まえた。表ではそれだけで話が済んだ。だけど、『カミシロ』の失態は続いている)

私はその情報を聞き、これを『ザクソン』が止めてしまった場合の不利益を閃いてしまった。

(…………四条に突っつかれる可能性がある訳、ですね)

弟が頷いた。

(つまり、『カミシロ』の問題は『カミシロ』で解決すべき……だと?)

『ザクソン』は『カミシロ』とは別勢力だ。
日本随一の企業である『カミシロ』が別の勢力によって助けられる。そして、それが顕在化してしまうと他勢力からの追及に支障が出てしまう。それが問題になる可能性が出てきてしまう。

(だから、『ザクソン』に介入されたら困るんです)

(…………)

私はマナトくんを睨む。

(そう睨まないでください。対策は既に打ってあります)

(……対策?)

(はい、だから安心して待っててください)

「…………」


「……ああ、それと」

「…………?」


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1/1の番外編のアンケートについて 〆切 12/26

  • √カオスドラモン 星に寄り添う月世界
  • √??? 失望の果て
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