場所は白の城。その研究室の一角、そこには白ゴスを着た私……美樹原ノルンが机に向かっていた。
「……それにしてもタイト達は大丈夫でしょうか?」
記憶を封印し、別世界へと送り出してから数日……タイト達に渡したデジヴァイスicに植え付けた信号が、数時間前に途絶えた。
……信号が途絶えたという事は、
「ーーーーアレが発動した可能性があるという事」
信号には『禁則事項』を破らないように監視する役割と、タイト達の命の危機、不測の事態が起きた場合に発動し、いかなる邪な力を跳ね除ける『聖なる光』を植え付けていた。
『禁則事項』を破った場合は、デジヴァイスicを自壊させる役割を持たせた。
……逆に、もし、
「ーーーー『聖なる光』が発動したとすれば、異常事態ですね」
彼等の実力以上の存在はいない世界に送り出した筈だった。
……私の……イグドラシルの目を掻い潜れる程の実力者が存在したという事なのでしょうか?
……それとも、
「…………」
空間に浮かぶ水晶は私が幾重にも封印した『紫色のデジヴァイスic』の様子を映し出す。
「ーーーーこのデジヴァイスicのせいでしょうか?」
紫色のデジヴァイスic……タイトが元々持っていたデジヴァイス。クロアグモン……いえ、テトと一緒に突然現れ、タイトの人生を一変させたデジヴァイス。
……そして、
「
タイトを苦しめたあの世界にも、タイト達をこの世界へと連れて来たのも、このデジヴァイス。
「ーーーー怪しいですね」
タイト達の
「ーーーー解析をしていくうちに異常なところもいくつも見つけました」
『デジモンアドベンチャー01』
……と書かれた、少年少女が描かれている画像が現れた。
「ーーーーこれをタップした時に、アニメが流れてくるとは思ってもみませんでしたね」
ツルギ達と一緒に確認した事で、このアニメが本物であるという事が発覚した。そして、私達の作品も含め、『未来』の作品も映像化・漫画化されているのには驚きました。
……それ以上に、
『
他にも、『本宮大輔』、『松田啓人』、『神原拓也』……アニメで出て来た主人公と呼ばれる人達の遺伝子データがそのまま情報として、デジヴァイス内に保存されていた。
……その中には、龍野ツルギの名前も存在しました。
「ーーーーこのデジヴァイスはいったいなんなのでしょう?」
私が6年掛けなければ解析できず、私達の後に生まれたものさえも再現し、タイト達の未来を弄ぶデジヴァイス。
私にはそれが恐ろしい物に感じる。
「……私と同等、もしくはそれ以上の実力者が創り上げたこのデジヴァイス」
それも、執念と言えるほどの害悪に対しての敵意を感じる物だ。
「やはりこれはーーーー」
破壊するべきか……と考えたその時、
ーーーータイトに渡したデジヴァイスicが壊れたのを感じる。
「ーーーーえっ!?」
「……なんで、そんな……まさか……っ!?」
タイト達の命綱になっていたあのデジヴァイスicが壊れたのを理解できない。
……何度も、何度でもデジヴァイスicのありかを調べ直そうとしたーーーーその時、
ーーーーバギィンッ!!!
「ーーーーは?」
全力ではないにしろ、神である私が真面目に創り上げた封印を破り、姿を消したデジヴァイス……そこにあった光は、紛れもなく夜空色の光であった。
「ーーーーいったい、何が起こってるのですか?」
夜空に向かって、立ち昇る夜空色と闇色の光の柱。
決して混ざらないその柱の中心に立つ俺。
対面するのは、立ち上がり始める赤黒い騎士と驚きの余り頭が追いついていない金髪のクソガキ。
……さて、これからどうしようか?
『第二ラウンド開始だッ!!!』……とは言ったものの、この後の事を全く考えていなかった。
『早くしないと殺されるよ』
『奪え、奪えよ』
『なんで? テトとシンを連れて逃げればいいのに』
────うるせえよ。
頭の中に嫌な言葉が浮かび上がってくる……やっぱり、この力を使うと苛つくな。
「……ふふふ、来ないのですか?」
そんな事を考えてる内に、ダークナイトモンが立ち上がっていたのに気がついた。
「────余裕だよ……よ・ゆ・う。てめえみたいな雑魚相手に本気でヤるわけないだろ」
嫌な言葉が次々と聞こえてくるせいで、態度が悪くなってるな。
「────ッ!?」
ダークナイトモンの意識がこちらへと向いている……まあ、気絶しているテトとシンに意識が向かなければいいから、こちらのほうがマシなのかもしれない。
……クソガキの方は反応なしか……いや、まだ放心してるのか?
それなら構わないが……
「────なら、その実力を見せて貰おうかっ!!!」
戦闘態勢が整ったダークナイトモンが、槍を片手に突撃してくる。
「フっ、フっ、フっ────ハァっ!!!」
右突き、左突き、振り上げ、振り下ろし……ダークナイトモンの攻撃はスピアの基礎に忠実な攻撃だ。
「…………」
────トン、と手を当てて槍の攻撃位置をずらして避ける。
基礎に忠実だからこそ、先の手が読みやすい。
上、左、右、上……連続して攻撃されるが、ホーリーエンジェモンに習った通りに先の手を読んで避ける。確実に当たる場所は手足で叩く事で攻撃箇所を逸らす……基礎的な事だが、手足で戦うなら結構重要ポイントを意識する。
「────フゥゥ、ハッ!!!」
双頭の槍を振り回しながら接近、胴体を狙った突き……紙一重で避けるなら……という事だろうか? 接近して振り回せばどこかは俺の体に当たるかもしれないって考えだろうけど……俺の方がスピードもパワーも上だから当たるわけねえだろ。
「フッ、ハァッ……どうした、貴様は防戦一方か?」
俺が攻撃してこないのを、必死に避けているだけと思ったのか、ダークナイトモンは煽ってくる。
「────何いってるんだ? お前は俺に怪我一つ負わせられてないだろうが」
本当にどういう神経してんだよ、こいつ?
「────っ、『ツインスピア』ァ!!!」
俺の言葉にムカついたのか、必殺技らしき強力な突きでわざと当たらない様に攻撃をしてくる……攻撃した箇所がマグマらしき物が見えることから、あの槍はかなり高い温度の熱を発しているのか?
……なら当たったら危なそうだ。
「────っ……ハァ、ハァ……フゥゥ、仲間がやられて怒っているだけなら、早く考えを改めた方がいい」
息を切らしながら、自身の攻撃が俺に当たっていない事を確認したらしい。
「……今のは、わざと当てなかった。だが、貴様に当てればどうなるか……わかるだ────」
「────ふぐぉっ!?」
「────余裕ヅラがうぜえんだよ」
講釈垂れている奴の顔面に向かって回し蹴りをする。
「……────っ、ダークナイトモンっ!?」
「────っ、チッ」
ダークナイトモンが蹴り飛ばされた事でクソガキが復活する……テトとシンの進化の予想までされていたから、嫌な予感がするんだよな、あいつ。
「……ダークナイトモン」
クソガキがダークナイトモンに近づいて、心配する様子が見える。
「……ハァ、ハァ……っ」
「────大丈夫だよ、ユウ。すぐにあいつを倒して見せるからね」
「わかったよ、ダークナイトモン!!!」
ユウがダークナイトモンのところから離れる……仲間の友情、信頼関係が見えた気がする……が、一瞬だけダークナイトモンがクソガキの方を睨んだ様に見えた。すぐに優しげな声で対応したし、一瞬だったから気のせいだったかもしれないが……もしかして……
「…………」
『────あいつら、悪い事やってるだけなのに主人公ヅラしやがって』
一連のアニメのシーンを切り抜いた様なところを見たが……気分が悪いのは同意する。
「────さあ、やろうか」
俺の方を向いてそう切り出したダークナイトモン。俺に蹴られた部分が思いっきりへこんでるのに、イキって見せてる。
……舐めてるのか?
「今度はこっちから行く」
思いっきり足に力を込めて、奴へ向かって走る。
「────デジソウルによる肉体の強化……ここまで身体能力が上がるとは」
「────っ!?」
強化された肉体は、奴の正面に立つまでに時間を要さない……そして、ダークナイトモンは俺が正面に立った時、ようやくそこにいる事に気がついた。
「────思ってなかったなっ!!!」
「────うぐふぉっ!?」
みぞおちに思いっきり握り拳を叩き込む。
「────げほっ……げほっ…………」
奴の息が整うのをじっくりと待つ。
「────貴様ァ!!!」
奴は俺が待っている事に気がついたのか、自身の槍を俺めがけて振り下ろした。
────ドン!!!
「────遅えよ」
握った左手を槍に向かって叩きつける事で、1メートル程ある槍の頭の真ん中あたりをへこませ、攻撃を止める。
「────くっ、『ツインスピア』」
下、左、上、右など、接近した状態で放たれる槍の連撃……だが、
────ドンッ、ドゴッ、ベグギッ。
「────なっ!?」
拳で攻撃を止めた事により、ダークナイトモンの槍はベコベコにへこんでしまう……そして……ドガン、と大きな音が鳴った。
「────ほら、あげるよ」
……ドガン、とへし折った槍をダークナイトモンの足元へと投げ捨てる。投げ捨てられた竜の頭が苦悶を上げている。
「…………」
パンッパンッ、と両手を叩いて、折れ槍から出た破片や埃の汚れを手ではらう。
「……脆くないか、それ?」
俺はそういって片方の口角を上に上げた。
「…………ならばっ!!!」
ダークナイトモンは背中にある翼に力を込めて空を飛ぶ……だいたい上空300メートルぐらいか、あれ。
「ここから一方的に攻撃させて貰おう────『ツインスピア』ッ!!!」
空から槍の雨が降ってくる……が、
「────あのさあ、足場作ってどうすんだよ」
槍の雨がを踏み台にして、ダークナイトモンへと跳躍しながら接近、
「────なっ!?」
ダークナイトモンの足を掴み取る。
「────くっ!?」
ダークナイトモンは槍を使って攻撃してくる。
「……やっ」
「────ハァ!!!」
「はっ」
「フンッ!!!」
「ていや」
パルクールの要領で、3メートル程あるダークナイトモンの鎧にある複数の突起部分を利用し、ダークナイトモンの攻撃を避ける。
「────ハァ、ハァ」
息を切らしているダークナイトモン。
「────いい加減に、私の体から離れろォ!!!」
力いっぱい体を動かして俺を地面へと叩きつけようとする。
「────なら、お前が落ちろよ」
奴の羽へと移動して、
『落ちろ、カトンボォ!!!』
「────グゴガァッ!!!」
奴の羽を蹴りちぎり、地面へと蹴り落とした。
「……ん?」
なぜか、俺の体も地面へと近づいている。
「……ああ、俺も落ちるのか」
メタルグレイモンの体で今まで空を飛んでいたが、今は羽もなければ、メタルグレイモンも近くにいない。
────ドォン、と地面に大穴を開ける。
「……いてて、人間が地面に落ちるのは当然だよな」
足がちょっと痛い……程度で済んでいる俺の体は本当に異常だ。あれだけの高さから落ちればどんな人間だろうと死ぬというのに……そう思いながら、穴から抜け出す。
高さが20メートルぐらいあった大穴だったのによく抜け出せたな……こう言っちゃ駄目だろうけど、俺もマサルダイモンに近づいてきたな。
「────って、あれ?」
先に落ちた筈のダークナイトモンがいない。
「────ダークナイトモンっ、彼が起きた……早くっ!!!」
────カシャ、カシャ、カシャ、カシャ
クソガキの声が聞こえ……ん?
「────っ!?」
急いで周囲を見ると、ボロボロの鎧でテトとシンが気絶している方へと走り出していた。
『────早くしないと死んじゃうよ』
ケラケラと笑う様な声が聞こえてくる。
────わかってるさ。
俺は全力で走り出す。
『────ねえ、早くしなよ』
────うすせえ。
『ワイが死んでまで、守った奴だろ?』
────いい加減ににしろ。
『あいつは助けるのにっ、ワイは.────』
「────うるさいっ!!!」
己のうちに響く気に食わない声を振り切り、全速力で走り続ける。
「流石にここまで来れ────アバっ!?」
「……ハァ、ハァ」
俺はダークナイトモンの上に馬乗りになる。
「……随分と卑怯な手を使うんだな」
息が整い、敵を睨みつける。
「……どんな手段を使おうと勝てば良いのだよ、勝てば」
「……そうか、なら俺も容赦する必要はないな」
────バギィン、とダークナイトモンから音が鳴った。
「────グガァ!!!」
俺が殴りつけたのだ。
右腕の鎧が弾け飛び、中からデータの屑が散らばり始める。
「────まずは一発……次は……」
「待っ、待てやめ────グゲェ!!!」
────バギィン、と音が鳴る。
左腕の装甲を粉々に砕いた。
「げほっ、げほっ……待て、話し合お────」
「……もう一発」
「────グハッ!!!」
「……めてく────」
「もう一発」
「ゲボッ!!!」
「……たの────」
「…………」
「ガハッ!!!」
「…………」
「……」
「グホッ!!!」
そこから5分程、鎧が砕ける音と悲鳴の声が荒地に響き渡った。
────ピシ、ピ、ピシ、リ、リ
馬乗りになったダークナイトモンの全身のデータがボロボロになり、体のところどころから出たデータが天へと向かって飛んでいく。
「……うぐ、あ、あああ」
ダークナイトモンはすでに死にかけ……止めを刺さないとな。
「…………」
『────なあ、やっちまえよ』
────うるさい。
『────殺さないと奪われるよ』
うるせえ。
『────早く早くしなよ』
黙れ。
『────テトとシンが死んでもいいの?』
「……わかってんだよ、そんなこと!!!」
『────ワイは守ってくれなかったのに?』
目の前にゴールドヌメモンが現れる。
『ワイは殺されたくなかったんだな』
ゴールドヌメモンの声で、姿で俺の事を責め立てる。
『あんたがもっと早く判断してくればこうはならなかったんだな』
自分が後悔してる事を何度も何度も言われ続ける。
『ワイは……ワイは……』
俺はもう限界だった。
「うるっさいんだよ……そんなこと俺が一番わかってんだよっ!!!」
……そんな事……そんな事……わかってるんだ。
「いつも判断が遅いってわかってんだよ」
俺の判断が遅いくらいわかってるんだ。俺の判断が遅かったからゴールドヌメモンは死んだ……だけど、それを理由に俺を守って死んだゴールドヌメモンを馬鹿にする様な幻影を生み出しているのは俺だ。
────だからこそ、
「あいつじゃないくせに、頭の中で……あいつの声で喋るなぁっ!!!」
あいつの最後を汚す幻影だけは許してはいけない。
『────だったら、さっさと振り下ろせよ』
ゴールドヌメモンの姿が、血に濡れた小さな俺へと姿を変える。
「……ああ、わかってる」
「……ぐ、あっ、ああ」
拳を振り上げる……俺は直接誰かを殺すのは、初めてだ。
「……い……や……」
いつもはテトとシンが代わりに敵を倒していた。
「……死にた、くない」
俺は覚悟を決めなければならない。
「死にたくない」
ダークナイトモンの死にたくないという言葉が聞こえる。
その言葉に、いろいろな事が思い浮かんだ。
タイキさんとネネが戦っているところ。
ブラストモンに破壊された納屋。
キリハが前線で奮闘してるところ。
見せしめに殺されたデジモン。
俺の為に命をかけると言ったブラックテイルモン達。
敵の罠に嵌って、次々と死んでいく仲間達。
ピョコモンが好きだと言った世界。
バグラ軍によって侵略された世界。
……俺は。
…………俺は。
────俺はっ!!!
「────ウォオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
顔に向かって拳を振り下ろ────
「────
その言葉が聞こえ、拳が地面にズレる。
声が聞こえた先を見つめた。
黄色の人型デジモンが何かを……
…………なんで、なんでそこにいるっ!?
「……マナ、ト……殿」
「────
……ふう、間に合った。
マナトさんが腕を振り下ろすのが早ければ、ダークナイトモンは死んでいた。
「────ユウ様」
この戦いが始まる前、ツワーモンにマナトさんと一番仲が良いデジモンを人質に取ってきて貰うようにお願いしていた。
「……もう間一髪だったよ……もう少し早くならなかったの?」
本当に危なかった。
タイキさんとの本番が始まる前にゲームオーバーになるところだった。
「すみません、ユウ様……事前の情報と異なり、マナト殿を慕うデジモンが多く、選ぶのに時間がかかりました」
……ふーん、異世界から来た存在をあっさりと信じるなんて、あっちはなかなか緩いんだなあ……まあいいや。
「もう良いよっ……それよりもその子を連れてきてくれてありがとう」
なにしろ味方のNPCだからね……一応そう言っておいたほうがいい気がするんだ。
「ははっ、もったいなきお言葉」
ピョコモンを見る……うん、人質のサイズとしては適任だ。
「……マナト殿、逃げて」
ピョコモンはマナトさんに逃げろと言った。ゲームにしてはよくできてるね……まあ、マナトさんも面白いNPCなんだし別にいいか。
「……それで、要求はなんだ?」
マナトさんは僕に向かってそう言った。
ダークナイトモンが味方としてほしがってたし、この人を味方にできれば面白そうだよなぁ……っとと、そんなこと考えてる場合じゃなかった。
「とりあえず、まずは────そこをどいてくれるかな?」
ダークナイトモンの怪我を治さなきゃいけないし、そこにいられると厄介なんだよね。
「マナト殿、きいちゃ、駄目だ」
「…………」
マナトさんは立ち上がって、ダークナイトモンの1メートル程左に移動する。
「────よしっ、これで……ダークナイトモン戻って」
ダークナイトモンがダークネスローダーの中に入った。この中にさえ入れて仕舞えば、ダークナイトモンの怪我を治す事ができる。
……あとは、マナトさんを無力化しないといけないね。
「……それじゃ────」
「────ユウっ!?」
ツワーモンが僕の体を掴んで投げる。
「……えっ?」
────バギィッと音が聞こえた。
「────グガアアアッ!!!」
ツワーモンの叫び声が聞こえる。
僕は投げ飛ばされた方を向くと、ピョコモンを掴んでいた方の腕がなくなったツワーモンがそこにいた。
「────別にさ、立ってさえいればお前らから助ける事はできるんだよ」
ツワーモンよりも遠くに、もげた腕を投げ捨てピョコモンを抱くマナトさんがそこにいた。
「……マナト殿?」
「もう大丈夫だ……心配はいらない」
優しげにそう言ったマナトさん……僕は負けたのか?
視界が真っ暗になる。
まだタイキさんとも戦っていないのに……こんなっ、こんな事って…………
「────さあ、お前を────」
マナトさんが歩く音が聞こえたその時────
「────マナト殿危ないッ!!!」
「────っ!?」
ピョコモンの必死な声が聞こえた瞬間、
────ザクリと音が鳴った。
「……そうです、貴方は最後に忘れました」
マナトさんの方を向くと、そこには────
「
「────ダークナイトモンッ!?」
傷だらけのダークナイトモンがそこに立っていた。
ーーーードンドンドンドン
真夜中、寝ている俺の部屋のドアが鳴る音が聞こえる。
「ーーーー何の用だっ!?」
寝ているのを無理矢理起こされ、苛立ちが混じった声でドアを開けると1体のデジモンがそこにいた。
「ーーーー大変ですっ、夜間警備の者が全員倒されていますっ!!!」
「ーーーーなっ!?」
その言葉に驚きが隠せなかった。
今日の夜間警備はマナトを主軸に行うという話だったからだ。
「マナトはどうした?」
「……それが、マナト殿はどこにもおらず……外には…………」
マナトがいない上に、報告してきたデジモンの口が怪しい。
……外に何かあるのか?
「ーーーーっ!?」
外に出てみれば、マナトのデジソウルらしき光の柱が立ち昇っている。
「……マナト?」
マナトがあれだけのデジソウルを使っているところを、俺は見た事がなかった。
「ーーーーキリハくんっ!?」
「ーーーーネネか?」
ネネにも声がかけられたようで、俺と一緒に夜空色の光の柱を見ていた。
「……いったい何が起こってるんだ?」
俺の言葉を答える者はそこにはいなかった。
今後の『あとがき』について(前回忘れていた為)
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デジモンコーナーを続ける
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第1章〜第3章までのに戻す
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第四章が終わるまで様子見